2015年06月
2015年06月30日
社外取締役は同級生
社外取締役シーリズ第2段目。今回は5月に東証マザーズから、1部に上場した日本アジアグループ。こちらの社外取締役は全取締役5名中1名。
どこの会社の社外取締役候補欄にも、「豊富な経営経験」だとか「学識経験者」だとか当たり前のことが書いてあるが、どういうきっかけで社外取締役候補になったかは書いてない。専門の紹介サービスも最近ではあるが、大半はお金をかけずに、社長の友人の中から適切な人に声をかけていることは想像に難くない。
それで、当社の社外取締役である田辺教授はどうかというと、山下社長の高校同級生なのである。なぜ知っているかというと、いつも同窓会でお二人に会うから（笑）。経歴が事業報告書に記載されている場合でも（主な兼職先しか記載のない場合もある）学歴の記載はまずないから、こうした関係は聞いてみるしかない。
出会い系で知り合って結婚してうまくいくケースもあるから、社外取締役も、極端なこと言えば、飲み屋で知り合って、ピタッリの人だったので就任してもらいました、でも構わないはず。でも、どれだけ真剣に、「今の会社の発展段階や事業環境、あるいは常勤取締役の陣容に照らし合わせて、どういった社外取締役が今必要なのか」を議論し、複数候補から選んでいるかどうかは知りたい気がする。
2015年06月29日
CIA流 嘘を見抜くテクニック
独立して商売をし出すと、直ぐに直面するのが、平気で嘘をつく輩がいるという事実。元々そうなのか、止むにやまれずそうなったのか分からないが、幾ら自分がまともにやっていても、こうした危険人物を排除できないとエライことになる。組織に居るときには、手続きや専門の部署があって「守られていた」ことに初めて気づく。
「不自然だ」と感じたら、本書のテクニックを使って検証してみたい。少なくとも、時間を掛けて慎重に進めるべきだろう。
＊CIA捜査官が長年磨き上げてきた「嘘を見抜くテクニック」戦略的原則：嘘をつく者は、真実の話をすることがある。そうした無関係な情報を除去すればするほど、欺瞞行動は見つけやすい。指針�．織ぅ潺鵐亜Ъ遡筝紂�5秒以内に欺瞞行動をとるか、よく観察する。指針�▲�ラスター：最初の質問後、5秒以内に欺瞞行動をとった人物が、次の質問までに別の欺瞞行動をとるか観察する。一つ以上の新たな欺瞞行動をとった場合、嘘をついている可能性が高い。欺瞞行動の例：・考える時間を稼ごうとして、質問をオウム返しにする・攻撃的な言葉を使って、質問者を糾弾する・質問に対して、過度に厳密あるいは限定的な答えを返す。また、詳細な情報を大量に伝える。・話の途中で、突然、礼儀正しい言葉を使う。嘘をついていることを示す行動例：・質問に答えるときに、口や目を覆ったり、目を閉じたりする。・質問に答える前に、咳払いをしたり、つばを飲み込んだりする。・質問に答える時に、顔や頭部に手をやる。・ネクタイや眼鏡をいじるなど、身づくろいをする。また、質問に答える時、ハンカチもしくは素手で額の汗をぬぐう。
2015年06月28日
55歳までにやっておきたい55のこと
藤原さんは、リクルート社員を辞め、「フェロー」契約する前に、LBSで半年ほど研究員をされていた。その縁で、同窓会で講演をお願いしたこともある。
ロンドンに発つ前、英語の履歴書づくりを専門家と打合せしたという。その際に、「結局あなたは何ができる人なんですか？このレジュメからは伝わってきません」「ヨーロッパで何がしたいんですか？目的をもっとはっきりさせないと」と質問された。
リクルートで藤原さんがやってきたのは、情報誌を媒体にしたマッチングサービスで、新事業立ち上げを幾つも成功させてきた藤原さんにとっては屈辱的な質問だが、「それまでいかにいい加減に自分のキャリアを捉えていたか、いかに曖昧なまま”関わった”程度の実績で鼻を高くしていたか、いかに今までのやり方では国際的に通用しないか、痛感」したという。
その藤原さんが「タダでやっておいた方がいい仕事」として腐心した大阪府の教育改革は成果を上げつつあったのに、何人かのダメな民間出身校長を採用したせいで、改革反対派から改革全体がダメであるかのようにレッテルを張られようとしている。これは、単に採用の失敗だから、面接者に見る目がなかったということと、採用プロセスに（面接が十分でないなど）問題があったのかもしれない。
大阪都構想は選挙によって否定されたが、改革の流れを止めてはいけないと思う。
＊長い長い「老後」 坂の上にあるのは、ぼんやりした「雲」ではなく、次の新たなる「坂」127:捨てること、断ること133:本を出す149:投資する側に目を向けよ163:タダでやっておいた方がいい仕事大阪府教育委員会 特別顧問177:あえてマイナスの話をする自慢話など聞きたくない。
2015年06月27日
カンボジアで唯一の同窓生
いつものことだが、海外に行くときはLBSの同窓会名簿を調べて、現地の同窓生にアポを取ってから行く。MBAの同級生は180人しかおらず、それも、同じクラス以外はほとんど知らないので、直接知っている同窓生は60人ほどしかいない。それ以外は一度も会ったことのない同窓生と言うことになる。それでも、「MBA31 の高木で、日本の同窓会長をしていた」といえば、大抵の同窓生が時間を取ってくれるのがLBSのいいところ。
実は9年前に初めてカンボジアを訪問した時、同窓会名簿に現地在住の同窓生はいなかった。世界150カ国に同窓生が居る中、一人も居ないというのは逆に珍しい。それだけ、当時のカンボジアは「新しい国づくりが始まったばかり」ということだったのだろう。
今回検索したところ、2人の同窓生が在住となっており、連絡を取ってみた。直ぐに二人から返事があったのだが、一人は今はロンドンベースになっているという。もう一人の昨年卒業したばかりのMBA2014のイタリア人は居るということでランチすることにした（写真）。
Aldoはミラノの出身で、国連WFP勤務。大学卒業後、ずっと国連勤務だそうだ。MBAには「派遣だったのか？」と聞いたら、自費で行ったそうだ。20代の頃、紛争地での勤務が長く、危険手当が貯まったので、「他の可能性も探してみたい」と2年間休職してLBSに行くことにしたという。LBSでの経験は「最高だった
」というが、自分にはWFPの仕事が合っていると復職した。彼のチョイスで向かったのは、タイ＆クメール料理の店Khmer Surin 。Surinとはカンボジア国境にあるタイの地域で、人種的にはカンボジア人らしい。伝統的木造家屋を改造した老舗で、各SNSでの評価も高い。今回は一階の中庭に面したテーブルだったが、床に座って食べる2階も面白そう。
2015年06月26日
Kizuna Street
プノンペンでの最終日、カンボジア和僑会の創設者で会長を務める黒川社長が経営するHUGSを訪ねた。HUGSの主要業務は、日本企業のカンボジア進出支援。飲食業などサービス業を中心に10店舗以上をカンボジアに誘致している。
ただ単に、誘致しているだけでなく、それらの店舗をKizuna Streetと名付けたプノンペン市内の通りに集めて、「日本人街」として集積効果を狙っている。世界中の大都市に在って、プノンペンにないもの。それは、中華街だそうで、これだけ華僑が多いにも関わらず、中華街がない。それは、カンボジアの政治経済を牛耳っていたのが元々華僑で、いわばプノンペン中心部全体が中華街であるからなのだが、それも、ポルポト政権下でこれら知識層の華僑が虐殺されたため一旦消滅した。
現在、20万人いると言われる中国人（元々いるカンボジア人華僑を除く）に次いで多い外国人が韓国人。こちらも韓国人街はまだ無い。1992年の内戦終結以来、最大の経済支援国は日本と言うこともあり、カンボジアは親日国である。日本文化への関心も高い。
既にKizuna Streetの日系店舗も13店舗となり、進出店舗は毎日通りの清掃を交代で行っている。自分の店舗前だけを行うのではなく、まだ他の店舗や住宅も多い通りを全て清掃して、「ゴミのない通り」を実現している。カンボジア人はポイ捨てが平気なので、これはカンボジアでは画期的なことだ。
聞けば、お父さんの赴任先のイラク・バグダッドで生まれた黒川社長は、家族でヨーロッパ旅行中にイラン・イラク戦争が勃発。帰宅できなくなって、そのまま帰国するという波瀾から始まる。東京理科大学時代はプロサッカー選手を目指しており、休学して、イギリスに渡ってプロ試験を受けるも挫折。大学もそのまま辞めて、ベンチャーリンクで飲食店のFC開拓に携わる。そこで飲食店経営のノウハウを身に付け27歳で独立し、都内で3店舗を経営し、順調な滑り出しだったという。
しかし、「海外でやりたい」という思い立ち、各国を調査する。その結果、まだ日本からの進出が殆どないこれからの市場で、且つ、民主国家で親日的という条件から、カンボジアを選んだそうだ。当時、都内に家を新築して引っ越して3か月しかたってなかったそうだが、即時売りに出し、家族で引越したそう。
起業家を見ていつも思うのだが、配偶者の影響は大きい。事業に理解があり、信じて応援してくれる人を妻にしてなければ、事業を始める前から負けている。
2015年06月25日
プノンペンのホテル事情
ホテルがあるのは、現在営業中のビルとしてはプノンペン一高いPhnom Phem Towerの最上階（22階）で、眺めがとても良い（写真）。部屋はモダンで機能的。下はオフィスビルで、JETROや伊藤忠などの日系企業も多い。これで$50位なら納得。
面白いのは、Compactという部屋で、わずか5m2の狭い部屋にロフト風のシングルベッドがある。ベッドの下がソファになっている。トイレとシャワーは共用だが、何れも広くて清潔なので、一人旅には十分だと思った。こちらが$25．
ビルフロアの2/3は、レストランとバーで、こちらは共有スペースとしても使える。打ち合わせなども、同じフロアで可能なので、現地オフィスを持つまでの「準備室」としても便利そう。
週末に泊まったvKiriromが$50-110だったので、プノンペン市内の方が半額近く安い。不思議だと思ったら、数年前からホテル不足を見越して建設ラッシュがあり、現在では供給過多で競争が激しいらしい。丁度、滞在中に、東横インもオープンした。 しばらく、ホテルに関してはプノンペンは他都市よりも安く推移しそうだ。
2015年06月24日
カンボジア和僑会
カンボジア和僑会の月例会にオブザーバとして参加する。新会員、ビジター、そして我々オブザーバの紹介から始まったが、シンガポール和僑会、上海和僑会、名古屋和僑会からのビジターだけで9名居て、賑やか。名古屋からは大挙7名の団体訪問。全体で30名ほどの会であった。
香港で始まった和僑会は、現在では、海外12か所、国内9か所で活動しているという。和僑会は、「海外で起業した経営者の集まり」で、国内はその予備軍や、海外展開を行っている中小企業経営者が中心だという。その点、昔から各国にある大企業や大使館員中心の「日本人会」と異なっている。日本人会は、会によっては、日本社会の閉鎖性をそのまま現地に持ち込んで閉鎖的だという話を聞くが、和僑会は現地で創業して1-3年の人たちが多く、「どうやって生き残るか」という切実な雰囲気であった。
自己紹介が30分ほど続いた後、会員のミニプレゼンが30分程あり、マイクロファイナンス事業が紹介された。よく聞いていると、消費者金融業も含めてマイクロファイナンスと呼んでいるようである。ライセンス上、区別がないのだとか。
銀行だけでも38行あるというのに驚き。カンボジアの人口1500万人なので、これは首都圏の半分くらい。そこに38行と言うのは・・・尤も、日本でいう都銀、地銀、信用金庫も含めてなので、そんなものか。
2015年06月23日
技能実習生
その後の調べで、日本には数百人しか居ないのに対し、韓国では同様の制度で1万人が働いていることが分かった。昨日、その技能実習生を送り出している側のカンボジア人社長に話を聞くことができた。
・派遣先として日本は一番人気がある
・韓国は数が多いので知名度は高い
・日本の派遣先は契約を守るし、契約以外の事でも実習生によくしてくれるので紹介元としても安心である
・韓国では、しばしば、契約が守られず、待遇が著しく悪いケースもある（「アムネスティ報告書」も指摘）
・実習生は月給約20万円もらえ、寮なども用意されるので、3年間いれば平均300万円貯金できる
・これはカンボジアで10年間の賃金に相当する
・田舎では100-150万円で家が建てられるので、これはスゴイ
ということでした。せっかく、日本に来ているなら、日本語も覚えてもらったり、地域社会とも交流できる機会があるといいですね
2015年06月22日
ｖKirirom PINE RESORT
今回の渡航目的は、ｖKirirom PINE RESORTの視察。友人が４年前にこちらに来てリゾート開発をやっている。大学が忙しくて、なかなか来れなかったのだが、退職したのを機に見に来たのだ。当時のITベンチャー同僚も一緒。
資金不足なので、ほとんどが手作り。山を切り開くための重機も中古で買ってきて、自分たちで造成している。思っていたよりも開発が進んでいることに驚いた。
一方、カンボジア人を雇用してのサービスレベルはなかなか上がらず、今回の滞在中にもいろんなことが起こる。バッテリーが切れてネットが使えなくなったり、部屋のコーヒーを飲もうと思ったら、置いてあるスティック全部が粉クリームだったり。
少しでも複雑なことを頼もうとすると、英語も日本語も通じないので、マネージャーを呼んでもらわないといけないので、毎回時間がかかることも問題。全ての発展途上国に共通すると思うが、完全な現地レベルなら安いのだが、先進国並みの品質を求めると結局は先進国並か、場合によっては、先進国よりも高くなってしまう。今後中産階級が増えるはずなので、ポイントを押さえた、価格はそこそこの施設やサービスが伸びるのだろう。
さて、このリゾートには他にないものが一つある。それはKirirom Future Instituteで、カンボジア人を対象に、全寮制で英語とIT教育を行っている。英語を教えているのはフィリピン人のBrianで、プログラミングを教えているのはインド人のLeo。学生は卒業後３年間学校を支援してくれる現地企業で働くことで授業料と寮費が全額免除になる奨学金を得ることができる。昨年入学した一期生は全員が奨学金をもらっている。
リゾートを訪問するオーナーの知人&友人が入れ替わり「キャリア教育」も行っている。私も、１時間英語で自分のこれまでの歩みと、そこから学んだことを彼らに伝えた。以前、インドの中学校で即興で話した時も、日本の話に目を輝かす生徒に嬉しくなったが、今回の話も、「卒業した後の次の目標が出来た」と好評だった。
2015年06月21日
キリロム国立公園
カンボジアのキリロム国立公園に来ています。カンボジアで最初の国立公園らしいのですが、そもそもカンボジアに幾つ国立公園があるのか、誰も知らない。
プノンペンから車で3時間。国道4号線を外れてからの1時間はかなりがたごとの道を行き、たどり着きました。年間を通して暑いプノンペンと違い、標高600mの山中にあるキリロムは涼しく、夜は長袖が要るくらい。「カンボジアの軽井沢」と言う人もいるみたいですが、リゾートとして長年をかけて発展した現在の軽井沢とはかなり違います。100年前の軽井沢に近いのかも。
アメリカのNGOが造ったというビジターセンターの横には、故シハヌーク殿下の別荘跡があります。1970年代にクメールルージュによって破壊され、現在残っているのは暖炉とその煙突だけ。クメールルージュが使っていたので、ベトナム戦争の時に補給路を断つべく米軍が空爆したとの説もあります。
付近には、池があり、その周囲に海の家風の小屋が並んでいます。小屋を借りて、カンボジア人が飲食してます。夏には、この池で皆泳いでいるそうです。水は茶色に濁っていて、私が小学生のころ泳いでいた近所の池よりかなり汚いので、日本人で泳ぐ人は皆無のようです。
2015年06月20日
Jersey Boys
仁川からプノンペンまでの6時間のフライト中に見たのが、この映画。知らなかったのだが、Clint Eastwood監督と言うので、これに決めた。
主人公はNJに生まれたイタリア系移民の悪ガキ4人。当時のイタリア系移民の憧れは歌手として大成功したフランク・シナトラ。シナトラがそうであったように、彼らも、歌手を目指しながら自然とマフィアとの関係も続く。
"Sherry" "Big Girls Don't Cry" "Walk Like a Man" などの曲はこの4人組のバンドFour Seasonsによるものだったのね。私は、"Can't take my eyes off you"が一番好きだね。
2015年06月19日
カンボジアの出稼ぎ労働者
「先ほど、カンボジアまで行くということを聞いたのですが、お願いがあります」
「この子は日本で働いているのですが、カンボジアのお父さんが亡くなって、一時帰国することになりました。一人で飛行機に乗るのは初めてです。仁川での乗り換えもあるので、見て貰えないでしょうか？」
飛行機に乗るので、身元チェックはされているし、何か物を持ちこめと言うのでもない。大丈夫そうなので引き受けることにした。親子には見えなかったので、2人の関係を聞くと、
「私は30年前に難民として日本に来ました。千葉に住んでいます。今は、カンボジア人研修生の受け入れの仕事をしています」
搭乗待ちの間、片言の日本語で聴いたところ、日本に来て3年になるという。埼玉の縫製工場で働いていて、そこには彼女を含めて3人のカンボジア人が働いている。夜は勉強しているというが、日本語もできないし、勿論英語も出来ないので、どうやって何を勉強しているのかは不明。小柄なので若く見えたが、現在28歳だという。
仁川に着いてプノンペン行きの飛行機を待っていると、カンボジア人が集まりだした。彼女がいきなり親しげに話し出すので、「知り合い？」と聞いたら、そうではないという。日本でカンボジア語で話せる相手が少ないので、懐かしかったようだ。
韓国にはカンボジア人の出稼ぎが多く、タイ、マレーシアに次ぐ公式派遣先になっている。2011年の統計によれば、国境を接しているタイへの出稼ぎが最も多く約20万人である。国境地域では農業、都市では工場や建設現場で働いている。マレーシアへの派遣は約43000人で、特に2009年にインドネシアがマレーシアへの家事労働者派遣を止めて、その代替で急増しているようだ。
韓国は2003年から産業研修生、2007年から雇用許可制を始め、積極的に未熟練労働者を受け入れ始めた。少子高齢化は韓国でも進んでいる。2011年の段階で1万人近い人が中小企業と農業分野で働いている。
一方、日本での「研修生」は数百人程度のようだ。韓国同様に、中小企業と農業分野が多いようだ。彼女もその一人と言うことなのだろう。
2015年06月18日
「迷ったときはスタッフのモチベーションが上がるほうを選択する」
実をいうと、本はまだ読んでないのだが、先週の「カンブリア宮殿」を見たので、その感想。ご本人にはまだ会ってないのだが、経営されている松山のタオル専門店は2年前に見に行った。
TVで見た大藪社長は女性的な雰囲気の経営者であった。「俺に付いて来い！」ではなく、皆の意見をじっと聞いて、自分の意見はそっと言う。そんな感じ。
おそらく、感性的にも繊細で、それがホテル経営やタオル店舗経営に活きている気がした。どちらも、主要顧客は女性である。
『怒らない経営』は、どこかで聞いたと思ったら、REXの江見社長が同じ「カンブリア宮殿」で同じことを言っていた。これが、「新世代経営者」なのかもしれない。
今度会う予定なので、楽しみ。
2015年06月17日
自社の「価値」を知る
こうした「手法」がCMでも増えてますね。個人レベルでも同じ。
＊お客様の「隠れたニーズ」を見つけ、ヒット商品を生み出すには、自社の商品・サービスの「価値」を見つけることが必要。・相対比較法既存の商品やサービスとの比較から、価値を発見する。比較する対象をどこに定まるかがポイント。�ゞ饌療�な「事実」の違いを相対的に挙げていく�△�客様にとっての価値を文章にする・エピソード分析法事業戦略やブランド戦略など、大きな視点で考えるときによく使う。事業が扱うカテゴリーにどんな価値があるのか、自分が一人の生活者として実際に使って感じたことなどを具体的なエピソードから考える。�，修両ι覆亡悗垢襯┘團宗璽匹鮴�い出す�▲┘團宗璽匹陵�由を掘り下げる��どんな価値があるのかを文章で書きあげる・こだわり抽出法企業ビジョンの策定など、組織全体に関することに有効な手法。こだわりの商品やサービスにまつわるエピソードを紐解くことで、強みが見えてくる。�ヾ覿箸里海世錣蠅�表れている「事実」を集める��企業がその「事実」にこだわった理由を探る��そのこだわりがお客様に喜ばれた理由を探る�い修隆覿箸硫礎佑鯤絃呂能颪�上げる
2015年06月16日
事業は国際的だけど経営は国内的
アーレスティは自動車用アルミダイカストの大手。売上比率で、日本46%、北米29%、アジア20%、その他事業5%なのだが、406億円も売上のある北米事業が赤字（自動車メーカーはドル箱なのに！）なのがイタイ。何しろ、632億円の売上がある国内事業より、従業員数が多い。一人当たり売上を比較すると、日本が2654万円に対して、北米は1515万円（何れも臨時雇用者含む）である。早急に生産性を改善する必要がある。
それだけ事業は国際化しているアーレスティだが、経営陣は日本人のみ。社外取締役も一人だけだ。
・原隆（日本軽金属執行役員）
持株については、今回改選でないので不明。社外取締役が一人だけなので、報酬は500万円であることがわかる。売上732億円の中堅上場企業としてはそんなものなのだろう。しかし、常勤の取締役の平均報酬は 4125万円でむしろ中堅メーカーとしては高い。常勤と非常勤の違いがあっても、法律上の取締役としての責任は同じなのだから、これほど差があるのはどうか？
むしろ、1000万円位払っても、北米事業の立て直しに役立つ人物に入ってもらう方がいいのではないか。それは、外国人でもいい。
2015年06月15日
JXホールディングスの参考書類は分かりやすい
JXホールディングスの株主総会参考書類は今回の保有株の中で一番良かった。社外取締役候補の生年月日、在任期間、保有株数、候補者とした理由がまとめて書かれている。会社によっては、それらの情報が無かったり、あるいは別の場所を見なければならなかったりする。株主としては、その候補者が適任かどうかを総合的に判断したいわけだから、情報がまとめて書かれている方が分かりやすい。ただ、前期の出席状況は別の場所を見なければならず、これも一緒に書いてほしかった。
そのJXの社外取締役候補者は以下の通り。
１．小宮山宏（三菱総合研究所理事長、元東京大学総長）
２．大田弘子（政策研究大学院大学教授、元内閣府政策統括官）
３．大塚睦毅（経団連副会長、元東日本旅客鉄道社長）
４．近藤誠一（元文化庁長官）
全取締役候補者14人中4人なので、1/3に届かない。日立の2/3社外取締役体制とは逆。二人が学識者で、一人が経営者、もう一人が官僚とバランスは良い。全員が株主であることも好感が持てる。学者や官僚出身者の場合は、持ってない例も多い。
資源開発を世界中でやっている会社なのだから、外人を入れた方がいいと思うが、資料作りや報酬の面で踏み込めないのかもしれない。現在の日本人社外取締役には平均1000万円出しており、高い方だろう。「社内」取締役の平均年収は1800万円なので、その差は小さい。
2015年06月14日
森鴎外記念館
自転車で出かけた帰りに道を間違ってしまい、信号で止まったら、向かいに文京区立森鴎外記念館があったので入ってみることにする。
地上2階、地下一階の要塞のような建物。如何にも頑丈そうで、要らぬ心配ながら、一体いくら建設費＆維持費が掛かっているのだろうと考えてしまう。見かけた館員は3人。1.5時間いて、その間に入った来場者は私を含めて3人。
鴎外と漱石は同時代人で、鴎外は軍医としてドイツに留学し、漱石は英語の勉強にイギリスに留学した。当時は文壇を二分する人気だったようだが、漱石作品が漱石死後も読まれ続けたのに対し、鴎外作品は次第に読まれなくなった。私もそういわれれば、読んだことがない。
以下、記念館パンフレットから。
文京区立森鴎外記念館は、文豪 森鴎外の旧居「観潮楼」跡地に開館しました。
東京都文京区は、鴎外がその半生を過ごした場所です。鴎外は1892年（明治25年）30歳のとき、文京区千駄木に家をかまえ、60歳でなくなるまで家族とともに暮らしました。家は団子坂上に位置し、増築した2階からは品川沖の白帆が遠く眺められたと言われ、鴎外により「観潮楼」と名付けられました。
鴎外はこの家で、『青年』『雁』『阿部一族』など数々の小説や翻訳を執筆しました。この家には永井荷風、芥川龍之介、伊藤左千夫、石川啄木、齋藤茂吉など多くの文人たちが訪れました。歌会が開かれるなど、観潮楼は森家の住まいのみならず、文人たちの社交場でもありました。
2015年06月13日
俳優座養成所
昨年引っ越したマンションが余りに狭く、何しろ、私が居ない間に不在を前提に引っ越したので、私の書斎もなくなってしまった。随分荷物も捨てたり、私の実家へ送ったりしたのだが、身近に置いておきたいものもあり、近所の車庫を倉庫代わりに借りることにした。
普段居ないので、つい、家賃支払いを忘れてしまう。先月も支払いが遅れてしまったので、お詫びに一度食事にご招待することにした。というのも、大家さんは一人暮らしで退屈してそうだったので。
お話してみると、俳優座（演劇研究所付属）俳優養成所の6期（1957-）の方であった。通りで、お話し好きである。同期には、市原悦子さん、大山のぶ代さん、ジェームス三木さんなどが居る。毎年、同期会を開いているそうで、当時の様子やその後50年以上の話を聞いていると楽しく時間が過ぎた。
こうやってお年寄りの話を聞くのは楽しいのだが、問題は、昔話なので、新しい話がないことである。なので、家族として聞いていると、「いつも同じ話しばかり」として嫌われる。順番に聞き手が変わればいいんだけどな。
2015年06月12日
コンサルティング業の上場企業
コンサルティング業で上場している企業は少ない。人と事務所だけあれば出来るので大きな資本は不要だし、一般大衆を対象とするサービスでもないから、上場で知名度を上げる必要もそれほどない。一方、上場すれば、その維持コストは小さな企業でも年間に１億円以上になるから、その分、良い人材に投資する方が良いということになる。
2013年12月に上場した三菱商事系のシグマクシスがその後鳴かず飛ばずになってしまったのも記憶に新しい。なぜ上場しなければならなかったのか？ファンド株主の都合だったのではないかと疑ってしまう。
それでも上場している企業は何社かあって、その一つが山田コンサルティンググループ。上場時点ではFP教育事業が中心だったから、FP制度を広げるために上場して知名度&信用度を上げたいという目的があったのかもしれない。現在ではFP関連事業は売り上げの8%、利益の4%と小規模になっている。
こちらの社外取締役は一人だけ。といっても、全従業員400名弱、全取締役6名なので、大企業とは違う。
・伏見俊行（日本大学教授、元国税庁）
財務・財務コンサルティングを提供する同社にとって国税庁出身者は適任だろうが、昨年から就任しているにもかかわらず、保有株がゼロなのは不満。これは、総会で質問することにしよう。
2015年06月11日
一度も取締役会に出席していない取締役
これは珍しい！これまで数多くの上場企業の株式を保有してきたが、「一度も取締役会に出席していない取締役がいる」のは初めてだ。
それは、沖縄県で携帯電話シェア50%の沖縄セルラー。かつて全国各地域にあった第二電電系の「セルラー」各社は、沖縄セルラーを除き全てKDDIに統合された。沖縄銀行など地元有力企業の出資も得て発足した沖縄セルラーは一貫して沖縄県のトップシェアで、人口が伸びている数少ない県である沖縄ではもうしばらく成長が期待できる。
社外取締役候補：
１．稲盛和夫（京セラ＆第二電電元社長）
２．小禄邦男（琉球放送社長）
３．石川雄三（KDDI代表取締役専務）
４．石嶺伝一郎（沖縄電力会長） 新任
それで、「一度も取締役会に出席していない取締役」は、稲盛和夫氏。ご高齢のうえ、公職も多いから無理はないだろう。普通は許されることではないが、KDDIおよび沖縄セルラーのいわば創業者なので、特別扱いということ。「取締役として名前が載っているだけでありがたい」という感じだろう。
今回新任の石嶺氏を除き、社外取締役3名の平均年間報酬は360万円と低水準。社外取締役を除く「社内」取締役の平均報酬も賞与を含んで1600万円と低い（128M/8）。
2015年06月09日
社内・社外ちょうど半分のサトー
一般の人にはほとんど知られていないが、物流、小売りの世界ではとても有名なのがサトーである。戦前、竹材加工機から始まった会社だが、大きく成長したのは約50年前の「ハンドラベラー」の発明が大きい。これは、片手で商品に値段札シールを張れるもので、当時全国で急速に広まっていたスーパーでのパッケージ商品大量販売の波に乗って、急成長した。
実は、スーパー向けの包装資材販売をしていたうちの父が四国でこのハンドラベラーも売っていた。子供にしてみるとハンドラベラーは良いおもちゃで、カチャカチャと小気味良い音を立てて、シールに値段が印字されて出てくるのは面白かった。そんなわけで、私には子供の頃から親しみのある会社である。
現社長の松山一雄氏は、サトーを退社してKelloggでMBA取得後、外資系企業勤務を経て、再入社。再入社して10年目に社長に就任している。同族経営からうまく転換できた例だといえよう。この間に海外展開が加速した。
さて、そんなサトーの社外取締役はというと、12名の取締役候補のうち社外取締役は6名と、ちょうど半々になっている。
１．鈴木賢（バイタルケーエスケー社長）
２．田中優子（法政大学総長）
３．石黒清子（弁護士）
４．伊藤良二（元ベイン&カンパニー日本支社長）
５．嶋口充輝（慶應義塾大学名誉教授）
６．山田秀雄（弁護士）
一つの特徴として、社外取締役も含め、全取締役が株主である。中には279株と少ない人もいるが、何年も社外取締役をやっていて一株も持っていない人が他社には居るので、新任の山田氏も含め全員が株主であるというのは、「我々も株主の一人として少数株主の利益を大事にします」というメッセージを発しているわけで心強い。
三井物産は「32人抜き」の新社長に期待
総合商社の両雄と言えば物産と商事だが、事業バランスがよく安定した収益を出している三菱商事に対し、三井物産の株価は資源安で完全な出遅れ。この1年間で25%の差が開いた。
その物産の社外取締役の状況は以下の通り。社外取締役は全取締役候補14人中5人で、2/3を社外取締役にしている日立と、２人だけの丸紅の中間と言ったところ。％は取締役会への出席率（前期は計16回開かれている）。
１．野中郁次郎（早稲田大学特命教授、一橋大学名誉教授） 100%
２．平林博（日印協会理事長、元外務省） 100%
３．武藤敏郎（大和総研理事長、元大蔵事務次官） 75%
４．小林いずみ（元メリルリンチ日本証券社長） 100%
５．Jenifer Rogers（元メリルリンチ日本証券弁護士） 新任
商社だから外人が多いかと思ったが、前期はゼロ。今回初めてなのかもしれない。そして、日立が高額の報酬を払って実績のある大物経営者を複数入れているのに対し、金融機関の社内弁護士であり、違う役割を期待していることがわかる。外人に対して報酬面で特別待遇することを避けたのかもしれない。
株価の方は、54歳「32人抜き」の安永新社長に期待です。
2015年06月08日
丸紅の社外取締役
米穀物商社ガビロンの大型買収の成果が出ず「高い買い物だった」と言われ、また資源安で株価が低迷している丸紅。
社外取締役候補は以下の通りである。全取締役候補12名のうち2名なので、日本の上場企業としては一般的か。
１．北畑隆生（元経産省次官）
２．黒田由貴子（ピープルフォーカス・コンサルティング取締役、同社元社長）
報酬額は、社外監査役の分まで合計して開示されており、社外取締役だけの分が分からなくなっている。前期で社外6人で6000万円となっており、一人平均1000万円ということになる。これは日立の社外取締役平均報酬2700万円と比べて随分と低いが、日本人だけなので、社外取締役報酬としてむしろこれが一般的だろう。
丸紅で問題だと思ったのは、社外取締役の二人とも所有株数がゼロであること。これで、株主の利害を代表して行動できるのか？新任候補なら仕方ないが、二人とも2年前に就任しているのだから、貰っている役員報酬でいくらでも購入できたはずである。
経営陣の一人として上場企業に入れば、せめて貰っている報酬の1年分くらいは自社株を持ってほしい。この二人は×だな。
2015年06月07日
夢中庵
「日本一小さな県」である香川県だが、まだまだ知らないところが一杯ある、とまた感じたのが「夢中庵」訪問。高松空港からほど近い里山の中にある。誰にも教えたくないくらい素敵な場所だったが、主人の滝川さんが「もっとお客さんにも来てもらいたい」ということなので、読者限定で公開。
滝川さんの本業は木彫。夢中庵は木彫工房だ。付属して茶店「無庵」もやっていて、こちらは月に4日だけ、第一土日と、第三土日の週末だけ営業。立派なピザ釜もあってピザも食べれる。完全予約制。
香川は人口密度も521人/km2あり全国第11位。全国平均の343人を大きく上回る。勿論都会ではないが、田舎ともいえない。「30分も車で走れば里山の広がる田園都市」というのが近いと思う。県民性は勤勉で、貯蓄好き。のんびりした雰囲気ではない。しかし、この県民性は資本の蓄積も生み出し、それが趣味人を支えている。富の無いところ文化も根付かない。贅沢のできる余裕が文化を育てるのだ。
2015年06月06日
坊さんかんざし騒動「よさこい」その後
今週宿泊した㉖金剛頂寺から北西に30km、高知県安田にある㉗神峯寺への登り口に案内板が出ている。ここから4kmはキツイ登りなので、内容を読みながら休憩した。
それによれば、「よさこい節」で有名な、幕末の高知で起きた僧侶「純信」と町人の娘「お馬」との禁断の恋物語だが、 駆け落ちで捕まった後（金毘羅さんで逮捕
）、二人とも追放刑となり、純信は伊予（愛媛）に、お馬はこの地安田に引き離された。お馬は当時17歳。純信は20歳も年上であったという。純信は高知の名刹「五台山」（㉛竹林寺）の高級僧侶でいわばエリート。お馬はそこに出入りする下働きだが、余程魅力的であったのだろう。
当時、神峯寺のふもと（案内板付近）には、もう一つの寺があり、門前町は飲食店や宿屋で賑わっていたようだ。 お馬は旅籠「坂本屋」で働きはじめる。
諦めれない純信は、再び禁を犯して、お馬を連れ戻そうとする。これが発覚し、お馬は遠く須崎の地に強制移転させられる。やがて、地元の大工と結婚。出来た子は長じて、東京に出る。老いたお馬も、その子を頼り上京し、北区で生涯を終えている。
2015年06月05日
社外取締役の方が報酬の高い日立
今年も株主総会の時期になり、私の手元にも続々と総会参考書類が届いている。上場企業は原則、社外取締役を置かなければならなくなり、各社とも取締役候補者に入れてきている。
日立製作所など、社外取締役候補が全取締役候補者12人中8人もいる。いつの間にか、「変われない日本企業」だった日立は、2/3が社外取締役という完全なアングロサクソン型役員会になっている。この辺の経緯は、先月の日経新聞「私の履歴書」に川村元社長が書いていた。海外IRで機関投資家の矢面に立たされ、「取締役会全体もこうした外圧を受けた方がいい」との判断である。
今総会の社外取締役候補 （日数は、前期の取締役会＆委員会への年間出席日数）
１．勝俣宣夫（丸紅相談役、元丸紅社長） 31日
２．Cynthia Carroll（BP取締役、元Anglo American CEO） 9日
３．榊原定征（東レ会長、元東レ社長） 21日
４．George Buckley（Arle Capital Partners会長、元3M CEO） 9日
５．Louise Pentland（Ebay Paypal部門General Counsil、弁護士） 新任
６．望月春文（東京中小企業投資育成社長、元通産省事務次官） 36日
７．Philip Yeo（Spring Singapore会長、元シンガポール科学技術研究庁長官） 9日
８．吉原寛章（元KPMG International VP） 17日
因みに、前期は社外取締役が9人いて、その報酬総額は247百万円だったから、社外取締役1人当たりの平均報酬は2744万円ということになる。興味深いのは、社外取締役を除く「社内」取締役の平均報酬は2133万円で、フルタイムで働いている取締役の方が低いことになる。
社外取締役の出席義務があるのは、原則、月に一度の取締役会。それ以外に、臨時の取締役会や、各種委員会に所属していれば、そちらにも出なければならないが、平均すれば月に2回というところだろう。実際、日立の社外取締役の例で見てみれば、上記の通りで、海外の取締役は年間9日の出席、国内の取締役は委員会所属状況に応じて17-36日となっている。
これでは、フルタイムで働いている執行役兼務の取締役が可哀そうではないかと思うが、国内外でのプロ経営者の相場の違いから、海外のある程度の大物に入ってもらおうとするとこうなるということだろう。
問題は、それだけの価値があるかどうかで、これは将来にわたっての戦略作りにどれだけ寄与できるかと、いざ会社が危機的状況に陥ったとき、危機回避あるいは回復にどういった働きが出来るかに関わっている。会社が危機状況に陥ったとき、社内の人間だけでは力不足であったり、不祥事の際には適切でない場合がある。
なぜなら、経営環境の急変で危機になったときは、それまでの経営環境に「最適化」している経営陣では対応できない時もあるからだ。また、不祥事では「第三者委員会」が設けられることが多いが、会社の事情を何も知らない本当の第三者では状況を把握するまで時間が掛かるし、不祥事発生を防げなかった執行役員が調べたのでは調査の信憑性が疑われるからだ。
2015年06月04日
寺の位置
四国霊場30番まで廻ったので、これで約1/3の行程を終えたことになる。
徳島から高知を廻って気づいたのは、海に近い札所は皆、丘や山の上にあることである。四国霊場の開創は約1200年前。この地域の調査では、過去に300年周期で大津波が確認されている。つまり、弘法大師がこの地で修業してから3，4回大津波を経験していることになる。
寺の位置が当初から同じなのか、それとも、変遷があるのか分からないが、前回の1707年宝永地震（南海トラフを震源とする大地震）はじめ、数回の地震を乗り越えたことになる。これらの地域では、いざ地震となれば、「寺（や神社）を目指せ」ということなのだと思う。
一方、地元香川の札所は、志度寺など海岸近くでも平地にある。これは、瀬戸内海まで津波被害が及ばないことの証左なのだろう。
勿論、津波がないからといって、巨大地震が発生すれば、香川に多いため池の決壊や、地滑りは起こりうるので安心はできないのだが。
徳島から高知を廻って気づいたのは、海に近い札所は皆、丘や山の上にあることである。四国霊場の開創は約1200年前。この地域の調査では、過去に300年周期で大津波が確認されている。つまり、弘法大師がこの地で修業してから3，4回大津波を経験していることになる。
寺の位置が当初から同じなのか、それとも、変遷があるのか分からないが、前回の1707年宝永地震（南海トラフを震源とする大地震）はじめ、数回の地震を乗り越えたことになる。これらの地域では、いざ地震となれば、「寺（や神社）を目指せ
」ということなのだと思う。一方、地元香川の札所は、志度寺など海岸近くでも平地にある。これは、瀬戸内海まで津波被害が及ばないことの証左なのだろう。
勿論、津波がないからといって、巨大地震が発生すれば、香川に多いため池の決壊や、地滑りは起こりうるので安心はできないのだが。
2015年06月03日
仕事に生かす「読書術」
世の中には、何かやりたいことがあって、そのために本を読んでいる人もいれば、暇つぶしにダラダラ読んでちっとも頭に入っていない人もいる。机の上に、同じ本を1週間も置いているようであれば、その本を理解することはほぼ不可能だ。
同じ本を何度も読んで、その度に理解が深まるということはあるが、集中できずに一冊に1週間も掛けて読んでも、本全体のメッセージを正しく理解することは難しい。脳の短期記憶メモリに入っている情報がどんどん消えてしまうからで、一気に読んでしまうことが大切だと思う。
丁度、現代のサラリーマン名経営者として名高い酒巻久社長（キャノン電子）のインタビュー記事があったので紹介。いわば、酒巻流「読書術」である。（『トップポイント』2015年5月号）
私も読むことは読んでいるが、「情報の整理」まで出来てないと反省。まずは、事務所（書斎）が要るな。
同じ本を何度も読んで、その度に理解が深まるということはあるが、集中できずに一冊に1週間も掛けて読んでも、本全体のメッセージを正しく理解することは難しい。脳の短期記憶メモリに入っている情報がどんどん消えてしまうからで、一気に読んでしまうことが大切だと思う。
丁度、現代のサラリーマン名経営者として名高い酒巻久社長（キャノン電子）のインタビュー記事があったので紹介。いわば、酒巻流「読書術」である。（『トップポイント』2015年5月号）
私も読むことは読んでいるが、「情報の整理」まで出来てないと反省。まずは、事務所（書斎）が要るな。
＊本をキチンと呼んで、情報を整理していると、先が読めるようになる
・週一回は書店に行って、その時の課題に関する本を買い集める
・平積みの本などを見て、 どういう本が売れているのかといった市場動向を見る
・本当に優秀な技術者はよく本を読む（特に、仕事と関係の無い本）
・ 幅広い知識を持ち、あらゆるものに興味を持っていないと、技術者としては一流になれない
・ 技術者は市場の動向、消費者のニーズをつかむ必要がある
・スティーブ・ジョッブスが一番優れていたのは、市場のニーズを見る目
・最近は読むスピードが落ちたが、それでも月50冊近く、最低でも30冊は読む
・ テレビを見るぐらいなら、マンガを読む方がいい（能動的に行動するか、受動的かの差は大きい）
・ なんとなく見せられていることに慣れてしまうと、言われたことしかやらない人間になり、創造力など生まれない
・本を読んで、気になった文章はノートやメモ帳に記入し、折を見て読み返す
・メモをしたり、コピーしたものをテーマごとにクリアファイルに入れ、それをボックスで管理
・本をきちんと読んで、情報を整理していると、先が読めるようになる
・新聞は過去に起きたこと。本には近未来に起きることの創造の世界がある。
・初任給の記念に買ったのはドラッカーの『経営の適格者』
2015年06月02日
2015年06月01日
社員研修で自転車遍路する会社
昨晩は、日和佐の国民宿舎「うみがめそう」で宿泊。50年は改装してないと思われるノスタルジックな宿であった（笑）。
大切な自転車を屋内にお願いして停めたところ、先客が居る。Trekのツーリングタイプだ。その後、夕食会場でそれらしい人が現れたので、話しかけてみる。
若く見えたので、「大学生ですか」と聞いたところ、社会人であった。聞けば、「社員研修でお遍路している」とのこと。20人ほどの医療機器・用品の代理店で、昨年から社長の発案で、交代で自転車遍路しているのだと言う
歩きだと一月以上掛かり、車では研修効果が無いだろうと言うことで、自転車になったのだとか。
社員研修でお遍路している人には初めて会った。宍倉さん結願後には、会社も訪ねてみたいと思う。
