2008年07月17日
日本M&Aセンター
講演ご質問したところ、この会社で仲介した案件の「その後」を見ると、7割は買手側の目論見どおりの成功、2割は目論見どおりではないにしてもマアマア。なんと、失敗したと買手が嘆いているケースは1割くらいしかないのだという。
これは欧米で主に上場企業のM&Aで言われる成功確立「よく見て半分、厳しく見れば1/3」と比べて格段にいい。
この理由はなんだろう?
1.M&Aセンターで扱う買収対象は未上場の中堅、中小企業対象であるため買手が競って値段が競りあがることが少ない→値段のセーフティマージンがある
2.売り手の最多理由は「後継者不在」であり、「誰かが引き受けてくれて会社が存続するのであれば値段に拘らない」売り手が多い→同様
3.そもそもM&Aセンターがきちんと客観的に調査しているのかどうか疑わしい
3もありうるけど(笑)、1,2は自分ではよい仮説だと思っている。
買手が一社しかいない場合と複数社いる場合では後者のほうが値段が釣りあがるのは自明の理だ。
また2については、自分もほぼサービス開始当初から利用したヤフオクの例から推論できる。
ヤフオク開始で初めて一般人がオークションに出品できるようになった。それまで、まだ使えるけど自分では不要になったものは、捨てるか周りの人にあげるしかなかった。それも向こうから「欲しい」といってくるケースならいいけど、多くの場合にはこちらから「要らない?」と知り合いに持ちかけるため、大抵無料かタダに近い値段だった。
それが手軽に自宅から出品できるため、身の回りの不用品をドンドン処分した人は多いだろう。それまでの「タダ」に対し、1000円、2000円と値段がつくのが嬉しかった。落札するほうも、「欲しかったものがこの値段で買える!」と喜んだ。
サービス開始から10年経った今では「掘り出し物」と言えるようなものはまずない。買手の数が驚異的に増えたので、「こんなものが売れるのか?」と思うような商品でも買い手がついたりする。程度のよいものについては店で買ったほうが安いケースもしばしばだ。
つまり、注目の集まる上場企業のM&Aのケースと違い、日本の中小企業M&A市場はまだまだ黎明期で、それだけ掘り出し物に出会う確率も高そうだ。
