2014年01月
2014年01月31日
千石船見たけりゃ仁尾へ来い
同じ三豊市にある仁尾だが、これまで行く機会は殆どなかった。買い物や遊びに出かけるといえば、中学までは高瀬駅前、高校時代は高校のある丸亀、今では勤務先のある高松になる。
今回、週末に町並み探索をしてビックリ。名所･旧跡が沢山ある。考えてみれば、ここは江戸時代とても栄えた港町で、大規模な塩田もあった。酢・酒・醤油の醸造業や土佐茶を扱う茶商売が盛んだったという。「千石船見たけりゃ仁尾へ来い」と言われたらしい。当時の流れを引く会社が今も仁尾にある。（仁尾興産）
明治になって鉄道が敷かれるとき、仁尾は港が栄えていたのと、塩田の富があったので、積極的に誘致しなかった。その結果、予讃線は仁尾を通らずに、詫間から東に曲がって高瀬を通ることになったと聞いている。その結果、交通の中心が船から鉄道に移る中で、仁尾の町は取り残された。さらには戦後、製塩法が工場で作るイオン交換膜法に変わり、塩田が廃止され街は長い停滞期に入るのである。
しかし、そのおかげで、古い町並みが残された。このパターンは、お隣徳島の「うだつの町」脇町に似ている。長い間特産の藍取引で栄えてその間に立派な町並みが出来たが、ドイツで化学染料が発明されたため、一気に町が廃れてしまう。逆に、そのために、高度成長期に開発が進まず古い町並みが残されたのである。
時代は巡って、この古い町並みが活かされる時が来たようだ。後は、それを可能にする企画と、実行する人だ。そこに資本は付く。
2014年01月30日
2014年01月29日
最大の経営成果をあげる問題発見･解決の思考法
賢い判断と選択のための「分析」
＜物事を「分析」する際の基本＞
１．大きさを考える
２．分けて考える
・MECEに考える
・マネジメント･インプリケーションを考えて分ける
・全体を把握して検討対象の位置づけを考える
３．比較して考える
二つ以上の事象を比較検討する
４．変化･時系列を考える
「現在」を「過去との関連」において見極める
＜3つのバリエーション＞
１．バラツキを考える
２．過程･プロセスを考える
３．ツリーで考える
[m:67]現実の問題や現象は、多くの要素が渾然一体となっているため、分析してもなお読みきれない要素がある。従って、分析する際は、上記の手法を組み合わせ、併用する必要がある。
2014年01月28日
鬼ヶ臼山
週末、まちづくり推進隊高瀬のメンバーと地元の「鬼ヶ臼山」(おにがうすやま)へ登った。近くとは言え、こちらに登るのは初めて。
頂上には、ご神体の巨石がある。見たところ、花崗岩のコアストーンのようだ。そのご神体が鎮座する岩はさらに巨大で、小豆島の天狗岩くらいありそう。
名前の由来となった伝説は、下記のようにかなり怖い。だが、グリム童話を見ても、あるいはかちかち山にしても殺したり殺されたりとかなり残酷。でも、そこに何か知恵があって、そこから目を背けて逃避するのも違う気がする。
昔、この鬼ヶ臼に一人の荒々しい男神がいた。この男神は、里へ出ては人を取り、この臼に入れてついたという。取った人の首は次から次へと谷へ投げ捨てたので、この谷をいつか地獄谷と呼ぶようになった。その首は谷を埋めつくして山となったので、「首山」という地名が今に残っている。臼からあふれ出る血は川となり、血の池を作った。
このような男神の乱暴を見かねたやさしい女神は「私の赤子とあなたの馬をこの山頂から飛ばせる競争をして、もし私の方の赤子が勝ったら、あなたは今までのように人を取ることはやめて下さい。もし、あなたの馬が勝ったなら、今まで通りになさい。」と言った。村の人たちが固唾を飲んで見守る中、勝利の軍杯は赤子にあがった。今でも巨岩の上面に赤子の足跡がしるされている。
また、そのすぐ近くに競争に負けた馬が失意のあまり、首を突き入れて息絶えたといわれる穴がある。そのあと女神は血潮のたまった所を巨岩で蓋をしてしまった。それからは村には再び平和がよみがえったという。今もこの巨岩の下からは、赤い血潮が湧き出ると言われ、池の水は常に赤みを帯びていて、恐ろしかった昔の面影を漂わせている。何とも怖い伝説を秘めた山である。
また、そのすぐ近くに競争に負けた馬が失意のあまり、首を突き入れて息絶えたといわれる穴がある。そのあと女神は血潮のたまった所を巨岩で蓋をしてしまった。それからは村には再び平和がよみがえったという。今もこの巨岩の下からは、赤い血潮が湧き出ると言われ、池の水は常に赤みを帯びていて、恐ろしかった昔の面影を漂わせている。何とも怖い伝説を秘めた山である。
（四国山岳紀行No243-020426）
2014年01月27日
創造性を高める
ティナ･シーリグはNHK「スタンフォード白熱教室」で見て、この白熱シリーズで一番面白かった。起業のための発想法や、スタートアップでのPDCAを早く回すための方法が具体的に教えられていて、流石だと思った。
その、シーリグの本を読むのもこれで2冊目。『20歳のときに知っておきたかったこと』もよかったが、こちらはより仕事向きの内容。
創造性は誰もが内に秘めていて、高める方法がある。・「5+5はいくつか？」の答えは一つしかないが、「何と何を足せば10になるか？」という問いの答えは無限である。このように、問いの立て方を変えれば、視野を変えて問題を見ることができ、解決の幅が広がる。・人はたいてい解決策を思いつくと、最善だと思えなくても、それにこだわってしまう。壁を突破するようなアイデアを思いつくには、最初のアイデアに満足せず、それを越えようとする努力が必要。・私たちの身の周りには、問題解決に役立つような情報が無限に存在する。そうした情報を発見できるようになるために、練習によって鋭い観察力を身につける。・人の考えや行動は、空間の影響を強く受ける。赤い壁は注意力を高め、青い壁は創造的な思考を養う。よって、空間デザインを吟味する必要がある。・創造的な成果を上げる上で、「制約」は重要である。人は制約があると、工夫して問題を解決しようとする。従って、時間、カネ、場所、人などの制約をプラス要因、創造性を生み出す触媒として捉えるようにする。・何か問題にぶつかった時、「解決策はある」と信じることが大切。そう信じていなければ、目の前に解決策があっても気づかない。
2014年01月26日
玄武洞
火山噴火によって噴出した溶岩が、急速に冷却されて固まった火成岩の一種が玄武岩だが、それはここにちなんで命名された。玄武岩が取れるから「玄武洞」なのではなく、玄武洞で採れる岩が「玄武岩」になったのだ。
流石、山陰海岸ジオパークを代表するジオサイトの一つで、見事
玄武岩が冷え固まるときに、収縮して出来た柱状節理の織り成す景色はまるでアートである。また、ここを舞台に、世紀の大発見が行われた。それは、1926年（大正15年）京都帝国大学の松山基範博士による地球磁場の反転説である。玄武岩には磁性を帯びるものがあり、この年玄武洞を訪れた松山博士は玄武洞の玄武岩が南北逆の磁性を帯びていることに気づく。「これは、玄武岩が形成された160万年前の地磁気を示しているのではないか」と考えた博士は、その後、各地の地磁気を調べ、石の形成された年代によって地磁気が違っていることから、1929年に、「地球磁場の反転説」を発表するのである。
この説は、長年世界の学会から無視されたが、ようやく1950年代になってイギリスで研究が進み、その正当性が認められた。その功績により、地質時代で最後の逆磁極期（249万〜72万年前）は「松山逆磁極期」と名付けられている。
2014年01月25日
島原と香川の共通点
前後してしまうが、正月明けに行った島原では、島原城の向かいにあるホテルに泊まった。島原城は、島原半島を統治した島原藩の居城。1620年代に完成しているが、明治に民間に払い下げられ、解体されて売り払われたという。これは高松城も同じ。
そんなわけで、現在の天守閣は昭和に入ってコンクリートで立て直されたもの。しかし、展示は、島原のキリシタンや、島原の乱の関連も充実していて興味深い。
島原と香川の意外な共通点は、「そうめん」
幕府は、島原の乱で領民が死に絶えた島原半島南部に、九州各地などから移民を集めてきた。中でも、多くの移民を送り出したのが、幕府直轄地であった小豆島で、農家の次男、三男が大量に移民したという。
この時伝えたのが、「小豆島そうめん」で、現在では産地として島原と競っている。この縁で、小豆島町と南島原市は姉妹都市になっている。今回ジオパークのガイドを務めていただいた南島原市からジオパーク協議会に出向中の課長さんも、「うちの祖先も、多分、小豆島出身」ということでした。
2014年01月24日
現実に向き合うための８の教訓
これも、「失敗学」。企業の多くは、「避けられた失敗」によって消滅している。これは、現実を「否認」した結果として起こる。
柳井社長じゃないですけど、『現実を視よ』ですね。
否認を避け、現実を直視するために：１．危機が訪れるのを待っていては手遅れになる。今すぐ、否認に立ち向かう。２．事実がどれほど残酷なものであろうとも、それを無視したり、否定したり、ねじ曲げてはならない。事実を認め、立ち向かう。３．権力者には、周囲が事実をあまり伝えなくなる。リーダーはそのことを踏まえ、徹底的に事実にこだわり、事実に基づいて意思決定をする。４．組織の中には、変化にいち早く気づき、早期に警報を発する人が居る。そうした人の意見に耳を傾ける。５．厳しい現実を否認することで、不快感や痛みを回避しようとするのは、近視眼的な考えである。否認を避けるには、長期的な視野に立つことが必要。６．相手をバカにするのは、否認の兆候である。自分が競業企業をバカにしているのに気づいたら、注意が必要。７．否認を避けるには、真実を語ることが大切。８．たいていの人は、例え間違っていようと、過去の常識にしがみつこうとする。常識に逆らうのは困難を伴うが、立ち向かわなければ、何も変えることはできない。[m:67]1970年、米国のタイヤ市場は５大米国企業によってほぼ完全に支配されていた。ミシェランが耐久性＆性能に優れたラジアルタイヤを発明し、シアーズが1966年に売り始めていたが、米国タイヤメーカーは「ヨーロッパ的なタイヤ」と呼んでバカにした。80年代終盤までには5大メーカーのうち4社までが消滅した。
2014年01月23日
ビジネス失敗の法則
「ビジネスで成功するには？」という質問を良く受けるが、「それより、失敗しない方法を勉強するほうがいい」と答えるのが常。なぜなら、成功の仕方は沢山ある。確かなのは、「その人にあったやり方でなければ成功しない」ことで、まずは「自分とは何か」を見つめなおすところから始めるべきだろう。
一方、失敗するパターンは決まっていて、分類できる。ゲームオーバーとなるような致命的な失敗をおかさず、ゲームにとどまって、自分にあったやり方で挑戦し続けていれば、いつか成功する。そう思っている。
１．リスクをとるのを止める現状に満足してリスクを取らなくなる。２．柔軟性をなくす状況が変わっても、頑固にそれまでの流儀を守り通す。３．部下を遠ざける社長室にこもり、少数の側近やゴマすりで周囲を固める。４．自分は無謬だと考える誤りがあっても認めず、自分の判断は常に正しいと考える。５．違反すれすれのところで戦う倫理を無視して、行動する。６．考えるのに時間を使わない感情に流されて行動し、じっくり考える時間をとらない。７．専門家とコンサルタントを全面的に信頼する外部の専門家やコンサルタントの意見を鵜呑みにする。８．官僚組織を愛する生産的な仕事をしない、社内の「官僚」を放置する。９．一貫性の無いメッセージを送る混乱した、ばらばらのメッセージを従業員や顧客に送る。１０．将来を恐れる将来を悲観的に考えて、無気力になる。
[m:67]ビジネスで成功したいのであれば、将来を楽観し、熱意を持って将来に立ち向かう。成功している人は皆、仕事に愛情を持ち、熱心に取り組んでいる。
2014年01月22日
鳴き砂の浜へ打ち寄せる漂流ゴミ
山陰海岸ジオパークでの初日の訪問先は、京丹後。ここには、鳴き砂で有名な琴引浜がある。砂が鳴くためには、
・石英の含有量が70%以上
・きれいな海水で常時洗われていて、不純物がない
・砂が湿っていない
という条件が揃わないといけない。要するに、硬い石英が擦れるときの摩擦音が「砂が鳴く」ということなのだそうだ。
かっては、日本全国にあった「鳴き砂」の浜も、今では数えるほどしか残ってない。その一つが琴引浜で、ここは石英含有量の豊富な花崗岩が浜に控えており、湾になっていて、砂が適度に湾内で循環しながら日本海できれいに洗われるのだそうだ。非常にデリケートで、タバコ灰が降っても鳴かなくなるそうだ。
現在最大の脅威は、経済発展を成し遂げた韓国や中国からの漂流ゴミで、チョット浜を歩いただけでも大量に打ち上げられている。写真は、ある一日に拾われた使い捨てライターの数で、ナント、370個もある。最も多かったのは中国からのライターで129個。次いで韓国の85個。日本は最も少ないとはいえ、49個あった。「不明」は文字が消えていて判別がつかなかったもので、店名などから国籍が判明したものとほぼ同じ割合と考えられるため、約半数が中国から流れ着いていると考えて間違いない。そして、1/3が韓国から来ているということになる。「不明」には遠くから来たものが多いと推定されるので、実際はこれ以上に「外国」比率は高いかもしれない。
ジオパークのビジターセンターにもなっている琴引浜鳴き砂文化館には、こういった鳴き砂の仕組みや、実験装置、漂流物の展示がされており、一見の価値がある。漂着した医療廃棄物のコレクションには背筋が凍る。直ぐに規制しなければ、日本海がゴミで埋まりそうだ。
2014年01月21日
山陰海岸ジオパーク
日本に6箇所ある「世界ジオパークROI調査」も大詰め。昨日から訪れているのは、最後になった、山陰海岸ジオパークである。
山陰海岸ジオパークは、京都府（京丹後市）、兵庫県（豊岡市・香美町・新温泉町）、鳥取県（岩美町・鳥取市）にまたがる広大なエリアを有しています。山陰海岸国立公園を中心に、京都府の経ヶ岬から鳥取県の白兎海岸にかけての東西約110km、南北最大30kmに及び、面積は2185.9㎢で大阪府よりも大きく、東京都とほぼ同じ広さになります。
当然、全国で一番小さい香川県（1862㎢）より広い。都道府県だけで3つ、3市3町の構成自治体の意見をどうまとめ、どうやって準備し、ジオパーク認定後も活動を維持しているのか？県全体での申請を目指す「さぬきジオパーク」にとっては一番の参考になるはずで、そこが今日の調査ポイント。
写真：柱状玄武岩で出来た「立岩」
2014年01月20日
なぜ、人は意思決定を誤るのか?
意思決定を誤らせるバイアス
・ギャンブラーの錯誤
ランダムなデータの中に、勝手に規則性を見出してしまう
・正常性バイアス
危険の兆候を示す情報があっても、正常の範囲と片付けてしまう
・平均への回帰の錯誤
一時的な高いパフォーマンスは長期的には平均へと回帰する
・生き残りのバイアス
調査時点で利用可能なデータだけを分析し、その時点で消えてしまったデータを考慮しない
・コントロールの幻想
人間はコントロールできないものでも、コントロールできると思い込んでしまう
・自行奉仕バイアス
自分の成功の原因は自己の能力の高さにあるとし、失敗の場合は外部に要因があるとする
・小さな確率の誤認知
人間は小さな確率をうまく実感できないため、新規事業の成功確率を高めに見てしまう
・社会的証明と横並び行動
「皆がやっているから正しい」
・帝国の建設
経営者は、その組織をさらに拡大しようとして、無理なM&Aを仕掛けることがある
・損失回避の心理
損失確定を避けようとする
・埋没コストの錯誤
すでに支払ったコストを取り戻せると錯覚する
[m:67]火災報知機が鳴っても、多くの人は「誤報だろう」と決めつけ、何の行動も取らない
2014年01月19日
創造性を解き放つ発想法
発想法
既にある情報を使って考える「左脳型」
洞察力と想像力、直感を使う「右脳型」
最高の創造性を発揮するには、両方が必要
左脳型
・前提逆転発想法
課題に関する前提を逆転させる
・属性列挙発想法
課題が抱える属性に焦点を当て、改良すべき点を見つける
・SCAMPER発想法
代用品はないか、応用できないかなど、あらゆる角度から課題を検討
・ビジネスドメイン・マトリクス発想法
自社の事業ドメインを明確にする
・クレバー・トレヴァー発想法
専門分野以外の素人、アイデアを考えるのが好きな人などと話し、ヒントを得る
右脳型
・Relax Technique
心身をリラックスさせ、脳のα波を発生させて発想力を高める
・直観力
日常的に直観力を高めるトレーニングを行う
・Incubation
課題解決の方法を熟慮したのち、考えることを中断し、解決法がひらめくのを待つ
・Analogy
二つの物事の間にある、類似した特徴を比較する
・Mentor's Talk
自分の潜在意識を一人の人間と考えて、心の中で対話し、潜在意識を活性化する
2014年01月18日
経営意思決定の原点
風通しのいい組織＝相手が聞きたくないことを言わなくてはいけないと考え、また相手もそれを望んでいるのだと信じられる
風通しの悪い組織って、組織内部で他人行儀に気を使い、一方で、影で悪口を言い合っている。リーダーがビジョンを示せず、また、それに向かって組織をまとめる力が無いとこうなる。
＜意思決定の落とし穴＞・選択的認識＝「事実」は各自の立場などで違って見える・曖昧な記憶とヒンドサイト･バイアス＝記憶は思い出すときに「再構成」されるため曖昧・アンカーリングと目立つ情報の効果＝人の判断は「比較対照基準」や新しい情報などに影響される・因果関係の根本的なエラー＝物事の原因には「人･状況・時」の3要素があるが、現実には、人のせいにしがち・正当化バイアス＝人は仮説や噂を聞くと、それを正当化する情報に目が行ってしまう＜経営意思決定のおける病状＞・決められない(優柔不断)・決め急ぎ(拙速)・決めたはず(実行されない)・決めっぱなし（評価･見直しの欠如)・決め過ぎ（朝令暮改)＜経営意思決定力を高めるための「組織力」＞・敏感力＝組織が直面する様々なチャンスや変化にタイムリーに対応し、重要な課題を見逃さない・コミュニケーション力＝様々な人が持っている情報や意見を共有し、活用するための力・バランス力＝相反する要求をバランスさせる力
2014年01月17日
世界の麺を変える男の心得67
先週末「経営講義」に出た時頂いた、藤井社長の最新刊。イスラエルは、丁度、イスラエルの大学の仕事のお誘いがあるので、今年訪問してみたい先です。
94:リスクを取る丸亀製麺が成功したのは、リスクを取って、全店に製麺機を置き、実演自家製麺を行ったから。126:サラリーマンの悪い癖１．熱心に仕事に取り組まない２．責任を取ろうとしない３．正々堂々と正しいことを正しいといわない４．しかし、裏に回って仲間内で言う５．群れになりたがる６．権威、権力に弱い７．出る杭を打ちたがる８．目立たないほうが良いと思っている９．他人の足を引っ張る132:イスラエルの強さ食事の加工度が低く、バラエティに富んだ食材178:直観力を高める１．リラックスし、精神的にゆったりする２．過去の成功体験を思い出す３．末来の成功イメージを持つ４．情熱を持てる分野、好きな分野、問題意識を持つ５．目標を持つ188:飲食ビジネス飲食ビジネス=料理ｘアートｘサイエンスxユーモアｘ哲学
2014年01月16日
あなたの周りにもいる精神病質者（サイコパス）
日本ではサイコパスの割合はもっと低いと思うが、数十人付き合っていれば、1人くらい混ざっていると思ったほうがいい。
典型的サイコパスは、「幼少期から動物虐待が好き」、「魅力的な笑顔を持つ」、「誰が善良で騙されやすいか即座に見抜き、徹底的に利用する」などの特徴があるという。
・精神病質者（サイコパス）＝良心のかけらもなく、何をしても罪の意識を感じない・精神病質者（サイコパス）は、米国では人口の約4%（人口25人に1人）存在・精神医学においては、次の7つの特徴のうち、3つ以上が当てはまった場合、反社会性人格障害を疑う１．社会的規範に順応できない２．人をだます、操作する３．衝動的である、計画性がない４．カッとしやすい、攻撃的である５．自分や他人の身の安全を全く考えない６．一貫した無責任さ７．他人を傷つけたり虐待したり、物を盗んだりした後で、良心の呵責を感じない・良心ある人がサイコパスを見抜くのは難しい。それは、彼らの行為を見ても、これは自分の思い込みで、大げさに考えている、自分にも責任がある、などと考えてしまうから。・サイコパスは、次のようなテクニックを使い、人を惑わせる。-相手を魅了する-誰が善良でだまされやすいか、即座に見分ける-空涙をはじめ、プロの役者波の演技をする-外見的には、恐ろしいことをしそうに見えない・サイコパスか否かを見分ける上で、最高の目安になるのは「泣き落とし」平気で悪事をする人々の最も普遍的な行動は、同情心に訴えるもの
2014年01月15日
本物の健康を作る「正しい食事」
食べ過ぎずに、適度な運動をすれば、ほとんどの病気は治るといいます。「ガンや糖尿病、心臓病のみならず、精神病などほとんどの病気は、食生活が原因」というアメリカ議会が2年間の歳月と膨大な予算を投じて調査した結果は、感覚的に納得できます。
・生活習慣病、アトピーなど、「食源病」が蔓延する日本
１．米を食べなくなった
２．食生活が欧米化した
３．栄養素にこだわりすぎている
・「科学的食生活」を正しいと思い込み、「伝統食の知恵」を軽視
ガンや糖尿病、心臓病のみならず、精神病などほとんどの病気は、食生活が原因（アメリカ上院栄養問題特別委員会の調査）
・それぞれの民族は、その風土に適した食物を「偏食」している
牛は草を食べ、ライオンは肉を食べる
パプアニューギニアでは動物性の食物はほとんど取らない
・日本人は、米という主食がありながらそれを食べず、世界で飢えに苦しむ人々を尻目に、大量の穀物を輸入して家畜に与え、その肉や乳製品を食べて病気になっている
戦前は1人が1年間に米を150kg消費→現在60kg
小麦、大豆、トウモロコシなど2500万トンを輸入（2007) 2014年01月14日
BCG Advantage Matrix
藤井社長の「経営講義」で上記の表が出てきた。BCGのAdvantage Matrixだ。最近のうどん業界では大変化が起きているという。
当社の麺学校では、うどん蕎麦店は年間平均約３千軒が新規出店し、ほぼ同数が閉店し、ラーメン店は年間平均約３千５百軒が新規出店し、ほぼ同数が閉店していると教えています。既存のうどん蕎麦店は約４万軒強、ラーメン店は4万軒弱ですから、それぞれの平均寿命はそれぞれ14年と11年になり、平均すると、12〜13年になります。ラーメンの方がうどん蕎麦店より、平均寿命が短かく、競争が厳しいのです。そこで説明に出てくるのが、このAdvantage Matrix。ラーメン業界でかってはチェーン店が伸びた時代があった。ところが、現在では、チェーン店は縮小し、逆に個性豊かな個人経営の店が元気だ。それを見て、新に参入しようという人も増えている。
ところが、最近、社内で分析して分かったことは、ラーメン店の年間閉店数は3880店（チェーン店含む）で、年間出店数は3817店でした。以前の当社のデータより、それぞれ３百軒づつ増えていますが、閉店と新規出店がほぼ同数で、バランスしています。
うどん蕎麦店では年間閉店数が3079軒（チェーン店含まず）で、新規出店数はなんと、1376軒（チェーン店含まず）に激減していました。チェーン店の出店数はたぶん、この上にそれぞれ200店程度増えるだけなので、この数字だけから判断すると、うどん蕎麦店の新規出店が激減していることが分かります。要するに、うどん蕎麦店業界への新規参入者が激減しているのです。
従って、ラーメン業界は、規模に関らず儲かる機会がある「特化型事業」から、規模を大きくすると儲からなくなる「分散型事業」に移行しつつあると説明する。
対して、うどん業界はここ数年、丸亀製麺に代表されるチェーン店が大量出店した。これに圧迫されたのが個人経営の店で、昔ながらに経営していたのでは対抗できなくなった。こうした個人経営店の苦境を見て、新規参入が減ったのである。
つまり、現在のうどん業界は「特化型事業」であるということができる。今後、うどん業界が、ラーメンのように、「分散型事業」に移行するかどうかは、かってのラーメン業界のように個性豊かな店や商品開発が行われ、「競争変数」が増えるかどうかに掛かっている。
2014年01月13日
オーストラリア和牛協会
大和製作所「経営講義」から帰宅して、久しぶりにTVをつけるとやっていたのが、「シリーズジャパンブランド 第1回 "食と農”に勝機あり」話の流れは何度も聞いた、
・日本の食品を官民上げてブランド化しないといけない
・現地で日本式に農作物を栽培する
などだったのだが、ビックリしたのが、「オーストラリア和牛協会」の存在。ナント、日本にはない和牛認定の制度をオーストラリアが勝手に？創っている。
ここで和牛として認定を受ければ、通常78千円の牛が18万円で売れるのだという。売り先は、香港やシンガポールなど今や日本を越える所得水準の東南アジア各国。高所得層は日本からの輸入和牛を以前から消費していたが、オーストラリア産和牛は、台頭著しい中間所得層に大人気だという。
官主導のプロモーションには普段から懐疑的なのだが、農産物については統一した日本ブランドで売り込まなければ海外で負けるのは必至。政府のリーダーシップに期待したい。
2014年01月12日
大和製作所 経営講義
昨年の「中四国対抗ビジネスプランコンテスト」でスポンサー頂いた大和製作所の藤井社長からご招待を頂き、大和麺学校（うどん･そば･ラーメン)での藤井社長自身による「経営講義」へ週末参加。
生徒には事前に藤井社長の著作3冊『不況でも繁盛するラーメン･うどん･そば店の教科書』『トップになりたきゃ、競争するな』、そして最新作の『情熱』が送付され、熟読してくることが求められる。講義は、熟読した生徒による質問に藤井社長が回答する形で進められる。教科書をなぞるようなことはしない。
感心したのは生徒さんの熱心さ。「人生を賭けて店を出そう」という人なのだから当たり前なのだが、以前はそうでもなかったらしい。10数年前に始めた時は、ライバル企業に合わせて5万円でスタートしたが、「事前に読んできて」と言っても読んでこない人がいたそうだ。そこで値上げし、現在では、4日間の実習と2日間の経営講義で15万円になっている。これで、冷やかし半分の人が居なくなり、クラスの雰囲気がとても良くなったとか。
あらゆるビジネスで価格設定は非常に重要である。これにより、どういう層を顧客にするか、どれだけの価値を提供するか、その時のコスト構造をどうするかが決まる。
欧米トップクラスのBS授業料が年間400万円前後とバカ高いのは、「それだけの価値を提供する」という決意の表れでもある。HBSなど$2.7B(2012)もの寄付基金（＝2700億円)があるから、その運用益だけで経費の過半が賄えている。しかし、値下げしないのは、そうしたらブランド価値が下がるからである。（ちなみに、ハーバード大学全体の寄付基金額は$30B、つまり、3兆円あり、授業料など取らなくてもやっていける水準にある）
国立大学法人になって10年経つのに、BSを含めて、未だに全ての「国立大学」が同じ授業料なのはどういうことなのだろうか？そう考えると、年間200万円の授業料を取る慶應や早稲田などのBSは、そうでなければ私立なのでやっていけないという事情があるとは言え、頑張っている。
2014年01月11日
何とかならない！
百十四銀行新春講演会「夢を持って生きる」（安藤忠雄）に出席。これまで本を読んだり、TVなどでの特集を見ていたが、ナマ安藤を見るのは初めて。安藤忠雄建築研究所の売上の8割以上は海外で、世界中を飛び回っているらしい。ドバイの仕事を引き受けたときは、関空発の夜行便で現地に朝入り、一日仕事をして、また夜行便で帰るということをしていたという。
その原点は、「建築が好きだから」 中学2年の時に自宅の長屋を改装する大工の懸命に働く姿を見て、建築に興味を持ったのは有名な話。皆が、自分の「仕事の原点」を持たないといけないという。安藤さんの場合は、仕事に行き詰ると、「東大寺の南大門」を見に行くらしい。そして、鎌倉時代にこれだけの木造建築を創った先人の仕事に思いをはせるという。
地方都市に対しては、「自立」を勧めた。「自分たちの街は自分たちで作る」という気概をもつことが必要だ。地元大阪と高松との共通点として、「（過去の蓄積があるので) 何とかなる、と思っている」とし、もう、「何とかならない
」とも。
その通りだと思う。コンクリート打ちっぱなしのミニマリズムの作風は、個人的には好きではないのだが、これは元々、何ら後ろ盾なく独立した安藤に来る仕事は予算が厳しいものばかりで、建築費を抑えるためにスタートしたものだったのね。建築の裏側にある、情熱と美意識は流石だなと思った。
2014年01月10日
大学の事務職員
大学は、「研究室ごとに、自営業者の集まりだ」と思えばわかりやすい。勿論、大学の先生は大学と雇用契約を結び、給与が支払われており、なおかつ「任期なし」であればその地位が保証されている。研究職で入っている大半の先生は博士号を取って30歳前後で就職した時から終身雇用だ。この点、テニュア(終身在職権)を取ろうと必至でがんばる北米の大学とはまるで違う。
但し、良い研究成果を上げようと思えば、あちこちに研究テーマを応募して研究資金を獲得し、その資金で秘書や助手を雇い、なるべく自分を雑用から開放して、自分しかできないことに集中しなければならない。それができるのは企画書を書くのが上手い先生で、それを面倒に思う人は一人で自分の好きなことだけして定年を迎える。
ここが企業組織と違う点で、企業なら、企業戦略に合っていて、その人にそれをさせるのが得策だと考えれば、各部署が支援してくれる。少なくとも、所属部署で応援してくれる。なぜなら、成果が出れば、それは所属組織の成果になるし、逆に業績不振が続けば最後は倒産する。
ところが、大学では誰も助けてくれない。そんなことを手伝っても、自分の｢業績」にならないためである。「ビジネスプランコンテストをすることになったので担当をして」と言われたが、それっきりで、誰も何もしてくれず、文句だけ言われたのには驚いた。結果、Facebookのイイネ300中160が私の友人で、最終選考に残った10組のうち4組が私が事前に指導したチームになった。
私がトップなら、研究科全体のパフォーマンスを上げるため、研究科共通の秘書を雇う。
2:事務職員・文科省から出向している大学本部勤務の「進駐軍」・中初級公務員試験をパスした職員・パート（公務員定数削減で急増）38:アメリカには秘書になりたい他人、なれる人が沢山いる。知的でクリーンな職場だし、転勤なしで長く勤めることができる。また、自力で結婚相手を見つけなくてはならないアメリカ人女性にとって、大学は絶好の猟場。110:働く時間が3000h→3600hに増えた（東工大→中央大)研究時間 1800 → 1800教育 600 → 900雑務 600 → 90064:森口教授OR 「秘書選び問題」・１人目の候補者はパスする・２人目以降の候補者から、それまでに来た誰よりもいい人を採用する
2014年01月09日
島原大変肥後迷惑
写真の立派な施設が、43億円を掛けたという、雲仙岳災害記念館。週末は知らないが、我々の行った平日は、訪問者より迎えてくれる職員の方が多かった。歓迎してくれるので、是非行ってみたい。噴火映像は大迫力だ。（入館料：800円）
そこの展示で知ったのが、「島原大変肥後迷惑」という言葉。平成の大噴火の200年前、1792年(寛政4年)の大噴火のことを言ったもので、この時は、普賢岳が噴火したことによる被害よりも、その影響で隣の媚山が崩壊し、岩なだれが島原城下の半分をなぎ倒した上、有明海に流れ込み津波が発生。対岸の肥後が津波被害にあった。
これを称し、「島原大変肥後迷惑」という。犠牲者は島原肥後合わせて15千人に上り、迷惑どころの話ではない。当時の人口は2500万人と推計されており、現在の人口から言えば、5倍の７５千人規模の犠牲者となり東日本大震災を超える。
それだけの大災害をこう簡潔に表すのは、「天然災害は誰のせいでもない」という意識からなのかもしれない。
2014年01月08日
島原半島（世界）ジオパーク
日本に6箇所ある「世界ジオパーク調査」も、新年を向かえ5箇所目。年明け早々に訪問させていただいたのは、島原半島ジオパーク。雲仙火山を中心とした３市が参加している。
雲仙といえば、１９９０-95年の普賢岳噴火が記憶に新しい。特に、私は、1991年6月3日の火砕流でTV局に勤めていた友人を亡くしたのでなおさらである。
写真は、火砕流で被災した（旧）大野木場小学校。火砕流の直撃は受けなかったため児童は無事だったが、熱風で全焼した。現在は被災遺構として保存され、隣には、大野木場砂防みらい館（国土交通省)がある。すごく立派な施設に、「なんとか空間を埋めました」くらいの展示。それはそうだろう、車で10分のところには、43億円を掛けて作られた雲仙岳災害記念館がある。
それでも造ってしまえば、常勤の職員も要り、平日は数名しか来ないであろう訪問客を手持ち無沙汰に待っていた。 災害記念館にいたっては、年間の運営費が2-3億円に上るという。犠牲者が出ると、それを口実に大型施設を作りたがるのは日本の得意技だ。
雲仙を訪れたら、温泉だけでなく、ぜひ訪問したい場所のひとつ。我々の税金がどう使われているかよく見てみたい。そして、犠牲者をそっと弔いたい。
2014年01月07日
Braveheart
「ブレイブハート」は1995年公開のアメリカ映画で、メル･ギブソンが主演＆監督。大分前に見たのだが、正月にBSで放送していたので録画しておいたのをまた見た。
ご存知の通り、現在のイギリス、正確には、United Kingdam＝連合王国は、EnglandがScotlandとWalesそしてNorthern Irelandを併合して成立した。映画が描くのは、1292年のエドワード1世による侵攻後、支配下に置かれたスコットランド。そこで独立を求めて立ち上がったのが、William Wallace率いる「反乱軍」。いいところまで行くのだが、最後は、エドワード1世に買収されたスコットランド貴族の裏切りで戦いに敗れてしまう。しかし、その意志を引き継いだロバート１世によってスコットランドは再び独立する。
血みどろの戦いを古くから繰り広げていた欧州と中国で「戦略」が発達するのは必然で、これらの地では、「平和は戦争と戦争の合間」にすぎない。逆に、その地政学的位置から、太平が当たり前で戦争経験が少ない日本。細かいことには拘るが、大きなビジョンを描くのは苦手というのはこういうところからきていると思う。
2014年01月06日
アメリカにおけるベンチャーファイナンスの200年
世界初のVCは1946年にボストンで設立されたAmerican Research and Development Corporation(ARD)とJAFCO入社時に教わった。MITの技術基盤を背景に、その構想をまとめ、社長についたのはHBSのドリオ教授。
通常、VCの話はここから始まるのだが、本書はアメリカという国の原型から説き起こす。第2次世界大戦後、東海岸で始まった新たな新興企業投資手法は、IT産業の勃興とともに西海岸に移り、そこで花開く。
200年に渡るベンチャー投資の大抒情詩。小野さん、スゴイ本を書いてくれたものです。
1:米ハイテク←シリコンバレー生態系・VC 年間$20-30Bの投資＝米民間R&D投資の一割＋・FB, Twitter, Teslaなどもシリコンバレーに移住2:アメリカの原型＝植民を推進する企業体・植民地＆独立時の指導者の多くが起業家・初の植民地Colony of Virginia(1607 James Town)はVirginia Companyという会社が設立（英国ではない)3:DEC 1957 ARDから7万ドルを調達→VCが70%の株式保有Facebook 20億ドル＋を調達 2012/5IPO時の創業者ザッカーバーグのシェア28%4:アントレプレナーのシステム�ゞζ瓜�業性 株主は投資先と同じ船に乗っている��個人性 無からスタートする事業は、個の力がなければ目的は成し遂げられない��アメリカニズム 新しいことを生み出す挑戦的な価値感�ぅ�リフォルニア シリコンバレーに限定�セ�業組織の形 株式会社＆LPS(ファンド)ベンチャーファイナンスの機能確立�．螢好�テイカーの役割��投資先との協働と監視��専門組織の形成��IPOをベースとした投資回収モデル�ス舁�的ルールの形成15:20世紀はアメリカの世紀・1890年代にGDP世界一・1913年には世界の工業生産の1/3+80:WW2から1960年代に掛けての新興企業投資富豪の資金による投資会社だが少額J.H. Whitney & Company $5MRockfeller Brothers, Inc. $1.5M85:世界初のVC ARDの制約�〇篥�利益と公共利益の同時追求・NEの産業振興・民間法人と個人から集めた資金で収益を生む��公募型式の投資会社←The Investment Company Act of 1940・持ち株比率3%を超える投資行為の禁止→投資毎に例外措置申請･社員のインセンティブ156:KPCBの創業時の特徴�〜篭伴�2人ですべての個人事務所��投資倍率236倍の大ホームランとなったGenentechは、Cetusという失敗案件の仕事から生まれた��GenentechはKPCBに勤めていたバイオ未経験のスタッフが事務所を飛び出して創業した
2014年01月05日
武士の家計簿
3年前の映画だが、録画しておいたのを正月に見た。
親子3代に渡る、加賀藩の御算用者、つまり今風に言えば、「経理係」の物語。父親猪山信之は優秀な御算用者であるが、武士としての体裁を捨てられない。息子の直之の婚礼が決まり、新に当主となる直之が家計を見直したところ、借金は年収の2倍にもなり、金利は18%で赤字は膨らむ一方。
直之は家計の大リストラを決断し、まず売れる家財道具は全て売ってしまう（資産処分）。次に、得られた売却金を元に、借入先と一括返済の見返りに大幅な借金の減額交渉をする（負債の減免）。その後、毎月の支出を見直し、質素倹約に努める（経費見直し）。こうして、家計の黒字化を果たすのである。
この手法は、現在の会社再建と何ら変わらない。財務リストラの教科書通りだ。直之の子成之は、幕末、新政府の大村益次郎に見出され、新政府軍の財務を支える。明治になって、帝国海軍の主計官になり、ついには海軍主計大鑑（主計官の最高位）まで上り詰め、年収は現在価値で3600万円になったという。
これら全てが（映画として脚色はあるだろうが）、猪山家が残した「家計簿」に基づいた史実であるというのが興味深い。今月末までGyaO！で無料放映しているようなので、見逃した方にはオススメ。
磯田道史原作のベストセラー「武士の家計簿『加賀藩御算用者』の幕末維新」を、森田芳光監督が映画化した異色時代劇。代々加賀藩の財政に携わり“そろばんバカ”と呼ばれた下級武士が、妻の支えを得ながら一家、そして藩の財政を切り盛りしていく姿を描く。主演は、『南極料理人』の堺雅人、彼の献身的な妻役に『ごくせん』シリーズの仲間由紀恵。先行き不透明な現代にも通じる、幕末維新の激動の時代をたくましく生き抜いた主人公一家の姿が胸を打つ。 （Yahoo!映画紹介から）
2014年01月04日
20歳のときに知っておきたかったこと
起業家教育分野で世界一とも言われるTina Seeligが、「息子に伝えたい」と思ったのがきっかけで書いたという本。内容は、人生訓＋起業家教育で、起業とは人生の一つの生き方である。
こういった「経験から得た智慧」は親から子へほとんど伝えられてないのではないか?親子間のコミュニケーションは、間柄が近いだけに、「改まって」というのが難しい。昔なら、「父親から床の間に呼ばれて」だったのかもしれないが、そんな風景は、サザエさんの時代に終わってしまった。
私もほとんど伝えられてないと思うので、せいぜいできるのは、「この本がいいよ」と勧めることかも。
19:Stanford Technology Ventures Program(STVP)の目的＝T字型の人材育成・少なくとも一つの専門分野で深い知識をもつと同時に、イノベーションと起業家精神に関する幅広い知識をもっていて、異分野の人たちとも積極的に連携して、アイデアを実現できる人たち36:常識を疑う逆さにしてみる86:リーダーになろうと思ったら、リーダーとしての役割を引き受けること自分に許可を与える89:失敗のレジュメ
92:失敗こそシリコンバレーの強みの源泉
96:何かをやめると、じつは元気が出る188:PPTは授業で使わない・初日だけ「一学期10週間で何をやるか」「私の約束」「学生への期待」・「光り輝くチャンスを逃すな」 ｘ最低限の条件を満たす判断を迷ったときは、将来その時のことをどう話したいのか考える
2014年01月03日
謹賀新年2014
昨晩、MLでも送りましたが、SPAMと見做され、届かないかもしれませんので、こちらにも転記しておきます。
改めて、明けましておめでとうございます
香川での単身赴任生活（といっても、実家から通っていますが）も2年目になりました。MBAの授業「事業創造論」も2回目を終え、おかげさまで、「実務的」「ケーススタディが面白い」と好評です。驚いたことに、MBAなのにケーススタディ形式の授業が殆ど無いことに、学生に教えられて初めて気づきました。(^_^;)
「地域貢献」を標榜する当研究科でありますが、「地域貢献」とは大変曖昧であり、誰も反対できないので、危険であるとも思っています。「これを利用してやろう」という人にとっては、「人命第一」と同様、大変都合のいい言葉です。
キチンと仕事が出来る能力がある人が、敢えて、地域貢献あるいは社会貢献をやるから成果が出せるのであって、「地域貢献」を仕事が出来ないことの言い訳にしてはビジネススクールとして本末転倒です。
看板は看板として、それだけで思考停止に陥ってはいけない。そんな思いがよぎる2年目です。
（写真：1月2日 Jetstar成田→高松からの富士山の雄姿）
2014年01月02日
世界のお金が流れていく場所
筆者の主張は、「人口ベース経済への回帰」 つまり、「産業革命後、情報と技術の偏在によって起きた世界のGDP配分の偏りが、人口の大きさに比例する方向、つまり産業革命以前の形へ回帰し始めた」という。当然、これを起こした最大のきっかけは、インターネットにより情報と技術が世界中どこでも安易に入手可能になったこと。
これの行きつく先は、「世界同一賃金」ということになり、同じ付加価値の仕事であれば、世界中どこでも同じ賃金が支払われることになる。いわば、世界でもっとも自由な労働市場である米国の状況が世界に広まるということになる。
能力とやる気の高い人にとってはチャンスであると同時に、「大競争時代」でもある。
これの行きつく先は、「世界同一賃金」ということになり、同じ付加価値の仕事であれば、世界中どこでも同じ賃金が支払われることになる。いわば、世界でもっとも自由な労働市場である米国の状況が世界に広まるということになる。
能力とやる気の高い人にとってはチャンスであると同時に、「大競争時代」でもある。
158:Jump種というのは徐々に変化していくのではなく、あるとき突然変異を起こす。160:普段自分がやっていることへの好奇心のレベルを高く保つ。165:アメリカの友人ペシミストは、逆風を嫌がる。オプティミストは、風向きは変わると考える。そして、プラグマティストは、風の向きにあわせて帆を変える。
2014年01月01日
Amazing Grace
この有名な曲が、イギリスの牧師によって作詞されたものだとはこの映画を見るまで知らなかった。その牧師John Newtonは元奴隷船の船長として、アフリカからカリブ海の英国植民地に奴隷を運んだ。3週間以上に及ぶ船内での劣悪な環境で、生きて到着するものは1/3だったといわれる。後に、その罪を悔い、牧師になる。
Newton牧師の教え子William Wilberforceは、バルト海貿易で財を成した商人の家系で、ケンブリッジに学ぶ。後に国会議員となり、奴隷貿易の廃止を長い苦難の末、実現する。彼は、1791年に最初に奴隷貿易廃止議案を提出し、その後も毎年のように会期ごとに提出し続ける。議案が成立したのは1807年で、実に16年間掛かっている。これは奴隷「貿易」の廃止であって「奴隷制」の廃止ではない。Wilberforceはその後も奴隷制の廃止に尽力し続け、大英帝国が奴隷制を廃止したのは、Wilberforceが無くなった1833年のことだ。
英語の好きな人には、議会での英国流の討論が面白いだろうし、24歳でイギリス最年少の首相となったWilliam Pit (the Younger) との大学時代からの友情、そして失意の主人公を助けた18歳年下の新妻との愛情など盛りだくさん。史実の重みに圧倒される。
