2017年02月
2017年02月28日
経理のコスト＆時間を大幅に削減！ 「振込代行サービス」
香川大学経済学部の「代表的卒業生」にも選ばれている萩原義行さんとは、VC時代にいろいろ情報交換させていただいた。千葉の出身なのに、高専を出たのち香川大学の経済学部に編入した変わり種である。地方国立大学どこも似たり寄ったりだと思うが、香川大学の主流は地元出身のこじんまりした「良い学生」が多いので、大体目立っているのは県外からなぜかわざわざ来た学生であることが多い。
さて、その萩原さんと先週数年ぶりに再会。聞いてみると、今は「振込代行サービス」の会社で働いているという。そのサービスが面白かったので紹介したい。上記に動画があるので、そちらも見てほしい。
会社で行わなければならないのは、
・振込データを作成し、インターネットで送信（全銀フォーマット）
・振込総額と手数料の合計額を代行会社の専用口座に振り込む
だけ。これだけで、
・初期費用なし
・振込一件当たり260円（業界最安Bankurの場合）
で全国どこの金融機関にも送金ができる。
昔なら、「給与振込口座はXX銀行○○支店」と勤務先から指定されたものだが、今はそれも難しくなっているし、給与振り込み以外にも企業は毎月様々な振り込みをしている。当然、件数が多い方がメリットが大きいが、初期費用が無いので、一件からでもメリットは出る。
使ってみたい方は私まで
管理本部長を紹介します
2017年02月27日
Google/Big Data/AI→iGod
大黒先生は高校の先輩。在校中は存じ上げなかったが、弟さんを訪ねてご自宅に訪問したことがある。当時既に東大在学中。数年前に、東京丸高会総会で講師をされた時にお会いした。
情報社会を「哲学」で論じるところが面白い。Google/Big Data/AIが行きつく先は「iGod」だという。とはいえ、本文で説明されているように、1966年にハイデッガーは、「現代における技術の本質は、あらゆる存在者を総動員してゆくテクノロジーの自己目的化的運動（Ge-setell「配備」）にある。既存の哲学はこうした事態に何の為す術もなくその使命を終えようとしている。従来の哲学に代わって思想的な影響力を行使しているのは技術時代の「自己意識」であるサイバネティクスである」と語っている。
また、「戦中から戦後にかけて、近代形而上学が優れて技術的性格を有し、その完成者がニーチェである」ことを折に触れて表明しているということだ。
はじめに：「統計学は最高の学問である」という一頃流行ったセールストークに反し、インターネットを主導的メディアとする情報社会は、統計学をむしろ時代遅れのディシプリンにしつつある。なぜなら統計学は、データの全数解析が原理的に不可能な時代の、サンプルデータによるモデル（仮説）構築とその検証（検定）が基本だからである。47:グーグルの業態を通観してあらためて驚かざるを得ないのは、手掛ける分野の広範さとほとんど無差別と言ってよい多種多様さ、まるでアメーバのような融通無碍ぶりである。50:グーグルがこれまで行ってきたこと、現在行っていること、（中略）これから行おうとしていること、全てを含めて、そのトータルな活動を思想史的な文脈に位置付けてみるとき、そこからは新しさと旧さとの同居というグーグルの奇妙な相貌が浮かび上がってくる。新しさとは言うまでもなく、グーグルが最新のテクノロジーを引っ提げて、20世紀いっぱいに渡ってその栄華を極めて来たマスメディア・パラダイムに替わって今まさに成立をみようとしているネットワークメディア・パラダイム、すなわち「情報社会」という新パラダイムを先導するトップランナーとしてその突破口を切り拓いてきたことである。だが、一方でグーグルが掲げる「あらゆる情報を収集し、整理し、誰もができるようにする」という一企業が標榜するにしては青臭くもあり些か理想主義的にも過ぎる目標は、実は極めて古く長い知的伝統に連なるもので、古色蒼然たる響きをすら伴う。51:神話とは一般に文学作品などではなく、ある共同体の起源や英雄譚を含む歴史的事績、従うべきしきたりや規範、先人から伝えられた知恵や技術など諸事百般の知を含んだ百科事典的なコスモロジーであった。54:百科事典を博物誌と比較するとき次の三つの点で両者の間にはやはり断絶が認められる。�．皀里悗慮納喉�記述��対象：自然→人事全般（自然以外に文化的領域、精神的領域をも包含）�５�述：分類の結果→検索性を顧慮
73:「知能」と”主体性”（＝「意思」）を手中に収めてiGodとなった電脳汎知は、そうした設計者の意図や思惑とは関係なく、「設計者ー利用者」を共々巻き込みながら＜自立＝自律＞的に「生成」の運動を今後も続行してゆくはずである。
2017年02月26日
「喫茶王国」香川？
香川県は、うどん県であるとともに「喫茶王国」ではないか。昼休み、うどんを5分でかきこむくせに、その後は喫茶店で30分お茶を飲む。そのせいか、個性的な喫茶店が沢山ある。
中でも、そのユニークさで筆頭ではないかと思っているのが、五色台の麓にある喫茶「麓」（ろく）。場所は高松から五色台トンネルの手前を右に下って行った住宅街の中（亀水町1141-1）。通りすがりでは絶対分からない場所。
どうユニークかというと、自宅がそのまま喫茶店なのだ。自宅併設の喫茶店というのはよくある。裏や二階が自宅になっていて、表がお店。しかし、ここは夫妻が暮らしているご自宅全体がそのままお店。仏間でも寝室でもどこでも好きなところで飲んでくれという鷹揚さ。
そして、ママのコレクションというアンティークや人形が所狭しと並べられている。 写真は、今月並べられているお雛様コレクション。クラッシックカーの上に鎮座している。季節によって変わるから、一体どれだけのコレクションなのだろう?
どう見ても70代には見えない若々しいママが店を開いた（自宅を店にした）のは20年前だという。自家製のパンが美味しい。
営業時間：9-16時 （日曜日定休）
2017年02月25日
起業家教育の最前線
昨日はインドでかき氷屋さんを開いた小学生の話だったが、今日は大学に置ける起業家教育。今週、大学を離れて以来ご無沙汰していた表記ベンチャー系シンポジウムに参加したのだ。法政大学イノベーション・マネジメント研究センターによる主催。
率直に言って、日本の起業状況は私が社会人になった30年程前から変わっていない。70年代の脱サラ、80年代のニュービジネス、90年代のITバブル、2000年代のバイオテクノロジー、2010年代のオンラインゲームとこれまでほぼ10年ごとに起業ブームはあった。しかし、そのたびに、経済危機や、株価が暴落したりで終焉。ホリエモンの逮捕というのもあった。起業も経済活動だから波があるのは当然だが、アメリカがその度に前回のピークを越えて積み上がっているのに対して、日本はレンジ内でのサイクルを繰り返している。
今回の発表を聞いていても、九州大学はじめ（写真はQREC五十嵐さん）、良くできた起業プログラムを組んでいるのだが、こうなると起業に対する「態度」の問題で、態度を大学教育で変えるのは難しいと言わざるを得ない。態度に大きな影響を与えるのは、第一に家庭教育であり、第二に幼児・初等・中等教育だろう。
両親が、「平穏無事な人生こそ一番」と思い込んで、そのように子供を育てれば、子どもが起業家になることは稀だ。アメリカでは起業が多いので、仮に両親がそうでなくとも起業家になる例はあると思うが（例えば、ビル・ゲイツの父親は弁護士だ→しかし、弁護士は自営業なのでサラリーマンとは違う）、日本の起業家には大抵家庭内に誰か経営者がいる。
また、幼児教育の重要性については、先日読んだ『ワーク・ルールズ！』で、元Googlerで現Yahoo!CEOのMarissa Mayerが、「ラリーとセルゲイがモンテッソーリ（教育）の子供だったことを知らなければGoogleは理解できない」と言っている。
要するに、社会全体の起業に対する態度が変わらなければ、高等教育だけ変えても、税制だけいじっても、無理だと思う。その意味で、小学生・中学生・高校生そしてもちろん大学生も対象に、あらゆる年齢層で起業家体験を与えているNTVP「ジュニアベンチャープログラム」はよくできた仕組みで素晴らしい。
それを承知の上で、大学の起業教育に一つ提言するとすれば、教員がリスクを理解しているのか、リスクを体感しているのかということである。起業とは、あるいはビジネスとは、リスクをコントロールしながら事業機会に賭けるということが神髄だ。ところが、それを教える側に起業体験がある教員がほぼいない。
ベンチャー企業での勤務経験やVC投資経験があればいい方で、ベンチャー企業の創業者としてあるいは経営陣として身銭を切り、個人保証も入れた経験がある人にはまだ会ったことがない。そうした人は私がそうであったように、「実務家教員」という枠でビジネススクールでは呼ばれるのだが、大抵任期付きのためすぐ辞めてしまう。
これに対して海外の大学で起業家教育を担当している教員は、逆にほぼ全員が起業体験者。今回のフェニックス大学とヨーテボリ大学の教員もそうであった。現在LBSで教えているProf. John MullinsはGAP創業者の一人だ。そうした起業家でアカデミーにも興味のある人が、博士課程に進み理論も身につけ教えている。
2017年02月24日
クラウドファンディングでインドにかき氷屋さんを開く
高松市にクラウドファンディングで資金調達して、インドでかき氷屋さんを開いた小学生がいる。七海ちゃん9歳。その名も、Nana's Cafe。
先週末その経緯と結果報告が本人（とお母さん）からあったので聞いていた。クラウドファンディングを担当したFAAVO香川からもその仕組みについて説明があった。
その七ちゃん、インドにご両親の知り合いがいてインドの話を聞く。
・不衛生な水で病気になる人が多い
・学校に行けない子供たちがいる
その解決に、
・井戸を掘ろう
・学校を作ろう
と思い立つ。
資金はどうするか？両親が会社をやっている七ちゃんは、お店をやって稼ごうと考える。暑いインドだから（イメージ）かき氷屋はどうだろう？日本のかき氷は独特で、現地にはないと聞いた。
では、店を開く資金は・・・クラウドファンディング
まぁ、これを思いついたのはお母さんだと思うが（笑）。お手伝いをしたり、おやつを我慢して小遣いを貯めたりでテストマーケティングを実施。実行能力の高さもアピールして、見事、100万円の目標に対し147万円を集めた。
昨年はブッダガヤで実施。来月の春休みは、西海岸のゴアで行うそう。
「147万円集まるなら、それを直接目的のために使ったらいい」という意見もあるだろう。しかし、この「日本のかき氷」がインドに定着して、それが社会問題解決のために継続的に使われるとすれば素晴らしい。現在は隔週で現地スタッフが販売しているそうだ。
まぁ、それを差し置いても（社会起業家）教育として興味深い。七ちゃんだけでなく、賛同する香川県の小学生でチームを結成して行ったら面白そう。
帰国後の、七ちゃんの感想。
「子供の時に、仕事をするんじゃなく学校に行けること。そして、日本に生まれたこと。本当にすごいこと
」 2017年02月23日
美の世界旅行
岡本太郎『美の世界旅行』（1982）が新装で昨年出たのを読んでみる。
文章が上手いことに感嘆。絵描き・彫刻家だと思っていたら文章も書けるのだ。その見方、表現は独特で、岡本作品そのものだ。
2003年秋、長いあいだ行方不明となっていた巨大壁画『明日の神話』がメキシコシティ郊外で発見された。日本での修復を経て、現在は東京渋谷駅で公開されている。
この本を読んで、どうして、岡本太郎の最高傑作と言われる壁画がメキシコにあるのかが分かった気がする。勿論、直接的にはメキシコのホテル用に制作依頼があったから作ったのだが、そもそも岡本太郎はメキシコが大好きだったのだ。
読めば、この本を片手に、
�，覆泙隆磴埜�たインド10:私にはインドは巨大な島のように思える。北はヒマラヤに断ち切られ、東も西も南も海で区切られた、沈黙する膨大な塊が目に浮かぶ。このとざされた容れものに何千年、何万年という人間の業がコンデンスされ、煮つめられてどろどろしている。濃く厚い混沌。13:ニューデリーでもカルカッタでも、やはり同じようなスケジュールが待っていた。現代美術にお付き合いしての感想。一口にいえば戦後ヨーロッパ画壇と錯覚をおこす。巧いし、色彩のなまなましさは確かにある。だがそれにしても、街にあふれているインドの大衆の匂い、その生活の彩とは無縁だ。世界中のモダンアートの画一化。がっかりした。23:あとで人から聞いたのだが、あれは子供の時に母親が両腕をズバッと切り落としてしまうのだそうだ。びっくりして問い返すと、説明は一段とむごかった。それは子供に対する愛情でもあるというのだ。その方が乞食としてはるかに貰いが多いからだという。その子が一生食べ、生きながらえて行く手段として、廃人にしてしまう。46:民衆の間に最もひろく普及しているシヴァ神の信仰では、その聖なる象徴はリンガ、即ち男根である。神の姿は”踊るシヴァ”の躍動的な、悩ましい姿態であらわされる。そして”求愛するシヴァ”の健康なエロティシズム。これらはインド美術の豊かな情熱の素材である。�⇒擇�なりユーラシア草原61:しかし私は言いたいのだ。文明と文化は本質的に違う。今日、社会システムは発達し、物質生活は豊かになっている。文明は明らかに進歩した。しかしそれと逆比例して、真の人間の誇り、生きがいの文化が滅びつつあるということも疑う余地がない。進歩は相対的であり、文化は絶対時間の中に生きる。ここはそれを詳述する場ではないが、遊牧民の生活が数千年来変わらなかったから低いというような進歩主義の偏見は、断じて排除しなければならない。��いのち輝くスペイン81:それにしても、この不思議な国の運命、その流れ、渦巻き。――カトリックでありながら、ユダヤ的要素と、イスラムがまじりあい、血も文化も、形式もモラルも、渾沌としている。ヨーロッパだが、最も東洋の血の熱さを濃厚に感じさせるところである。混濁し、規格統一されていない。明るくて、不思議に暗い。102:しかし私は不思議なことに、フラメンコが踊れるのだ。18歳の時、パリに向って船旅をした。乗りあわせた若い女性が、スペイン舞踏の踊り手だった。みんな大人ばかりの中に若い同士、すぐとけあった。夜になると、よくデッキで彼女のコーチを受けながら踊った。何十日もかかる船旅だ。タッタッタタタッと甲板の上に靴の音をリズミカルに響かせながら。あの特有の身のこなしは見についてしまっている。136:それらはついに未完であったけれど、私が見ると、その姿が逆に強烈な宇宙的ひろがりをもって燃えあがっている。天空に向って、無限の夢をひらきながら昇って行く。まったく「ガウディ」の前に立つと、生命の、ナマの凄みに叫びだしたくなる思いがする。�っ翔酳討妨�る生命の深淵148:メキシコへ行くと、私は全身がわくわくふるえるほど嬉しくなってしまう。（中略）いわゆる先進国、日本人の多くが憧れているアメリカやヨーロッパに行って、私はむしろ現代文明が直面している空しさ、暗さに絶望的な気分になることが多い。しかしここはそこはかとなく明るく、あたたかい。
150:イギリスをはじめ、オランダ、その他、北欧、プロテスタント系が征服し、植民地化したところはどこでも、何となく白人は原住民ととけ込まず、人種的な差別が見られる。それにくらべてラテン系ははるかにおうようで、より人間的だ。平気で原住民と交り、混血児をたくさん作るし、その土地の文化や生活を受け入れて楽しむ。貧富の差はあっても、人種的な差別感はない。われわれ外部の者にもふっと感じ取れる中南米の楽しさは、そういうところに大きな原因があるような気がする。差別のあるところでは、する側もされる側も、何か暗いのだ。
2017年02月22日
ASEAN-JAPAN Healthcare ICT Forum
週末から、日本遠隔医療学会主催のASEAN-JAPAN healthcare ICT Forumに、お手伝いで出席。ASEAN8カ国に今回はインドからの参加者も加わって、各国の遠隔医療事情を発表した。勿論、日本からも。
各国参加者（大半が医者）の発表を聴いての感想。
・英語が標準語のインドやフィリピンはもちろんのこと、ASEAN各国の方が日本より発表が上手。英語だけの問題ではなく、聴衆にどうやって関心を持ってもらうかの工夫がある。
・ASEANの方が遠隔医療のROI（投資対効果）が高い。何故かというと、日本では（医療ということもあり）大げさにシステム構築を考えるのに対し、ASEANは既存サービスをうまく使っている。例えば、What's appなどのメッセンジャーアプリを使ったり、FBなどのSNSを使って遠隔医療の一部を行っている。
専用システムを作らず、既存SNSを使うことから始めているのだからROIが高いのは当然だ。SNSは世界中で何億人、何十億人と使っているので、システム的にもロバストで使い勝手が良い。仕事にSNSを使うのに抵抗があるのが日本で、そんな既成概念を抜きに使い倒すのがASEAN流。
Forumの趣旨としては、進んだ日本の遠隔医療技術を見てもらうということでASEANの医療ICT技術者を厚生労働省が招待しているのだが、ICTの利用法については遅れているのはむしろ日本なのかもしれない。
2017年02月21日
ダボス会議が予想する未来
毎年1月にスイスのスキーリゾートDavosで開かれる国際会議「世界経済フォーラム」。今年も、1月17-20日に開催された。
1971年、ドイツ生まれの経済学者、ジュネーヴ大学のクラウス・シュワブ氏によって設立されました。いまや世界中の要人が集まる国際会議を主宰する組織が、たったひとりの学者のアイデアから始まったというのは、驚くべきことです。シュワブ氏の博士論文のテーマはもともと「マルチ・ステークホルダー」でした。当時シュワブ氏は33歳の若手学者。その彼が各国大統領、首相をはじめ、いろいろなバックグラウンドを持つ政治家、経営者や宗教家、大学教授、文化人を集めて議論しようと呼びかけたのです。（現代メディア）
と、ここまでは一般常識。スタートは米国流の経営習慣を欧州に広めようとしたシュワブ氏が欧州の経営幹部を招待したものだったらしい。
それでは、これだけの大規模な活動を行う国際機関は一体どうやって運営されているのだろう？まずは、これがないと始まらない、収入。
年会費：5万スイスフラン（＝600万円）ｘ1000社＝60億円
年次総会参加費：25千スイスフラン（＝300万円）ｘ1000社＝30億円
Industrial Partner: 25万スイスフラン（＝3000万円）
Strategic Partner: 50万スイスフラン（＝6000万円）
Partnerの数は不明だが、合わせて100億円を超えるのは間違いないだろう。これだけの会員ビジネスはそうざらにない。
産業革命�‐�気機関の発明と鉄道建設（1760-1840年代）��電気と流れ作業の登場（19世紀後半〜20世紀初頭）��デジタル革命（1960年代〜）＊第四次産業革命の3つのメガトレンド�（�理的メガトレンド自動運転車や３Dプリンタ、ロボットなどの技術が進歩し、新素材の開発が進んでいる。�▲妊献織襪淵瓮�トレンド製品やサービスなどと人間とを結びつける技術IoTが拡大している。��生物学的メガトレンド遺伝子情報の編集などの分野で大きな進展。やがてDNAを書き換えて臓器をカスタマイズできるようになるだろう。＊人類がかつて経験したことのない驚異的な変化・経済巨大で多面的な性質ゆえに、GDPや雇用、貿易など、世界経済に重大な影響を及ぼす。・企業企業の平均寿命は短くなり、新規参入企業が成長するスピードは速まる。S&P500企業の平均寿命 60年→18年創業から年商$10億になるまで：FB6年、Google5年・社会世界的に統合されたデジタル・プラットフォームや市場は、少数の人に桁外れの報酬をもたらし、不平等が拡大している。デジタル化によりコミュニティへの帰属という概念は、場所や仕事、家族ではなく、個人の価値観で定義されるものとなっている。・個人プライバシーや所有の概念、働き方など、個人の在り方に変化をもたらす。バイオテクノロジーやAIが生み出す様々なイノベーションは、「人間」を再定義するものとなり、道徳や倫理についての議論が不可欠となる。
2017年02月20日
ストレスは自分を守ってくれる！
「ストレスは悪いもの」という概念を破壊する、新研究。米国で3万人の成人を対象とする大規模で長期的なストレス調査の結果は、「『ストレスは健康に悪い』と思い込んだ場合に限って、ストレスは有害となる」というものだった。
「ストレスは役に立つ点もある」と考える人は、その原因に対処する。ポジティブに考えた人は、問題に対処する能力を培い、試練を乗り越える自信もつく。「ストレス免疫」が出来、将来はさらに大きな問題にもうまく対処できるというわけ。まぁ、常識的な結論ではあるが、「ストレスは悪」という誤った初期研究がどれだけ世界で被害をもたらしてきたか
結局のところ、心理学分野などで科学的に証明されていることはまだ一部にしか過ぎないということ。常識を疑うのはいいことだが、仮説にしか過ぎないものを妄信するのも危険ということだ。
＊ストレスは人を成長させ、健康で幸せにする！・「ストレスは健康に悪い」と思い込んだ場合に限って、ストレスは有害となる1998年米国3万人の成人を対象とするストレス調査・ストレスをネガティブに捉えるか、ポジティブに捉えるか「ストレスは役に立つ点もある」と考える人は、その原因に対処する。→問題に対処する能力を培い、試練を乗り越える自信もつく・ストレス反応事故などで心に傷を負った際、強いストレス反応が起こった方が、長期的な回復につながる。ストレスはあってもさほど危険でない場合、脳と体は「チャレンジ反応」状態に切り替わる。心拍数が上昇し、アドレナリンが急増→集中力が高まり最高のパフォーマンス
2017年02月19日
LIFE!
不思議な映画。Wikipediaの解説には、「叙事詩的コメディードラマファンタジー映画」とある。なんじゃ、それは
原題は、"The Secret Life of Walter Mitty"で1939年に発表された原作の短編小説と同じ。原作では主人公の職業は特定されてないが、映画の舞台は1936年に創刊されTVが普及するまで大きな影響力を持ったグラフ雑誌LIFE。ロバート・キャパが1944年、あの有名なノルマンディー上陸作戦の写真を発表したのもLIFE誌だ。
主人公WalterはLIFEの写真ネガ管理部門で16年間働く実直だが、冴えない中年男性。独身で、最近入社したシングルマザーの同僚に惹かれるが、声もかけられない。2007年に雑誌の廃刊が決まり、その最終号の表紙を飾る写真のネガがカメラマンから送られてくるのだが、そこには、彼の「生涯の最高傑作」とされる25番目のネガがない。そして海外取材中のカメラマンを追って、グリーンランド→アイスランド→アフガニスタンをめぐる冒険が繰り広げられる。LIFE廃刊で失職したものの、冒険で自信を得たWalterはようやく彼女に告白できる・・・というかなりまどろっこしい話。
グリーンランド、アイスランド、アフガニスタンの映像が美しい。10年以上前にアイスランドには行ったことがある。バイキング以来1000年の家系の記録が残っていることを活かした遺伝子解析ベンチャー企業などを訪ねた。米NASDAQに上場していたあの会社その後どうなったんだろう？
「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生の目的だから」（『LIFE』）
2017年02月18日
さぬき映画祭
香川大学大学院地域マネジメント研究科の修了生「梅木桂子」さんが映画を作っている。先週、さぬき映画祭で上映されたのを見て来た。
梅木さんは丸亀高校の後輩。しかも、私の数学の先生だった梅木先生の息子さんと丸高同級生で、後に結婚して「梅木」さんに！映画の中で主人公が島からフェリーで通う高校は当然、高松市内という設定だが、ロケに使われたのは丸高だ。エキストラには丸高演劇部が総出で出演。
Lemon & Letter「男木島で紡がれるちいさな恋の物語」
高松市の沖合にある男木島や、そこから見る瀬戸内海の風景が美しい。美しい背景の中で育つ母を亡くした島の男の子と、そこに東京から母子で転校してきた女の子の初恋物語。
スタートは小学校5年生なので、積極的な女子と照れて素直になれない男子というのは分かる。しかし、そのまま付き合い始めて、高校3年生になってもいやらしさ全くなし（笑）。健康な男子高校生が7年以上付合っていて雰囲気が小学校の時のままというのは不自然ではないか。
手を繋いでフェリー通学して、お弁当まで作ってもらっているのに、気持ちが通じないというのもな~男子高校生ってそれほどバカだったっけ
・・・とわが身を振り返った
2017年02月17日
経済成長と人口は関係ない！？
「過去100年余りの日本の人口と実質GDPの推移をみると、経済成長と人口はほとんど関係がない」というのが面白い。この場合のGDPが「実質」であることがミソだ。アベノミクスではデフレ脱却を最重要課題と位置付けている。今一つ盛り上がらないのは、この20年間、所得が増えなくても、物価が下がったので、「実質」一人当たりGDP＝実質所得が下がらなかったからだ。名目経済は発展しなくても、生活は何とかやっていけた。
この20年間日本の人口は頭打ちで、総人口が変わらない中、高齢化が進んできた。団塊の世代が寿命を迎える10-15年後以降、人口は急減することが予測されている。では、現在のGDPを保つことは可能か？
計算してみると、100年で人口が1/3になるということは（国立社会保障・人口問題研究所）、平均して毎年1.1%ずつ人口が減少するということだ（複利計算）。GDP規模を保つためには労働生産性を逆に1.1%ずつ上げて行けばいいことになる。これを100年間続ければ、100年後の日本の一人当たりGDPは現在の3倍ということになる。国民平均所得が先進国トップレベルの1000万円の世界
（その間に他国はさらに先に行っているかもしれないが）。
＊人口が減少しても、イノベーションにより経済成長は可能！・日本の人口は2110年には4286万人と、今後100年で1/3になる（国立社会保障・人口問題研究所）社会保障給付額は116兆円（年金・医療・介護）＝GDPの1/4・経済成長は労働力人口の問題だけでは決まらない過去100年余りの日本の人口と実質GDPの推移をみると、経済成長と人口はほとんど関係がない。・労働生産性が上がれば、経済成長は可能労働生産性を上げる最大の要因は「資本蓄積」と「イノベーション」。・ハードな技術の進歩だけでなく、ノウハウや経営力などソフトな技術が重要・機械のおかげで人々は豊かになった
2017年02月16日
ルールを破り熱狂を生むマーケティング
2007年創業、英スコットランド発のクラフトビール会社BrewDog。上手いネーミングだ（笑）。その会社は8年で売上70億円になり、英国内だけでなく50カ国以上に輸出しているという。
「英国にクラフトビール市場を生み」とある。元々Bitter, IPA, Lagerなど多種多様なビールを誇るイギリスにクラフトビール市場が無かったことが意外。25年前に留学した時、それまで日本でラガーしか飲んだことのなかった私は種類の多さに戸惑った。
90年代以降、中小の醸造所が大手に買収され、ブランドは残ったものの資本的には統合された。この点、寡占化が何十年も前に済んでいて基本的な選択肢が数種類しかなかったアメリカや日本とは異なる。アメリカでは90年代にこの反動からか、クラフトビールブームが起こる。現在では市場の10%を占め、定着しているようだ。日本でも94年に醸造免許の緩和があり、「地ビール」ブームが起こったが、その後沈静化している。
その商品を見てみると、「車にはねられたリスの死骸をアルコール度数55%のビールのパッケージに使う」など過激。そもそも、アルコール度数55%でビールなのか
こうした話題作りの一方で、しっかりした売れ筋の商品を作っていて、「粗利」と「企業文化」を大事にする。実は、セオリー通りの堅実経営をしている会社に見受けられた。＊世界で急成長を遂げるビール会社BrewDog英国にクラフトビール市場を生み、ゼロから熱心なファン層を築いた。＊パンク精神・会社の使命を短い言葉で力強く語る・市場の隙間を探すのではなく、全く新しい市場を作る・立ち上げ期に挫折した時こそ、ビジョンと使命についてより深く考え、信念を固める＊価格競争は自殺行為・自分で価格を決め、それを死守する・大口の注文でも、金額が折り合わなければ手を引く・価格で強い姿勢をとれるよう、大口顧客の割合を引くし、客層を広げる＊リーダーの最も重要な仕事・企業文化・核となる商品の質・粗利
2017年02月15日
「赤い国」を生きた人びと
「ユートピアの声」シリーズ五部作の完結編。多数の詳細なインタビューによる圧倒的リアリティ。本書出版後、2015年にノーベル文学賞を受賞している。
「多声からなる著作はわたしたちの時代の苦悩と勇気の記念碑である」
プーチン氏が2000年に最初に大統領に就任してから、（3選出来ないため）首相の期間を経て、早17年。プーチン大統領が目指しているのは明らかに「帝国」復活で、国民の圧倒的多数がそれを支持している。
「ロシアは昔も、いまも、これからも、いつも帝国」
わたしたちは、ただの大国ではなくて、独自のロシア文明だ。わが国には自分の道がある。
との言葉が一番ピッタリ来た。
共犯者の覚え書き1:共産主義は、「古き」人間、古くさいアダムを作りかえようという、無謀な計画をもっていた。そして、それはうまくいった・・・・もしかしたら、うまくいった唯一のことなのかもしれない。70数年のあいだにマルクス=レーニン主義実験室において一種独特の人間のタイプ、「ホモ・ソヴィエチクス」が作りだされたのだ。2:「撃つ」「銃殺する」「撲滅する」「射殺する」、あるいは、人が消えることのソヴィエト的ヴァリエーションである「逮捕」「文通権なしの10年」（スターリン時代に用いられた銃殺刑の婉曲的表現）「移住」といったことば。数百万人がつい最近まで命を落としていたことをわたしたちが覚えているとしたら、人の命の価値はどれほどなのだろうか。4:「熱狂的な富農と金持ちを少なくとも1000人絞首刑に処すこと（民衆が見るように、かならず絞首刑）・・・・彼らから穀物をすべて没収すること、人質を指名すること・・・・。周囲数百露里の民衆が目にして戦慄するようなやり方でやること」（レーニン1918）11:19歳から30歳までの青年の半数がスターリンを「もっとも偉大な政治家」だと考えているのだ。スターリンがヒトラーより少なくない数の人間を一掃したこの国で、あらたなスターリン崇拝だなんて?!ソ連時代のものすべてがまたはやっている。105:きのうは牛乳の行列に三時間も並んだの、でも、あたしのぶんはなかった。ドイツの贈物が入った小包を家に持ってきてくれた。穀物・・・チョコレート・・・せっけん。勝った者に負けたやつらからだよ。あたしはドイツの小包なんかいらないよ。やなこった・・・受け取らなかった。132:すべてを破壊していたのは僕ら自身なんだよ。自分たちの手で。アツアツのハンバーガーを売るマクドナルドが開店するのを夢見ていたし、ひとりひとりがメルセデスやビデオデッキを買うのを夢見ていた。キオスクでポルノ映画が売られるのを夢見ていたんだ。372:ロシアは昔も、いまも、これからも、いつも帝国なんです。わたしたちは、ただの大国ではなくて、独自のロシア文明だ。わが国には自分の道がある。
511:タジク人出稼ぎ労働者モスクワ郊外の金持ちの家でひと夏働いたが、最後に金を払ってくれなかった。「とっとと失せろ。食わせてやっただろ」（中略）ぼくの友人も働いた分の賃金を雇い主に要求したんだ。その後、警察が長いあいだ彼をさがしていた。森で掘りおこされた。母親はロシアから棺を受けとったんだ。561:「ロシア人は、ロシアの大地のように広大だ」ドストエフスキー社会主義はロシア人を変えられなかったし、資本主義もロシア人を変えることができない。富も貧しさもロシア人を変えることができない。
2017年02月14日
成熟経済を活性化するフロンティア
日本経済の現状は、「不景気」ではなく「低成長力」。なぜなら、潜在成長力が高ければ、完全雇用状態で（日本の失業率は世界最低水準）このような低成長率ということはありえないからである（下図）。
そして、�ヾ�にサービス業がGDPの7割を占めていること、�∪渋ざ箸鉾罎戮届�働生産性が低い、��諸外国に比べてもサービス業の生産性が最低水準、であることからここを重点的に改善しようという案。
具体的方策には新鮮味がない。どれもやってみる価値はある。一方、本書に書かれてない最大の対策は「値上げ」だろう。「値段に見合ったサービス」というのが世界の常識だ。ところが、日本では中流階級が分厚く需要が集中するため、同じ価格帯で激しい競争が繰り広げられ、同じサービスなら発展途上国を入れても世界最安値と言っていい。特に、外食に関しては、NY・ロンドン・パリなどに対して、1/3-1/2の感覚だ。
外国人観光客が増えることは低価格に悩んできたサービス業にとっては改善するチャンスだ。良いサービスを提供し、自信をもって値付けすればよい。参考にすべきは、これまでの国内価格ではなく、海外の価格だ。日本にしかない独自サービスなら差別化できているのだから、より高くとればよい。
需要が特定期間に集中して他の時期の低稼働率に悩まされていた観光業にとっても外国人旅行客は日本の大型連休に関係なく来るから、稼働率改善のチャンスだ。
7:サービス経済化への対応は、いわゆる「二重構造論」以来半世紀にわたる未解決の課題8:サービスの経済学�＼源困半暖颪�同時に行われ、在庫ができない�▲機璽咼垢亮舛鮖�前に評価することが困難である��市場サービスと家計内サービス生産や企業内部門の間での代替性が高い143:組織資本が生産性向上に貢献しているとすれば、役員だけでなくそれを支える本社機能に関わる費用（＝一般管理費）も重要な無形資産投資と理解することが可能である。日本は欧米諸国に比べて役員報酬の水準が低く、他方、本社規模が大きいという事実は、日本企業では重要な意思決定に役員だけでなく本社中枢のスタッフが多数関わっていることを示唆している。そうだとすれば、役員報酬のみを対象として日本の無形資産投資の推計値は、過小評価となっている可能性がある。173:賃金だけでなく、大学院卒業生は学部卒に比べて女性や60歳以上での就労率が高いという特徴がある。この結果、大学院教育投資の生涯を通じた収益率は、それに要するコストや労働市場に参加する時期が遅れることの機会費用を勘案した上で、男女とも10%を大きく上回っている。この数字は一般的な投資収益率に比べてかなり高く、現状において大学院教育は過少投資となっている可能性が高い。304:潜在成長率が十分高ければ、消費税率の引き上げがあったとしても、完全雇用状態の一定期間を均してこのような低成長率ということはありえない。つまり、現在の日本経済は供給力の天井に近い状態にあり、「景気が悪い」のではなく「成長力が弱い」のである。したがって、潜在成長率を引き上げない限り経済成長率を高めることができないことはほぼ自明といえる。305:サービス産業の生産性向上→潜在成長率引き上げの中心�〇駛榁濱僂粒搬腓砲茲訐�長は、労働力人口が減少する中では生産性の上昇が無ければ持続可能ではない�▲機璽咼校唆箸�経済の7割以上を占めている
2017年02月13日
人事オタクのためのあとがき
米国企業では伝統的に人事部のことをHuman Resouce (HR) Departmentと呼んでいた。直訳すれば、「人的資源」部ということになる。これに対し、Googleでは"People Operations"と呼んでいるそうだ。「人の運用」ということになり、より動的というニュアンスか。
Googleらしく、人事の基本は「データ処理」だという。そのために、人事スペシャリスト以外に、ビジネス戦略系コンサルタントと組織心理学や物理学などのアナリストをチームに揃えている。チーム全体で35以上の言語を操る多様な集団だそうだ。
人事でも「生産性」が大事。社員一人を人事担当者が何人で支えているかという数字で見ると、生産性は5年連続で年6%ずつ向上しているそうだ。
Googleらしく、人事の基本は「データ処理」だという。そのために、人事スペシャリスト以外に、ビジネス戦略系コンサルタントと組織心理学や物理学などのアナリストをチームに揃えている。チーム全体で35以上の言語を操る多様な集団だそうだ。
人事でも「生産性」が大事。社員一人を人事担当者が何人で支えているかという数字で見ると、生産性は5年連続で年6%ずつ向上しているそうだ。
534:データを使って未来を予測し、形づくる人事組織を構築して運営する基本はデータ処理538:アウトソーシングをせず、コンサルタントや外部業者の数も増やしていない。・コストを削減できる。採用やトレーニングなどの分野は特に安く済む・膨大な量の情報を収集できる541:Google People Operationsは「三分割ルール」・人事スペシャリスト・コンサルティング業界（〇戦略コンサルティング ｘ人事コンサルティング）・アナリスト（組織心理学や物理学など分析的な分野で修士以上の学位）
2017年02月12日
黒い雨
1989年5月公開の作品なのに白黒。それがドキュメンタリーのような錯覚を起こさせる。白黒作品なので、もっと古い時代の映画だと勘違いしていた。映画公開当時は留学が決まり、会社退職と渡航の準備をしていたころで見逃したままだったのをBSで見た。
主演女優である田中好子の演技が光る。「黒い雨」にうたれ二次被爆するが原爆症の発症していない健康な体が、突然の発症でやつれていく様子が鬼気迫る。10年前までキャンディーズの「スーちゃん」。そのスーちゃんがおっぱいを見せたことに衝撃を受けた人も多いのでは
印象的なのが、井伏鱒二の原作にはなかったという岡崎屋悠一の役柄。原作者の短編『遙拝隊長』の主人公から創造された映画オリジナルの人物らしい。
参りました。第一級の日本映画ですね。1990年日本アカデミー賞最優秀作品。
2017年02月11日
��報酬は不公平でいい
流石に長いので、ちょっと飛ばします。
Googleに転職するほぼすべての人が報酬減を受け入れている、というのは第3章にも出てきた。Google成長初期には資金がなかったから、後に潤沢な資金を持つようになってもそれを続けたのは、「高額報酬につられてくるような人は欲しくないから」。面白い仕事、世の中を変える仕事をしたい人に来てほしいのだ。
一方、入社後に成果を上げればどんどん昇給する。エンジニアの生産性の差は「べき分布」になるという認識で、その分、トップエンジニアには報酬をはずんでいるようだ。
「べき分布」と言えば、『ブラック・スワン』を思い出す。「正規分布に基づく株式市場の予測では、金融市場が1日で10%暴落することは500年に1回しか起こらない・・・・実際には約5年に一回のペースで起きている」
361:Googleに転職するほぼすべての人は、入社時の給料は前職より安かった。この方針は（中略）採用の条件でさえあった。給料が2万ドル、5万ドル、ときには10万ドル下がってもかまわないと言えるのは、リスクを追いかける起業家肌の人だからだ。367:大半の企業は見当違いの「公平」を目指し、最もパフォーマンスの高い社員や、最も可能性のある社員が辞めたくなるような報酬制度を設計している。370:「一流のエンジニアは平均的なエンジニアの300倍の価値がある」アラン・ユースタスSenior VP, Google
2017年02月10日
�ず嚢發凌雄爐鮹気絞�法
ほとんどの企業は、「人材こそすべて」と口ではいうが、では実際、どれだけの予算と労力を「人材採用、育成、保持（転職防止）」に振り向けているのか？多くの会社は、数少ない候補者の中から行き当たりばったりに採用しているに過ぎない。
Googleは中でも、「採用こそすべて」という考えだ。理想の人を採用できれば、後は手間がかからない。一人を「誤採用」するくらいなら二人の優秀な人物を雇い損ねたとしてもいいという。「小さな企業には、あとになって使い物にならないと分かるような人間を雇う余裕はない」というのは従業員数が６万人を超えた今でも続いている。
なのに、従業員がほんの数十人しかいない会社がいかに適当に採用していることか！そして、今度は辞めさせるのに場合によっては何年も掛かっている。その間に、そうした問題人物は、自分が目立たないように会社の不満を煽り、クローンを増殖させる。まともな社員は、会社がそうした状況に対応できないと会社を見限って逆にやめてしまう・・・という局面を何度か見てきた。
WORK RULES:「採用活動を全社員の仕事の一部にする」
Googleは中でも、「採用こそすべて」という考えだ。理想の人を採用できれば、後は手間がかからない。一人を「誤採用」するくらいなら二人の優秀な人物を雇い損ねたとしてもいいという。「小さな企業には、あとになって使い物にならないと分かるような人間を雇う余裕はない」というのは従業員数が６万人を超えた今でも続いている。
なのに、従業員がほんの数十人しかいない会社がいかに適当に採用していることか！そして、今度は辞めさせるのに場合によっては何年も掛かっている。その間に、そうした問題人物は、自分が目立たないように会社の不満を煽り、クローンを増殖させる。まともな社員は、会社がそうした状況に対応できないと会社を見限って逆にやめてしまう・・・という局面を何度か見てきた。
WORK RULES:「採用活動を全社員の仕事の一部にする」
120:毎年のように約5000人ずつ社員を増やしてきた。そこまで絞る前に、まずは毎年100万人から300万人の求職者からの応募を受けつける。（＝採用率0.25% cf.2012年ハーバード大学2076/34303=6.1%）123:求職者追跡システム求職者の履歴書を在籍中のGooglerの履歴書と突き合わせ、重複があれば自動的にそのGooglerに照会のメールが送られる。その求職者を知っているか、彼をどう思うかと尋ねるメールだ。124:こうしたすべての情報がまとめられ、採用候補者ひとりにつき50ページあまりの採用書類ができあがると、それを採用委員会が検討した。採用委員会はいくつもあった。各委員会の構成メンバーは、補充対象の仕事に詳しいが、直接の利害を持たない人たちだった。130:誤検出（面接の段階では優秀に見えても、実際には業績を上げられない人）を避けることに主眼が置かれていたのだ。優秀な人材を2人雇い損ねたとしても、うんざりするような人物を一人避けることができるなら、わが社にとってはそのほうが良かった。小さな企業には、あとになって使い物にならないと分かるような人間を雇う余裕はない。131:16年を経ても、当初の100人の社員の約1/3がいまでもGooglerだ。初期の社員がこれほど長く残っているのは、新興企業にはめったにないことだし、社員が10人から1万人に増えるのに応じ、彼らが個人的・職業的に成長し続けられるのはさらにまれなことだ。138:いまや社内の人材斡旋会社と化し、地球上で最高の人材を探し出して育成するという目標を追求していた。数百人もの優秀なリクルーターがgHireという自社製品を使ってこうした人々を発見し、時間をかけて育成する。gHireはわが社が開発・改良してきた求職者のデータベースで、求職者をふるいにかけ、追跡するための様々なツールを備えている。その結果、この社内のヘッドハンターは毎年、わが社の採用者の半数以上を見つけ出している。
2017年02月09日
��採用は組織における唯一にして最重要の人事活動
シリコンバレーでは、acqui-hiringという言葉があるらしい。これは人材獲得を目的に企業買収すること。人材獲得が目的なので、買収後はそのサービスを停止して社員を買収企業に合流させる。昨日書いたGoogle社員番号20で、その後Yahoo!CEOになったMarissa Mayerはその後1年間で19の企業を買収し、そのうち1社を除いてすべてサービス停止した。
コストが安いわけではない。Yahoo!が$30Mで買収したSummlyの場合は、17歳の創業者他3名だけを除いて全社員を解雇した。一人当たり獲得するのに$10M（11億円）掛ったことになる。Xobniの場合は31人の社員を解雇しなかったので、一人当たり$1.3M（1.5億円）だそうだ。
ほとんどの会社は潤沢な資金があるわけではないので、能力が証明されたスターを集める「NYヤンキース戦略」ではなく、ポテンシャルで取る「がんばれ！ベアーズ戦略」を取る。しかし、この方法には欠陥があるという。
�，曚箸鵑匹料反イ�同じ採用方法を取っているので平均的な応募者が集まる
�△曚箸鵑匹量明楴圓鰐明椶離廛蹐任呂覆ぁＣ�の面接が正しかったか採用結果のトラッキングも行われていない。
つい最近までGoogleでも急拡大で人件費に資金が回せず、給与水準は業界最低水準だったというのはオドロキ。それを克服する工夫が、奇抜な採用戦略であったり、自由なオフィス環境であったわけだ。
107:2010年になっても依然として、グーグルに入るほとんどの社員は、入社時に50%以上というかなりの減給を受け入れていた。給与に目をつぶり、この無鉄砲でちっぽけな新興企業に入社してくれるよう相手を説得するのは、簡単な仕事ではなかった。109:ほとんどの業界でトップレベルの人材は仕事を探していないから、もっと正確に言えば彼らは現在の居場所で成功を収めている人材だからだ。よって入社申込書をもとに素晴らしい人材を採用できる可能性は低い。113:自分より優秀な人物だけを雇え私がこれまでに雇った人はすべて、何らかの点で私より優れている。
115:アイビーリーグの平均的な卒業生より、州立大学をクラスのトップで卒業した聡明で勤勉な学生の方を採用したい。
2017年02月08日
�∧顕修�戦略を食う
第2章は「文化が戦略を食う」。企業文化が重要なことは論を待たない。そして、それが戦略を上回るほど重要だという。
結局、それは、Googleの最上位戦略である「世界一の才能を集める」という目的を実現するために欠かせないからだとも言えそうだ。企業文化と戦略が合致していることが大事なのである。
70:大学の寄付金を募集するコールセンターでの実験寄付の依頼をする従業員を分けるA:所定の仕事だけB:金銭報酬インセンティブを与える→成績不変C:寄付で賄う奨学金の受給者の話を読む→＋143%！さらに、奨学金受給者に直接会う機会を作ると、+400%！！72:みな、自分の仕事が重要であってほしい・ただの作業・キャリア・天職（社会的に有用な仕事をしているという喜び）75:Googleの場合、新規採用されたSEは、初めて出社したその日にほぼすべてのコードベースにアクセスできる。
2017年02月07日
�〜篭伴圓砲覆蹐�
第1章は「創業者になろう」。Google共同創業者のうちブリンがモスクワ生まれで家族でソ連から亡命したことは昨日書いたが、もう一人のペイジはミシガン州の生まれ。祖父は自動車工場の労働者だったという。二人はStanfordの大学院に進み、博士課程で出会うのだが、幼児教育に共通項がある。
二人ともモンテッソーリ教育を受けているのだ。元Google生産管理担当副社長で現Yahoo!CEOのマリッサ・メイヤーによれば、「ラリーとセルゲイがモンテッソーリの子供だったことを知らなければ・・・・グーグルは理解できない」という。
確かに、Googleのように世界中から集まる応募者の中から1/1000程度を採用するのなら、優秀でかつチームプレーヤー、しかも何をやれるかが最大の関心で報酬は多くは求めない（大半は前職から年収が下がる）という人物が潤沢に取れるだろう。そうした「創業者タイプ」ばかりなら、「マネジャーはチームに奉仕する」というスタイルも可能だ。しかし、そうでない大多数の会社はどうするか?
いや、そんな魅力的な会社にしようとする努力から始めなければいけないのだろう。諦めたらお終い、だ。
二人ともモンテッソーリ教育を受けているのだ。元Google生産管理担当副社長で現Yahoo!CEOのマリッサ・メイヤーによれば、「ラリーとセルゲイがモンテッソーリの子供だったことを知らなければ・・・・グーグルは理解できない」という。
確かに、Googleのように世界中から集まる応募者の中から1/1000程度を採用するのなら、優秀でかつチームプレーヤー、しかも何をやれるかが最大の関心で報酬は多くは求めない（大半は前職から年収が下がる）という人物が潤沢に取れるだろう。そうした「創業者タイプ」ばかりなら、「マネジャーはチームに奉仕する」というスタイルも可能だ。しかし、そうでない大多数の会社はどうするか?
いや、そんな魅力的な会社にしようとする努力から始めなければいけないのだろう。諦めたらお終い、だ。
30:地上で最も有能な人々は、物理的にますます自由に動き回り、テクノロジーを通じて結びつき、また何よりも、雇用主の目につきやすくなっている。こうしたグローバルな幹部要員は自由度の高い企業で働きたがるから、有能な人材はその手の企業に流れ込む。適切な環境を構築できるリーダーは、地上で最も有能な人材を引きつける磁石となるだろう。33:マネジャーはチームに奉仕するグーグルのリーダーシップの原則的なスタイルは、賞罰を与えることではなく、障害を取り除いてチームを鼓舞することにマネジャーが集中するというもの。�〜篭伴圓砲覆蹐�40:「ラリーとセルゲイがモンテッソーリの子供だったことを知らなければ・・・・グーグルは理解できない」マリッサ・メイヤー（元Google生産管理担当副社長・現Yahoo!CEO）54:自分は創業者になりたいのか、それとも従業員になりたいのかを最初に選ばなければならない。これは、所有権の問題ではなく、態度の問題。
2017年02月06日
Googleでの働き方
先月、Googleの元AP人事部長に会った話は書いた。彼はポーランド人だが、その上司に当たるGoogleの人事担当役員はルーマニア人だった！
1972年ルーマニアに生まれ、YaleでMBA取得後マッキンゼーのコンサルタント、人事に興味を持ち優れた人事制度を持つことで定評のあるGEに転職、そして2006年株式公開して急激に事業拡大していたGoogleの人事部長として転職。「従業員が6000千人から6万人に増えていく過程で人事システムを設計した」とある。
面白い内容なので、章毎に紹介していきたい。その前に、この人自身のキャリアに興味を持った。本書の「はしがき」にあるタイトルは、「悪夢のようなキャリア」
Yale MBA、McKinsey、GE、Googleなどのキーワードを見ればエリートそのものなのだが、細かく見るとそうすんなりしたものではない。ホワイトカラーの仕事だけでなく、ブルーカラーの仕事もしたと言う。McKinseyでMBA新卒10万ドル以上を得たこともあれば、最低賃金で働いたこともある。要するに、常にえり好みせず働いている。
これにはルーマニア生まれの移民であることが大きいのだろう。当時のルーマニアは現在の北朝鮮そっくりだったという。「政府を批判した友人や家族が姿を消し」「子供は両親のスパイをするようそそのかされる」共産党員は贅沢を出来る一方、彼の両親がはじめてバナナを口にしたのは30代になってからだという。
なので、働いて給料を貰うようになった時、レストランで前菜とアルコールを初めて頼み、最高の幸せを感じだという。この人には、働ける環境があるのに働かない人は理解できないに違いない。
はしがき：悪夢のようなキャリア3:（はじめて給料をもらった14歳の時）以後28年に渡り、千鳥足で歩くかのようにさまざまな職歴を重ねてきた。（中略）総菜店、レストラン、図書館。カリフォルニアでは高校生の家庭教師をし、日本では小学生に英語を教えた。5:ブルーカラーの仕事もホワイトカラーの仕事も経験した。最低賃金で働いたこともあれば10万ドル以上の俸給を得ていたこともある。高校も出ていない人や世界の超一流大学で博士号を取った人と協力し仕事をしたこともある。世界を変えることを唯一の目的とする環境で働いたこともあれば、オーナーの利益がすべてという会社にいたこともある。7:1981年から2001年にかけてCEOを務めたジャック・ウェルチにとって、人事は重要だった。彼は半分以上の時間を人事問題に費やしていた。最高人事責任者のビル・コナティとともにつくりあげた人事管理システムは、多くの称賛を浴びた。具体的には、業績にもとづいて社員を厳格にランク付けする、12-18カ月ごとに最高の人材を求めて転職を支援する、NYのクロトンヴィルにグローバル研修センターをつくる、といったことだ。11:私が入社して以降、グーグルは6000人だった社員をほぼ6万人に増やし、40カ国以上に70余りのオフィスを置くまでになっている。『フォーチュン』はグーグルを「最も働きたい会社」に繰り返し指名してきた。（中略）私たちは毎年約200万通もの就職申込書を受けとる。出願者は世界各地にまたがっており、ありとあらゆる経歴を持っている。このうちグーグルが雇うのは年に数千人にすぎないから、ハーバード大学、イェール大学、プリンストン大学などとくらべて競争率は25倍にもなる。
2017年02月05日
丸亀製麺→クローバー珈琲→コナズ珈琲
加古川発の讃岐うどんチェーン店である「丸亀製麺」が満を持して
讃岐うどんの本場香川県に上陸したのは2012年の1月。実際は、別の店名でモール内に出展していたのだが、丸亀製麺の名前で県内に路面店を出したのはこれが初めてだった。それから3年後の2015年1月に閉店。個々の店の損益状況は分からないが、香川は98万人の県民にうどん屋が700店舗あるという世界一のうどん激戦区。客の入りは良くなかった。店は改装され、同年3月に「クローバー珈琲焙煎所」になった。丸亀製麺を運営するトリドールの新業態である。この店は駐車場に車が入りきらないほど繁盛していた。
上手くいっているな、と思っていたら、1.5年でまた閉店。どうしたのかと思ったら、今度は、「コナズ珈琲」として昨年9月にオープンした。新しい店はとりあえずチェックする好奇心旺盛な香川県民。以前にもまして混んでいるようだ。
そんなことで、次女が3年ぶりに遊びに来て、考えていた店が臨時休業であった今夕訪問。ランチの方が混んでいる店なので5分待ちで入れた。
以前からレイアウトが変わり、半個室風のテーブルが無くなり、よりオープンに。以前は、店内焙煎の本格コーヒーを売り物にしていて、フードメニューは軽食に限られていた。今回はハワイがコンセプトのCafe形態で、パンケーキやハンバーガーメニューが充実している。
客単価は、丸亀製麺500円（同社IR資料より）に対して、クローバー珈琲は1000円、コナズ珈琲は1500円位ではないかと思う（私の実感＆観察）。丸亀製麺の標準的な店だと30分以内に回転すると思うので、この客単価が正とすると、クローバー珈琲では1時間以内に、コナズ珈琲では1.5時間以内に出てほしいところ。クローバー珈琲で駐車場が渋滞していたのは、客滞在時間がもっと長かった可能性がある。それでもっと客単価が取れるコナズ珈琲に業態転換したのではないか。
クローバー珈琲は2015年3月の栗林公園店が1号店。この後全国で数店舗出たが、現在残っているのは1店舗のみ。一方、コナズ珈琲は2013年に1号店が出たのち、栗林公園店も入れて6店舗まで増やしている。
今夕の店内は10代から70代まで幅広い客層だった。団塊の世代がほぼ退職し、年金もしっかり貰っているので、金と時間の両方がある。団塊の世代が車で外食する今後10-15年間は郊外型カフェ業態は伸びそうだ。
2017年02月04日
結婚と仕事の関係
2009年に公開された未だに世界興行歴代1位の映画アバター。恥ずかしながらまだ見てなかったのを先月BSで見た。
なるほど、２Dで見てもかなりの迫力。これを３Dで見たらすごいだろう。しかし、脚本はどこかで見たような・・・。アメリカ原住民を迫害する白人入植者というモチーフはDances with Wolvesなどにそっくり。森林破壊の場面はMichael JacksonのEarth Songに使われたアマゾン熱帯雨林破壊シーンにそっくり。
私は映画の専門家どころか映画館にも年に一度くらいしか足を運ばないので、それはそれとして、James Cameron監督の仕事ぶりに驚嘆する。有名になったのは、「ターミネーター」や「エイリアン」というSFホラー（といえばいいのだろうか？）。両方とも大ヒットしたので、普通なら後もこの路線で手堅く稼ぐところ、次は「タイタニック」というラブロマンス映画。SFという意味では初期の作品と同じだが、モチーフが上記の通り文明の対立と環境保護なので違うジャンルと言っていいだろう。技術的にも初の3D映画大作に挑戦している。
押井監督でなくても、「並のパワーではない」と思わざるを得ない。調べてみると、5回
結婚している。これは映画界でも多い方だろう。そして、映画の製作時期と再婚時期が奇妙な一致を見せている。大作発表の度、あるいは、次回作に取り掛かるタイミングで離婚したり、再婚したりしているのだ。結婚 作品（公開）
��1978-84 Terminator(1984）
��1985-89 Aliens 2（1986)
��1989-91 Terminator 2（1991）
��1997-99 Titanic（1997）
��2000- Avatar（2009）
この法則にしたがえば、6回目の結婚をしない限り、流石にもうヒットは出ないということになるが、どうなんだろう？1954年生まれの62歳なので、まだありうる?
2017年02月03日
図書館格差
年間100-200冊読む私はほとんど図書館で本を借りている。以前は品川区に住んでいたので近くの大崎図書館で主に借りていた。所蔵してない本も、都内の他の図書館から取り寄せてくれるし、それでも無ければ全部買ってくれた。17年間利用して、洋書も含めて購入してくれなかったことがない。読んだ後も私に代わって管理
してくれるので便利だ。家に置いておいて嫁にどこかに隠されることもない（笑）。3年前から住み始めた根津。最寄りの図書館は文京区図書館の分室。分室であっても取り寄せられるので、それほど不便は感じてなかった。品川区と違うのは、リクエストしてもなかなか買ってくれないこと。
ところが、文京区がこの4月から、区民以外には貸出制限を行うという。例えば、これまでは予約点数は一律に15冊までだったが、4月以降は区民は20冊まで、区民以外は10冊までになる。貸出点数もこれまでの30冊から区民以外は15冊に半減するのだが、こちらはそもそも2週間の貸出期間にそんなに読めないので、影響はなし。しかし、備忘録代わりに思いついた時に予約を入れる私には予約冊数が制限されることはイタイ。
では、住所のある台東区はというと、品川区や文京区に比べて極端に蔵書数が少ない。これまでの検索経験では、小説はあるのだけど、ビジネス書がほとんどない。取り寄せも出来ないようだ（少なくとも、オンライン検索では）。
図書館が充実しているかどうかは、自治体の財政状況と図書館への力の入れ方次第だろう。東京23区の財政力指数（基準財政収入額÷基準財政需要額）を見ると、上図の通り。「１」を超えて、支出より収入が多いのは港区だけ。日本で最も豊かな東京23区で、地方交付税非交付団体が港区だけというのは解せないが、余らせても国が吸い上げるとなれば、「あれば残さず使う」のが自治体ということか。
品川区は0.5-0.6と思ったほどよくない。文京区は0.6-0.7と品川区よりはよく、台東区は0.4-0.5と3区の中では最も悪い。台東区の図書館事情は当面よくなりそうにない。
2017年02月02日
水戸大屋さん
昨年から不動産投資に興味を持ち、いろいろ勉強中。その一環で、偶然目にしたセミナーに出席してみる。��水戸大屋さんという変わった名前の会社である。創業者の峯島忠昭社長は1980年生まれというから、若干36歳。26歳で2006年に設立している。現れた社員も全員ホスト風の人ばかり。おまけに、会社は六本木交差点のアマンドの上。
社名の由来は、峯島社長が茨城の出身で、高卒後、サラリーマンをしながら水戸で不動産投資を始め、家賃収入が給与を上回ったので独立したことによる。きっかけは、『金持ち父さん、貧乏父さん』を読んだことだそうで、この本に触発されたという人は多い。
この会社は、収益用不動産を専門に仲介する不動産会社。月取引額は10億円あるという。3%の仲介手数料として手数料収入が3000万円。これを従業員10人程度でやっているように見受けられた。一人当たり経費込みで100万円として、人件費月1000万円。社長は（実質的に）月1000万円位取っていそうだ。
さて、セミナーの内容を一言で言えば、不動産投資は「銀行融資ありき」であるとうこと。総投資額に対する不動産の賃料利回りは5-10%、物件の修繕費や固定資産税など維持費がかさむので、ネットでは2%位にしかならない。これなら、3%の配当利回りがある上場株を買う方が流動性もあってよほど良い。
では、不動産投資の利点は何かというと、銀行融資が付きやすいという点だ。物件価格の9割、場合によっては全額の融資が得られることもあるので、自己資金が1/5-1/10程度で済む。現在、長期金利が安いので上手くすれば5-10倍のレバレッジが掛けられることになる。ということは、2%のネット利回りが10-20%になる可能性があるということで、こうすると魅力的に思えてくる。
経営上「上手い」と思ったのが、顧客に「銀行調査表」を配って、顧客に調査させていること。これは不動産投資をする顧客のために重要だが、同時に、その情報を吸い上げて、メガバンクはもとより全国の地銀、信用金庫の不動産融資姿勢を網羅して自社の強みにしているのだ。
2017年02月01日
2050年 日本復活
1980年代にレーガン政権下の米商務省で、日米貿易摩擦交渉に当たった人による「日本復活」シナリオ。残念ながら、復活の前に、日本は財政破たんし、IMF管理下に入ると予測している。そして、トランプ大統領が言っている通り、アメリカは軍事費に耐えられず、防衛線を現在の第一列島線（沖縄・台湾・フィリピン）から、第二列島線（グアム・インドネシア）まで引いてしまう。
こうしたいろいろな危機が国家の非常事態を招き、「特命日本再生委員会」の設置へとつながっていく。危機を迎えて覚悟を決めれば、一丸となって行動を起こせるのが日本。欧米以外で初めて産業革命を遂げた明治維新、民主主義国家として奇跡の復活を遂げた第二次大戦後に続き、3度目の復活を遂げる、というシナリオ。
そのための方策に新鮮さはない。女性の社会進出や、バイリンガル化、イノベーション立国、エネルギー独立など。既に何をしなければならないかは出揃っているともいえる。あとは当面の痛みを覚悟して、実行するかどうかだ。
こうしたいろいろな危機が国家の非常事態を招き、「特命日本再生委員会」の設置へとつながっていく。危機を迎えて覚悟を決めれば、一丸となって行動を起こせるのが日本。欧米以外で初めて産業革命を遂げた明治維新、民主主義国家として奇跡の復活を遂げた第二次大戦後に続き、3度目の復活を遂げる、というシナリオ。
そのための方策に新鮮さはない。女性の社会進出や、バイリンガル化、イノベーション立国、エネルギー独立など。既に何をしなければならないかは出揃っているともいえる。あとは当面の痛みを覚悟して、実行するかどうかだ。
はじめに：日本人の友人たちは贅沢な住まいだと言ったが、私たち夫婦が何とか借りることができたのは二間の安アパートだった。生後4カ月半の娘がいるというのに、蛇口からは湯も出ず風呂もなく、オーブンもセントラルヒーティングも、食器洗い機はもちろん、洗濯機や乾燥機もなく、わずかに2個の裸電球がぶら下がっているだけだ。（1965年初来日）6:やがて私はスイスのコンサルティング会社、エゴンゼンダーインターナショナルの副社長として、再び日本に赴くことになる。1976年のことだ。私が離れていた10年の間に、日本は豊かな先進国となっていた。8:米国の産業界と政府は、日本が自由貿易と自由市場資本主義のルールに従わずに「インチキ」をしていると主張し続けていた。政府が補助金を出し、日本製品を米国市場にダンピング輸出する一方、戦国時代の難攻不落の城のようにあらゆる手段で国内市場を守っているというのだ。14:日本の消費者は欧米の消費者ほどには豊かな生活水準を享受できなかった。近代的な製造業が拡大を続ける一方で、非効率的で時代遅れのサービス業や、新しいビジネスの創造に目が向けられていなかったからである。17:過去2度の改革は大きな危機に見舞われたことがきっかけとなった。3度目もまた、危機が必要になるだろうと考えるのが順当だ。日本は今、まさにいくつかの深刻な危機に瀕している。（中略）短期的に最も重要な問題は、アベノミクスが失敗すれば経済が崩壊するかもしれないという恐れである。第2章ではさらに、イスラエルによるイランへの攻撃や米第7艦隊の日本からの撤退など、実際に起こってもおかしくない、いくつかの危機を取り上げている。こうしたいろいろな危機が国家の非常事態を招き、特命日本再生委員会の設置へとつながっていく。
