2013年05月
2013年05月31日
失われた30年
昨晩、ゲスト講師として授業にご登場いただいたのは、�螢�ロダの黒田会長。クロダは世界最大の手袋産地である東かがわ市に本社を置く手袋メーカーで、特にファッション用皮手袋では国内シェアNo.1である。但し、ブランド品のOEM生産が多く、自社ブランドではない。
クロダは1980年代から中国生産を始めており、海外進出のパイオニア。「中小地場産業の海外展開事例」として取り上げた。
授業の最後に、学生から、「なぜ黒田会長はそうやって思い切ってやれたのか」という質問が出た。会長の答えは、
・貧しい時代背景
・家庭事情（父親は沖縄戦で戦死）
・もって生まれた性格
ということだったが、「時代背景」について考えてみたい。
表は日本の一人当たりGDPの長期推移。平均所得水準と考えてもらってよい。これを見ると、戦前の水準を回復するのに10年、戦前の水準を超えるのに15年掛かっており、庶民が「戦前より豊かになった」と感じたのは1960年頃だと思われる。
ケースを読むとき、そういった時代背景も考えると興味深い。
2013年05月30日
ALL SHIKOKU Rail Pass
昨晩の外部講師は、四国運輸局の丸山局長。お話の中心は四国の観光振興であった。国内旅行者の1人1回当たりの消費額は、
・宿泊 52千円
・日帰り 16千円
ということ。宿泊は、一泊以上上限なしだが、ほとんどは一泊ということ。
一方、外国人旅行者の消費額は、同じく1人1回当たり13万6千円とダントツに多い。海外からわざわざ来るのだから、一泊ということはないだろうし、一週間もいればあちこち回って、お土産も買う。
日本の定住者一人当たりの年間消費額は122万円なので、人口減少の中、定住人口一人減少を補うには、
・日帰り国内旅行者 76人分
・宿泊国内旅行者 24人分
・外国人旅行者 9人分
が必要ということになる。外国人旅行者のもたらす経済効果は大きく、各国が争って旅行者を獲得しようとする理由である。
外国人旅行者受入数は日本は世界で39位と低く、アジアでは、日本より人口の少ない韓国、マレーシア、シンガポール、タイなどよりはるか下。伸ばす余地は大きい。
四国の外国人旅行者受入数は全国の0.6%と圧倒的に低く、その最大の原因は知名度。受入数を伸ばすべく、ALL SHIKOKU Rail Passなるものができた。JRだけの外国人旅行者向けRail Passはあったが、私鉄も含め全部乗れるのは日本初だとか。
2013年05月29日
シェアバー
シェアカフェの評判に気をよくして大西さんが次に始めたのが、シェアバー。こっちは徳島市内にあるので、行きやすいです。ただし、営業は水曜日だけ。シェアカフェ同様、起業体験のための舞台です。
昨日、「シェアバーがTVに出ます！」と連絡貰いましたが、香川では映らなかったです。
(四国放送) 画面ショットを見るかぎり、「女子大生が店長」が強調されていたのかと思いますが、大西さんもなぜか目を瞑って語ってます。
2013年05月28日
シェアカフェ
うちの学校の卒業生で、非常勤講師もやっていただいている大西さんが「葉っぱビジネス」で有名な徳島県上勝町で取り組んでいる起業家養成のための模擬起業の場「シェアカフェ」です。お店の経営って、商売の原点みたいなところがありますよね。どうやったらお客さんに来てもらえるか、喜んでもらえるかを考える。コストが合うようにする。お客さんの反応を見る。改善する。すぐに結果が出るので、経営者として成長します。
今年も、私は２度泊まりに行く予定です。次は、６月１５-１６日の「賢人会議」 一緒にどうですか？
2013年05月27日
お父さんのお小遣いが最も多いのは高松市！
不景気を反映して、「お父さんの小遣い」は減り続けている。家族の生活費は簡単には減らせず、もっとも減らしやすいのが「お父さんの小遣い」ということなのだろう。10年前の2001年の17万6503円から、6万7000円も減っているというから大幅減だ。そんな中、10年前の水準を今も貰い続けている(使い続けている)のが、高松市らしい。2011年の調査では全国一の17万円。2位は鹿児島市の16万5千円。
逆に少ないのは松江市で、2年連続。2年の平均値は5万円というから、トップの高松の1/3以下。
この差はどこから来ているのか? 求人倍率で見てみると、高松(香川県)は1.16で全国トップクラス。これはこの10年変わっておらず、「高松は雇用状況がいいから、安心して小遣いが使える」といえそう。ところが、2位の鹿児島を見ると、求人倍率0.7とよくない。鹿児島が高いのは違う要因か?
正確には相関係数を取ればいいが、都道府県別の求人倍率と、都市別の家計調査という違いもあるので、今日のところはこれでとどめておく。
2013年05月26日
アートでたんぼ
うちの実家の近所で開催される「アートでたんぼ」も今年で13回目。「まちづくり推進隊高瀬」で一緒にやっている河野さんが主催。
昨日は、「ふんどしJAZZ」の庄田次郎さんなどが演奏。インパクトありすぎて、高松から来た友人に「高瀬はスゴイ」と思わせたよう。(笑)
庄田さんの写真も撮ったが、やはり、ここに載せるのは控えよう。かわりに、「たけやりトラクター」
本日最終日。今から、もう一度足を運びます。イベントが終われば、田植えです。
2013年05月25日
赤福と松坂肉
元三重県知事で、マニフェストで有名になった北川正恭早稲田大学教授の講演があり、昨日は午後から新居浜に出かけた。会場はリーガロイヤル新居浜。12万人都市にしては立派なホテルがある。流石、住友城下町。
講演では、「事実前提⇔価値前提」という話があった。まずは、厳しい事実を直視すること。人口は減るし、公的借金は膨大だ。しかし、政治はそれだけではいけない。どんな価値を目指すかというビジョンが必要。至極当然である。
なぜ、これほど公的借金が増えたのか?それは、政治家の責任だけではなく、それを求めた選挙民にも責任があると指摘。現役政治家はなかなかこれを直言できないが、元政治家で現在は大学教授の立場だからドンドン言ってほしい。
三重県知事の頃、県民から、「福祉会館が欲しい」とか、「体育館が欲しい」とか、そんな要望ばかりだったという。しかし、県にはお金が無い。「国からお金を取ってくるのが知事の仕事だ」と言われ、国会議員から紹介を貰ってはせっせと霞ヶ関に通う。しかし、国も予算が厳しく、なかなか補助金をつけてもらえない。
そこで、中央官僚に「お土産」を持参する。最初は赤福。次は、松坂肉。これはよく効いたという。そして、ここぞというときは、カラ出張等で貯めた裏金で官官接待。数十万円の接待費で、数十億円のお金が取ってこれるのだから費用対効果は抜群。
こんなことをどこの知事も、市長も何十年も続けてきた。しかし、「時代は変わった」という。
1995年7月30日、名古屋で開かれた全国市民オンブズマン連絡会議にて、全国の地方自治体で約29億円が官官接待に使われていると公表。一気に｢食糧費」の支出が厳しくなる。
勿論、これは氷山の一角。何しろ、北川知事の頃、調査をして発覚した裏金のプールが11億66百万円。それさえも全部発覚したのかどうか不明だが、三重県だけで10億円を超えていたということは、全国で数百億円規模に上っていたことは容易に想像できる。これだけの金が中央官僚の接待に当てられていたとすると凄まじい。
2013年05月24日
四国アイランドリーグ
昨日の授業で取り上げたのは、四国アイランドリーグの鍵山CEO。前半で、3年前に書かれたケースを元にしたディスカッション。その後、学生による発表。私のまとめ。後半で、ご本人に登場いただき、学生時代から32歳で最初の会社を上場させるまでの変遷。四国で最大手となったインターネットカフェ「ファンキータイム」の創業。事業家として成功し、徳島インディゴソックスのGMに就任した経緯。独立リーグ自体の経営破たんにより、アイランドリーグ専務、のちにCEOに就任し、経営再建は現在も進行中。
学生に、「今後のアイランドリーグ」ということでアイデアを出してもらいましたが、流石に、全て検討済み＆進められるところは進めてました。現在NPBとの交流が進んでいますが、今後はMLBとの交流も？？
MLBは傘下に多数のマイナー球団を持っていて（平均８球団だとか）、それらの運営は各地のオーナーとの委託契約で行われているのだとか。これによって、すそ野が広いので、頂点も高いという訳ですね。
2013年05月23日
医療幻想
医療幻想: 「思い込み」が患者を殺す (ちくま新書) [新書]
「日本の医療には、思い込みや机上の空論に基づく、無駄な医療が少なくない」という主張。人間が歳をとって死ぬことは自然なことなんだから、それにあまり抗うのもね。DNA的には、「DNAを受け継いだ子供が出来た時点で役割は果たせた」とも言える。
・抗がん剤はガンを治す薬ではなく、数ヶ月程度の延命効果を期待するだけのもの
認可基準「腫瘍の収縮率が50%以上で、新しい病変の出現が4週間以上ない患者が20%あること」
＝5人に一人効けば認可
・サプリメントは効果がない
あらなら薬になっている
・がん検診を行っても死亡率は下がっていない
・80歳代半ばから全身が老化現象に見舞われるため、100歳まで生きることはつらい
・健康診断を熱心に受ける人は受けない人よりも短命
年一回の胸部レントゲン検査を受けても、肺がんの死亡率は下がらない（米国での15万人を対象にした13年間に渡る大規模調査結果）
2013年05月22日
コミュニティデザイン
コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる [単行本]
この間読んだ『コミュニティデザインの時代』が良かったので、前著も読んでみる。イロイロ気になる言葉が出てくる。高瀬も、問題意識→事業化が必要だな。
僕たちの仕事は地域に住む人の話を聞きだすことからはじまる
100万人の人が一度だけ訪れる島ではなく、
1万人の人が100回訪れたくなる島
1人でデきること、
10人でできること、
100人でできること、
1000人でできること
課題を見つけたらすぐに企画書を書くこと、
必要に応じて何度も何度も書き直すこと
デザインは社会の課題を解決するためのツールである
状況はまだまだ好転させられる
118: ゲストハウスプロジェクト
NPO法人「いえしま」
2008 空き家をゲストハウスとして活用
持ち主が貸したがらない理由
�）澆叛儀遒砲浪搬欧�帰ってくる
�∧�壇がある
�Ｉ�屋に溜まった荷物を移動したくない
�ぜ擇蠅真佑�集落に迷惑をかけたら、自分の責任になる
�ァ嵜佑鵬箸鯊澆気覆韻譴个覆蕕覆い曚浜遒舛屬譴燭�」と思われたくない
ゲストハウス化｢キット｣を開発（大漁旗を使った簡易間仕切り)
2013年05月21日
新規ジオパーク公開審査
珍しく、出張で東京へ。
今回の要件は、「新規ジオパーク公開審査」の見学。「讃岐ジオパーク」登録を目指す活動の一環。
今回審査に掛かったのは、世界ジオパークを目指す3地域と、日本ジオパーク登録を目指す10地域。多くの地域は市町村単位で、各首長が登録準備委員会委員長を兼ねる。広い地域での登録を目指すと、自然と、複数の自治体にまたがることになり、調整が難しいようだ。
讃岐ジオパークの場合、対象地域＝香川県となるので、県＋市町村との連携を同時に行わなければならない。この辺がカギになりそうだ。
今回の要件は、「新規ジオパーク公開審査」の見学。「讃岐ジオパーク」登録を目指す活動の一環。
今回審査に掛かったのは、世界ジオパークを目指す3地域と、日本ジオパーク登録を目指す10地域。多くの地域は市町村単位で、各首長が登録準備委員会委員長を兼ねる。広い地域での登録を目指すと、自然と、複数の自治体にまたがることになり、調整が難しいようだ。
讃岐ジオパークの場合、対象地域＝香川県となるので、県＋市町村との連携を同時に行わなければならない。この辺がカギになりそうだ。
世界ジオパーク（３地域）
霧島ジオパーク
白山手取川ジオパーク
アポイ岳ジオパーク
日本ジオパーク（10地域）
本部半島ジオパーク
佐渡ジオパーク
四国西予ジオパーク
桜島・錦江湾ジオパーク
おおいた豊後大野ジオパーク
三笠ジオパーク
三陸ジオパーク
とかち鹿追ジオパーク
おおいた姫島ジオパーク
美祢ジオパーク
2013年05月20日
日本右傾化論への“弁明”法
延世大学大学院に交換留学で行き、韓国人の友人もいて、それなりに韓国通の私だが、｢歴史問題」だけはイケない。それでなくても感情的な韓国人が、「瞬間沸騰」するので議論にならないのである。
そんな中、ソウルに駐在する産経新聞の黒田記者。どうやって日本の立場の説明をしているのか書いた面白い記事が昨日あった。それでも、これを一般人がやると、永遠に続く議論を覚悟しなければいけない。いや、相手も記者とか教授とか国際教養のある人で無ければ、やはり途中から議論にならないので、避けるのが無難か。
靖国問題や憲法改正問題
慰安婦問題
憲法改正問題
そんな中、ソウルに駐在する産経新聞の黒田記者。どうやって日本の立場の説明をしているのか書いた面白い記事が昨日あった。それでも、これを一般人がやると、永遠に続く議論を覚悟しなければいけない。いや、相手も記者とか教授とか国際教養のある人で無ければ、やはり途中から議論にならないので、避けるのが無難か。
靖国問題や憲法改正問題
靖国問題ではいわゆるＡ級戦犯の合祀（ごうし）を決まって追及してくるが、これに対してはＡ級、Ｂ級、Ｃ級合わせ約１千人が合祀されている。彼らは刑死ですでに罪をあがなっている、国のために殉じた人の霊をまつるのは当然ではないか、日本では「死ねばみな仏」という、韓国人も日本人の国民感情をもっと理解してはどうか…これでだいたいＯＫ
慰安婦問題
「日本は何もしていない！」と追及されるが、日本はすでに官民共同の「アジア女性基金」で６１人の元慰安婦に償い金を手渡し首相のおわびの手紙も出していることなど、ほとんど知られていない。
憲法改正問題
「普通の国家になるため自前の憲法を作るのだ」という「普通の国家」論で十分対抗できる。韓国人の多くは今の日本の憲法が米国の手でつくられ、軍隊も持てず交戦権もないことなど知らない。マスコミの扇動で「改憲すれば軍国主義になる」とだけ思い込まされている
2013年05月19日
コーヒー店で生まれた証券取引所が発展する？
金融の世界史 [単行本（ソフトカバー）]
休みなので、大著に取り組む。
本論は別のところにあるのだが、各国の証券取引所設立の経緯を見ていて、面白いことに気が付く。ロンドンとNYはコーヒー店で自然発生的に始まったものが後に取引所となり、仏は当初から政府の肝いりで設立している。
これだけでは分からないが、ひょっとして、そこに今に続く、LSEとNYSEの自己規制主義の流れがあるのかも。
59:1690年代には、専門的証券ブローカーが出現し、コーヒーハウスやロイアルエクスチェンジで証券取引が行われ、株価を報道する新聞も出現した (ロンドン)
81:パリ証券取引所は1724年に開設されているが、証券取引の担い手は1595年の王の特許状で認可された証券仲買人組合である。証券仲買人組合は、公式取引所において株式の正式取引価格を表示する権利をはじめ、数々の特権を独占していた。
125:ベルリン取引所では、18世紀中期にはすでに仲立人や商人たちが「朝の会合」をもち、ユダヤ人たちは火曜日と木曜日には一種の外国為替相場表を発表していた。
194:1770年代後半の独立戦争期には、NYの商人はコーヒー店に集まり、大陸会議の国債の売買を行っていた。当時、珍しい飲み物であったコーヒーを出す店が商取引の場となっていったことは、イギリスと同様の出来事であった。商人は証券ブローカーを兼業し、彼らが1792年にトンティン･コーヒー店とよばれる店舗を構え、証券取引所とした。1801年当時、トンティン･コーヒー店で取引されていた証券は、国債、銀行株、保険会社株などであり、そのほかに、英ポンド、ドイツ･マルク、オランダ･ギルダーといった外国為替取引も行われていた。
2013年05月18日
原発即時ゼロ？
日本再生最終勧告 ‐原発即時ゼロで未来を拓く [単行本]
本を開くと最初にあるのが次の言葉。
本書は私の遺言である。相当の覚悟を持って書かれたことがわかるが、ご本人は本書を執筆し終えて、今年の1月30日に亡くなられた。よって、本当に遺作となった。
少なくとも「原発即時ゼロ」の端緒を見届けないかぎり、
私は死んでも死にきれない。
加藤氏といえば、第二次臨時行政調査会で国鉄の分割民営化を推進し、また、政府税制調査会会長として、直間比率是正のために「消費税の導入」を進めた。いわば、慶應経済の本流を行く自由主義経済学者である。そうした自民党と近い経歴から、人々は勝手に、「原発推進派」と思っていた節がある。
しかし、この本には原発に反対する理由がはっきり書かれている。それは、イデオロギーからきたものではなく、加藤氏の専門とする、経済学の「公共選択論」から来たもので、要するに、「原子力政策における鉄のトライアングルによりレントシーキング（たかり行為）が蔓延っており、国民はこれにより不利益を被っている」という主張である。
原子力発電の特性として、
・事故リスク
・使用済み核燃料の後処理
があり、これらは民間の手に負えない問題であることから、国が介入する。ここに、「民間による電力自由化と原子力発電との間には原理的矛盾が存在する」ということになる。(p95)
つまり、加藤氏は、国鉄の民営化を進めたのと同じ理由で、国の介入を許すことになる原発の問題を捉えている。このロジックは正しいと思う。
一方、発電手法としての原発そのものがダメなのかという疑問が残る。事故リスクについては、そもそも今回の事故は日本で最も古い型式の原発で起こった。第二世代、第三世代であれば大丈夫だったかもしれない。原発の技術はまだ50年くらいのものなのだから、これからも技術革新はあるだろう。
使用済み核燃料の後処理については、日本では核に対するアレルギーから、世界で行われている埋設処分もできず、六ヶ所村に溜まる一方だ。確かに、自前で処理も出来ないなら、ゴミを出し続けるのは良くない。スウェーデン、フィンランドでは最終処分場を建設している。
最後に、コスト面で加藤氏は、「これらのコストを総合的に計算すると高い」としているが、一般的に原発は、「造るのは高いが、ランニングコストは安い」 とされる。新規建設はしないとして、ランニングコストと廃炉のコストだけを見ても代替手段と比べて高いのか？火力発電に対しては、原発事故以来忘れられたかのようなCO2排出も考慮に入れなければならない。
以上、専門家でないので、なんとも言えないのだが、今後の電力供給体制を考える上で、よい機会であるのは間違いない。
2013年05月17日
君は兵をあげよ、我は財をあげて支援す
先月から讀賣新聞「時代の証言者」で、松本楼の小坂社長が連載している。興味深かったのは、奥さん(故人)の主和子さんの祖父になる梅屋庄吉の話。孫文を支援し、１９１１年の辛亥革命を実現させた日本人支援者としては宮崎滔天が有名だが、最大の資金支援者は梅屋庄吉であったらしい。梅屋は１９３４年に死亡する際、「孫文トワレトノ盟約ハ一切口外シテハナラズ」と遺言に残し、遺族がそれを守ったため、資料は５０年間にわたって封印されていた。
日本に亡命中の孫文は梅屋邸の離れに身を寄せ、宋慶齢と再婚した際の披露宴は、梅屋宅2階の大広間で行われた。
孫文が革命の手本にしたのは日本の明治維新であり、それを支援した梅屋はじめ日本人の支援者が居なければ、辛亥革命はおそらくなかった。ということは、中国は未だに欧米列強の植民地だった可能性すらある。
梅屋庄吉は、明治元年11月26日に長崎で生まれました。香港で写真館「梅屋照相館」を営み、その後、映画産業に乗り出し、日活の創設に関わるなど、日本における映像事業の黎明期に活躍しました。光緒(こうしょ)21年(1895)、孫文と梅屋庄吉は梅屋照相館で邂逅します。孫文の志に共感した梅屋は、生涯にわたって孫文を援助し続けました。
2013年05月16日
国市池
まちづくり推進隊に、「ため池100選」に選ばれた国市池の整備事業をしたいという事業提案があり、視察にいってきた。昔からある大きな池だな、と思っていたが、日本一のため池で、別格の満濃池を別とすれば、讃岐最大。それで「国一池」と明治までは呼ばれていたらしい。
ちなみに、香川県からは5つの池が選ばれており、人口からいって1%弱、面積で0.5%の日本最小の都道府県としては「ため池王国」の面目を保ったといえよう。
シーズンには野鳥が多数飛来するらしいのだが、今週は数羽のサギ以外には、隣の高瀬高校のカヌー部の艇だけ。昭和11年に池の改修記念に建てられた石碑がひっそりと佇んでいた。
耕作が終わり減水の時期になるとハマシギ、シロチドリやコサギ、ダイサギ、アオサギのサギ類の大群が飛来する。冬季にはカモがピーク時には1000羽を数えそれにまじり毎年、珍しい鳥が飛来するため、野鳥愛好家が野鳥観察のため 多く訪れる。（Wikipedia)
2013年05月15日
三豊で重大事故
昨日は三豊市と姉妹都市縁組をしているWisconsin州ワウパカから来たアメリカ人とのランチに向かったら国道の交差点でまさかの渋滞。10分遅れて到着し、20分で大急ぎでランチを食べて、大学に向かおうとしたら、今度は国道が封鎖されていることに気が付いた。
帰宅後、ニュースを見てみると母子共に亡くなるという痛ましい事故。警察はどういうわけか、現場から1kmも離れたところから交通止めにしていた。
図は都道府県別の交通事故発生割合。以前も書いたとおり、香川県は全国最悪の交通事故発生地域。特に死亡事故に限ると、全国平均の2倍で、2位の佐賀県に対しても1.2倍ある堂々のトップ。
うどん好きなのは、せっかちだからで、のんびり食べているわけではない。これも以前書いたとおり、うどん県の平均昼食時間は全国最短レベルだ。
県民性は、
・好奇心旺盛
・高い競争心
・利己的
と言われる。
よく考えたら、アメリカ的なのかも。それにしても、警察はこれに対して有効な対策を打てていない。やっていることが、「のぼり旗を手に国道１１号でドライバーに安全運転を呼び掛けた」だとかいうのだから呆れる。元々安全運転の人には意味がないし、マナーの悪い人がこれで直るなら、何十年も不名誉な記録を続けているわけが無い。
香川経済同友会は、流石に経済団体だけあって、7項目の提言をしており具体的。これらに加えて、今日も危ないと思ったのが、
・トンネル内の無灯火
・追い越し車線での居座り
など。
この点、ドイツでアウトバーンを走ると、それぞれの車がスピードに応じてルール通り走るので安心感がある。車の流れは街中でも郊外での日本より20km/hほど速い感じ。それでいて、日本と死亡事故発生率がほぼ同じというのは、ルールを守るからと考えるべきだろう。
2013年05月14日
メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ��
知人が取材を受け、「番組に出るかも」というので、「メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ��」を2日連続見てしまった。出なかった。初日は「バカか」と思ったのだが、2日目はまし。元通産官僚の坂田一郎教授(東大)がゲスト解説で出ていて、「政策創造」というのが面白かった。
従来の、�‘団蟷唆箸魄蘋�する「ターゲティング」と、�∋唆罰萋阿�活発化するよう「環境整備」ではなく、「新たなターゲティング」なのだという。
例えば、従来のターゲティングでは1970年代の半導体産業育成があげられる。その後、1980年代の貿易摩擦で米国初め欧米の非難を浴び、下火に。環境整備の代表例は、先進各国が競っている法人税率引き下げなど。今や欧州では25%に収束しつつある。
「政策創造」という「新たなターゲティング」とは、どうやら、技術革新による新たな市場を生み出すことにありそうだが、規制緩和などはこの部類か。著書など読んでみたくなった。
2013年05月13日
「円高限界点」と「為替レート最適点」
高田直芳さんという公認会計士は、日本の｢経営学」が殆ど英米の翻訳に過ぎないなかで、独自の経営分析指標を発表されていて常々尊敬している。著書は何冊も読み、このblogでも紹介してきた。英語で発表すれば、世界にインパクトを与えられるのにと残念に思っている。
さて、昨日も書いた｢為替レート」。2011年1月の高田氏の独自分析では、日本のマクロ経済レベルで見た場合の「円高限界値」は74円となり、「為替レート最適点」 は202円となる。
ということは、「円安は日本経済にとってプラス」という結論になるが、ここで二つの落とし穴がある。
一つは、この分析は3.11以前に行われていて、原発停止で年間3兆円も増えた石油や天然ガスの輸入増を織り込んでいない。昨年の貿易収支は８兆円の大幅な赤字である。高くなったからと言ってすぐに減らせる性質のものではないので、円安はマイナスに働く。
二つ目は、昨日も指摘した｢産業の構造転換をどう考えるか」という問題。分析はあくまで過去しか分析できないので、「今後どうあるべきか」は別途考えなくてはならない。自動車生産地が発展途上国に移る中で、自国での生産を維持しようと思えば、労働者の賃金がこれ以上上がることはないだろう。
高田先生には現状での分析を期待したい。
2013年05月12日
円安と自動車産業
ついに$=100円突破！自動車産業全体では、これで1兆円の増益効果だとか。
前回、円安バブルで、トヨタの経常利益が2兆円、税引き後利益が1兆円と騒いでいたのはリーマンショック前の2007年。上記の、トヨタの輸出台数を示すグラフで250万台を越えている頃だ。
一方、長年、自動車とともに日本経済のけん引役だった電機産業は見る影もない。デジタル化で殆どの家電製品は部品さえ買ってくれば人件費の安い国で組み立てられるようになった。自動車も今後EV化でその道を辿りかねない。
自動車産業が頑張ってくれるのはいいことだが、既に自動車産業が日本経済の花形になって既に50年。新たな輸出産業を確立しなければならない。
円安で、また日本経済の構造転換が遅れては元も子もない。日本経済に残された、「猶予」と見るべきだろう。
2013年05月11日
HUGO
昨晩は、毎月恒例の映画鑑賞会。地元のイタリア料理店Arcanoを貸しきって、三豊在住の英会話教師中心に運営。今回は、4月から地元の小中学校で教え始めたアメリカ人、スコットランド人、ニュージーランド人が初参加。
見たのは昨年のアカデミー賞受賞作品HUGO。良かったです。
それでも、興行収入は制作費の$180M程度。これに加え、これからDVD等の収入も入るでしょうが、制作会社GK Filmは$80Mの赤字だというから、映画ビジネスは難しい。原作はアメリカの絵本作家ブライアン・セルズニックによる『ユゴーの不思議な発明』。原作では、舞台はリヨン駅らしいのですが、映画ではパリのモンパルナス駅に変わっています。世界興行を考えるとメジャーなパリの方がいいという判断か？
リヨンは映画を発明したリュミエール兄弟が活躍した町。映画の中にも出てくる『ラ・シオタ駅への列車の到着』もリュミエール兄弟が撮影したものです。兄弟の邸宅は「リュミエール博物館」となって、現在もリヨンに残っています。私も5年ほど前に訪問しました。
2013年05月10日
オーナーシップによる顧客価値の創造
なぜ、あの会社は顧客満足が高いのか―オーナーシップによる顧客価値の創造 [単行本]
要するに、従業員一人ひとりがオーナーと同じ行動を取れるようになるか、ということだよね。
・従業員満足→顧客満足
従業員満足＜オーナーシップ
・オーナーシップ：従業員が、勤務する企業をあたかも我が身のように考え、企業やその製品、サービスの成功を自分のことのように喜び、さらなる成功を呼び込むために労をいとわなくなる状態
・オーナーシップを高めるための仕組み＝商品やサービスを提供する｢型｣との関連
�．�スタマイズ型→従業員が自らの感性で考え、顧客に尽くすことに喜びを感じている→どんな人物を採用するか
�▲罐縫弌璽汽觀植�徹底したオペレーションの改善により顧客価値を創出→採用後の教育→ゴール到達の達成感
ユニクロ大学：標準的なノウハウと技術を徹底的に叩き込む＋組織と個人が目指すべき目標、夢を刷り込む2013年05月09日
審査委員会
本blogでも何度か書いたが、企業に対する｢補助金」の類は止めた方がいいと思っている。税金という平等・公正に使わなければいけない資金を、どうしたって特定の会社に出すことになる。もっと悪いのは、審査員がともすれば、他人事になってしまうことだ。
他人事なので、面倒くさいアンケートに答えているのと同じで、審査員の評点が、無難な「良い〜普通」に集中してしまい、「審査」になっていない。会社経営をこんな適当な判断でやっていれば間違いなく潰れる。私は、｢自分でも出すかどうか」という基準で審査するので、「良い」もあれば「悪い」もどんどん付ける。
審査員の構成にも問題が多い。私が関係しているのは、中小企業への補助金だが、審査委員の大半は企業経営に関ったことの無い人だ。所謂「学識経験者」ばかり。大学の先生が悪いとはいわないが、専門分野には詳しくとも、人にモノを売ったこともなければ、資金調達に頭を下げたこともない。むしろ、大学という特殊な世界で、世間に疎い人ばかり。これで正しい審査が出来るとは思えない。
しかも、平均年齢は60歳を越えている。一人を除き男性だけ。審査しなければいけない事業案は、60代の男性を対象にした商品・サービスだけではない。これでは、どうしても判断が偏ってしまう。
この位の事は普通に考えれば分かることだが、役所からしてみれば、�，笋襪海箸六堋后�議会（政治）が決めた、�⊃該困鮃埓�がすれば結果について責任を問われる、��責任回避のため委員会を設置しよう、話。
「出しっぱなし」の補助金より、同じ資金を出すなら、ファンドにして資本参加したほうがまだよい。同じ3000万円を出すにしても、補助金で出せばそれは（間接的にしか）戻ってこない金だ。資本参加すれば、事業が成功すれば、直接リターンがもたらされる。リスクマネーが絶対的に不足している日本では税金の投入も必要だろう。
他人事なので、面倒くさいアンケートに答えているのと同じで、審査員の評点が、無難な「良い〜普通」に集中してしまい、「審査」になっていない。会社経営をこんな適当な判断でやっていれば間違いなく潰れる。私は、｢自分でも出すかどうか」という基準で審査するので、「良い」もあれば「悪い」もどんどん付ける。
審査員の構成にも問題が多い。私が関係しているのは、中小企業への補助金だが、審査委員の大半は企業経営に関ったことの無い人だ。所謂「学識経験者」ばかり。大学の先生が悪いとはいわないが、専門分野には詳しくとも、人にモノを売ったこともなければ、資金調達に頭を下げたこともない。むしろ、大学という特殊な世界で、世間に疎い人ばかり。これで正しい審査が出来るとは思えない。
しかも、平均年齢は60歳を越えている。一人を除き男性だけ。審査しなければいけない事業案は、60代の男性を対象にした商品・サービスだけではない。これでは、どうしても判断が偏ってしまう。
この位の事は普通に考えれば分かることだが、役所からしてみれば、�，笋襪海箸六堋后�議会（政治）が決めた、�⊃該困鮃埓�がすれば結果について責任を問われる、��責任回避のため委員会を設置しよう、話。
「出しっぱなし」の補助金より、同じ資金を出すなら、ファンドにして資本参加したほうがまだよい。同じ3000万円を出すにしても、補助金で出せばそれは（間接的にしか）戻ってこない金だ。資本参加すれば、事業が成功すれば、直接リターンがもたらされる。リスクマネーが絶対的に不足している日本では税金の投入も必要だろう。
2013年05月08日
しまなみ海道は尾道・今治間を結ぶ自動車専用道＆サイクリングロード。2013年05月07日
2013年05月06日
東洋のマチュピチュ
今回のサイクリングでは、私は前日に自転車で新居浜に移動。当日早朝にJRで高松を出た外人部隊と今治で合流した。 新居浜も今治も何度か訪れているが、同じ県で40-50km離れているだけとは言え、かなり違う印象。一言で言えば、新居浜は大企業の城下町で、今治は中小企業の町。
新居浜は江戸時代から、住友の経営する別子銅山で栄え、現在でも住友化学系の企業群が産業の中心。市民の多くは、そこで働くサラリーマンである。
その新居浜の観光と言えば、別子銅山の産業遺産群。何しろ、元禄時代から1973年に閉山されるまで約280年に渡り70万トンを算出し、住友財閥の基礎を作った銅山である。坑道は全長700キロメートル、また最深部は海抜マイナス1,000メートルにもおよんだというからスゴイ。日本で人間が到達した最深部である。（Wikipedia)
山の上にある遺産群は「東洋のマチュピチュ」として売り出し中。
標高750mの山中にある東平は、大正5年から昭和5年までの間、別子鉱山の採鉱本部が置かれ、社宅・小学校・劇場・接待館が建てられるなど、昭和43年に休止するまで町として大変な賑わいをみせていました。
2013年05月05日
手袋資料館（グローブ･ミュージアム)
福山に「はきもの博物館」があれば、東かがわ市には手袋資料館（グローブ･ミュージアム)がある。
東かがわ市は、手袋全国生産の90%以上を生産する国内最大の産地であるだけでなく、ここに本社を置く企業が世界で生産する手袋数量及び金額は世界シェアトップである。
この地に手袋産業が起こったきっかけは、明治19年に地元の寺の息子両児舜礼が近所の娘タケノと大阪に駆け落ちしたこと。タケノは生活のため、大阪でメリヤス手袋の賃縫いを始める。
これに大きな需要があることを知った両児は、5年後に父の仏事に帰京した際、親戚を連れ帰って事業拡大を図る。
これがきっかけとなって、船場へ手袋を供給する産地としての東かがわの発展が始まる。
第一次大戦で大打撃を受けたドイツに代わり、東かがわがメリヤス手袋生産の世界的生産地となる。
地元での生産は1960年代まで拡大するが、高校進学率が上がるにつれ（昭和40年には香川の高校進学率は80%を超えている-これより高かったのは東京・神奈川・広島のみ）、生産の中心となる中卒の採用が次第に困難になり、1970年代からは海外での委託生産が始まる。
当初は、台湾･韓国。1980年代には中国での生産を始めている。その中国でも人件費の高騰とともに、現在の産地は東南アジアやインドなどに分散されつつある。
本件については、中核企業の一社に取材し、海外展開のケーススタディとして近々公開予定。
2013年05月04日
戦艦武蔵
戦艦武蔵 (新潮文庫) [文庫]
第二次世界大戦の戦艦といえば｢大和」が有名だが、大和型戦艦には民間造船所で造られた2号艦「武蔵」があった。大和が造られたのは呉の海軍工廠で、武蔵は三菱重工長崎造船所で造られた。基準排水量65千トンの船体は全く同じ設計だが、豪華客船も手がける民間造船所で造られたことから、内装は大和より立派だったと言う。艤装も改良されている。
当時世界最大の戦艦であり、その後これを越える戦艦が造られることはなかったので、今だに史上最大、最強の戦艦だ。竣工した途端に、時代は戦艦を中心とした艦隊決戦の時代ではないことが分かり、それ以降、日本でも世界でもこれを超える戦艦が造られなかった。現在、世界中に現役の「戦艦」なるものは存在しない。
6490万円の巨費と、休みのない突貫工事でも製造に4年半を費やした武蔵は、殆ど活躍することもなく、就役後2年で味方航空隊の支援が全く無い中、米航空隊になぶられるように攻撃され、レイテ沖海戦で沈没。推定雷撃20本、爆弾17発、至近弾20発以上は軍艦史上最多・空前絶後の被害である。
それまで沈没しなかったというのは、「不沈戦艦」と言われただけのことはある。最後は、設計段階で想定されていなかった航空機による魚雷攻撃で、甲鉄を留めるリベットにゆるみが生じて、そこから大量の海水が侵入したと、最新の研究で推定されている（動画）。
戦略の失敗を戦術で補うことは出来ない。
2013年05月03日
スローシティ
スローシティ 世界の均質化と闘うイタリアの小さな町 (光文社新書) [新書]
「町全体のために個人の自由を制限できるか」（例えば、街並みの統一）と、「景観のために不自由を受け入れられるか」（例えば、自動車の乗り入れ制限）が日本での実施のポイントかな。
スローシティ＝1999にイタリアで生まれた5万人以下の小さな町のネットワーク
140:「せっかくの美しい山の風景を、白いガードレールが台無しにしている」
日本に来たイタリア人
55:古いものと新しいもの、伝統と最新技術、その調和が肝心
あとがき 場所のセンスを取り戻すための処方箋
�ー匕鬚両譴鬟疋鵐疋鸛�やそう
「人が生きていくうえで根源的なもの、それは環境であり、人間サイズの、ほどよい大きさの町」
パオロ・サトウルニーニ
�¬ノ賄�な個人店は、意地でも買い支えよう
��散歩をしながら、地元のあるもの探しをしよう
「グチから自治へ」「ないものねだりから、あるもの探し」
地元学 吉本哲郎
�い罎辰�り歩いて楽しめる町
旧市街の交通規制
�イ匹Δ擦笋襪覆蕁△△辰閥辰�奇抜な祭りを
��水がただで出てくるありがたさ
�Д┘優襯�ー問題は、長い長いスパンで考えてみよう
��そろそろ、人を惹きつけるような美しい町を創ろう
2013年05月02日
組織能力の経営論
組織能力の経営論 (Harvard Business Review) [単行本]
MBAでも｢組織論」を教えているわけだが、それが何故か大学で実施されない。文科省は国立大学だけで毎年1兆円以上の運営費を交付しているが、運営体制を変えない限り100年経っても世界から留学生が憧れて来る大学にはなりようがない。
227:トヨタ生産方式≠かんばん方式・アンドンコード・JIT
＊トヨタの成功の秘訣は社員のマインドセット
「可能な改善は何か」仮説→検証
１．The Knowledge-Creating Company 野中郁次郎
暗黙知（tacit knowledge)
メタファー→アナロジー→モデル
２．｢学習する組織」の実践プロセス David A.Garvin(HBS)
�…蟲繊�Meaning
学習する組織とは、知識を創造、習得、移転するスキルを有し、既存の行動様式を新しい知識や洞察を反映しながら改革できる組織
�▲泪優献瓮鵐函�Management
⑴システマチックな問題解決
⑵新しい考え方や方法の実験
⑶自社の経験や歴史からの学習
⑷他社の経験やベスト･プラクティスからの学習
⑸迅速かつ効果的な知識の移転
�Ｉ床全霆燹�Measurement
｢測定できないものは管理できない」
現場従業員の仕事を｢なんであるか」を理解することとすれば、トップの仕事は「何であるべきか」を理解すること(野中郁次郎)2013年05月01日
学習する組織
学習する組織 現場に変化のタネをまく (光文社新書) [新書]
「まちづくり」に関りだして、組織開発の必要性を再認識している。昔、高間さんの研修を受けて良かったので、読んでみた。
デジタル化で、「話し合いのスキル」が低下しているのかもしれない。
223:TQC→話し合いのスキル
225:ダイアログ＝テーマを決めない話し合い＝一緒に考えるプロセス
226:場の設定
・オフサイト
・自然環境
・机なし、椅子だけを円形に
・＜20人（それ以上はグループに分ける)
・ビジネスカジュアル
227:GRIP
Goal=どのようなアウトプットを出すのか
Role=参加者の役割
Impact=なぜこういったミーティングをするのかという背景や意義
Process=ミーティングの進め方と時間を決める
230:チェックイン
・名前と、｢今の正直な気持ち」「気になっていること」などをありのままに、一分程度語ってもらう
・順番を決めないで、話したいと思った人から始める
・全員が話し終えたら研修の中身に入る
・人の発言に対して質問したり、突っ込んだりしない
＊お互いが抱えている状況や背景を黙って聴く→ジャッジする気持ちを抑える
→指名されなくても話したいときに自分から話をすると言う方向付け
組織には、ディスカッションとダイアログの両方が必要 
