2008年06月07日
技術シーズベースの新規事業創出における課題と解決策
利益力の源泉―いかに付加価値を創出するか昨夕、東工大横浜ベンチャープラザで開催された表記セミナーに出席。講師は最近『利益力の源泉』を出版されたIBMビジネス・コンサルティング・サービスの池田和明さん。
初対面であったが、IBM/BCにはビジネススクールの後輩が何人かいるので、そこから事前に連絡を取り、講演後会食の機会を頂いた。せっかくの機会なので、VC志望で先日から相談に乗っているベルギー人の後輩、それに丁度京大にいる友人から紹介された京大でVCの研究をしているドイツ人も誘い、4人ですずかけ台では唯一と思われる場末の(としか表現が思いつかない)居酒屋で懇親会。
池田さんの主張としては、「日本経済の豊かさを維持するためには、優れた人材を多く抱える大企業がリスクを怖れず積極的にイノベーティブな案件に挑戦すべきである」というもの。
これは勿論正しいのだけど、「大企業は優れた経営をするがゆえに間違える」というのはクリステンセンが『イノベーションのジレンマ』で指摘指されている通りである。大企業は真にイノベーティブな、=リスキーな、案件に挑戦しなくとも長年築き上げたマーケティング力で株主の望む安定した収益を上げることができる。
むしろ、リスキーな案件はリスクマネーで運営されるベンチャー企業に任せ、そこから次のステージに進んだ成功確率の高いものだけを大企業が取り込んで事業として発展させることこそが互いにWin-Winの関係を築け、日本経済の豊かさ維持に繋がるのではないか

米国の新薬承認数を見ると、5年ほど前にベンチャーが開発した新薬の数が、メガファーマ開発の新薬数を上回り、以降その傾向は強まっている。これは正に、「リスキーな新薬開発はベンチャーに任せ、メガファーマはそれを製品として完成させ、世界中で売る」という役割分担が出来てきた、ということだ。