2019年12月
2019年12月31日
バリュー投資を成功させる方法
ベンジャミン・グレアム
パンローリング
2005-03-31
本書はバリュー投資がテーマだが、成長株投資の目安も示されている。それが、「資本化乗数」で、「価値＝現在の(標準的）収益ｘ（8.5+予想年間成長率x2）」。
例えば、予想年間成長率が10%だとしたら、PER28.5xということになり、これを充分な「安全域」で下回る株価で投資できれば可ということになる。
問題は「現在の(標準的）収益」をいくらと考えるかと、「予想年間成長率」。昨日紹介した上巻では、「過去7年程度の平均企業収益」を使うとある。仮に収益の年間平均成長率が10%とすると、7年間で倍になる計算だから、直近1年間の利益を使うのと、7年間の平均を使うのとではずいぶん違ってくる。
25：成長株の「資本化乗数」価値＝現在の(標準的）収益ｘ（8.5+予想年間成長率x2）386：投資家が最大の損失を被るのは、好景気下で優良とはいえない証券を購入した時だということである。408：優れた投資判断を特徴づける二つの要因（心理学者ダニエル・カーネマン）・十分に調整された自信（自分が考えているほど、この投資を理解しているか？）・正しく予想された後悔（もし自分の判断が間違っていたらどう対処するか？）
2019年12月30日
割安株の見つけ方
ベンジャミン・グレアム
パンローリング
2005-03-31
「バリュー投資の神様」と言われるベンジャミン・グレアム。1894年ロンドン生まれだが、ベンが1歳の時にNYに移住した。父親は陶磁器の裕福な商人であったが、1903年に他界し、その後一家は次第に困窮したという。
グレアムはコロンビア大学で奨学金を獲得するほど優秀な学生であった。1914年にクラスで二番の成績で卒業、大学に残って教員（英語、哲学、数学）にならないかと誘われてる。だが、グレアムはウォール街に行くことを決断。そこには、母親が1907年の株の暴落で苦労したことが影響していたようだ。
序文は彼の愛弟子と言われるウォーレン・バフェットが書いている。
「生涯を通じて投資で成功するためには、知能指数がずば抜けて高い必要もなければ、人並み外れた洞察力を持つことも、内部情報に通じている必要もありません。必要なのは、意思決定のための適切かつ知的なフレームワークと、それを動かせないような力から感情を一定に保つことができる能力です。本書は適切なフレームワークを、わかりやすい形で正確に示してくれます。感情は規律でコントロールする必要があります」
核となる原則�ヽ�式とは単なるティッカーシンボルでも電光掲示板でもない。株価に依存しない潜在的価値を有する実際の企業における所有者権益である。�∩蠑譴箸六�続不可能な楽観主義と根拠のない悲観主義との間を永遠に行ったり来たりする振り子である。賢明な投資家とは、楽観主義者に売り、悲観主義者から買う現実主義者である。��あらゆる投資の将来価値は現在価格の関数である。高値で買えば買うほど、リターンは少なくなる。�い匹鵑覆某欺鼎砲覆辰討癲�投資家がだれひとり排除できないリスクがある。それは過ちを犯すと言うリスクである。グレアムの言う「安全域」（どんなに魅力的な投資に見えてお、絶対に余計な金は払わない）にこだわることで、過ちを犯す可能性は最小限に抑えることができる。�ヅ蟷颪農�功するカギは自分自身に内在する。もしウォール街の「真実」を疑って掛かるような批判的思考の持ち主になって、我慢強く、自信をもって投資すれば、どんなに悪い弱気相場が訪れてもそれに着実に乗じることができる。規律と勇気とを身につければ、自分の投資結果を左右する他人のむら気にも動じなくなる。要は、投資対象の値動きよりも、自分自身がどう行動するかのほうがはるかに重要だということだ。209：組み入れ株式の基準�―淑�な、しかし過度にならない程度の分散投資を行うこと。10銘柄以上30銘柄以下くらい。�∈睫各睛討領匹ね�名な大企業を選ぶこと。�Ｄ拘�にわたる継続的な配当金支払いの実績があること。�い△詭段舛鯒磴ど佞韻襪忘櫃靴討蓮�過去7年程度の平均企業収益に照らして支払うべき価格の上限を決めること。過去7年間の平均企業収益の25x、そして過去12か月の企業収益の20x。352：ほとんどの企業は長年の間にその特徴や質が変化するものであり、以前より良くなる場合もあるが、大抵は悪い方へ向かうものだ。投資家は自分の手持ち銘柄に関して、その企業の業績を厳重に見張る必要はないが、折に触れて厳しい目で業績チェックをしなければならない。
2019年12月29日
通院29回
あと二日で2019年も終わり。今年ほど病院に通った年はなかった。
備忘のために病気やけがのことは昔からブログにも書いて来た。記録を付けておけば、後で分析できる。わざわざ公開する必要もないのだが、自分だけのための日記はこれまで続かなかったし、公開することで関連情報を教えられて重宝することもある。
カレンダーを確認したところ、これだけ通院していた。年間29回ということは、隔週以上で通院していたことになる。これまでは年数回だったので、いきなり10倍近くに増えた感じ。
１．歯科 15回
２．整形外科 6回
３．鍼灸 4回
４．内科 2回
５．検診 2回（レントゲン→精密検査となり胃カメラ）
虫歯が進行し、神経を抜いたのは初めてで、ショック。最初から抜かずに様子を見たため、二度手間になって回数が増えた。歯科の数がコンビニより多いというのが不思議だったが、謎が解けた気がする。
整形外科は頚椎椎間板ヘルニアで今も治療が続いている。首を温めて、牽引するというリハビリが先週から始まったが、「気休めにしかならない」という噂も。鎮痛剤のロキソニン錠と筋肉を弛緩させるというミオナール錠をもう2週間呑んでいるが、いつまで呑めばいいのだろう？
この先、高齢化で国民健康保険制度が守れるのか
制度変えないかぎり無理だろう。
備忘のために病気やけがのことは昔からブログにも書いて来た。記録を付けておけば、後で分析できる。わざわざ公開する必要もないのだが、自分だけのための日記はこれまで続かなかったし、公開することで関連情報を教えられて重宝することもある。
カレンダーを確認したところ、これだけ通院していた。年間29回ということは、隔週以上で通院していたことになる。これまでは年数回だったので、いきなり10倍近くに増えた感じ。
１．歯科 15回
２．整形外科 6回
３．鍼灸 4回
４．内科 2回
５．検診 2回（レントゲン→精密検査となり胃カメラ）
虫歯が進行し、神経を抜いたのは初めてで、ショック。最初から抜かずに様子を見たため、二度手間になって回数が増えた。歯科の数がコンビニより多いというのが不思議だったが、謎が解けた気がする。
整形外科は頚椎椎間板ヘルニアで今も治療が続いている。首を温めて、牽引するというリハビリが先週から始まったが、「気休めにしかならない」という噂も。鎮痛剤のロキソニン錠と筋肉を弛緩させるというミオナール錠をもう2週間呑んでいるが、いつまで呑めばいいのだろう？
この先、高齢化で国民健康保険制度が守れるのか
制度変えないかぎり無理だろう。2019年12月28日
楊令伝読本
『水滸伝』『楊令伝』『岳飛伝』のシリーズに加えて、こうした「解説書」まで出るのが、一大巨編である北方水滸伝の凄いところ。本書は『楊令伝』全15巻完結記念で出た公式読本。先日読了したので、読んでみる。
「北方水滸伝は、旧体制に縛られた社会と精神の解放がテーマ」になっている（池上冬樹「青春と読書」2008年5月号）。作者が対談で語っているように、「キューバ革命がもっていた変革へのロマンチシズム」を移し替えた。
中国の歴史を振り返れば、小国に分裂した「群雄割拠」の時代と、統一された「帝国」の時代が繰り返されている。共産党が政権をとり中華人民共和国が建国されてから70年。この政治体制はいつまで続くのか。おりしも、中国のチベット族への弾圧は続いている。
アジアを見渡すスケール 岡崎由美（早稲田大学中国文学教授）13：明代に成立した中国長編小説『水滸伝』が日本にやって来たのは、江戸の初めごろである。中国語のままでは読めないから、原文に返り点、送り仮名をつけたものや、いわゆる「書き下し分」にしたもの、さらには時代設定や登場人物を日本に置き換えた「翻訳」が出版され、『水滸伝』は江戸時代に大変なブームになった。明治時代になると初めての口語訳が出版され、様々な日本語訳のラッシュとなり、また「翻訳」を離れ、新たに語りなおしたリライトも続々と出版されている。15：たまたま「義」によって集まった英雄好漢が、天界の九天玄女から「替天行道」の天書を授かった宋江のもとで反乱集団にまとまるという原作の世界観に対して、「俺たちの手で腐った世の中を変えたい」という自発的な志を持った男たちの、周到にして果断な世直しの闘いが新たなテーマなのである。「世直し」というより「革命」に近い世界観なのだ。16：中国古典小説の常として、登場人物は物語の中での役割や機能に基づく相互関係によって位置付けられていることがあり、例えば『三国志演義』の劉備、『西遊記』の三蔵法師、『水滸伝』の宋江など、人徳はあるが頼りなさそうな「無能のリーダー」とか、『三国志演義』の張飛、『楊家将』の孟良と焦賛、『説岳』の牛皐、『説唐』の程コウ金、そして『水滸伝』の李逵など「道化的な暴れ者」といったキャラクターの系譜が、個別の作品を超えて見受けられる。
2019年12月27日
人類による自然破壊
環境問題が注目されるようになったのは比較的最近で、日本でいえば、足尾銅山鉱毒事件で田中正造が陳情に駆け回っていたのが明治の終わりで今から130年位前。化学物質の危険性を取り上げたレイチェル・カーソンの『沈黙の春』が出版されたのが1962年だ。
それまで西欧諸国を中心に行われてきた自然破壊や資源収奪の歴史は凄まじい。日本で捕鯨は長い歴史を持つが、18世紀のアメリカでは東海岸の港を中心に捕鯨船団が形成され、年間に数先頭のマッコウクジラを捕獲していた。獲ったクジラは照明や潤滑油に用いられる鯨油と鯨蝋を取り、残りのほとんどはそのまま海上で捨てられる。
19世紀に米国で始まった石油産業では、地下で石油層がどうつながっているか分からないから、他の業者が石油の源を汲み上げてしまう前に自分が汲み上げないと損だと、周囲の環境破壊に目もくれず、乱暴に汲み上げる。
「石油が見つかると」と作家のイーダ・ターベルは自伝に書いている。「石油が流れ出すと、あたりの樹木という樹木、植え込みという植え込み、さらに草木一本に至るまで真っ黒な油にまみれ、死に絶えていった。どこもかしこもタールと石油にまみれていた」
��大海獣を追って221：独立戦争前年の1774年の時点で、ナンタケット島の捕鯨船団は150隻の大型船舶を擁していた。船の平均積載量は100tである。船団はこの年、3000頭のマッコウクジラから、約26,000バレルの（410万L）の鯨蝋を採油して港に帰って来た。アメリカの他の捕鯨港からは210隻がマッコウクジラを求めて出港、計360隻の捕鯨船で、少なくとも合計45,000バレル（710万L）の鯨油が採油された。��野生動物のようなもの282：共有地の悲劇共有資源の利用者はいずれも、資源の枯渇や乱獲などお構いなしに、可能な限り最大限の資源を使おうとすることである。石油の場合、共有地の悲劇とは、他の業者が石油の源を汲み上げてしまう前に、油井の所有者全員が一滴でも多くの石油を汲み上げてしまう点にあった。��自然に宿る大いなる力304：1791年、ファラデーはロンドンの貧しい一家に生まれた。父親は鍛冶屋で病弱だった。ファラデーは学校にはわずか数年しか通えず、13歳の時には製本兼書店の使い走りとして働き、翌年、見習いとして採用された。「たくさんの本があった。私はその本を読んでいた」とファラデーはのちに語った。ブリタニカ百科事典で「電気」という新しい科学の勉強を始め、4巻からなる化学書に注釈を書き添えていった。��滔々たる水の流れ312：自然哲学の教授ウィリアム・グリルス・アダムズ「重大な発見のほぼすべては無視されるか、あるいは日の目を見ることのない段階を経過する。世間の関心がほかに向いているか、あるいはその発見を受け入れる準備が世間にできていない時期に発見されたのか、そのいずれかの理由で黙殺されてしまうものなのである」322：スタンリーが考えていたのは変圧器を並列に結びつければ、発電した交流電気の電圧をあげる一方、電流は減らせるということだった。電圧が上がり、電流が減るなら、太くて重い導線は不要で、遠隔地でも効率よく送電できるようになる。そして、送電先では同じ工程を逆に行い、用途に合わせて電圧を下げ、使えるレベルまで電流をふたたび増やすというものだった。338：ナイアガラ発電所1905年、この発電所は、全米の総電力生産の10%を生産するまでになっていた。二番目の発電所が操業を開始した1904年、ナイアガラの発電所の総出力発生規模は10万馬力にまで達し、その規模は全米の他の発電所全体の出力発生に匹敵した。
2019年12月26日
動力
1986年に『原子爆弾の誕生』でピュリッツァー賞を受賞した作家による労作。400年にわたるエネルギー変遷史に関わった人、人、人。エネルギー史が「人間」の物語としてまとめられている。
沢山の人が登場するのだが、各時代のエネルギー革命に貢献したほとんどの人は日の目をみることなく、困窮のうちに死亡している。死後その功績が見直された者はまだ幸運なほうで、歴史になお残さないまま消えた貢献者もいるのだろう。
生前に成功したのは、ごく一部。まさに、「いい時に、いい場所」でいた才能と運のある人たちなのだ。
�／垢覆�して王国なし29：国家の安全保障を支える「木」エリザベス1世が治めていたのは、木で作られた王国。「各町の建物の大部分とイングランドのすばらしき町は、いずれも木でできていた」(1577 William Harrison)30：王立海軍単縦陣の砲撃を行う平均的な戦列艦1隻の建造には、約2500本の巨大なオーク材が使われていた。戦列艦の大きさは、全幅55f、全長200f、巨大にして堅牢、木製の見事な兵器である。39：スコットランドの森林は、イングランドよりも早く、すでに1世紀前に破壊されていた。そのためスコットランドの人間は石炭を燃やすことに慣れており、しかも幸いなことに、ニューカッスルの柔らかい瀝青炭とは異なり、スコットランド産の石炭は硬質な無煙炭だった。��火で水を汲み上げる54：炭鉱ガスによる大爆発事故坑内のガスで鉱夫が命を落とすこともあった。鉱夫たちはこれを「炭鉱ガス(ダンプ）」と呼んだ。低地ドイツ語の「ダンフ」すなわち「蒸気」に由来する言葉である。イギリスの炭鉱技術と専門用語は中世の時代、ドイツ人技師によってもたらされた。102:グラスゴー大学のワットの工房狭い学内では、科学への偏愛ではつとに知られる若者と言う若者がワット氏とは知り合いで、工房はこうした者たちのたまり場になっていた。なかなか解けないなぞに出くわすたび、誰も彼もが氏のもとを訪れた」��征服されざる蒸気149：化石燃料の時代へ新世紀への転換点となった1800年、イギリスにおいてこの年は、旧体制の経済から化石燃料を動力とした新たな産業経済への結節点となった。当時、アメリカの人口は530万人、イギリスの人口の半分でしかなかったが、新世紀の国民は馬車に乗って西部開拓へと向かった。河川は、この新興国にとって高速道路を意味した。アメリカにおいて蒸気はまず、蒸気船を動かす動力として使われ始めた。
2019年12月25日
日々「反省」「洗心」
元SBのCFOでインターネット・バブルの真っ最中である1999年にSBIとして独立した北尾社長は2007年4月12日からブログを書いている。そのブログから2018年9月〜2019年8月までを転載した本。
ブログなので、テーマは日々色々。「はじめに」では、師を持つことの大切さが書かれている。北尾社長が「師」としているのは、明治時代の二大巨人である「森信三」「安岡正篤」を上げている。当然、時代が違うから、「私淑」ということ。
「目の前で師と触れ合い、師の呼吸を感じるような状況、すなわち師と仰ぐ人の謦咳に接することが一番望ましいのは言うまでもありません。しかし小生のように残念ながらそれが叶わぬ場合は、師と定めた偉人の書を読み込み、その様々な教えを通じて学び、それを血肉化していくことが非常に大事だと思います。そしてまた、敬の対象が歳と共に変化していくようでないと、人間としての進歩はないと私は考えています」
30：起業を志す方へそもそも「起業したいのですが・・・」と誰かに相談する人は、一刻も早く起業を止めた方が良い。何故なら人に相談して決まるような覚悟で以て、新しく事業を始め、成功を収めることなどできるものではない。68：生命力というもの「読書というものは、われわれ人間にとっては、『心の食物』ともいうべきものですから、もしある人が余り読書をしなくなったとしたら、それは食物をとらなくなった人間と同様に、その人の生命力の衰えた何よりの証拠」（森信三）104：続く「モリカケ国会」に呆れ果てる日本の野党第一党というのは、右記のような日本の将来を左右する沢山のアジェンダを置き去りにしたままに、これまでモリカケを執拗に問題視し、国会をモリカケ一色にし続け・・・・。158：これから仮想通貨の大躍進が始まる！社会のキャッシュレス化や銀行の消滅の可能性と、仮想通貨の動向とは全て繋がっている。仮想通貨はは「終わる」ことなく、徐々に市民権を得ていく。それには、機関投資家の本格的な参入や実用化に向けた国際的な取り組みの加速、国内では統一的な業界ルールの確立といった幾つかの条件が揃うことが前提となりますが、時間の問題。
2019年12月24日
どこでも使える究極の交渉技法
FBIで「交渉学」の講師を務めた著者による交渉術指南本。
LBSでも、選択の集中講義で「交渉術」があって取ってみたのだけど、冷や汗もの。講義についていくのに精いっぱいなのに、英語で交渉となるとハードルが高かった。日頃穏やかな級友が、交渉となると顔を赤くしてまくしたてる。これがアングロサクソンの本性かと圧倒された。
学んだこととしては、怒鳴られても怖気ずくことはない。相手もビジネスであれば、どこかで妥協点を探す。多角的に考える。
＊交渉能力とは、「力」「時間」「情報」の三要素を分析し、相手の行動に影響を与える力のこといかにこの三要素を自覚するかによって、交渉の成果は変わる。【力】・力は物事を成し遂げる能力であり、自覚の上に成り立っている。自分に力があると思えば力があるし、ないと思えば、たとえあったとしても力がないことになる。・自らの交渉能力を伸ばすには、相手に理解と共感を示し、自分に一体感を抱かせるように仕向ける。・どんな交渉もゲームだと捉えて、精一杯楽しむ。そうすれば、活力がわき、緊張感が減り、よい結果が得られる。【時間】・交渉の成否は、時間をどう受け止め、使うかで決まる。・交渉期限についての原則�仝鮠弔�まとまるのはは、期限ぎりぎりか期限を過ぎてからのことが多いので、じっと待つこと。��対立関係の時、相手に自分の期限を知られないこと。��「相手側」には必ず期限がある�ぬ世蕕�な利がなければ、ことをせいてはならない。【情報】・交渉の場では意識を集中する。そうすれば、相手の感情、動機、真の要求など、かなりのことが理解できる。・価格を交渉する際は、相手の譲歩の仕方をよく観察する。そうすることで、相手の真の最低限度額、あるいは最高限度額を正確につかむことができる。
2019年12月23日
世界最高の人生哲学
帯には、元LINE社長の「森川亮氏推薦！」とある。ネットビジネスと老子
「不要なものを手放し、大切な1%に100%集中する」ためのヒントが得られるという。まず、本の成立が二千数百年前、つまり紀元前であることに驚く。日本が縄文時代で、採取・狩猟生活だった頃に、既に農業を実施し、余剰穀物を備蓄。その結果、貧富の差が開き、国が成立し、争いの元にもなった。
つまり、当時すでに現代と同じような、社会や組織が成立しており、そのために、現代に通じる処世の問題が存在したわけだ。本書での教えには、「上善は水の如し」「足るを知る」など、現代日本でもよく使われる言い回しが出て来る。中国古典思想が東アジア文化に与えた影響の大きさを再認識させられる。
「一流のリーダーは存在感がない」など、『ビジョナリー・カンパニー』の「第五水準経営者」を連想させる。「最も理想的な指導者は、部下からことさら意識されることはない」というのだ。「それよりも一段劣るのは、部下から敬愛される指導者、さらに劣るのは、部下から恐れられる指導者、最低なのは部下からバカにされる指導者」だという。
「第五水準経営者」は、「個人としての謙虚さと職業人としての意思の強さという矛盾した性格の組み合わせによって、偉大さを持続できる企業を作り上げる」と定義されていた。カリスマ経営者を否定し（居無くなれば元に戻ってしまう）、自分が居なくても継続的な発展を遂げられる組織作りが出来る人のことだ。
＊したたかな処世の知恵を説いた、中国古典『老子』厳しい現実を生き抜くためのヒント。・二千数百年前、約100年の時間をかけ、思想を同じくする複数の人々の手が加わってできた処世の知恵を説いたこの書は、哲学、政治、兵法など様々な問題について論じる。・万物の根源に「道」なる存在を認め、そこから論を展開している道が持つ二つの側面。�）�物の根源に存在している普遍的な実体�∨�物の存在を支配している根本的な原理・道のあり方に最も近いのが、水水は相手に逆らわない「柔軟性」と、人の嫌がる低いところへと流れる「謙虚さ」を備えている。・道という、何ものにも依存しない「大いなるもの」の立場から人間の営みを眺めると、すべてのことは小さい美と醜、高と低などの違いは相対的なものにすぎず、本質に違いはない。相対的な価値観は捨てる。・地位や財産に執着し過ぎると、身の破滅を招きかねない何事にも欲を貼らず、足ることを心得ていれば、いつも安らかに暮らすことができる。・自分から先に立たなければ、かえって人から立てられる無私、無欲に徹し、相手の私心や私欲と上手に折り合いをつければ、自分を生かせる。・最高の指導者は、普段、部下からその存在を意識されることがない負担に感じられることも、有難がられることもないのが、理想的な指導者のあり方。
2019年12月22日
少年犯罪
2008年に出て「第6回本屋大賞」を受賞した本書はデビュー作だという。後に、松たか子主演で映画化されている。
中学校で起こった少年犯罪に絡んで、登場人物がそれぞれの立場から独白するという構成は、芥川龍之介『藪の中』に似ている。それぞれの告白で次第に事件の全容が明らかになっていくのだが、よく読むと、まだそれぞれが自己弁護していたり、独善的だったり、嘘をついていたりと、どこまでが真実なのか分からなくなってくる。
本書の主人公、渡辺修哉のように、能力は優れているが、倫理観が歪んでしまったり、あるいは未発達な少年少女はいつの時代にもいるだろう。
33：森口先生
特別扱いすればするほど、大袈裟に騒げば騒ぐほど、犯人である少年少女たちは自己陶酔していくのではないでしょうか。そして、それにあこがれる愚かな子どもたちが増えていくのではないでしょうか。最初から未成年が犯人とわかっているなら、事件を最小限に取り上げ、自己陶酔する子供の愚かしさを、勘違いも甚だしいとたしなめてやるのが大人の役割ではないでしょうか。犯人の少女は児童自立支援施設かどこかで作文でも書いていれば、数年後、何食わぬ顔をして社会に復帰してきます。
85：美月委員長
初めは、残虐な悪人を糾弾していても、次第に、糾弾されるべき人を無理矢理作り出そうとする。
233：渡辺修哉
殺人が犯罪であることは理解できる。しかし、悪であることは理解できない。人間は地球上に限りなく存在する物体の一つにすぎない。何らかの利益を得るための手段が、ある物体の消滅であるならば、それは致し方ないことではないだろうか。しかし、こんな自分であっても、学校で「命」というテーマで作文を書けと課題が出れば、クラスの誰より、いや、県内の誰よりも上手く書けるのだ。
2019年12月21日
運命数
「数学をテーマにした小説」ということでどこかの書評に出ていた。ファンタジーの中に数学的テーマが散りばめられており、新しい。
現代社会でも、数学はあらゆるところで使われている。通信の暗号化はもちろんのこと、金融の確率論も、台風の予測も。
19：王妃はその日、メルセイン王国内で計算が行われること、また計算について学ぶことに対して、さらなる取り締まりの強化を命じた。そして禁を破った者には、最悪の場合は死刑まで課せられることとなった。143：私たち人間は、「いくつかのものに、あることが当てはまる」ということを経験すると、ついつい「すべてのものがそうである」とか、「いつも、絶対にそうである」と単純化して考えてしまいがちです。でも、実際には「そういう場合がある」という事例が積み重なっているだけであることも多い。それに、「すべてのものがそうである」とか「いつも、絶対にそうである」ということは、「なぜそうなるのか」が明らかにならないかぎり、「証明」されたことにはなりません。
2019年12月20日
OODA LOOPを成功させるための「組織文化」
元々、米空軍の軍事戦略家であるジョン・Ｒ・ボイドが、戦争を分析する中で、「何が勝利に導いたのか」の共通要素を見いだしていった結果たどりついたのがOODA LOOP。これは、外部の世界で起きている環境変化に即応して、自らの方向性を変化させることのできる能力である。
本書では、ボイドの弟子である著者が、OODA LOOPを効果的に回すために必要な組織文化のあり方を説いている。
＊組織の機動性を高め、他社との競争を優位に進めるための意思決定スキルOODA LOOPその理論と、それをうまく回すために必要な組織文化の在り方。●OODA発案者John R. Boyd（軍事戦略家）どんな戦闘や戦争にも適用できる「共通要素」単純に「何が勝利へと導いたのか」●Agility（機敏性）が戦争を勝利に導く外部の世界で起きている環境変化に即応して、自らの方向性を変化させることのできる能力。●OODA LOOP��Observe：相手の動きを観察し、把握する。あらゆる情報を、いかなる手段を用いてでも入手する。��Orient：観察して得た情報が何を意味するのか、どう行動すべきか、瞬時に判断する。��Decide：自らの判断で、決断を下す。��Act：決心した行動を実行に移す。相手が思わぬ動きを取った場合などは、再び「観察」から始める。●OODAを高速で回し、オペレーションを成功させるための「組織文化」�〜蠍濘�頼による暗黙知コミュニケーション一体感、結束力、統一性。相互信頼はOODAのスピードを上げる。��直感的能力を活用して、素早く判断し、行動する「直感的能力」を持つ者は、混乱し混沌とした状況の中にあっても鋭く洞察することができる。��「リーダーシップ契約」により、社員の士気、忠誠度を高める上司と部下が互いに合意を得られた理解、すなわち一種の契約は、社員の責任感を高める。�ち反イ粒萋阿砲弔い董�何が主要な任務か「焦点」と「方向性」が定まっている問題を解決するために、何に集中すべきか、どのように対処すべきかを決める。
2019年12月19日
ホーキング博士「人類の難問」に答える
昨年死去したホーキング博士による最後の書下ろし。タイムトラベルや宇宙移住、AIと人間の関係など、人間が問い続けてきた根源的問いや、人類の未来を左右する課題”Big Questions”に博士が答える。
宇宙物理学的に言って、「神は存在しない」という。●神は存在するのか？
・宇宙誕生は全てを自然法則で説明できる
・宇宙は、ビッグバンで生じたエネルギーと空間からなる
・原子サイズ以下の小さな世界では、陽子などの粒子が何もないところから現れる
・かつて宇宙はとても小さく、陽子と同様、何もないところから出現したと考えられる
・宇宙の中で空間と時間は絡まり合っている（アインシュタイン）
・よってビッグバンの瞬間、空間と共に時間そのものが始まった
・ビッグバン以前には時間は存在しないため、神が宇宙を創る時間もない
∴神は存在しない
2019年12月18日
賢く働く7つの習慣
著者はUCBerkeleyとApple社が運営する「アップル大学」の経営学教授。これまでにHBS、INSEADで教えてきたという。Jim Collinsとの共著『ビジョナリー・カンパニー４』で知られる。
つまるところ、「フォーカス」だと思う。重要なところに集中し、他は切り捨てる。「断る勇気」が必要だ。
＊優れた成果を上げる人は、何をしているのか？トップパフォーマーの「賢く働く7つの習慣」5000人を対象とした調査研究の結果、成果を生む決め手� 屬垢襪海函廚鮓困蕕掘△修海鯏按譴垢�少数の優先事項を厳選し、その分野に徹底的にこだわり抜くことで、自分の力を最大限に発揮できる。�∈�そこにある仕事を「再設計する」仕事を再設計する際は、同じ仕事量でも、無意味な活動を減らすなど、生み出す「価値」を大きくする。・無意味なことを減らす・正しいことを増やす・抜群の仕事をする・5つ星の評価を目指す・より速く、より安く��「成長のサイクル」を巧みに回す成果を綿密に分析した上で、欠点の矯正に努める。こうしたフィードバックを踏まえた目的意識のある練習を、実際の仕事の中で続けると、スキルを早く修得できる。�ぁ崗霰�ｘ目的」を強力なエンジンにする仕事に向き合う際は、「情熱」と「目的」を一致させる。そうすればポジティブな感情が持て、エネルギーが沸く。�ァ屬靴覆笋�な説得力」で勝ち抜く上司や部下、同僚などの支援を得るには、合理的思考に訴えるだけでなく、感情にも訴える。�Σ餤弔任惑鯒�した議論が必ず起こるようにする皆がきちんと議論し、決定事項を積極的に実行する「賢い」チーム会議を行えば、フォローアップ会議が不要になる。�Щ臆辰垢襯廛蹈献Д�トを注意深く選ぶ部署横断プロジェクトに参加する場合には、どれに参加するかを注意深く選ぶ。
2019年12月17日
イマ・ココ・ワタシ
「平成の30年間で、人々の意識や行動、価値観はどのように変化したのか？」をデータで読む。流石博報堂で、調査結果に対するネーミングが秀逸。結論は、「イマ・ココ・ワタシ」。
「イマ・ココ・ワタシ」というと、やはり平成になって流行った、マインドフルネスのよう。経済発展が望めなくなった平成の時代、頑張っても成功できるかどうか分からないから、「イマ・ココ・ワタシ」で慎ましやかに楽しもう、という感じ。
「楽観も悲観もせず、身近なところで楽しむ」と言われると、30年前に留学していたイギリスを思い出す。バブルで浮かれていた当時の日本からすると、ちょうどそんな感じだった。
「イマ・ココ・ワタシ」というと、やはり平成になって流行った、マインドフルネスのよう。経済発展が望めなくなった平成の時代、頑張っても成功できるかどうか分からないから、「イマ・ココ・ワタシ」で慎ましやかに楽しもう、という感じ。
「楽観も悲観もせず、身近なところで楽しむ」と言われると、30年前に留学していたイギリスを思い出す。バブルで浮かれていた当時の日本からすると、ちょうどそんな感じだった。
●生活環境・「夫婦と子供の世帯」→「単独世帯」が最多・生涯未婚率 男性4%→23% 女性4%→14%（1985→2015）・「共働き世帯」が「専業主婦世帯」の二倍近くに●常温社会バブル崩壊やリーマンショックなどの経済的困難を乗り越えてきた生活者は、未来は大きく変わらないと考え、楽観も悲観もせず、身近なところで楽しみを求めようとする。●価値観・「社会」→「個人の生活」に関心・人付き合いが面倒くさい→「ひとり」・お金との向き合い方が、「節約」→「獲得」（ポイント）●イマ・ココ・ワタシ「常温社会」の時代認識の下、生活者の価値観は、「いつか」「どこか」「誰か」の幸せではなく、「イマ・ココ・ワタシ」の幸せが一番に。●生活者は、暮らしを楽しむのが上手になった「消費する」だけでなく、自ら好きなように「加工・生産する」。今後、企業は「完成品」ではなく、生活者も関与できる余地がある「半完成品」を提供する発想が有効。
2019年12月16日
中国の野心をアメリカは阻止すべきか？
著者はFinancial Timesの記者。BBCとThe Economistを経て、2006年にFT入社とある。国際政治経済の分析にかけては、未だにイギリスに一日の長があると思う。アメリカのように自らが覇権国ではないことが、分析をより客観的にしている。
「中国がすでに世界最大の経済大国である」という指摘は興味深い。通常、GDPは為替レートで米ドルに換算されて比較されるが、これを購買力平価で換算すると、既に2014年には中国はアメリカを抜いて世界最大の経済大国であるというのだ。
同様に、購買力平価を使うと、日本が中国に経済規模で抜かれたのは、早くも20年前であった。少なくともその時点で、日本は経済大国意識など捨て去り、産業構造を変えなければならなかったが、財政出動の大盤振る舞いで構造改革を促進するどころか、競争力のなくなった産業を延命させてしまった。新産業が興らなかったのも無理はない。
＊強大な富と権力が欧米からアジアへと移る新たな時代●1490年代の大航海時代の幕開け→西欧の時代(植民地化）15世紀まで中国・イスラム世界が世界の中心WW2戦後→アメリカ過去50年、アジアが台頭●2014年以降中国が世界最大の経済国（PPPベース）�｜羚��▲▲瓮螢���インド�て�本2025年〜世界人口の2/3がアジア●Easternization（東洋化）GDPシェア 2010 2050西欧諸国 40% 21%アジア 24% 48%●アジアがグローバルパワーになるための障害・政治腐敗や制度の欠如といった、各国の内政問題・アジア内部での政治的分断、ならびに敵対関係●東洋化が進むと、太平洋上の無人環礁などを巡る争いが世界を揺るがしかねないアジア太平洋における中国の野心をアメリカが阻止すべきか？
2019年12月15日
『楊令伝』読了
遂に『楊令伝』全15巻読了。『水滸伝』の時にも、「長いわりに、最後はあっけない終わり方だ」と思ったが、これは『楊令伝』でもそうだった。まだ、続編『岳飛伝』があるので、そちらにつなげるためかもしれない。
梁山泊頭領、楊令のつくった「自由市場」は、梁山泊から金の傀儡国家「斉」そして、南宋の支配する江南の地へも広がっていく。黙認した「斉」はともかく、南宋では朝廷と結びついて特権を与えている商人の利が減るので、これを禁止する。見せしめに、「自由市場」に関わった町をいくつか皆殺しにするのだが、良いものを安く手に入れたいという庶民の欲望は抑えがたく、またそれに答えよとする商人の努力もあり、浸透していく。
しかし、「帝がいて、朝廷があり、軍を抱える」というこれまでの政治体制を敷く「金」と「南宋」にとってそれは不気味な脅威であり、最初から対立した南宋だけでなく、梁山泊からの交易の「通行料」で潤っていた金までも、梁山泊を攻撃する。
南宋との戦争中に、梁山泊は黄河の氾濫で、領土の半分が水に浸かるという大被害を受ける。中国の「中原」は、黄河が築いた沖積平野ということになる。
117：昆布の専売日本の十三湊まで行って、昆布を仕入れられるのは梁山泊だけだから、専売の意図がなくても、実質は専売というかたちになってしまう。150：自由市場商人同士が話し合って値を決めるのだけは、禁じた。それ以上、さまざまなことを禁じると、国の統制が強くなり、結局は権力の強化に繋がる。帝がいて、朝廷があるという、これまでの国の姿に行きついてしまうのだ。186：洪水長雨が続いた。そこに、二つ続けて襲ってきた、颱風の豪雨が重なった。河水の上流がいくつも決壊し、巨大な湖を作り、それが次々に破れて、一気に水が中原を覆った。梁山泊を建設するとき、河水の危険は充分に調べた。河水の流れがまるで変ってしまう洪水は、百年から二百年に一度、という結論を、呉用は出して、楊令に伝えた。
2019年12月14日
自転車事故顛末
今日で事故から一週間。示談が成立した。私が来週から東京に戻るということで、相手側の損保会社（JA共済）も素早く対応してくれたと思う。自分の備忘のためもあり、この一週間の動きを整理。
7日：事故発生
県道を自転車で走行中、左側道から軽自動車が右折で出てきて接触。先方(高齢者）は一時停止義務があり、一時停止をして確認したが、巨大な反射標識が邪魔で私の接近が見えなかったという。私が路上で緊急停止した後、そのまま右折した自動車と接触。そのため、過失割合は0:10。
8日：右腕に痛み
事故発生時はどうもなかったのだが、翌日から右腕に痛み。事故時の衝撃で、先月発症して、ほぼ治りかけていた頚椎椎間板ヘルニアが悪化したと確信。丁度、JA共済の担当者から電話があったので、事情を説明する。どこで診察するか事前に分かれば、請求書は直接JA共済に回せるとのことで、実家から最も近い森川整形外科に行くことにする。森川は日曜日休みなので、明日。
9日：レントゲン＆MRI
森川に通院。レントゲン撮影の結果は「頚椎狭窄」。頚椎の骨がズレて、神経を圧迫している。MRIも撮ったほうがいいと言われ、午後再び来ることに。その間に、今日高松で会う予定だった香川大学の瀧本さんが、事情を話したら、高瀬まで来てくれる。高瀬中学同級生の「小野うどん」で一緒にキツネ。ついでに、自転車の修理見積のため、事故車を高松の田町クラウズまで持って行ってもらう。
10日：まさこ
Facebookを見たコウノトリ会議の河野さんが地元の「まさこ」で慰めてくれる。二人で飲んでいたら、隣に加害者の息子さんがやって来た
知らなかったが、ここの常連らしい。全てがつながっている田舎らしい一コマ
11-13日：JA共済と賠償交渉
焦点となったのは、事故車の時価。もちろん、修理すれば修理の実費が出るのだが、自転車整備士は修理しても「安全性の保証はできない」という。事故でどれだけの衝撃があったか測定不能なので当然だ。自転車の税務上の耐用年数はたった2年
これだと2年以上経った自転車は無価値ということになる。流石にそこまで言われなかったのだが、実務上「せいぜい5年」とのこと。カーボンフレームの耐用年数は半永久であることや、実際に同等の中古車が高値で取引されていることをヤフオク等で示して交渉。そして昨晩、示談成立。担当者は早く片付けたいと思っている。担当者がロジカルに上司に説明できる材料を提供するのが大事だと実感。
ふり返って、事故防止策。
１．そもそもなぜ私が土曜日の朝一にそこを走っていたか
前日夕方、帰宅途中にスマホを落とし、スマホは拾ったものの、ケースに入れていたクレジットカードが行方不明になっていたため。なぜスマホを落としたかと言えば、金甌日に自転車で高松まで通勤して、日が短く寒くて真っ暗な中、田舎道を余裕なく帰っていたため。夏ならともかく、寒い冬は特に、日没までに帰宅したほうが安全。
２．一つの目的しか考えていない反射板
側道からの出口右手に巨大な反射板が2枚置かれており、接近する車両の確認を妨げている。なぜそこに反射板が置かれているかと言えば、直後のカーブを曲がれずに過去何件か事故が起きているから。昨年は死亡事故があり、それでカーブがあることを強調するために反射板が置かれた。反射板が置かれたことで、カーブを曲がり切れない事故は減るかもしれないが、今回の事故を引き起こした。カーブの事故はこれまで全て夜起こっている。夜飛ばしていて曲がり切れなかった車だ。道路管理者である香川県に、そこに反射板を設置すれば側道から出る車の視認を妨げるのではないかという視点が欠落している。
３．高齢者ドライバー
相手は77歳になる高齢者ドライバー。私が停止したにも拘わらず、そのままぶつかってきた。これが普通の運転者なら、問題なく止まれていたと思う。視野や認知能力、そして認知してからの反応時間が全て劣っているのは間違いない。かといって、田舎で運転できないのは厳しい。市はコミュニティバスを走らせているが、いつもガラガラ。住民はいつでも好きな時に好きなところに行ける自動車生活に慣れ切っているので、今更1日に数便しかないバスに乗る気はさらさらない。ほとんどの車はドライバーだけで走っている。1-2tもの車で一人しか移動しないのは全くのムダ。田舎では白タク制度があっていいと思う。
2019年12月13日
��ジョン・ポールソン「一度勝てば十分」
ジョン・ポールソンは、アメリカのサブプライム市場崩壊を予測、クレジット・デフォルト・スワップ（CDS)への投資で、彼のファンドは一躍世界第2位のヘッジファンドとなった。「ポールソン＆カンパニーの利益は150億ドル、ポールソン個人の所得は40億ドルになった」というから凄まじい。ポールソンは、金融史上、1年間でもっとも稼いだ人物となった。
これだけ稼げば、誰しも、自分は天才だと思う。本当は、幸運もないと成功は難しいのだが、次の成功を追ってしまうのだ。次の大ホームランを探し続けた結果、史上最も稼げるヘッジファンド・マネージャーになってから10年で、運用資産の75%近くを失った。現在の運用額は100億ドルに満たず、うち80%は彼自身とスタッフの資産だという。
211：宝くじ当選者の1/3近くは賞金の全額を失っている。宝くじに当選するかどうかは、100%運次第だ。一方、投資の成功は、幸運と優れたスキルの組み合わせによる。213：ジョン・ポールソンが200万ドルの自己資金で、ヘッジファンドのポールソン&カンパニーを設立したのは1994年だった。それまでは、ベアー・スターンズで、M&Aアービトラージを専門に手掛けていた。（中略）ヘッジファンドの世界では比較的地味な取引で、彼はこの戦略で有名になったわけではない。ポールソンの資産は、住宅バブル崩壊で360億ドルまで膨れ上がり、世界第2位のヘッジファンドとなった。しかし、その巨額な利益に満足できず、次の大ホームランを探し続けた。その結果、史上最も稼げるヘッジファンド・マネージャーになってから10年で、運用資産の75%近くを失った。現在の運用額は100億ドルに満たず、うち80%は彼自身とスタッフの資産だ。218：2007年にサブプライム市場が崩壊すると、運用していた2本のクレジット・ファンドは、590%と350%のリターンを記録した。ポールソン＆カンパニーの利益は150億ドル、ポールソン個人の所得は40億ドルになった。金融市場の歴史上、1年間でこれだけ稼いだものはかつて一人もいなかった。219：FRBによる量的緩和が開始され、インフレが起こると固く信じた2010年夏、50億ドルを金関連の投資案件につぎ込んで、世界最大の金のオーナーになった。金価格は2011年の高値から30%値下がりし、ポールソン＆カンパニーで最も有名な「アドバンテージ・ファンド」は、その年に資産の1/3以上を失った。翌年にはさらに14%下げ、2013年には26%上昇したが、その後は3年連続で損失を出し、現在も回復していない。
2019年12月12日
��ジョン・メイナード・ケインズ「最も癖になるゲーム」
「この章には、投資に関する知恵がちりばめられており、1951年に私が書いた卒業論文はその影響を大きく受けている・・・ケインズは、経済学者としてではなく、投資家として私の投資哲学の指針となってきた」（ジャック・ボーグル・・・Vanguard創設者）
「『賢明なる投資家』の第8章と第20章、そして『一般理論』の第12章を読めば、ほかに何を読むことも、TVをつけて情報収集する必要もない」（ウォーレン・バフェット）
と投資界の巨人二人から絶賛されているのが、ジョン・メイナード・ケインズ『一般理論』。彼は、自他ともに認める天才で、パリ講和会議で自分の第一次世界大戦の処理案が通らなかったことに腹を立て、英財務省を辞め、母校ケンブリッジ大学に戻る。
と投資界の巨人二人から絶賛されているのが、ジョン・メイナード・ケインズ『一般理論』。彼は、自他ともに認める天才で、パリ講和会議で自分の第一次世界大戦の処理案が通らなかったことに腹を立て、英財務省を辞め、母校ケンブリッジ大学に戻る。
それからのケインズの経済学者としての活躍はよく知られた通りなのだが、面白いのは、大学の寄付基金の運用責任者として、資金運用までやっていることだ。
「ケンブリッジ大学のElroy Dimson教授は、1922~1946年の記録を調べ上げ、このポートフォリオのリターンは年率16%で、市場インデックスの10.4%を大幅に上回ったと断定した」（因みに、Dimson教授は以前LBSに居て、私のファイナンスの先生だった）
しかし、最初からうまくいったわけではない。むしろ、任期前半ではマイナスが多く、心配した大学評議会から何度も説明を求められている。ケインズは自らが得意とするマクロ経済学に基づき運用していたが、「市場の最新状況を読み誤ったうえに、暴落後のマクロ経済に対する見方も間違えた」。
その結果、トップダウンからボトムアップに宗旨替えする。戦前、会社分析は行き渡っておらず、ボトムアップ・アプローチは大きな成果を上げる。「ケインズは、投資家の心理を予測するのは不可能に近く、時間の無駄だという現実を受け入れた」のだ。
202：基金の資産を引き継ぐと、株式市場に投資するため不動産を売却した。自分でほとんどコントロールできないものに投資するよりも、毎日価格が提示される流動性の高い資産に資金を投じたほうがはるかに成果を上げやすいと考えたからだ。しかし、高いレバレッジをかけて投資したことに加え、自分の能力をもってすればクレジット・サイクルと景気の波を乗り切れると信じて疑わなかったため、1930年には32%、1931年にはさらに24%も資産を失う大やけどを負った。市場の最新状況を読み誤ったうえに、暴落後のマクロ経済に対する見方も間違えた。207：文字通り強烈な自負心を持っているマクロ経済学者が、トップダウンからボトムアップに宗旨替えするほどの柔軟性を示せたのは、見事というしかない。ケインズは、投資家の心理を予測するのは不可能に近く、時間の無駄だという現実を受け入れた。
2019年12月11日
��スタンレー・ドラッケンミラー「手痛い失敗が必要なこともある」
スタンレー・ドラッケンミラーは、グローバル・マクロ戦略では史上最強クラスの投資家と言われる。ジョージ・ソロスの愛弟子で、ソロスからクオンタム・ファンドを引き継いで10年以上になる。グローバル・マクロとは、経済全体の動きを読み取り、それが世界中の株式、債券、通貨にどのような影響を及ぼすかを読み取る投資戦略だ。
「しかも、リスク管理も得意で、競争相手はまったく太刀打ちできなかった。ドラッケンミラーは、30年に渡って勝者のゲームをプレーしてきた」
そんなドラッケンミラーに魔が差したのが、インターネット・バブル。この時は、ウォーレン・バフェットが、「自分で理解できないのもには投資しない」とインターネット銘柄に最後まで関わらず難を逃れている。
基本的にロングしかしないバフェットと違って、ドラッケンミラーは1999年の前半、「割高」と判断したインターネット関連銘柄を2億ドル分をショートしていた。そのうち崩れると見ていた割高株はさらに高くなり、このショート・ポジションで、クオンタム・ファンドは6億ドルの損失を出す。
5月までの年初来リターンは18%になっていた。十分に良いリターンだが、怖いもの知らずのライバルはインターネット・バブルに乗じて、それ以上のリターンを上げている。焦ったドラッケンミラーは、「自分が間違っているかも」と思いはじめ、初めてインターネット関連銘柄を買うことにする。
調査の上選んだのは、ベリサイン。いわゆる.com銘柄と違って、しっかり収益を上げている。これなら、仮にインターネット・バブルが崩壊しても、大丈夫だと思ったのだ。確かに、ベリサインはバブル崩壊後も生き残り、成長を続けた。しかし、あまりにも高くなっていた株価はやはり調整する。
「しかも、リスク管理も得意で、競争相手はまったく太刀打ちできなかった。ドラッケンミラーは、30年に渡って勝者のゲームをプレーしてきた」
そんなドラッケンミラーに魔が差したのが、インターネット・バブル。この時は、ウォーレン・バフェットが、「自分で理解できないのもには投資しない」とインターネット銘柄に最後まで関わらず難を逃れている。
基本的にロングしかしないバフェットと違って、ドラッケンミラーは1999年の前半、「割高」と判断したインターネット関連銘柄を2億ドル分をショートしていた。そのうち崩れると見ていた割高株はさらに高くなり、このショート・ポジションで、クオンタム・ファンドは6億ドルの損失を出す。
5月までの年初来リターンは18%になっていた。十分に良いリターンだが、怖いもの知らずのライバルはインターネット・バブルに乗じて、それ以上のリターンを上げている。焦ったドラッケンミラーは、「自分が間違っているかも」と思いはじめ、初めてインターネット関連銘柄を買うことにする。
調査の上選んだのは、ベリサイン。いわゆる.com銘柄と違って、しっかり収益を上げている。これなら、仮にインターネット・バブルが崩壊しても、大丈夫だと思ったのだ。確かに、ベリサインはバブル崩壊後も生き残り、成長を続けた。しかし、あまりにも高くなっていた株価はやはり調整する。
「2000年のクオンタム・ファンドは21%のマイナスとなり、ソロス・ファンド・マネジメントの資産は、ピークだった1998年8月の220億ドルから76億ドル減少した」という。
「自分のゲーム」以外に手を出してはいけない。
166：ドラッケンミラーは、独力で最も偉大な投資家への道を歩んでいたが、業界を象徴する投資家とパートナーを組んだことで、自らも伝説的な地位を獲得した。1989年にクオンタム・ファンドの運用を引き継ぐとすぐに、日本株のショートを開始した。168：1999年の前半に、ドラッケンミラーは「割高」と判断したインターネット関連銘柄を2億ドル分空売りした。わずか数週間後に、そのうち崩れると見ていた割高株がさらに高くなった。このショート・ポジションで、クオンタム・ファンドは6億ドルの損失を出し、5月までの年初来リターンは18%になっていた。170：「私はこの市場が好きではなく、あまり関わらないほうがいいのかもしれない。スタインハルトのように道を外したくない」（インターネット・バブルが弾ける前）しかし、実際には深入りしていった。ベリサインを$50で買った後、さらに$240でも買い、ポジションを倍にして6億ドル分の株を保有した。ハイテクセクターが崩れ始めると、ベリサインは$135まで下がった。171：2000年のクオンタム・ファンドは21%のマイナスとなり、ソロス・ファンド・マネジメントの資産は、ピークだった1998年8月の220億ドルから76億ドル減少した。
2019年12月10日
�┘Ε�ーレン・バフェット「自信過剰に気を付けろ」
世界で一番有名な投資家と言えば、この人。ベンジャミン・グレアムに師事したバリュー投資家だが、独自に理論を進化させた。彼の投資会社バークシャー・ハサウェイは、もともと1888年にMAで設立された綿紡績会社。戦後に綿織物会社と合併して、バークシャー・ハサウェイとなる。
1962年、株価が低迷していたこの会社の株を買い集めて、買収したのがウォーレン・バフェット。経営改善で立て直せると思ったのだが、当時世界一高い人件費のアメリカで低付加価値の繊維産業が生き残るのは難しく、結局、繊維事業から撤退。器だけ残して、投資会社にしたのが今のバークシャー・ハサウェイだ。
バフェットは、この失敗から、「ボロ会社を安く買うより、いい会社を適正価格で買うほうがいい」と学んだとどこかで書いていた。にも拘らず、またやってしまったのが、1993年のデクスター・シューズの買収。
バフェットはその2年前に、作業靴のH.H.Brownを買収して成功していた。信頼する同社のCEOから、デクスターを紹介され、価格も安かったので買ったのだが、すぐに経営が悪化。作業靴と言う特殊市場でニッチトップであったH.H.Brownと違い、一般靴を製造していたデクスターにそうした強みはなく、90年代の中国の工業化で、中国製に席巻されたのだ。
122：バークシャー・ハサウェイバフェットが経営権を握った1965年以降は197万2595%、年率20.8%で成長してきた。1万ドルを年率20.8%で52年間運用し続けると185,131,161ドルになる。123：ウォーレン・バフェットについて過小評価されている事柄の一つが、自分の投資哲学を投資家に伝える能力パートナーシップの資金を運用しながら、何度も何度も繰り返されたメッセージの一つは、適切なベンチマークを設定し、現実的な期待感を持つということ。133：1993年デクスター・シューズバフェットの手元にあった事実は、デクスターの財務データと買収価格案、そして、H.H.Brown買収に成功した体験だけだった。しかもその成功からまだ2年もたっていなかった。136：バフェットの、投資家が自信過剰に対処する優れた方法「穴を20個しか空けられないパンチカードを渡されて、残りの人生であと20回しか投資できないと考えなさい」
2019年12月09日
�Ε泪ぅ吋襦Ε好織ぅ鵐魯襯函崋�分の道を踏み外すな」
1967年に、26歳の若さで独立したスタインハルトは、その後27年間投資家として活躍し、平均年間収益率30%という驚異的な成績を残している。彼は企業分析に基づいて投資するファンダメンタリストで、注目されていない中小型株を発掘するのが得意だった。
ところが、彼のヘッジファンドが成功するにつれ、その投資手法が難しくなる。資金量が多くなって、中小型株での運用が難しくなってきたのだ。運用成績が下がり始めたスタインハルトは、我慢できずに、グローバル・マクロでの運用を始める。世界の経済動向を基に、株式指数や為替や債券など、市場規模の大きなものに機動的に投資する手法だ。
結果は、大失敗。自分の強みで勝負せずに勝てるほど相場は甘くないことを、このベテラン投資家も実証した。それで、今、日本で気になるのは、10年で1兆円ファンドに成長したひふみ投信の動向。リーマンショック後10年続いたグロース相場の中で成功を収めたが、昨年はTOPIXを下回り、今年の運用成績はTOPIX並みだった。
特に気になるのがβ（株式市場値動きへの連動性）。以前は１以下、つまり、市場の動向に関わらず、独自の値動き（多くは、市場以上に基準価格が上がる）だったが、昨年から１を超えている。市場と同じ動きをするようになり、インデックスファンドを買うのとほぼ同じ状態になっている。
その結果、シャープレシオも下がり続けている。ファンドは曲がり角に来ていると思う。
過去１０年 1.02
過去５年 0.81
過去３年 0.82
過去１年 0.22
94：1990年代後半は、バリュー投資家にとって苦難の時期インターネット・バブルは、事業の評価方法を一時的に変えた。96：銘柄を選択するために生まれてきたような男ユダヤ人の成人式（バル・ミツワー）を迎えた13歳の時に、父親からペンディキシー・セメントとコロンビア・ガス・システムの株を買ってもらった。100：資産の増加とともに、彼らが得意としていた中小型株の運用で、ファンド全体のパフォーマンスを引き上げることが次第に難しくなっていった。その結果、スタインハルトは大悪手を放つ。ジョージ・ソロスのように世界の市場を物色し始め、未知の領域に踏み込んだのだ。
2019年12月08日
物流を帝にする
貿易立国を目指した梁山泊。西は西夏、西遼を通り、インド・中東・欧州と交易し、東は日本にまで外洋船で結ぶ。
小説では、中国から玉や陶器を運び、日本からは昆布や砂金を運んだことになっている。日本での貿易拠点は「十三湊」。津軽半島の岩木川河口「十三湖」の畔にある。ここは、縄文時代から現在までほとんど地形が変化してないとのこと。四方を山に囲まれ、目の前には豊かな漁場。縄文時代から人が住み着いていた。
渡来人を中心とした弥生人王朝から見れば、縄文人文化のままの東北・北海道の地は「蝦夷地」。征服の対象だった。しかし、ここは東北でも最北端の津軽。遠征軍もなかなかここまで到達することはなく、十三湊は鎌倉時代に繁栄のピークを迎える。梁山泊が交易していたのは、その少し前、平安時代の終わり位という設定になる。
73：李英なにかひとつ、足りないのですよ。それは、努力ではなく、偶然のようにして手に入るものです。93：宣賛帝というのは、人ではないと私は思う、武松。存在はないのだ。人の頭が、要望が、夢が作り出した、壮大な幻影だ。生身の帝は、それを仮託されているだけのことだ。そして帝は、人の世の、秩序の中心になり、混乱の原因にもなる。帝というのは、実体があり、実体はない、とも言える。281：楊令帝を頂点とする国でも、帝やその臣が有能な時は、いい国であった。ただ、それが長く続いた時期は、ふり返れば少ない。物流を帝にする、という言い方はおかしいだろうが、国が守るべきものが、人ではないほうがいい、といまの俺は思っている。334：十三湊日本の十三湊というところに、館を建て、十数の大きな蔵を並べて、物資を集めている。安東一族→藤原一族（平泉）
2019年12月07日
230億円稼いだ勝つ思考
個人投資家（デイトレーダー）として若くして230億円稼いだ"cis"さんによる初めての本。
要約すれば（そでにある通り）、
・本能に克たねば相場に勝てない
・仮説を持つことで勝機が生まれる
に尽きる。
人の本能としては損切りしたくない。人は儲けることより、損することが嫌だから、損失を確定させたくない。結果、損失を広げ、その間資金を固定させてしまう。
cisさんはじめ、成功しているトレーダーが共通して言うのは、「勝率ではなく、トータルの損益」。10回トレードして7回損をしても、それが小さな損である限り、残り3回大きく勝てば全体としてプラスになるという考え方。リスクをコントロールして、ここぞというときに勝ち馬に乗る。
もう一つは「仮説思考」で、常に数十のトレード仮説を持っているという。「相場がこう来たら、こう行動してみる」というシミレーションが出来上がっているから、相場の変化に即座に対応できる。
22：順張りたった今下がった株は、そこから反転して上昇するよりも、さらに下がることのほうが多い。また、たった今上がった株は、そこから反転して下がるよりも、さらに上昇する可能性の方が高い。33：自分の状態を直視できない人が大きく負ける自己能力と自己認識が乖離している人。自分を突き放してシビアに見られない人。35：人間としての本能を制御する勝ちたい気持ちというより、損するのが怖いという心理を制御しないと、相場で勝つのは不可能。37：年に3%以上の利回りを保証するものは、巧妙にリスクが見えにくいスキームになっているか、詐欺かのどちらか。74：週末に世界的な事件が起きると、日本で最初に影響が現れる日本では売られ過ぎる傾向があるので、90%は逆張りで買い。96：キャッシュで160億円税金の引き落としとかの口座に入れている10億円を除いた150億円でトレード。120：中学生のときからパチンコ攻略法を研究確率、回転数から、期待日当3万円を目標に、いい台があったら電話で友達を呼ぶ。日給1万円を払って代打ちを依頼。その方法で高校生のうちに200万円貯まって、大学でも続けて20歳の時点で貯金は2000万円。136：「今ある優位性」に張る割安とか割高とか、将来この会社は業績が伸びるはずだとか、そういった要素は、自分が勝手に思い込んでいるに過ぎない。短期の値動き、かつチャートや指数組み入れなどの理由がある株を買う。168：不況時の赤字会社への長期投資はアリITバブル崩壊後やリーマンショックなどが起きた時は、あとから振り返れば絶好の買い場だった。
2019年12月06日
�ゥ献礇奪�・ボーグル「何が自分に効くのかを見つけよ」
世界最大の投信信託会社はどこか？Fideity? GS? もちろん、レオスでもない。
それは、米Vanguard社で、資産額は30兆円に上る。「当初の設定金額は11百万ドルで、その後40年間、年率29%で成長した」というからスゴイ。
なぜ、そこまで成長したのか？それは、Vanguard社が世界で初めて本格的なインデックスファンドを商品化したからだ。1976年にFirst Index Trustが設立されるまで、米国でも主流はアクティブファンドだった。そして、アクティブファンドは長期では株式インデックスに負け続けていた
原点になったのは、Vanguard社の創設者ジャック・ボーグル自身の1951年プリンストン大学の卒業論文だ。投資信託の過去のパフォーマンスを調べた結果、毎年1.6%ずつインデックスに負けていることを発見したのである。1.6%というのは奇しくもアクティブファンドの信託報酬に等しく、つまり、アクティブに運用しても業界全体では市場パフォーマンスと同じになり（サルが新聞の株式欄にダーツを投げて当たった銘柄を買っても同じということになる）、コストの分だけ市場に負けてしまうことが分かったのだ。
ということは、長期的に資産を築くための合理的な方法は、徹底的に安いコストで提供される「インデックスファンドをドルコスト平均法で積み立てていく」ということになる。最近、ようやく、この考えが日本でも定着してきた。
77：Vanguard500インデックスファンドは資産額2920億ドルを誇る世界最大の投資信託当初の設定金額は11百万ドルで、その後40年間、年率29%で成長した結果。78：1976年にFirst Index Trustを設立した時の販売目標額は150百万ドルだったが、集まったのは11百万ドルで、目標額のわずか7%だった。79：1951年プリンストン大学の卒業論文投資信託の過去のパフォーマンスを調べた結果、毎年1.6%ずつインデックスに負けていることを発見。それがウォルター・モーガンの目にとまり、卒業後にボーグルを雇った。モーガンはウェリントン・ファンドの創立者で、プリンストン大学ではボーグルの先輩にあたる。
2019年12月05日
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ジョン・メリウェザー（JM)は1980年代に「ウォール街の帝王」と呼ばれたSolomon Brothersの稼ぎ頭。彼は、数学者や統計学者などそれまで金融界に縁のなかった技術者・研究者を高給でソロモンに集め、「金融工学」のはしりとなるチームをつくる。
それは「魔法使い」集団と呼ばれ、債券トレーディングで圧勝。桁違いの利益をソロモンにもたらした。JMはその後、1991年の米国債不正入札スキャンダルの責任を取って退職。1994年にマイロン・ショールズ、ロバート・マートンという二人のノーベル経済学賞受賞者を擁して創業したヘッジファンドがLTCM。
1995年に43%、1996年に41%という驚異的な運用成績を上げたが、その後は徐々に下がっていき、最後は1998年に起こったロシア金融危機で想定をはるかに超える値下がりが起き、破綻した。
MONEXグループの松本大社長は、1987年に東大卒業後ソロモンに入社。3年間をソロモンで過ごしたが、NYでの研修後もしばらく本社に残りJMチームの補佐をしていたことでJMと懇意になる。彼がMONEXメールに毎日書いている「つぶやき」を読んでいると、時々、NYや東京でJMと会う話が出て来る。
63：アイザック・ニュートンほど科学と思想を発展させた人はいない。IQは190で、小数点以下の55桁まで手計算でき、その知能はチャールズ・ダーウィンとスティーブン・ホーキングを超えていた。しかしそれほど優れた頭脳をもってしても、人間の最も基本的な本能の餌食になることから逃れられなかった。それは欲と嫉妬だ。66：1950年代に市場の取引を支配していたのは、個人だった。現在、日々の売買量の90%を占めているのは、潤沢な経営資源を持つ機関投資家だ。ブルームバーグの端末は325,000台、CFA協会認定証券アナリストは12万人もいる。テクノロジーと情報の爆発によって、取引条件は公平になった。68：ジョン・メリウェザー彼がソロモンでつくった「魔法使い」集団は、社内で最も強力かつ、最も稼ぐ集団だった。CEOのジョン・グッドフレンドの報酬が350万ドルだった年に、メリウェザーは8900万ドルを受け取ったと報じられた。メリウェザーは、金融界の2大巨頭とともにLTCMを立ち上げた。「2大巨頭」は大げさではなく、二人はその後ノーベル賞を受賞した。73：LTCMは「金融の科学」を極端な位置、つまり正気の限界の外側にまで持っていった自分たちのポートフォリオのポジションごとに、小刻みな一つひとつの動きについて、その発生確率を冷静に計算した。こうして算出された1998年8月の1日のVAR（予想最大損失額）は3500万ドルだった。ところが、1998年8月21日、1日で550百万ドルの損失を出したことで、彼らの信念は消えてしまったらしい。
2019年12月04日
��マーク・トウェイン「のめり込むな！」
「あらゆる現代アメリカ文学は、マーク・トウェインの『ハックルベリー・フィン』と呼ばれる一冊に由来する」と述べたのは、アーネスト・ヘミングウェイ。それほど有名で、実際に、当時最も稼いでいた作家が、これほど投資（というか投機）好きで、「自分の全財産をなくしたばかりか、彼の多額の財産を相続するはずだった妻の財産までなくしてしまった」というのは知らなかった。
何しろ、「金関係の投資の際には、関連株に手を出しただけでなく、シャベルを持って自分でも堀に行った」というのだから、恐れ入る。それほどの好奇心と野心があったからこそ、あれだけの冒険作品が掛けたのかもしれない。
それでも、「借金は返さなくてはいけない」という気持ちはあったようで、投資の失敗で全財産をなくした後も、世界中を回って講演活動して最終的には全額返済したという。普通の暮らしに戻ったら、また投資の虫が騒ぎ出し、怪しげな発明話に乗って、再び全財産を失った。
「人間の一生には投機をしてはいけない時が二度ある。投機できる余裕がない時と、その余裕がある時だ」（マーク・トウェイン）
「人間の一生には投機をしてはいけない時が二度ある。投機できる余裕がない時と、その余裕がある時だ」（マーク・トウェイン）
51：ピーター・クラウス"Ignorance, Confidence, and Filthy Rich Friends"「米国で最も稼いでいるこの作家は、唖然とするような投資で自分の全財産をなくしたばかりか、彼の多額の財産を相続するはずだった妻の財産までなくしてしまった」51：「銀行は、晴れの日に傘を貸し、雨が降り始めると『返せ』と言うのが仕事だ」「それを事前に予測できていればよかったのだろうが、私が得意とするのは後になってから結果を振り返ることだ」52：「金鉱山とは、嘘つきが入口で待っている地面に空いた穴のことだ」金関係の投資の際には、関連株に手を出しただけでなく、シャベルを持って自分でも堀に行った。53：NY蒸気会社蒸気機関の効率を改善するはずだったが、当てに外れて投資に失敗したどころか、その発明家に週給$35をいつまでも払い続けた。「彼は、2，3日おきにやっていては進行状況を報告したが、その吐く息と足取りから、毎週$36をウイスキーに費やしていることがじきにわかった。不足分の$1をどこでどうやって工面していたかはわからずじまいだったが」
2019年12月03日
�．戰鵐献礇潺鵝Ε哀譽▲燹峇萎�な法則は存在しない」
世界一の大富豪ウォーレン・バフェットが証券分析を学んだ師匠として知られるベンジャミン・グレアム。1934年に出版された『証券分析』は、それから100年近く経った現在まで版を重ねる金字塔的著作として知られる。
「私が『証券分析』の初版を読んだのは1950年の初め、19歳の時だった。投資に関してこんな素晴らしい本を読んだことがないとその時思ったし、今もそいう思っている」（ウォーレン・バフェット）
そんなバリュー投資の教祖的存在なのだが、1970年代には、既に「効率的市場」仮説を支持していたことは興味深い。昔は、情報が行き渡っておらず、またウォール街は優秀な人材が集まる業界でもなかった。そんな中で、「飛びぬけて優秀な男」であり、「当時のウォール街で唯一のインテリだった」（チャーリー・マンガー）。
だから、グレアムの科学的分析は傑出した成果を上げることができたのだが、これだけ情報が行き渡り、優秀な人材が競って分析をするようになると、「掘り出し物」が見つかることはほとんどないことになる。
21：バリュー投資は長期的には素晴らしい投資手法だが、市場の短期的な変動への対策にはならない1929年から1932年に底値をつけるまでの4年間で、グレアムは資産の70%を失った。これほど注意深く思慮深いアナリストでさえ資産の大半を失うことがある。25：効率的市場かつて証券アナリストは、十分な教育を受けていれば、詳細な分析や研究によって割安株を発掘する優れた専門職と言えました。しかし、現在は大量な調査レポートが出回っているので、かつてのような大変な努力をしたとしても、かけたコストに見合うほどの傑出した成果を常に出せるとは思えません。（グレアム1976）26：ウォール街のすべての人があまりにも賢いゆえに、互いを相殺し合っている彼らが知っていることはすべて、それらが何であれ、すでに株価水準に相当織り込まれている。
2019年12月02日
レジェンド投資家の大失敗に学ぶ
NYの投資アドバイザー会社の調査部門ディレクターが書いた本。著名投資家15人の失敗を集めている。取り上げられた著名投資家のなかには、失敗もしたが全体としては大成功しているウォーレン・バフェットもいれば、大成功と大失敗を繰り返したのち、最終的には失意の中で死んだジェシー・リバモアもいる。
「解説」を書いているのが、レオス・キャピタルワークスの藤野社長。
「失敗は成功の母」というが、実際のところは、「正しく」「失敗」から学ばなければ、何度となく「失敗」はやってくる。それも、これでもかと波状攻撃で「失敗」が降り注いでくる。失敗は失敗の母であることが多い。(解説）
2:投資がいかに難しいかを学ぶ最も良い方法は、実地の体験次によい方法は、世界で最も成功した投資家たちの犯した最大の過ちから学ぶこと。3：どんな投資家も、生まれつき自分に備わった感情からは逃れられない人はリスクを避けたがり、買った値段に縛られ、「後知恵バイアス」に操られる。投資での失敗はたいてい自業自得で、客観的な事実を受け入れてそれに対処するのは、非常に気の重い作業。3：失敗こそ最高の教材「どこに行ったらまずいかを言ってくれ。そこには絶対に行かないから」（チャーリー・マンガー）5：自分の土俵で勝負する「多くの人々にとって大切なこと、それは、どれだけのことを知っているかではなく、自分が知らないことをどれだけ現実的に確認できるか」（ウォーレン・バフェット）
2019年12月01日
金国の傀儡国「斉」
女真族の建てた多民族国家「金」は領内に、旧「遼」の契丹族、渤海族などからなる多民族国家。しかし、燕雲十六州や中原まで支配下に置き、そこで圧倒的多数を占める漢族の支配に苦労していた。
そこで、漢族の帝を抱いた金の傀儡国家「斉」を華北に建国する。1130年に斉が金の後ろ盾で建国されたのは史実。南宋との緩衝を狙って設立された斉だが、南宋との覇権争いは止むことがなく、「あってもなくても同じ」ということで、わずか8年で廃止される。
今日でもロシアのチェチェン紛争、中国のチベット問題など、今も昔も、民族の攻防は続く。
23：斉という国は、中華最強に扈三娘の兄の扈成が丞相に。120：梁山泊だけがこれまでの国と違う天と民の間に、帝はいない。将軍も将校も兵も、すべて民だ。政治をなす者も、民だ。363：岳飛は黄州へ殺した賊徒の首は、原野の十数カ所に積みあげた。寒い季節に入ってきているが、死体は臭う。首のない胴体は、大きな穴を掘って埋めた。
