2015年01月
2015年01月31日
もうひとつのニュー・シネマ・パラダイス
「ニュー・シネマ・パラダイス」・・・好きな映画のBest10に入る。1990年の夏、私はシシリア島に居た。留学中の夏休み、初めての欧州をEurail Passで回っていた。一月の夏休みの半分は既にドイツで過ごしてしまったので、シシリアで過ごす時間は殆どなく、確か、一泊か二泊で安宿を引き上げたと思う。
その後バルセロナの同級生の家を目指した。Carlosは映画好きで、その前年に公開されたこの映画を薦めてくれて、見たのだ。映画監督になるため郷里の島を出るというところが、四国を出て東京に進学し、そしてまた、日本を出てロンドンに留学中の私に重なる部分もあり、余計に泣けた。
先に映画を見ていたら、間違いなく、シシリアでロケ地巡りをしたのにちょっと残念だった。今回、NHK BSプレミアムで、このトルナトーレ監督自らがロケ地案内をするというので、録画したのを今日見た。
映画は監督自身の半生と、シシリア島で見聞きした実話が基になっている。監督は6歳のころから映画館の映写室に出入りし、見よう見まねで映写技術を覚えた。映画の主人公トトとそっくりだ。18歳から8mmカメラで映画を撮り始める。その作品がイタリア放送協会等で評価され、ローマへ出て本格的に映画監督を目指すのは28歳の時。
「ニュー・シネマ・パラダイス」を撮ったのは32歳の時で、2本目の作品だという。その映画の中の「成功した映画監督サルヴァトーレ」も、28歳で島を出て、30年間帰ってこなかったことになっている。トルナトーレ監督は映画も島で撮ったし、8年前には出身の町にある貴族の館を買い取り、年に数日はそこで過ごしているらしい。偶然にも、トルナトーレ監督は現在58歳だという。
2015年01月30日
向田邦子
恥ずかしながら、このエッセーの名手の作品を読んだことがなかった。大学新入生のための推薦図書に入っていたので、借りてみた。
ウマい。東京大空襲での体験を描いた『ごはん』での描写などスゴイとしかいいようがない。戦前、戦中、戦後とサラリーマン家族がどうやって暮らしてきたか、その記録でもある。
この初エッセー集が出たのが1978年ということなので、当時の私は中学生。読んでいないわけだ。今では、中学校の教科書に『字の無いはがき』が掲載されているらしく、うちの子供たちもみな読んでいた。
もう一つ気づいたのが、向田は高松の四番丁（国民）小学校を卒業しているということ。尤も、転勤族の向田家が高松に居たのはたった1.5年で、小学校6年生の1年間と、その後入学した高松高等女学校に半年いただけで東京に転校している。
それでも、四番丁小学校卒。ここの卒業生には友達もいるし、統合された後の校舎を使ってオープンしたインキュベーション施設の入居審査委員もやっているので、高松での体験が出てくるヵ所は特に興味深かった。菊池寛もここの卒業生だ。
お辞儀：物心ついた時から父は威張っていた。家族をどなり自分の母親にも高声を立てる人であった。地方支店長という肩書もあり、床柱を背にして上座に座る父しか見たことがなかった。それが卑屈とも思えるお辞儀をしているのである。（中略）高等小学校卒業の学力で給仕から入って誰の引立てもなしに会社始まって以来といわれる昇進をした理由を見たように思った。（中略）私たちに見せないところで、父はこの姿で戦ってきたのだ。父だけ夜のおかずが一品多いことも、保険契約の成績が思うにまかせない締切の時期に、八つ当たりの感じで飛んできた拳骨をも許そうと思った。私は今でもこの夜の父の姿を思うと、胸の中でうずくものがある。
細長い海：反対側から水兵さんが二人やってきた。当時高松は「築港」と呼ばれる連絡船の着く桟橋があり、戦時中だったから軍艦が寄港していたのかも知れない。水兵さんは堤防で釣りをしている人をのぞき込んだりしながらゆっくりとこちらへ歩いてくる。
ごはん：乾き切った生垣を、火のついたネズミが駆け回るように、火が走る。水を浸した火叩きで叩きまわりながら、内の中も見廻らなくてはならない。
2015年01月29日
まる子、さぬきに行く
私は見逃してしまったのだが、先週末、まる子が香川に来ていたらしい。浜田知事も、「感激した。手放しでほめていただいて本当にびっくりした」と言っているから、会ったのかもしれない。
「家族で出かけるのは25年で初めて」とは、スゴイ節約一家？浜田知事は「まず何かの形で感謝の意を表したい」ともと言っているので、讃岐うどん1年分とか、贈られるかも家族で県外に出かけるのは、番組２５年の歴史で初めてという。
題して「まる子、さぬきに行く」の巻。「本場のさぬきうどんを食べたい」というまる子の思いをきっかけに、お父さん、お姉ちゃん、おじいちゃんとまる子の４人で出かける。お母さんとおばあちゃんは留守番する。
制作した「日本アニメーション」によると、今回の脚本は原作者のさくらももこさん自身が執筆した。１泊２日の旅では、一家でうどんを食べたり、香川県琴平町の金刀比羅宮にお参りしたりするという。同社の担当者は「さくらさんが脚本を書くのは年に１、２本あるかどうかだ」と話す。
さくらさんによると、旅行先を香川県に設定したのは、さくらさん自身が気に入って頻繁に訪れているからだ。１５年ほど前、初めて訪れ、うどんのおいしさに感激。それ以降、家族や友人と一緒にたびたび訪れているという。 （朝日新聞DIGITALから）
2015年01月28日
21世紀の資本
本はまだ読んでいないのだけど、先日NHK「パリ白熱教室」の番組を見たのを機に、『現代ビジネス』記事を読んでみた。番組を見る限り、この大著を敢えて読む気にはならなかった。自分が所得分配を専門とする経済学者であるなら別だが、私はどうすればその所得配分の源泉となる「所得」を上げられるか、その中心となる企業家活動を研究する立場だ。
まず、その主張、あるいは懸念が、「所得格差の拡大は悪である」ということを前提としている。なぜ、「所得拡大が悪であるか」には触れられていない。所得格差が先進国で一番大きな米国が経済成長率が一番高い。格差が大きいということは、やる気のある人にとってはチャンスがあるということだから、経済成長の原動力となる。であれば、「格差が（ある程度まで）大きい方がいい」という主張も成り立つ。
実際、能力と野心がある人に最大のチャンスを与えている米国に毎年世界からそうした人材が集まっている。シリコンバレーで創業されるベンチャー企業の半数以上が外国人によって設立されている。ジョブズの父親は米国に留学していたシリア人だ。このイスラム教徒が居なかったらジョブズはこの世に誕生せず、AppleもMacintoshもiPhoneもなかったかもしれない。
労働党政権下で所得税の最高税率が90%を超えていた1950-1970年代の英国は経済的には死んでいた。優秀な人は続々と米国に移民した。再び経済成長を遂げ、世界中から才能を集めるようになったのは1980年代のサッチャー政権下で行われた経済構造改革の成果が出始めた1990年代からである。LBSのMBA学生の89%が留学生で、その40%がイギリスに残る。平均初任給2000万円の卒業生150人が残り、毎年15億円の所得税を払う。昨年創立50周年を祝ったLBSのイギリス経済への貢献は1000億円を超えるのではないか。
奇しくも、一昨日、『わるいやつら』で、
富の「分配」の問題ばかりで、富の「創造」の話がないのだ。富が順調に生み出されている米国には適切な課題だろうが、日本の問題は、富を創造する力が落ちているところにある。と書いた。ピケティ教授が「格差が少なく理想」とした1970-1980年代のスカンジナビア諸国は、徐々に稼ぐ人が海外に移住してしまう一方、マトモに働かない人が増えて経済危機に陥り、90年代初めに社会保障制度を見直す大改革を行った。その結果、現在のスカンジナビア諸国のジニ係数は当時の0.2から0.36に上昇した（ピケティ教授）。ちなみに、日本は0.38で同水準、米国は0.49である。
本人の努力に由らない資産が格差の源泉にならないよう相続税は必要だと思うが、これも、強化し過ぎれば海外移住につながる。結局は、住んでいる限り逃れようのない消費税と、それを源泉にした社会保障制度の維持しかないのではないか。これは、欧州諸国が選んだ道でもある。
2015年01月27日
FT Global MBA Ranking 2015
昨日、Financial Timesの世界MBAランキング2015が発表された。毎年、世界中のビジネススクール関係者がこれを見て一喜一憂する、権威ある調査である。調査方法は、�‖感叛犬遼�足度、�⊇⊃�状況、�８Φ羲太咫↓ぢ感叛犬稜�収、��MBA取得費用と比較した「お得度」の調査に基づき、ランクが決まる。
今年のLondon Business Schoolは世界2位で、昨年に比べワンランクアップ
。評価項目別では、�８Φ羲太咾�、世界6位に昨年の17位から大幅アップしていた。世界中でMBA取得を考えている殆どの人はこのランクを見て、「自分はどこを受けようか」と考えるので、影響力は大きい。LBSは2009-2011年と3年連続一位であったが、それ以来1位にはなってない。来年は1位かな？
2015年01月26日
わるいやつら
日本弁護士連合会（日弁連）の前会長にして、前回の都知事選に立候補した宇都宮健児弁護士。1980年代にサラ金問題で多重債務者救済に活躍して名を上げた。その後も、豊田商事事件で、中坊公平弁護士と組んで被害者救済に取り組んだ。
しかし、である。予想されたこととはいえ、本書には、「弱者救済」の視点だけで、今後少子高齢化の中でどうやって毎年膨大な赤字を重ねる社会保障制度を維持するのかについての言及は全くない。富の「分配」の問題ばかりで、富の「創造」の話がないのだ。
富が順調に生み出されている米国には適切な課題だろうが、日本の問題は、富を創造する力が落ちているところにある。高齢化で実質破たんしている社会保障制度を未来からの借り入れ（国債）で何とか維持しているのが現状だ。
そんな時に、「失業保険を100%給付できるようにすべきだ」とか「生活保護費削減に反対」といっても意味がない。放っておけば、制度そのものがなくなる話である。欧州大陸国の充実した社会保障制度と比べているが、それをどう国民が負担しているかについても言及がない。負債に依存するのが大嫌いなドイツが日本の立場なら、とっくの昔に歳出を半減させているだろう。
シンガポールには、日本の高い所得税や相続税を逃れるためにシンガポールに移住した日本人のコミュニティが出来ている。税金が高くても、日本で暮らすしか選択肢がない時代ではない。能力があって稼げる人ほど、世界中どこでも活躍できる場所がある時代である。我々は、富を生み出すことのできるタレントを求めて、世界が「人材獲得競争」をやっている時代に生きているのだ。
18:1970年代のサラ金問題・金利100%（出資法上限109.5%)・暴力的な取り立て27:日本は社会保障制度が脆弱cf.ドイツ、フランス150:欧州では失業者のほぼ100%が失業保険利用164:フランスの所得税は高い
2015年01月25日
姫椿
先週読んだのは怪談に近い奇譚集だったが、こちらは同氏によるファンタジー短編集。やはり、こういうものの方が好きだね。
表題作『姫椿』は、主人公が高木なので、ドキッとする。しかも、それが「事業が行き詰まり死を覚悟した男」
エンドに救いがあってよかったよ。（笑）姫椿：「そうだ、それでいい。やりゃあできるじゃねえか。どうも今のわけえやつらは意気地がなくっていけねえな。やれ暑いのつめてえの、うめえのまずいの、チョウチンだのヒョットコだのって、やりたくねえことにいちいち文句をつけやがる。そんな料簡じゃおめえ、石につまづいたって死んじまうぞ」
トラブル・メーカー：ゴールドコーストは、そうした「どうしようもない倅」の巣窟である。
永遠の緑：文明の利器によって文化が退行してはならないというのが、牧野博士の一貫した思想なのである。
2015年01月24日
1/1200
安藤先生が一昨日の晩、亡くなられた。といっても、私の小学校の時の担任の先生だから、まず誰も知らないだろう。
3-4年の時の担任で、褒めるのと叱るのとがハッキリしたメリハリの効いた先生だった。それまで落ち着きがなくて、けがの多い位が特徴の私は先生の元で、滅茶苦茶伸びた。どうやら、おだてれば伸びるタイプだったようだ。
ところが、5-6年になると、甘い先生で、途端にサボった。授業に出ずに、校舎の陰でプラモデルを作っていたり、体育の時間にマラソンで外に出たのをいいことにそのまま山登りに出かけ、帰りに道に迷って大騒ぎになったり。 そうしたとき、担任でもないのに、本気で怒ってくれたのも安藤先生だった。
先生にとっても印象深い生徒だったらしく、卒業後もことあるごとに気遣ってくれた。早稲田へ進学を決めた時は、「うちの次男が同じ早稲田だから」と紹介してくれ、以来、東京で先輩にお世話になった。時が経ち、結婚式に招待したところ、わざわざ上京してくれた。
そんな関係だったので、その後、アメリカに居ても東京に居ても、帰省の際にはご自宅で近況報告させていただいていた。それが、30年ぶりに郷里に戻り、「いつでも寄れる」と思い足が遠のいていたところに、この悲報である。
私の小学校クラスの生徒数は38人。平均40人として、30年間勤めて、1200人。その先輩によれば、「教え子で一番印象深いのは高木君」とよく言っていたそうだから、1/1200ということになる。それだけの仕事をしているのか、甚だ心もとない。
合掌
3-4年の時の担任で、褒めるのと叱るのとがハッキリしたメリハリの効いた先生だった。それまで落ち着きがなくて、けがの多い位が特徴の私は先生の元で、滅茶苦茶伸びた。どうやら、おだてれば伸びるタイプだったようだ。
ところが、5-6年になると、甘い先生で、途端にサボった。授業に出ずに、校舎の陰でプラモデルを作っていたり、体育の時間にマラソンで外に出たのをいいことにそのまま山登りに出かけ、帰りに道に迷って大騒ぎになったり。
そうしたとき、担任でもないのに、本気で怒ってくれたのも安藤先生だった。先生にとっても印象深い生徒だったらしく、卒業後もことあるごとに気遣ってくれた。早稲田へ進学を決めた時は、「うちの次男が同じ早稲田だから」と紹介してくれ、以来、東京で先輩にお世話になった。時が経ち、結婚式に招待したところ、わざわざ上京してくれた。
そんな関係だったので、その後、アメリカに居ても東京に居ても、帰省の際にはご自宅で近況報告させていただいていた。それが、30年ぶりに郷里に戻り、「いつでも寄れる」と思い足が遠のいていたところに、この悲報である。
私の小学校クラスの生徒数は38人。平均40人として、30年間勤めて、1200人。その先輩によれば、「教え子で一番印象深いのは高木君」とよく言っていたそうだから、1/1200ということになる。それだけの仕事をしているのか、甚だ心もとない。
合掌
2015年01月23日
ダブルスタンダード
身代金の回答期限が今日なので、うかつな事も言えないが、昨日の朝日新聞オピニオン欄から。
欧米のダブルスタンダードは今に始まったことではなく、古くは十字軍の遠征、近代では欧米の都合による植民地化と中東地域の分割にある。
一昨年ベストセラーになった『海賊とよばれた男』のモデルである出光佐三は、戦後まもなく、英海軍によって海上封鎖されたイランから原油を運びだした（日章丸事件）。日本には独自外交をしてほしいが、軍事力を持たないから無理か。
欧米のダブルスタンダードは今に始まったことではなく、古くは十字軍の遠征、近代では欧米の都合による植民地化と中東地域の分割にある。
一昨年ベストセラーになった『海賊とよばれた男』のモデルである出光佐三は、戦後まもなく、英海軍によって海上封鎖されたイランから原油を運びだした（日章丸事件）。日本には独自外交をしてほしいが、軍事力を持たないから無理か。
■アラブ社会の怒り、日本にも責任 野中章弘 早稲田大学教授、アジアプレス・インターナショナル代表「イスラム国」やアルカイダは、１００％われわれの理解を超えたテロリストにしか見えません。なぜ欧米や日本がターゲットにされるのか。安倍晋三首相は今回の中東訪問で、地域全体に新たに約２９４０億円相当の支援を表明しました。
しかし、例えば昨年パレスチナがイスラエルから受けた攻撃で、２千人以上が死亡し、このうち約５００人は子どもでした。明らかに戦争犯罪ですが、イスラエルの責任は国際社会で問われません。
今回のような事件では大きな騒ぎになるのに、パレスチナで多くの市民が殺されても日本政府が問題視しているようには見えない。多くの市民、子どもたちが殺されたパレスチナからすれば非常に不条理なことですが、国際社会はイスラエルの責任をまったく追及しようとしない。このようなダブル・スタンダードに対するアラブ社会の怒りを我々は知ろうとしません。
アフガンで私が取材した高校の先生は、米国の攻撃で子どもを殺されて、生き残ったいちばん下の子に「お前が生きている限り、アメリカに報復しなさい」と言いました。このアフガンの家族からすれば米国の攻撃は国家テロです。このようなイスラム社会にある反発を生み出した責任の一端は、欧米、そして日本にもあるのです。
「イスラム国」のやり方には激しい怒りを感じますが、軍事力でたたいても対症療法に終わるだけです。事件の背景を根源的に考える必要があります。
2015年01月22日
ヨットレース
「歳を取ると時がたつのが速く感じる。それは、新たな体験が減り、毎日同じことを繰り返しているから」
というので、大学に入ってから、意識して「新しいこと」に挑戦するようにしている。
先週末の「初体験」は、ヨットレース。ヨットには何度か何度か乗せてもらったことが有るが、これまではお遊びのクルーズ。乗ってみて、「これは会社経営に似ている」と思った。
１．試合を有利にするためには金がかかる
ヨットそのものが2000万円くらいするそうだ（新品の場合）。ヨットクラブでの預かり料、毎年張り替えるというケプラー製の帆が150万円など、勝とうと思うとお金がかかる。
２．最も大切なのはクルーの技量とチームワーク
今回のクルーは、ゲストで何もしなかった私を除き、10人。それだけの乗員が役割を果たすことで、初めてヨットは意のままに動く。
３．状況判断と戦略
刻々と変わる天候と、ライバルの動きを見ながら、状況判断し、戦略を立てる。
2015年01月21日
男女の謎
ベストセラーとなった『話を聞かない男、地図が読めない女』の続編。近現代に入り生活が一変したが、人類の歴史からみればつい最近の話。何万年もの間狩猟生活をしてきた間に男女はその役割を狩猟生活に最適化させてきた。
仕事でも成果を上げるためには、男女だけでなく、それぞれの個性を活かせる組織にした方がいい。
＊異性が考え、感じていること・・・世界30か国以上で行った男女関係調査・男が女のコミュニケーションに抱く疑問�，覆悉�はおしゃべりなのか？原始時代、行動範囲の狭い女は、集団生活を送る上で、仲間と仲良くする必要があった。だから、たえずおしゃべりして絆を深める。�△覆悉�は、何でも話し合いで解決したがるのか？女にとり、抱えている悩みを話すことがストレス軽減法である。��なぜ女の話は大げさなのか？気遣ってほしい。�い覆悉�の話はとりとめがないのか？他人と円滑にやっていくためには、攻撃的に見られないようにする必要がある。そのため、女の話には、ほのめかしや暗示が多い。�イ覆悉�は細かいところまで知りたがるのか？かって女は、男が狩猟から戻らなくても生きていけるよう、女同士の親密な集団をつくった。そのため、相手への関心が高くなった。・女はパートナーの貢献度を、その内容や大きさに関係なく、１回につき１点で評価する。また、「きれいだ」とほめるなど、感情に訴えるような小さな行動の評価が高い。
・相手と話す時、男の脳が活発になるのは４-７か所。女の脳は１４−１６カ所が活発化し、これらの場所で相手の言葉を解読し、声の変化を察知し、ボディランゲージを読み取る。よって、男が女に嘘をつこうとしても時間の無駄。
2015年01月20日
よき経営者とは？
「おまえのせいで株価が下がるんじゃ！」
2001年6月のユニチャーム株主総会の当日朝。創業者の高原慶一郎は、総会で社長に就任することになっていた息子にそう言い放ったという。
経営者にとって一番難しいのは引き際。カリスマと言われるようなオーナー経営者ほど難しい。創業経営者を引き継ぎ、二代目がさらに会社を発展させたケースとしてはこのユニチャームが挙げられる。
先週、社長交代を発表したジャパネットも、親子で全力の販売競争をやったうえでの交代で、全く甘やかしたところがない。なので、成功すると思う。
・よき経営者の共通点�／爾ち破僂機Я破僂法∧�事にとらわれずに、ものの道理を踏みはずさないように考える。�⊇世蕕�い強さ：強さを背後に秘め、柔らかさで人を魅了する。�Ｂ腓�な透明感：結果はすべて引き取るという覚悟を決めると、大きなものを背後に感じさせるような透明感が表れる。＊こうした顔つきは、「深い思考、決断、感謝」により育まれる。・よき経営者に共通する資質�．┘優襯�ー：難所で踏ん張るエネルギー、新しいことを試みるエネルギー等、様々な意味でのエネルギー水準が高い。��決断力：組織全体の運命を決めるような決断を迫られた時、きっぱりと行くべき道筋を決められる。��情と理：人間の心情と物事が動く論理、両方の達人である。・経営者が果たすべき役割と、その条件�．蝓璽澄次Я反イ覇�く人々を束ね、統率する←人格的魅力とぶれない決断��代表者：市場や社会に対しての外向きの役割←結果への責任感と社会への倫理観��設計者：企業のグランドデザインを提示する←戦略眼と組織観・経営者の最大の失敗＝引き際いったん権力の味を知った人間としては、なかなか心の中で処理しにくい→しがみつく
2015年01月19日
世界標準の働き方
大学に入って驚いたことの一つが、あらゆる会議の終了時間が決まってないこと。会議招集通知には、開始時間と議題が入っているのだが、終了予定時間が入ってないのである。これでは次の予定を入れられないから、最初の頃は「何時に終わるのですか？」と一々尋ねた。答えは、「決まっていません」「通常はX時間位で終わります」だけであった。
それでよく皆さん仕事に差し支えないな、と思っていたら、何のことはない、会議が長引くと「次の用事がありますので」とか言って、どんどん抜けていくのだ。なるほど、終了時間を決めていなければ、この手が使えるので、便利だ。終了時間を決めていれば、その時間までは居る義務が生じる。終了時間が決まっていなければ、自分の都合で勝手に終了時間が決められる。企業でそんな会議をやっていれば、「会議の目的は何か」「会議参加者はその目的に対して適切であったか」「開催時間は妥当であったか」と会議主催者の責任が問われるところである。
アメリカで働いていたとき、上役ほど出社時間が早かった。社長は6:30に出社。役員は7時頃に揃い、管理職は8時頃、そして一般社員が揃うのは始業時間の9時であった。面白いのは、退社時間は終業時間の夕方5時から6時に役員から一般社員まで集中すること。残業する人は殆どいない。
しばらくして分かったのは、「家で夕飯を家族で一緒に食べないようだと離婚に至るケースが多い」ということ。それで、仕事が忙しくても、その分は早朝出勤や週末の出勤、あるいは仕事の持ち帰りでこなし、残業はしない。仕事上、大学出の専門職と、現場の社員は明確に分けられており、大卒であれば新入社員の時から残業代が出ないこともその一因だと思う。
世界標準の働き方＝論理的に考え、短時間で高い成果を上げる・外資系企業の社長は一回でも売上を落とせばクビになる。売上を落としてもほとんど責任を問われない日本の経営者と実力の差が付くのは当然。・欧米諸国にパワハラの概念はない。仕事で上司が部下に厳しい要求をするのは当然。部下は全力で8時間を過ごすので、残業する余力などない。・生産性を高めるためにあらゆる仕事にデッドラインを付ける。日付のデッドライン：上司が日付を決める時間のデッドライン：1日の仕事を片付けるため、自分で付ける。定時で終わることを意識し、仕事の時間配分を決めて取りかかる。・「がんばるタイム」で集中して仕事をする例えば2時間、電話にも出ず、話もせず、トイレにも行かず、仕事に集中する。
2015年01月18日
御岳物語
JALで飛ぶときは、真っ先に機内誌の「つばさよつばさ」を読む。浅田次郎氏のエッセーで、これが軽妙でいいのだ。
今回の出張の友に持ってきたのは、図書館で適当に選んだ奇譚集。エッセーでも時々、氏の育った家庭事情について触れられている部分があるのだが、この短編集で分かったのは、氏の母親は、武蔵御岳神社の出で、浅田氏も子供の時分から学校の休みには御岳山の上で過ごしていたということだ。
創建は紀元前ともいわれる名門神社には、語り伝えられた物語が沢山あるという。子供のころから聞かされてきたという話を基に書いた短編が2本この本にもおさめられている。いずれ、『遠野物語』ならぬ『御岳物語』を書きたいという。
虫篝：東京オリンピックからこっち、どうしようもねえ人間を百人の上は面倒見てきたんだけど、体のいいやつはみんな何とかなった。景気の良しあしなんてものは、ある程度まともな暮らしをしているやつらが口にすることだな。生活保護だの執行猶予中だの、人生ぎりぎりのところで踏みとどまっている人間にとっちゃあ、それほど関係ねえのさ。ともかく、働きさえすりゃ飯が食える。食がねえなんていうのは、選り好みをする余裕のあるやつが言うセリフだ。
客人：どぶさらい。だが、汚い仕事じゃない。世の中を清めることが宗教なんだ。人間は清らかなものをどんどん汚してしまうから、坊主が掃除する。
お狐様の話：私の家は父方の祖母も神事を怠らず、嫁である母も巫女であったから、毎朝この祝詞はいやでも聞かされていた。いずれも神主の子か孫である子供らは、布団にくるまったまま小声で伯母に唱和した。
2015年01月17日
グローバルとローカルの経済成長戦略
香川県の有効求人倍率がリーマンショック以降3年間日本一だったのは先日書いた通り。「地方には仕事がないので、仕方なく若者が東京に出ている」というのは半分正しく、半分嘘だ。
正しくは、「地方の方が人手不足で仕事はあるのだが、長生きするようになった親が住む場所も生活費もいつまでも面倒を見てくれるので働く意欲がわかず仕事をえり好みする。一方、能力と野心のある若者を満足させるような職場は地方に少ないので、挑戦できる職場を求めて東京に出る」だ。
筆者の経営する地方公共交通運営会社でも、運転手不足で困っているという。日本は、非効率な中小企業を助け、政策的に地方経済に新陳代謝が起こらないようにしてきた。結果的に、こうした企業が低賃金で大量の社員を抱えている。人手不足の今、それらの企業に「退出」を促し、抱え込んだ人を高効率でより高い賃金の払える企業に移動させる方がいい。
＊大半の企業が属する「ローカル経済圏」の再生による、成長戦略・生産労働人口の減少は、地方の方が顕著→地方の方が人手不足・グローバル経済圏とローカル経済圏の経済特性の違いG:製造業やIT産業が中心。グローバルマーケットで一斉に競争が始まるので、比較優位がないものは瞬く間に淘汰される。L:公共交通、小売業など、非製造業が中心。GDP、雇用の7割を占める。地域やそこで生活する顧客との密着度合いが経済効率を決めるので、不完全な競争の世界。・密度の経済性が効くローカル経済圏は、淘汰が起こりにくい。人手不足の今日、生産性の低い企業には退出してもらい、事業と雇用を生産性の高い企業に集約すべき。�〆把稍其發鮠紊欧襦´�地域金融機関が退出のカギ。・人口30-50万人の中核都市圏をつくり、人口と都市機能を集積させる介護施設、病院、保育施設を一カ所に、できればターミナル駅周辺に集める。・ローカル経済圏のサービス業の労働生産性は米国の半分しかない。人手不足を解消するには、まず伸び城のある労働生産性を高めるべき。これは成長のチャンスでもある。
2015年01月16日
ナンシー関のいた17年
1962年生まれだから、私と同時代人。しかし、同じ田舎でも青森と香川では違うのか、私は深夜放送を聞くこともなく（起きていられなかった）、TV番組を見ることもなく（下宿にTVを置かなかった）、Hot Dog Pressも読まなかったので（How toに無関心）、ナンシー関作品に直接触れることのないまま当人は2002年39歳で亡くなっている。
年末に、NHKでドラマ「ナンシー関のいた17年」が放映された。役者によるドラマ進行に加え、いとうせいこう、デーブ・スペクター、リリー・フランキーなどのインタビューも入り、ドキュメンタリー仕立て。再放送されたのを、偶然、先週見て、昨年、大阪と東京で開かれた回顧展「顔面遊園地 ナンシー関 消しゴムの鬼」にも行っておけばよかったと思った次第。
「私は『顔面至上主義』を謳う。見えるものしか見ない。しかし目を皿のようにして見る。そして見破る。それが『顔面至上主義』なのだ」。テレビ画面に映ったものがすべて、という一般視聴者と同じ視点で批評する。それがナンシー関の矜持（きょうじ）であった。
2015年01月15日
中学生からの「金銭感覚」
2012年に41歳の若さで病死した時、新聞雑誌やネットで多くの人が記事にしていたのを読んで、「そんなに有名人だったのか」と驚いた。私自身はこの人の出演していたTV番組を見たことがなかったのだ。どうやら、主婦向けのバラエティ番組に多く出演していたようだ。
先週、大学図書館で本を見かけたので借りて読んでみる。大学生向けかと思ったら、中学生向けに書かれていた。
「はじめに」に、
僕は中学生のとき、自分の人生にいったい、どのくらいのお金が必要なのかを計算しました。（中略）そして、それらの数字をながめながら、こう思ったのです。「社会人になるということは、この費用を負担することなんだ。生きていくために必要な経費を稼ぐ能力を、大学卒業までに身につけなければならないんだ」
とある。一体どんな中学生なのだ
と思ったら、節約熱心な家庭に育ったらしく、「家族全員がそろうまで、家の中に入ってはいけない」というルールがあったという。なぜならば、「エアコンの電気代や暖房費がかかるから」。このため、図書館近くに住み、学校から図書館に直行し、宿題をしたり本を読んだりするのが日課だったらしい。休日も家族そろって図書館をリビング代わりに利用していたという。金子氏の金銭感覚はそうして磨かれていたわけだ。そうして慶応高校から慶応大学に進学する。「国公立の方が節約になるじゃないか」とも思うが、そこは目先の費用ではなく、「大学受験用に塾や予備校に通わなくてよく、また、卒業後の投資対効果」を考えてのことだった。
スルドイ「金銭感覚」の定義から、主婦の節約術まで様々なレベルの話がごった煮。中学生（とあまり変わらないレベルの大学生まで）にはこの方が読みやすいのかもしれない。
はじめに：金銭感覚とは、先を見通す力。これから先の人生を生きていくために、どれくらいのお金が必要かを把握しておく能力です。
110:世の中のあらゆることが細分化されている現代、一人の人間があらゆる分野でトップになるのは不可能です。だから「集才」になり、「何か困ったら、とりあえずあいつに聞けばいい」というようなポジションを押さえておくこと。114:僕の家でもトヨタ自動車を見習って、ムダをなくす工夫をしていました。たとえば、食べ終わった食器は、ティッシュでふいてから洗う。そうすれば、洗剤や洗い流す水の量が少なくてすみますよね。ただ、食器をふくのに、買ってきたティッシュを使ったのでは、節約になりません。パチンコ屋さんが街角で配っていた、無料のポケットティッシュを、いつもたくさんもらうようにしていたのです。また、ティッシュでふいたからといって、食器を重ねてはダメ。なぜなら、裏も洗わなければならなくなり、洗剤と水が2倍必要になってしまうからです。115:買い物に行ったらそのレシートを冷蔵庫に貼る（中略）そのレシートから食べたものを消していけば、冷蔵庫を開けなくても、残っているもの、足りないものがすぐにわかる。
147:歯科医師の時給は約3000円。キャバクラ嬢の時給と同じですが、キャバクラ嬢は働ける寿命が短く、指名がなければ収入もなくなる仕事です。
2015年01月14日
2015年01月13日
味覚の数値化
先週、「産学官連携のベンチャーが味の見える化で世界をつなぐ！」と題した講演をされたのは、地元高松出身の池崎秀和社長（インテリジェントセンサーテクノロジー）。出身高校と学部が違うので存知なかったが、早稲田の卒業年は同じ1986年であった。
理工学部電気工学修士課程を修了して、電子計測器のアンリツに就職した池崎社長はやがて九州大学の都甲助手（当時、現在教授）と「味覚センサー」の共同研究に携わるようになる。それまで食品の成分を分析する取り組みはあったものの、特定の物質の量を計測するものだった。味そのものを数値化するという発想は画期的であった。
しかし、人によって感じ方の違う「味」を数値化することは困難を極める。事業化をあきらめたアンリツは開発チームの解散を決める。「それなら」と事業を引き継いだのが池崎社長と当時の上司。当初は上司が社長で、池崎社長がNo.2。しかし、売上が上がらない中、二人の経営方針は一致せず、社員は翻弄されて退職が相次ぐ。結局、前社長は退任し、池崎社長に経営責任は一本化される。
事業立ち上げのため、アンリツ時代から月の残業時間は200-300時間に上ったという。昼間は営業に回り、夜開発する。赤字事業であるため、残業代は付けられない。勿論、独立してからは役員なので残業代はない。
売上の上がらない中で、社内も社外も修羅場の連続。それを「人の3倍働く」ことで乗り越えてきたという。不満を持つ社員が自宅に押しかけてくる。経理を担当していた奥さんは、社員の給与を払うためどれだけ努力しているかを知っているから、泣いたという。
それでも、結果で判断されるのが経営者。遊んでいても会社が黒字の経営者の方が、どれだけ自分を犠牲にして働いていても会社が赤字の経営者より評価される。
しかし、イザというとき、助けられるのはまじめにやっている経営者。8期連続の赤字で債務超過に陥り、「もうダメだ」と思ったとき、日本政策金融公庫が劣後ローンを1億円引き受けてくれて窮地を脱する。独自技術を評価してくれてだが、経営者の姿勢もあったに違いない。
2015年01月12日
中国人の8割が見た映画
「中国人が最も愛した日本人」といえば、先日亡くなった高倉健さんらしい。いつもは日本政府批判が多い中国外交部も、この時は「高倉健先生は中国人民が良く知る日本の芸術家であり、中日文化交流促進のために重要で積極的な貢献を果たした」と異例の特別声明を発表した。
そのきっかけとなったのが、「40歳以上の中国人がほぼ全員見ている」という日本映画「追補」（日本語タイトル：「君よ憤怒の河を渉れ」1976）である。1978年に日中友好条約が締結され、中国で初めて公開された外国映画が「追補」だったらしい。
冤罪をかけられた東京地検検事が突然、警察官に強盗傷害容疑で連行されるが、何とか逃げだした主人公（健さん）は無実の罪を晴らすために反撃に出るという筋書きだが、彼が演じる「国家権力との闘い」に、大衆は溜飲を下げたのだ。文革時代に汚名を着せられ無実の罪に問われた人たちにとって、共感できる物語だった。（中村繁夫：アドバンストマテリアルジャパン代表取締役）
それで、一度見たいと思っていたところ、週末にTVで放映していたので録画して鑑賞。うーん、映画としてはB級？それまでヤクザ役だった健さんが、今度は検事かよ
というのは別にしても、一度も飛行機を操縦したことのない主人公が北海道から千葉までセスナを操縦して逃走したり、新宿を馬が暴走して恋人役の中野良子が健さんを助けたり。リアリティがないのだ。この中野さんも中国では大人気で、1984年に中国に健さんと中野さんを招いた故・胡耀邦国家主席は貰ったサインを最後まで大切にしていたらしい。上記の中村社長によれば、「中国人女性はキツイ人が多いから、中国人男性が大和撫子の中野さんにあこがれた」のだという。
この映画には、なくてもいいようなサービスシーン？が2か所あって、それが洞窟での健さんと中野さんのカラミと、中野さんのホテルでのヌード披露である。1978年に中国で公開された際、このシーンはどうされたのか気になったのだが、やはりカットされたようだ。（笑）
2015年01月11日
探検バクモン
お気に入りだったNHK「ブラタモリ」が終わって3年。今年再開されるのは楽しみしかし、相方は久保田アナウンサーではないようだ。
何れにせよ、その間に、新たなお気に入りになったのが、同NHK「探検バクモン」。爆笑問題の二人が一般人が入れない場所を、内部者のガイド付きで見せてくれる。
これまで紹介されたのは、
・軍艦島
・国立公文書館
・瀬戸大橋
・日本銀行
・大田市場
などなど。何れも、非公開部分を含み、興味深い内容だった。
先週放映されたのは、新日鉄住金の君津製作所。東京ドーム220個分もある世界最大級の巨大製鉄所だ。今週は、同製鉄所の後半編。見逃した方は是非。
しかし、相方は久保田アナウンサーではないようだ。何れにせよ、その間に、新たなお気に入りになったのが、同NHK「探検バクモン」。爆笑問題の二人が一般人が入れない場所を、内部者のガイド付きで見せてくれる。
これまで紹介されたのは、
・軍艦島
・国立公文書館
・瀬戸大橋
・日本銀行
・大田市場
などなど。何れも、非公開部分を含み、興味深い内容だった。
先週放映されたのは、新日鉄住金の君津製作所。東京ドーム220個分もある世界最大級の巨大製鉄所だ。今週は、同製鉄所の後半編。見逃した方は是非。
2015年01月10日
戦争の残し方
古市氏の本を読むのはこれが初めて。TVに出ている人はつい敬遠してしまう。
私は博物館好きで、世界中どこへ行っても、まずは博物館を見る。それは訪れた国や地域の歴史を知らなければ、その国や地域が理解できないと思うから。そして、世界中、国立博物館の展示の中心は、その国の歴史と相場が決まっている。
この本でも指摘されているが、日本には長らく国立歴史博物館がなかった。ようやく開館したのは1983年のことで、場所は京成上野駅から約1時間の佐倉にある。私が行ったのは5年前で、まだ現代史コーナーがなかった。
歴史を軽視する国家に未来はあるか？
7:パールハーバー 日本人の観光客はほぼいないArizona Memorial年間150万人「爽やか」「勝利」を祝う「楽しい」場所11:お国柄・戦争の爪痕を当時のまま残すことに執念を燃やす国（ドイツ）・現代アートを使って戦争の悲惨さを表現しようとする国（中国）・最新技術を用いて戦争被害をこれでもかというくらい強調する国（韓国）・極力自分たちの戦争観を表明せずに曖昧さを貫く国（日本）14:戦争の残し方戦争の何を伝え、何を伝えないか←国家がどのように戦争を残したいのか23:そこで強調されるのは共産党による「寛大な対日政策」だ。（中略）日本の「残虐さ」と対比されるがため、中国の「寛大さ」がより強調されるという構図になっている。42:日本には長らく国立の歴史博物館自体がなかった。国立歴史民俗博物館（歴博）が開館したのは、ようやく1983年のことである。しかも国立といっても千葉県。（中略）アメリカの国立歴史博物館はワシントンにあるし、中国の国立歴史博物館は北京にある。日本では国立の歴史博物館が首都ではなく千葉県にあるというのは何だか意味深だ。計画中には大英博物館が目標とされた歴博だが、なぜか網野善彦らの影響を受けただろう、「民衆」が主役の展示内容になっている。（中略）この歴博にはなんと2010年まで現代史のコーナーがなかった。開館以来長らく、大正時代の関東大震災で展示が終わっていたのだ。なぜならば、歴博での展示が「国後任の歴史とみられかねない」からだったという。そう、日本は「国公認の歴史」なんて描きたくなかったらしい。若者たちが戦争のことを知らないのも当然だ。66:ドイツ歴史博物館では常設展における実に2分の1は、1918年以降の現代史ブースで占められており、紀元前から西暦1500年までは一部屋にコンパクトにまとめられている。埴輪や土器の展示が延々と続くくせに、現代史の展示がすぐに終わってしまう日本の国立歴史民俗博物館と比べると、その特徴は際立つ。141:敷地面積は約400万�屐�東京ディズニーランド八つ分の広さだ。ここには何と、七つの博物館、４D映画館、追悼施設や独立軍体験学校などの教育施設まで併設されている。（韓国独立記念館）290:自衛隊は、危険業務の殆どを民間軍事会社に委託している
2015年01月09日
買いたがる脳
著者は「ニューロマーケティングの父」と呼ばれ、1980年代からSussex大学でテレビCMと脳波の関係を研究していた。2001年に世界初のニューロマーケティング企業Mind Labを創立。現在、ニューロマーケティング企業は世界で250社以上もあるという。
これらの研究により、「買い物客のほぼすべての行動、判断は隠密に公衆の面前で仕組まれている」と言われると、怖くて買い物に行けなくなる。「ショッピングでは自分が主導権を持っているという感覚が不可欠」なのだが、その感覚は仕組まれたもので、多くが幻想だという。
これらの研究により、「買い物客のほぼすべての行動、判断は隠密に公衆の面前で仕組まれている」と言われると、怖くて買い物に行けなくなる。「ショッピングでは自分が主導権を持っているという感覚が不可欠」なのだが、その感覚は仕組まれたもので、多くが幻想だという。
はじめに：英米で使われる広告宣伝費は年間3130億ドルで、教育投資に使われる1320億ドルの倍以上22:1920年代にEdward Bernays(フロイトの甥）が「不人気な商品に人気を集める要因を付加する」手法を確立→American Tabaco Companyの依頼で、「喫煙と女性解放を結びつける」ことで女性喫煙者を増やす23:1912 Prof. John Broadus Watson 行動主義心理学大学院生と懇意になりJohns Hopkins大学を追われ、NYで広告業界へ入り大成功25:1979 Daniel Kahneman&Amos Tverskyプロスペクト理論（不確実性下における意思決定分析）→「行動経済学」の誕生26:2002ニューロマーケティング（脳科学や脳の画像分析技術のビジネスへの応用）
2015年01月08日
情報のコスト
言わずと知れた、歴史小説の傑作。初版は1957年というから、まだ東京タワーも新幹線もない戦後の風景のころ。訪中後に加筆されたということで、現在のは1964年の新潮文庫版。
主人公は遣唐使で唐に渡った僧侶「普照」。留学仲間の「栄叡」は、まだルールの定まらない日本の仏教界のために戒律を説ける師が必要で、白羽の矢を鑑真にたてる。二人は鑑真を伴って密航を試みるが、2回とも失敗し、その間の流浪で栄叡は健康を失い死んでしまう。志を受け継いだ普照は20年ぶりに出された遣唐使船に鑑真とともに乗ることができ、3回目の試みでようやく帰国する。
個人的に印象深いのは、普照の先輩留学僧「業行」で、30年間に及ぶ唐滞在の大半を経典の写経に費やす。経典と同じ船でなければ帰国しないとし、ついに、遣唐使船で帰国することになるのだが、その際も自分と経典を最も安全性が高そうな大使の船に乗ることに拘る。しかし、皮肉にも、その船だけが難破して日本にたどり着けないのである。
何か一つ行うにも、数年単位。人に会うのに一週間かけて出かけ、行ってみたら、その人はそこに居なかったということが普通なのだ。何か一つの業績を上げるため一生を賭けるのが普通なのだ。
時代は変わり、知識を得るために命を賭けなくてはならないこともなくなった。メール＆電話で大抵の用事は済んでしまうし、携帯電話のおかげで待ち合わせ場所で人に会えないということも無い。道理で、時計が進むのが早くなったわけだ。
自分だけがそうしたツールを使えるのなら、他人より労働生産性を高くでき、その分豊かになれる。労働時間を減らして、余暇を楽しむことも可能だ。実際、先進国の国民が豊かな生活を享受できたのは、そうしたツール＆インフラを独占的に使うことができたからだ。
しかし、現在のIT革命は、非情なまでに平等である。最新の情報機器はあっという間に値下がりし、世界の隅々まで行き渡る。このため、従来、先進国の10億人だけで競争していたのが、世界70億人と競争しなければなくなった。オンライン・プラットフォーム上では誰もが平等である。
先進国の人間が、先進国に生まれただけで豊かに過ごせる時代は終わろうとしている。国内の「格差」を非難する人たちは、それが必死で豊かになろうと努力している発展途上国の人たちを「差別」していることに気づいていないように思える。
9:課役を免れるために百姓は争って出家し、流亡していた。ここ何十年かそうした社会現象を食い止めるために、幾十かの法律が次々に出されていたが、効果は一向に上がっていなかった。問題は百姓ばかりではなかった。僧尼の行儀の堕落もまた甚だしく、為政者の悩みの種になっていた。（中略）これらの仏徒を取り締まるのは、まず唐より傑れた戒師を迎えて、正式の授戒制度を布くことである。
47:「まだ、なかなかです。始めたのが遅かったんです。自分で勉強しようと思って何年か潰してしまったのが失敗でした。自分が判らなかったんです。自分がいくら勉強しても、たいしたことはないと早く判ればよかったんですが、それが遅かった。経典でも、経書でも、いま日本で一番必要なのは、一時の間違いもなく写されたものだと思うんです。いまでも随分いい加減なものが将来されているんでしょう」（業行）
179:「私の写したあの経典は日本の土を踏むと、自分で歩き出しますよ。私を捨ててどんどん方々へ歩いて行きますよ。大勢の僧侶があれを読み、あれを写し、あれを学ぶ。仏陀の心が、仏陀の教えが正しく広まって行く。仏殿は建てられ、あらゆる行事は盛んになる。寺々の荘厳は様式を変え、供物の置き方一つも違ってくる」（業行）
2015年01月07日
海賊資本主義
ベンチャー企業の一部もこの類と言えるね。立上げ期に、全てを法律通り正しくやっていて生き残れる、あるいは次の成長のための資本蓄積が出来るところは少ない。ただ、やんちゃなまま大きくなると、どこかで問題を引き起こすことになる。
そうした「海賊」をうまく使っているのは、やはり、英米かな。イギリスが海賊のフランシス・ドレークに私掠許可状を与え、敵対するスペイン船やスペインの村を襲わせたのは有名。ルールは一応あるが、目的のためなら簡単に曲げてしまうのが現実主義のアングロサクソン。「司法取引」（犯罪人と取引して、捜査に協力すれば、減刑される）という制度があるのも、その表れ。
海賊は、怒りや絶望から有力者に挑んでいく孤独なヒーローではない。彼らは組織化された集団であり、ときに数千人にさえおよぶ人員を抱え、特定の目的のために戦略によって行動する。海賊組織：・活動場所も時代も異なるが、ある種の特性・行動・戦術・激動の時代に現れる�‖膵匈せ�代�▲ぅ鵐拭璽優奪箸粒ぢ院淵魯奪�ー）��バイオテクノロジー84:彼らは領域を規格化しようとする国家権力に対し、真っ向から対立する価値観を掲げ、資本主義の影響力がもっとも薄い辺鄙な場所、いわばグレーゾーンを狙って出没する。どこまで容認すべきかの判断材料がなく、特定の行為を奨励しようにも禁止しようにも、国家権力が手を出しようがないのがグレーゾーンだ。海賊組織が登場するのは、テリトリー化の過程、国家の名のもと、新しい領域において最初の見取り図が作成された時期と一致している。16世紀、地球儀の誕生と同時に海賊が登場し、21世紀、ヒトゲノム遺伝子地図が作成されるのと時を同じくして、バイオ・パイレーツが登場している。161:海賊船には様々な国籍の人間が乗船→人種を超えた思想が必要英、仏、オランダ、アフリカ190:資本主義のシステムにおいて、国家と企業は、コード化を進めることでお互いのテリトリーに影響を与え合ってきた。彼らの定めたコードは、事実上、一部の規格外取引を排除するものであり、こうして排除された者たちが海賊組織を結成するに至った。政府や中央組織から時に恐れられ、時に歩み寄られ、海賊組織はコードを破壊し、新たなコードをつくりあげてきた。時を経て、彼らの提唱したコードが、「正規」のコードとして採用されることもあった。たとえば、アメリカ国防省やマイクロソフト社は、摘発したハッカーの一部を職員として採用している。海賊フランシス・ドレークは、私掠許可状を取得、16世紀末にはイギリス女王から爵位まで授与されている。200:海賊組織は、資本主義拡大のための必要悪である。個人による所有を認め、所有権の保護を基本とする生産システムは、やがて行き詰まる。生産活動の継続には、境界線を引くたびに、そこに出現し、既存のシステムに揺さぶりをかける海賊組織の存在が必要なのだ。
2015年01月06日
最強＆最悪のビジネスモデル
昔から依存性が強く「怖い」と言われてきた麻薬やアルコール、ギャンブルは当然規制されてきた。それに対し、ネットゲームや砂糖・カフェインなどは殆ど規制されていない。しかし、脳内で起こる反応は麻薬がもたらすものと同質であることが研究により分かってきた。
筆者は1962英Reading生れのジャーナリスト。Oxford→LSE PhD（宗教社会学）であるが、大学のパーティで酒を飲みすぎるようになり、18-32歳までアルコール依存症であったという。治療でそれを克服後も、菓子やCDの買いだめで「不安」を解消しようとしていたという（一時しのぎで、決して解消されない）。
筆者は1962英Reading生れのジャーナリスト。Oxford→LSE PhD（宗教社会学）であるが、大学のパーティで酒を飲みすぎるようになり、18-32歳までアルコール依存症であったという。治療でそれを克服後も、菓子やCDの買いだめで「不安」を解消しようとしていたという（一時しのぎで、決して解消されない）。
ビジネスとしてみれば、正に最強のビジネスモデル。しかし、社会に悪影響を与える。自衛策として、ネットゲームや砂糖・カフェインなどには習慣性があり、自分が依存症に陥っていないか、家族や友人がそうなっていないか、注意が必要だ。
FIX:すぐに気分を良くしてくれるモノ＝麻薬がもたらすものと同質21世紀「三種の欲望」・鎮痛剤・Cup Cake・iPhone14:気分を向上させたいときはいつでも、自分に報酬（ごほうび）を与える習慣が広まった18:依存症の特徴：徐々に「人」を「物」に置き換えていく150:「だれかが、クリスピー・クリーム・ドーナツの箱を抱えてオフィスに入ってきたところを見てみるといい。一斉に歓声があがって、全員が駆けよってくる。まるで、だれかがパーティにコカインを持ち込んだみたいにね。みんな、そんなふうに集まる。きっと効果が酷似しているからだろう」Henry Dimbleby, Leon, London
2015年01月05日
世界を俯瞰する力
「歴史学の父」が、普段、めったに聞くことのないイスラム人であることが興味深い。イスラム圏は中世の永い間世界の文明をリードした。欧州が繁栄するようになるのは、イスラム圏に阻まれて陸路での中印との交易が出来なくなり、しかたなく海に乗り出してからである。
27:アラブ人として歴史に法則を探そうとした『歴史序説』の著書、14世紀に活躍したチェニス生れのイブン・ハルドゥーン（1332-1406)50:＜歴史学の父＞イブン・ハルドゥーン歴史家に必要な資質と条件「（これらの手続きを無視すれば）心理の道を踏みはずし、空想と錯誤の砂漠に迷い込んだ」ことになる。�〔疑瑤了駑舛箸気泙兇泙蔽亮��⇔匹�洞察力と実証性�Ｂ梢佑量樟爾鬚韻覆垢燭瓩法⊆�分の卑屈さを、過去の人々を引き合いに出すことで弁明してはならない。122:「芸術家ギボンによる文藻の魔術」（中野好之『ローマ帝国衰亡史』『ギボン自伝』訳者）この勝利者たるキリスト教と、他方で打倒されて消滅した古代の神々や英雄たちの対比は、余計な状況説明をすべて剥ぎとった象徴的な映像によって、本来はこの種の伝統とは全く無関係でありながら栄枯盛衰とか諸行無常という種類の情緒や感傷の類に好んで耽りたがる遥か離れた極東の読書家にも、何ほどか訴えないではいない技巧の冴えである。129:ギボン『ローマ帝国衰亡史』物語記述と学問的探究を峻別したうえで両立させた「驚くべき離れ業」（中野好之）不滅の学問的名著、不朽の文学的遺産、知的営為に文学史上屈指の刺激を与えた作品『ケンブリッジ英文学史』173:伊達千広『大勢三転考』1848「古今の英主賢臣、時に応じ、機に乗じ、さまざま思ひはかり賜ひし業は、其時世の勢を、深く考え見るべき事にて、膠柱の論は立つべくもあらずなん」195:オスマン・トルコのバヤズイト一世（1360-1403)のドイツやイタリヤへの進軍を妨げたのは、長く苦しい痛風の発作だった（ギボン）254:「支那の事にあらざるなり」高杉晋作『上海掩留日録』西洋の達成した文明の素晴らしさ、日本を属国化しかねない凶暴な衝動、これらが共存する西欧資本主義の二面性259:「見聞広く事実に行いわたり候を学問と申しことに候故、学問は歴史に極まり候事に候」『徂徠先生答問書』266:或る考えや運動が本当に社会全体の安全と繁栄のためになるか否かを根源から問い直す態度こそ、荻生徂徠、ベンサム、陸奥宗光に共通する功利主義なのでした。この意味で、自由な社会でもどうしても生まれる犠牲者に対して惻隠の情を持ち、合理的に見える「不合理の圧制」から個人の自由を守るのが、功利主義の一面。（岡崎久彦『陸奥宗光』上）
2015年01月04日
舟を編む
正月になると各TV局が人気番組の再放送をしたり、名画を放映したりで、視聴時間が多くなる。普段は週に数時間見るくらいだから、通常の一週間分を一日で見ている。
今回見た中で良かったのは、映画「舟を編む」。辞書編纂というこれまでに触れたことのない仕事を題材にしている。辞書作りにこれほどの時間と手間が掛かっているのかと驚く。そして、15年も掛かる仕事を通して、人の成長がある。
そういえば、最後に辞書を引いたのはいつか？オンラインで言葉の意味を調べることはあっても、もう何年も紙の辞書を引いてない。言葉は思考のツールなので、職人が道具を大切にするのと同様、言葉で仕事をしている人間（＝現代人の大半）は言葉を磨かなければならない。
今年は、なるべく辞書を引いてみることにしよう。
2015年01月03日
大和心よ美しかれ
著者は自称「幸せマニア」。どうしたら幸せになれるかを研究し、広めていくのが趣味であり、仕事だという。本業は父親から引き継いだゴルフ会員権売買企業だが、いち早くネットマーケティングに対応し業績を伸ばし、その手法をコンサルティングするこさらに伸びた。10年前から「日本一の大投資家」として有名な竹田和平さんの後継者として、直接教えを受けているらしい。
結婚した時のエピソードが面白い。和平さんに勧められ結婚を意識し、「では、結婚して幸せになれるいい相手とは？」と考える。そこで、「結婚してから、明らかに人生が良くなった」友人10人の家に遊びに行き、奥さんの素晴らしいところを箇条書きにしていくのだ。
しかし、こちらが「こういう女性と結婚したい」と思っても、相手に好かれなければ結婚はできない。そこで、次に行ったのは、奥さんに、「旦那さんのどこが好きか」尋ねること。こうして、「理想の相手はどういう人で、そういう女性に好かれるにはどうしたらいいか」を明らかにして、実行する。
このアプローチは、仕事と全く同じ。目標→ギャップの認識→調査→必要条件を明らかにする→実行。考えてみれば、人生に最も大きな影響を与える「仕事」と「結婚」に対して、大半の人がシステマチックなアプローチをせず、「何となく」決めているのは恐るべきこと。何となく、では成功確率は半々であるのは自明だ。
15:投資に関する資料が全然ない会社四季報とノートだけ138:商売は、世のため、人のため、自分のため投資も同じ214:大和心よ美しかれ財布を落としたら交番に届けられ、飲める水がトイレにも流れて、地下鉄で眠れる。僕らは世界一裕福で幸せな国に生まれたのだ。
2015年01月02日
すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる
先日の年末解散選挙報道でも、圧倒的視聴率を誇った池上彰。年末もTV朝日で5時間の「解説塾」特番をやっていたが、今年のニュースと過去のニュースを対比するというのは斬新で面白かった。
その池上さんの最新刊。2013年末に行われたNHK文化センターでの2回の講義をまとめたものだという。「現代の教養＝自分自身を知ること」とし、「現代の自由７科」と定めた、
その池上さんの最新刊。2013年末に行われたNHK文化センターでの2回の講義をまとめたものだという。「現代の教養＝自分自身を知ること」とし、「現代の自由７科」と定めた、
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について章立てし、解説する。日本人にとって必要と思われる現代教養がコンパクトにまとめられていて、TV同様、分かりやすい。
特に、中国・韓国の歴史は、ほとんどの日本人が理解してないのではないか？このことを分かったうえで、外交を議論したい。
について章立てし、解説する。日本人にとって必要と思われる現代教養がコンパクトにまとめられていて、TV同様、分かりやすい。
特に、中国・韓国の歴史は、ほとんどの日本人が理解してないのではないか？このことを分かったうえで、外交を議論したい。
20:1991大学設置基準緩和→一教養部解体教養部＜学部＜大学院とみられていた教養部の教員自身が教養部を無くすことに賛成！48:ユダヤ教とキリスト教の違いユダヤ教：ユダヤ人こそが神に選ばれた特別な民族、神に救われるのはユダヤ人だけイエスはユダヤ教の改革運動：神を信じる者は誰でも救われる66:「輪廻」と「解脱」仏教：誰でも生きている間に善行を積めば、次はより良いステージに生まれ変わる解脱：悟りを開く→輪廻の輪から外に出て、生まれ変わらずに、一切の苦しみから解放される涅槃に入る：二度とこの世に生を受けないのが理想←他の宗教と大きく異なる
136:スペイン風邪がWW１を終わらせた←戦死者より多い世界中で40-50Mが死亡（感染者6億人/当時の世界人口18-19億人）1918鳥インフルエンザだった！＊新型インフルのほとんどが中国南部の農村で発生←人間と豚が一緒に暮らしているから193:北朝鮮・韓国とも日本に戦争で勝利した結果誕生と強調（実際は戦っていない）・金日成はソ連軍に居た。戦後、ソ連が北朝鮮首領に任命。・李承晩は、実体のない上海「臨時政府」大統領であったが、それも罷免されている。アメリカでのロビー活動が功を奏し、アメリカに連れてこられる形で初代大統領に就任。194:共産党は日本軍と戦っていない・国民党と日本軍を戦わせ、両方を弱体化させ、自分たちが漁夫の利を占める作戦・中華人民共和国＝共産党が国民党に勝って築きあげた国＝政治的正当性なし・日本軍と戦い、人々を「解放した」ことにした→歴史教育222:韓国・中国と東南アジアの違い中韓＝反日、東南アジア＝親日東南アジア：独立戦争＋日本からの「賠償金」中韓：賠償金を拒否→経済協力＆ODAとして莫大な援助（国民に知らされてない）→建国神話に基づく反日教育
2015年01月01日
明けましておめでとうございます
久しぶりに餡餅雑煮で迎えた正月です。香川で雑煮と言えば、白みそに餡餅。しかし、東京では入手困難で年によって食べられたり、食べられなかったり。今年は、近所の和菓子店が特別につくってくれたのでありつけました。しかし、家庭内事情により、麦みそ。
家族は昨年3月末に根津に引っ越し、私も定期的に戻り、江戸風情の残る街を楽しんでいます。大崎からの引っ越し完了には結局、その後3カ月かかりました。私が普段居ないこともその理由の一つなのですが、もう一つは、旧宅に対し、今度はマンションで収納スペースが小さく、そのままでは荷物が入らなかったためです。持ち込めなかったものは、売却、倉庫、廃棄などに分け整理。大崎の旧宅は8月に売却しました。
研究の方では、論文「ジオパークのROI」（未発表）を執筆。ベンチャー学会誌に投稿した「麺専門店のBMI」は不採用だったので、再構成して書き直しです。一方、昨年ベンチャー学会で発表した「うどん県からは、なぜ、うどん屋チェーンが出ないのか」は、今年ビジネスメディアのインタビューを受け、その記事がYahoo!のトップページに掲載され、1日で12万PVになりました（翌日4万）。
香川大学での任期も残すところ3か月。その後どうするかについては、まだオープンです。30代までは、香川→東京→ロンドン→ボストンと外に広がって行った人生ですが、その後逆回し（笑）。それは「郷里で何かしたい」という自分の選択であったわけですが、壁はなかなか厚い。
取りあえず、4月は四国に生まれながらまだ一度も通しでやっていない「お遍路」をやりながら考えようと思っています。5月には、昨年JICA事業として実施して南米日系人参加者から絶賛された、「英語Mini-MBA」の2期目をやることになっています。私の得意な「海外」と「四国」を直接結びつけたいという思いで昨年設立したNPO「グローカル四国」を今後どう活かすかという課題もあります。
というわけで、今年どう転ぶか分かりませんが（笑）、いつも通り、仲間と楽しみながら、新しい事にチャレンジしていきます。
