2012年09月
2012年09月30日
Farewell Note
会長退任にあたり、同窓生にこんな挨拶を送りました。その一部を添付します。
Windsor CastleはLBSの並びにあるPub名です!
Sometimes I wonder why I am so passionate when it comes to the School. I rarely take part in alumni activities of Waseda, where I did my bachelor's. Maybe it is because I "chose" to study at LBS and all the "difficulties" that it presented. I did choose Waseda, but this did not involve much determination. Based Shikoku, I just applied to a few colleges in Tokyo that I had heard of, and I went to the one that simply accepted me. And my parents paid the tuition fee.
Choosing LBS was very different. It was a big decision to leave the good job I had at JAFCO, a venture capital arm of Nomura. Also, I had never lived abroad. Arriving in London in 1989, amongst 8 Japanese students I was the only one without sponsorship. My funds, from selling JAFCO shares which had gone public a year earlier, diminished pretty fast in the unexpected high prices of London. I had to live on cereal for breakfast, ham and cheese sandwiches for lunch and spaghetti for supper, day in day out! A pint of beer on Friday night at Windsor Castle and all-you-can-eat deal at the dorm cafeteria on Saturday were my biggest fun of the week. (Yes, there was a dormitory in the A Wing back then.)
The most embarrassing incident I still recall today happened in the Marketing class in thefirst year. An English classmate, although I forgot the context, made a remark "Japan is a copycat. There is nothing original from Japan." All the class turned their heads to me because I was the only Japanese in my class. This outrageous statement made me feel mad. My face turned red, my hands were shaking and... I was speechless! I was so upset and I could not even think in Japanese before countering her argument.
I believe everyone has his/her own LBS experiences, both highlights and challenges. Forme this means the School did not only give me knowledge, but it also "forced me to think." Think about my career, my life, my country and the world. A real challenge as I came out ofthe Japanese education system, which does not put much emphasis on to that skill. So, after all, I thank the School. I thank the School and I want it to be one of the top business schools in the world, ALWAYS!
2012年09月29日
嫉妬の国、日本
「人間、死ぬような思いをして徹底的に考える経験をすると、次からは、そのレベルまで瞬間に行けるようになる」と思っている。つまり、Level 5まで深さがあるとしたら、殆どの人はLevel 1か2。なので、Level 3以上の人から見透かされている。
やはりLevel 3以上の人には経営者が多い。修羅場をくぐってそうなったのだろう。そういった人はよく、
「必要な情報が飛び込んでくる」
とか、
「次に何が起こるか分かる」
という。
今週来ていただいた横石社長もそういう表現が話の端々に出てきた。流石！と思ったのが、先日ブータンに行っての感想。
「ブータンは嫉妬心をコントロールする社会」
なのだそうだ。嫉妬心を上手にコントロールできているから、貧しくても幸福度が高い。
これに対して、日本は、「嫉妬心を煽る国」だという。『みのもんたの朝ズバッ！』など典型らしい。私も、一度見て、ひどかったので、二度と見ていないが。司会のみのもんたは芸能界一の収入らしいので、日本では、「嫉妬を煽るほど儲かる」とも言えそうだ。
2012年09月28日
President Emeritus
2期6年間務めたLBS日本同窓会会長を昨日退任。これを機に、同窓会の歩みを振り返ってみる。
1996-7 K先輩がMLの整備。初の全体「同窓会」開催。初回70人以上の出席者だったが、2回目、3回目と段々出席者が減り、最後の開催では30人を切った。
1998 活動停止期
1999 1998年にLBSのDeanとなったJohn Quelch（CBE, 現在は上海のCEIBSの学長)の発案で、Global Advisory Boardが発足。日本は麻生泰氏（麻生セメント社長）がQuelchとOxfordの同窓という縁で選ばれる。
麻生社長から招集がかかり、7-8人の同窓生有志が麻生セメント東京本社に集合。麻生社長から、 日本での同窓会活動の状況について質問。この2年間活動が無いことが分かり、お叱りを受ける。
2000 自営業で比較的時間の自由の利く私が同窓会活動を再開することにする。 前回の経緯の分析から、以下の点を変更する。
・二部構成
Part 1 主に同窓生を講師とする講演
Part 2 懇親会
それまでは懇親会だけであったが、多忙な卒業生が多く、ただ「楽しく歓談」だけでは来ない。そのため、「何かを学べる」「誰か新しい人に会える」構成とした。
講演会では、各界で活躍する同窓生に無償で講師をお願いし、また、同窓会という「閉じた組織」であることを活かし、業界の話を率直に話してもらうことで、「他では聞けない話が聞ける」と評判になった。初回の講師は、トレンドマイクロのネギ社長。インド人唯一の日本の上場企業社長。
・ゲスト参加の容認
会場に余裕があれば、同窓生がゲストを連れてくることを許可した。当時MLで連絡がつく同窓生は100名程度。そのうち同窓会に足を運ぶ、関心の高い同窓生は半数程度に限られるので、何度か開催するうちに「いつも顔ぶれが同じ」ということになる。同窓生に新たなネットワーキングの機会を提供するため、また、同窓生に同僚・友人を同窓会に連れてくる「特権」を与え、同窓生であることのメリットを感じてもらうため、「ゲスト参加OK」とした。完全オープンではなく、同窓生が知り合いを連れてくることで、参加者の質を担保した。
・懇親会の簡素化
90年代の実施期は、ホテルの宴会場を借り7000-9000円で実施していた。2部構成にして懇親会の開始時間が講演の後で遅くなったこともあり、簡素化し会費を3000-5000円とした。講演が面白く、成功した時ほど、参加者は会話に夢中で、飲食が進まない。これで十分だった。その後の実験でも、会費が5000円を超えると参加者が減ることが分かった。
・Reminderに参加予定者の表を載せた
「あの人が来るなら私も出よう」ということがある。なので、約一月前に開催の案内をした後、1週間ごとに集計した参加予定者の表を付けて再案内した。現在では、FBのイベント開催機能を使うなどして、これが自動でできるようになりつつある。
2000-2003 こんな工夫をすることで、 年間4-5回の開催で毎回30-70人の同窓生＋ゲストが集まるようになった。公式な同窓会組織はなく、ボランティアとして自分1人で講師者への依頼、会場手配、当日の司会を行った。また、同窓会の模様は必ずAlumninews（同窓会誌）に写真付きで投稿し、MLで把握できていない同窓生にも活動状況を知ってもらうようにした。
2004-2007 4年の間Alumninewsに毎号日本同窓会の活動が載り、LBS内で日本同窓会が「世界で最も活発な同窓会」として注目を集めるようになった。大学から指名で、International Alumni Boardの理事に日本人として初めて就任。毎月の電話会議に加え、仕事もないのに、年2回ロンドンでの会議に参加。
2004-2005 仕事の都合で高松に引越。これを機に、同窓会規約を作り、K先輩に初代同窓会長をお願いして同窓会活動から退く。
2006-2009 初代同窓会長が任期半ばで退任。丁度、東京に拠点も戻ったので、2代目会長に就任（1期目）。
2009-2012 同窓会長2期目。昨晩の会長交代セレモニーにはロンドンから学校を代表してIACメンバーがはるばる参加してくれた。大学からの記念品としてAquascutumのカフスを頂いた。写真では見難いが、当然、LBSロゴ入り。2008年にAlumni Service Awardを頂いたときはAquascutumの銀皿。どうやら、LBSグッズは全てAquascutumらしい。
今回、私もよく知っている良い人にバトンタッチできたので安心している。これから一年間は同窓会規定により、President Emeritus（名誉会長）となる。
2012年09月27日
阿波女
ついに、�蠅い蹐匹蠅硫�石社長がGSMに登場！本当は、後期授業の外部講師一番手のはずが、当日の大雨洪水警報で今週になった。
今でこそ「葉っぱビジネスのいろどり」と言えば全国に知られ、社員を募集すれば、全国の有名大学から応募が殺到するという。しかし、聞けば聞くほど、尋常ではない苦労を乗り越えて今の成功があることが分かる。のっけから、「否定されること」の連続なのだ。
詳しくは上記リンクを見てほしいのだが、衝撃を受けたエピソードの一つが、
・１６年間家庭に一銭もお金を入れていない
という事実。
しかも、当時の横石さんは経営者ではない。農協に勤めるサラリーマンである。28歳でこの事業を思いついて以来、どうやったら葉っぱが商品として売れるかの調査のため、月給が10万円、20万円の時に、その全てを料亭巡りに費やす。
調査の初期のころは「業者」として料理人に話を聞こうとした。ところが、しきたりにうるさい世界で、紹介もなく来た農協職員を全く相手にしてくれない。ある時、料亭の調理場に忍び込んだのが見つかり、激怒した板前に包丁で切り付けられ重傷を負う。
驚いた妻に、「そうまでしてこの事業がやりたいの？」と聞かれ、「やりたい」と答えると、奥さんにこう言われたそうだ。
「あんたがそんなにやりたいんやったら、自分のお金で行き。家には一銭もお金を入れなくていい。」
救急病院で、夫婦でボロボロ泣きながら話し合ったそうだ。こうして、横石さんの命は救われる。しかし、まさか、本当に16年間もお金を入れてもらえないとは、奥さんも思わなかったかもしれない！
教室では涙ぐむものが続出。私は、昔から四国でいわれる、この言葉を思い出した。
「讃岐男に阿波女」
「阿波女の特性として困苦によく耐える、芸能に優れている、才覚があるなどがあげられる。」（徳島新聞）
考えてみれば、いろどりのビジネスも主役は平均年齢70歳の阿波女だ。彼女たちに、「居場所と出番を与えた」ことにこのビジネスの本質がある。
2012年09月26日
満濃池
日曜日朝、粟島での合宿を切り上げ、香川大学公開講座「讃岐ジオサイト」のフィールドワークで満濃池へ向かう。雨上がりの道で自転車で転んでしまい、右腕を強打。自宅で車に乗り換え。
満濃池は、言わずと知れた日本最大の農業用ため池。以下、まんのう町の案内から。
「藩政時代の讃岐の特産品は、砂糖・塩・綿で、讃岐三白と呼ばれていましたが、何れも年間気温が高くて雨の少ない瀬戸内特有の気候の賜物でした。この気候に加えて、香川県は山が浅いために河川によって灌漑用水を得ることが困難で、昔から溜池を築いてこれを補ってきました。従って溜池が多く、県内の現在の溜池総数は約1万6千で、全国の溜池総数約22万のうちの10％近くを占めています。灌漑用水の比率を見ると、県内の水田約2万9千町歩の内、溜池掛51％、河川掛37％、地下水によるもの12％と溜池に水源を求める水田が多いことが伺えます。また、溜池掛の水田面積の実に16％に相当する面積の溜池が存在しているため、県内の至る所で溜池を見ることができます。」
満濃池が現在の地に出来たのは701年だが、当然、その時代に今日のような巨大池を作る技術と資本蓄積はなく、幾度もの決壊・再構築を経て現在の池になっている。1300年間のうち、池が存在した期間より、無かった期間の方が多いようだ。
その間、 821年には唐帰りの空海が派遣され、唐で学んだ土木学を生かして、わずか3ヵ月足らずで周囲2里25町（約8.25km）面積81町歩（約81ｈａ）の大池を完成させたと伝えられている。
2012年09月25日
海ほたる
「海ほたる」と言えば、東京ではアクアラインの休憩所だが、本物のウミホタルは米粒より小さな節足動物だった！
今回ル・ポール粟島に宿泊し、そこの名物が「海ほたる観察」。どうやるのかと思ったら、海に仕掛けをしておいて、肉食系のウミホタルのために肉を入れておく。夜行性のウミホタルは夜になるとエサを求めて海底から海上に出てくるのだそうだ。瓶の中に集まったウミホタルを網で濾す、というわけ。
写真は、ウミホタルをグラスに入れたところ。「青色発光の目的は外敵に対する威嚇で、刺激を受けると盛んに発光する」ということで、スプレーで水を吹き付けたりする。さらには、ウミホタルを手ですくって、海面に叩き付ける。
そのくらいは大丈夫なのかもしれないが、今回は途中で雨が降ってきたため、急きょホテルロビーに場所を移し、今度は床に置いた発泡スチロールの箱にウミホタルを叩きつける。電気を消して、確かにきれいなのだが、観察に使われたはウミホタル即死か。
この発光物質は、ウミホタルが死んでも残るらしく、戦時中にはウミホタルを捕獲して発光物質を集め、一部軍事目的でも利用されたらしい。ほとんどは、南方戦線まで運ぶ船の中で湿気にやられ、使い物にならなかったという。
2012年09月24日
粟島芸術家村
土曜日午後は「粟島芸術家村」へ。ここは、休校中の粟島小学校を芸術家に4か月間アトリエとして提供し、その間の宿泊費も県と三豊市が出す、いわゆるArtist in Residence。香川では２か所目らしい。年間に３回募集され、毎回２-３名のアーティストが選ばれる。
木造校舎の窓から覗いてみたら、顔を出してくれたのが笑顔の素敵な麻生祥子さん。金沢出身で、大学で美術を学んだあとは、高校の美術教師を３年間やっていたとのこと。今時、高校で美術を教えるのは大変みたいですね。学校にもよるんでしょうけど。
制作中の作品を見せてくれた。粟島には、明治期から会員養成学校があった関係から、元船乗りが多い。彼らのお宅からモノを拝借し・・・作品は来年の瀬戸内芸術祭で見てください！
2012年09月23日
ブイブイガーデン
土曜日、学生との合宿で粟島へ。粟島訪問は5月に「外国人と行く粟島探検ツアー」で行って以来。
今回、真っ先に訪問したのが、ブイブイガーデン。ここは作者である松田悦子さんが自宅前の畑に作った庭。
10年前に、使われなくなった養殖用のブイが島のいたるところにうず高く積まれているのを見て閃いたのだという。以来、ブイを加工して人形作品にするのと同時に、畑に花を受けて「ガーデン」にしてきた。
昭和19年生まれだという通称えっちゃん、メチャクチャ明るい。作品の人形そのまま！毎日笑っているから、健康診断にも行かなくていいのだそうだ。
2012年09月22日
都市人口の変遷
昨晩は、総務省出身の三好先生が外部講師。資料の中に、興味深い表があった。
１８７６（明治９） １９２０（大正９）
１ 東京 1,121,883 １ 東京 2,173,201
２ 大阪 361,694 ２ 大阪 1,252,983
３ 京都 245,675 ３ 神戸 608,644
４ 名古屋 131,492 ４ 京都 591,323
５ 金沢 97,654 ５ 名古屋 429,997
６ 横浜 89,554 ６ 横浜 422,938
７ 広島 81,954 ７ 長崎 176,534
８ 神戸 80,446 ８ 広島 160,510
９ 仙台 61,709 ９ 函館 144,749
１０ 徳島 57,456 １０ 呉 130,362
１１ 和歌山 54,868 １１ 金沢 129,265
１２ 富山 53,556 １２ 仙台 118,984
１３ 函館 45,477 １３ 小樽 108,113
１４ 鹿児島 45,097 １４ 鹿児島 103,180
１５ 熊本 44,384 １５ 札幌 102,580
１６ 堺 44,015 １６ 八幡 100,235
１７ 福岡 42,617 １７ 福岡 95,381
１８ 新潟 40,776 １８ 岡山 94,845
１９ 長崎 38,229 １９ 新潟 92,130
２０ 高松 37,698 ２０ 横須賀 89,879
明治初期といえば、まだ江戸の名残の残るころ。この時、徳島は全国で第10番目の都市だった！四国では第2位に高松が入っている。因みに、現在の人口は、
１．松山 516千人
２．高松 420千人
３．高知 341千人
４．徳島 263千人
で、徳島は四国の中でも最小。何れの市も周囲の町との合併を繰り返したのちの数字なので、明治時代の人口との単純比較はできないが、松山の発展と、徳島の没落（失礼！）が顕著。
没落の一因は、徳島藩の財政を支えた藍産業が、明治後半になってドイツで発明された化学染料によって駆逐されてしまったことにある。他にも、藍産業の衰退をきっかけに、以前より商業的結びつきの深かった大阪に資本が流出してしまったのではないか？とも考えられる。
今度調べてみたい。
2012年09月21日
チェンマイ大学
「チェンマイ大学との合同シンポジウム」なるものがあり、私も最終日のパネルディスカッションに加わることになった。"Healthy Aging and Sustainable Society"というテーマは専門外だが、英語でのパネルディスカッションということでお鉢が回ってきた。
2か月前に出演依頼があってから当日の今日まで何の音さたもなし。この辺は、流石、大学。こちらが不安になって昨日問い合わせたが、入れ違いで話ができないまま当日を迎えた。
相手もNativeではないので、割合と気楽にできた。資料は、最終日の午後ということも考慮し、できるだけ単純にして、写真を多用。最後は短い動画も入れた。おかげで好評だったと思う。
いろいろ話していると、「ひょっとしてチェンマイ大学はスゴイのでは」と思ってきた。調べてみると、タイでは通常2-3位にランクされている大学らしい。チェンマイは古都でもあるので、日本でいえば、京大という感じか。QSアジアランキング2012では91位で、岡山大学と肩を並べている。あの美人で話題のインラック首相の母校でもある。
パネル終了後、ビジネススクールの学長が寄ってきて、「（これで4回目の合同シンポジウムだが）香川大学にビジネススクールがあるとは知らなかった。是非、交流を始めよう。」という。いや、こちらも、タイの大学にビジネススクールがあるとは知らなかった。
どう実現するか楽しみ。
2012年09月20日
自分の通帳が欲しかった!
今週、外部講師で来ていただいたのは、からり直売所運営協議会の野田文子名誉会長。観光庁の「観光カリスマ」にも認定されている。
からり直売所は、愛媛県内子町にある農産物直売所。二十歳で近所の専業農家に嫁いだ野田さんは、農業のことを面白いと思ったことはなかったそうだ。舅や夫の指示のもと、特定の農産物を大量に作り、農協を通じて出荷する。自分の自由になるお金は月2万円の「小遣い」だけ。自分名義の預金通帳もない。
それが、直売所が出来たことで起業家精神に火が付く。顧客の顔を見ながら、多品種少量生産した農作物を売る。作り方も売り方も「自由」で、「工夫」すれば売り上げとしてすぐ跳ね返ってくる。農業で初めて「感動」し、200万円から始まった年間売上は毎年上昇、やがて1000万円を超えるようになる。
これだけ稼げれば、勤めに出るより余程いい。後継者に困っていた農家も、稼いでいるところは自然と後継者ができる。
大量生産していた時は、病害虫の対策や出荷期間を長くするため、農機具を購入したり、農薬を使わなくてはならなかったが、直売を始めてからは、旬のものをその都度少量出せばいいので、農機具も農薬もほとんど要らなくなったそうだ。これも、興味深かった。
2012年09月19日
Cool Japan
秋は学会の季節。「地域デザイン学会」初の全国大会で、再び明治大学へ週末行った。
基調講演は、A.T.カーニー日本代表の梅澤高明氏。タイトルは、「クールジャパンと地域イノベーション」
2010政府の「新成長戦略」を受けて、「クール・ジャパン官民有識者会議」が設立され、梅澤氏も参加。今年7月に発表された「日本再生戦略」でも、「2020年までに17兆円の関連市場を創造する」となっている。
下記にあるように、コンテンツには日本の強みがあるのだが、「海外市場に関する知見やネットワーク、流通との交渉力、ブランド構築のための投資力などの壁」のために、利益の大半を海外のライセンス先に（あるいは著作権を無視した海賊版に)持っていかれているのが現状である。
この分野の専門家育成が望まれる。
Whyクリエイティブ産業？
１．製造業の海外移転→新たな成長産業の必要
２．クリエイティブパワーが全産業に必要
デザイン、ライフスタイルなどの「感性価値」
ブランド力
３．国際社会における国力増進
ソフトパワー
クリエイティブ産業における日本の強み
１．文化と階級を紐づけずにA級もB級も分け隔てなく楽しむ「フラットさ」
２．海外のコンテンツを抵抗なく受け入れる「受容性」と、これらを既存のものと自由自在に混ぜ合わせて新たな価値を生み出す「編集力」
３．巨大なロングテールの集合体である「文化の多様性」
2012年09月18日
米国製エリートは本当にすごいのか？
米国製エリートは本当にすごいのか?
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慶應SFC卒で、東洋経済に入社した記者である著者が、2年間休職してスタンフォード大学院に留学。国際政治学を学んだ。その体験を通しての、米国エリート論、あるいは、エリート教育論。
ベンチャーを研究する身としては、「MBAの保証があるから、ハイリスクに挑戦できる」という指摘は面白かった。つまり、リスクの高いベンチャーに30代で挑戦して失敗しても、「MBAがあるから、また大企業に戻れる。」そういう「保証」があるから、リスクに挑戦できるのであって、それは合理的な判断なのだ。
日本では、MBAがそこまでの保証にはなってないが、iModeで有名な夏野剛さんの例はそれに近いかもしれない。夏野さんは、早稲田政経→東京ガス→ Wharton MBA→ハイパーネット副社長（その顛末は『社長失格』で有名）→NTTドコモ→慶應教授。
普通、潰れたベンチャーの経営者がNTTドコモのような大企業に中途入社するのは不可能だ。そこは、ドコモでインターネットビジネスを立ち上げようという絶好のタイミングと、 Wharton MBAという「保証」の両方があったからかもしれない。尤も、それが通用するのも30代までだが。
246:「独立の気力なき者は、国を思うこと深切ならず」福沢諭吉
144:いまだにWW2や、バブル崩壊の教訓を学んでいない日本
⇔過ちを修正し教訓を継承する米国
89:MBA＝保証
保証があるから、ハイリスクに挑戦できる
指導者のクオリティの違い←エリート育成システム2012年09月17日
My New Road Bike
香川に移って自転車に乗る機会も増え、「大学まで車と同じ時間で行く」（36kmを1時間）という目標も出来たので、ロードバイクを物色していた。クロスバイクではこの間の80分が限界か。脚力を大幅に上げれば別だけど。
新車だと10万円以上するので、中古で探していたところ、ヤフオクで適当なものを見つけ落札。東京での学会を待って、週末、海老名まで取りに行った。
待ち合わせ場所に現れたのは外国人。それはいいのだが、現物を見せて貰ったら、商品説明と違う。GIANTのDefyシリーズには1-3まであって、フレームは同じだが、使われているコンポが違う。それによって値段が14-8万円と大きく違う。
ヤフオクに掲載されていたのはシリーズ最高峰のDefy 1。シマノの上級コンポ105装備。ところが、現物はDefy 2。新車で4万円違う。
取引中止か、値下げ交渉か。海老名まで来ているし、落札代金は先方の要求で送金済みだ。値下げ交渉してみることにする。
それから30分、試乗したり、ネットで価格を確認したりして、交渉。結局、「ここまで来て」に勝てず、まあまあの値段で妥協。日本人の淡白さを再認識。どうも、面倒くささが先に立つ。
交渉成立後に聞いたら、相手はイラン人。そうと知っていれば、それなりの心構えで来たのに！バザールで鍛えておくんだった。
2012年09月16日
めいじろう
「地域デザイン学会」初の全国大会で再び明治大学へ。
今回は、4月に就任した福宮学長の「明治大学の地域連携戦略」と題した特別講演もあった。こうした関係者の努力を聞くと、なるほど、昨今の明治人気は「イメージ戦略だけではない」ということが理解できた。
ところで、明治大学関係者のプレゼンの中にしばしば出てくるのが、このキャラクター。公式キャラクターで「めいじろう」ということ。2009年12月、学生や教職員からの公募で決めたそうだ。
どうも、私の昔の感覚からは、明治の無骨なイメージと相いれない。時代におもねり過ぎじゃないのか、と思ってしまうが、今は「これが明治」なのか。
それより、男性便器上に貼られた、「一歩前へ！」の方がピッタリくる。どうせなら、その前の行に、「明治の男から」も付けると更にいいのでは。
2012年09月15日
高松ファイブアローズ
高松ファイブアローズは、高松にあるbjリーグのプロバスケットボールチーム。2006年に穴吹工務店により設立され、初年度に全国準優勝。その後も3年間勝率6割を割ることのなかった強豪チーム。
ところが、2009年に穴吹工務店が倒産したことで、翌年チーム運営会社も破綻してしまう。負債総額1.2億円。通常、破綻すれば、法的整理を経て債務の減免が行われるが、なぜか負債をそのまま引き継ぎ地域球団として再出発。
この経営を引き受けたのが、経済産業省のキャリア官僚だった星島社長。MBA留学先のクレアモント大学ドラッカースクールでベンチャーに触れ、帰国後はベンチャー支援部門を志望。だが、回されたのは中小企業庁で、中小企業に国税を投入して資金を借りやすくするという仕事だったという。ベンチャー企業が伸びるためには、むしろ、経営革新を怠り時代遅れとなっている企業には退出してもらう必要があるが、全く正反対の仕事をしていた星島社長は悩んでいたという。
20年前、殆ど何もなかったプロサッカーは日本に定着した。星島社長が分析する、プロスポーツが日本に定着するための条件。
・世界で活躍する選手が出ること
・日本チームが世界試合で戦うこと
日本に根深い「嫉妬」の文化を克服するには、海外コンプレックスの利用が未だ必要ということか。情けない話だが、オリンピックでは盛り上がるバレーボールや、いや、サッカーでさえも国内リーグの人気が今一つであることを考えれば、正しい分析と言わざるを得ない。
2012年09月14日
世界の神山
縁あって大学赴任後、既に二度訪問した「葉っぱビジネス」の上勝町と、隣の「Artist in Residenceとサテライトオフィス」の神山町。その神山町での「仕掛け」を20年やっているNPOグリーンバレーの大南理事長が大学の講義に来てくれました！
20年前に大南理事長がNPO活動を始めた時の人口は8500人。既に、1960年代のピーク時に比べると半分です。現在は6300人。しかし、ついに、昨年、社会増となりました！つまり、転入者の数が転出者を上回ったということです。（全体では、自然減の影響が大きく、人口減少に歯止めはかかっていない）
神山中学の生徒に聞くと8割はこういうのだそうです。
「神山が好き・・・でも、仕事がない」
そこで始めたのが、サテライトオフィスだったということです。東京のIT企業が、わざわざ徳島の山の中にオフィスを作る。そこで、東京からやってきた社員が働く。
これを見れば、中学生も、その親も、「仕事はあるんだ。ないとしたら、自分のせいだ。」と考えざるを得ません。
NPOの組織運営については、「出入りが自由で、オープン。変わり者や外部者を受容する。」を旨としているそうです。今では、この精神が町中に広がっているようです。
2012年09月13日
委員会
大学に入って、授業を始めたのはもちろんのことだが、それ以外に増えた仕事が「委員会」。学内だけでなく、地方公共団体、つまり、県や市から各種委員会への就任要請をいただき、いくつか就任している。
今週もあったのは、地元の市が新たに廃校された小学校を利用して作ったインキュベーション施設の「入居者審査委員会」。
出来たばかりで注目度が高かったこともあるのだろう、応募が多く、1社当たり10分のプレゼン＋5分の質疑応答+5分の審査時間、つまり合計20分でも、朝9時に始まった委員会は、昼休みを挟んだうえで、4時まで掛った。丸一日の仕事。しかも、審査資料を前週に渡され事前に読んでおく、という「宿題」付き。
これで日当が6500円。高校生のアルバイト並の時給で、事前の準備時間まで入れれば最低賃金にも触れそうな勢いである。（笑）
大学も「地域貢献」と位置付けて奨励しており、社会還元のボランティアだと考えればいいのだけど、それならそれで、「精神的満足」を高める工夫が欲しいものだ。
例えば、昼の弁当の用意もされてなく、「好きにしてください。食堂は13階です。」だけ。仮に、無報酬であっても、市長との会食が用意されていて、市政について意見交換したり、委員会の意義や状況について歓談できるのであれば、そちらの方が満足度は高いだろう。
また、応募全てを「平等」に審査させる、というのも考え物だ。書類段階で明らかに準備不足なものまで全て委員会に回ってきて、同じ時間をかけて審査する。行政側であらかじめスクリーニングして欲しいものだが、「条例で、委員会が審査するとなっている」のでダメなのだという。
私には、「安い報酬で委員会に全てを委ねられれば楽」と言っているように聞こえるのだが、どうなのだろう？どうも、役所の責任回避行動の一部にも見える。
こうして、世の中には、国から県、市町村にまで「委員会」がはびこる。
2012年09月12日
石の上に3年、川の上に10年
後期2週目の外部講師トップバッターは、NPO法人「新町川を守る会」の中村理事長。
新町川は徳島市街を流れる川で、ご多分に漏れず、高度成長期にどぶ川化。昭和40年代には、阿波踊りの際、余りに臭いので、祭りの期間中、川に消臭剤を撒いていたそうだ。
徳島市は元来、水郷都市で、街を縦横にめぐる水郷を行き交う船が交通の中心だった。それが、鉄道ができ、さらに戦後、道路交通中心になって、人は川に背を向けて生活するようになる。家の裏からは、生活排水が未処理で川に垂れ流される。
市内で育ち、「小さいころから川で遊んでいた」という中村理事長が、「これではいかん」と立ち上がったのが、昭和62年。きっかけは、川で企画した筏レースだったという。余りの汚さに愕然。周りに呼びかけて、平成2年にNPOを設立。以来、川の浄化と、川を中心とした地域づくりに取り組む。
最初は、「今更無理」と言っていた周囲も、年間を通して、大雨が降っても決められた日に月2回の清掃をする中村さんを見て、次第に会員が増えていく。それには10年掛ったそうで、中村さん曰く、
「石の上に3年、川の上に10年」
なのだそうだ。
今では、新町川・助任川に囲まれた一体「ひょうたん島」を一周するクルーズには年間5万人が参加するようになり、川の堤防は緑化された。
それでも、一歩離れた川には、相変わらず自転車をはじめ大型ゴミが捨てられているそうで、市民の意識が向上し、徳島市の全ての川がきれいになるにはまだ掛りそうだ。
2012年09月11日
カワサキワールド
三ノ宮での大満足の食事の後、まだ時間があったので、メリケン波止場へ。目当ては、ここにある川崎重工の企業博物館「カワサキワールド」
私が最初に乗ったバイクは、公式にはHONDA CB400Nですが、「非公式」には免許取得前のKawasaki Z400FX。一昔前のベストセラーで、族車にもよく改造されていました。高校の同級生と二人で中古を買って、山の中で練習！
大学生の時に長く乗ったのはAZ80で、これは事故で廃車。乗用車との正面衝突だったので、危なかったんですが、幸い、車の屋根を飛び越えて向こう側に落下し、軽傷で済みました。
相手がトラックでなくてよかった！そんなわけで、カワサキは思い出深いメーカー。バイク以外にも、新幹線や、船、飛行機の展示があり、乗り物好きには堪えられない内容です。
「カワサキ」というので、なかには川崎市にあると勘違いしている人もいるみたいですが、カワサキは創業者川崎正蔵から。薩摩藩士であった川崎は、明治政府から官営兵庫造船所の払い下げを受けて、川崎造船所をスタートさせています。
面白いのは、自分が社長にならずに、当初から専門経営者を社長に据えたこと。これが、松方幸次郎で、第一次大戦の好況を背景に、松方が欧州で収集した絵画は、「松方コレクション」として知られています。戦後、国立西洋美術館設立の母体となるコレクションです。
2012年09月10日
広東料理処 お好み焼 千代
珍しく、週末に行った店の話題。
日曜日朝からある立命館MOTでの集中講義のため、土曜日、神戸経由で大阪へ。ランチは、神戸でLBS同窓生と食べることにした。彼は大阪の製薬メーカーでCFOをしている。
案内してもらったのが、 千代。「広東料理処 お好み焼」とあり、「？」 料理番組など見ない私は知らなかったが、「料理の鉄人」の店らしい。
広東料理を数点と、最後にお好み焼。「ピラミッド焼き」というのを食べた。 これがウマい。
なお、店内には、妹尾河童の絵が数点あり、私の座ったテーブル横に掲げられていたのは、ナント、妹尾氏が正に「少年H」だった神戸二中時代に書いた油絵。1946年「全国中学生絵画大会」最優秀賞。昔から、絵が上手かったのね。
2012年09月09日
「焼きそば」で志し、「チョコ」に助けられた
後期第一週目、最後の外部講師は丸の内ホテル総料理長の山口仁八郎氏。香川の出身でもないのだが、10年前、あるきっかけから香川を訪問。うどんを食べて、「今まで東京で食べていたうどんは何だったのか」と衝撃を受け、また香川の食材の魅力に取りつかれて、以来毎月のように訪問しているという。
実は、香川は瀬戸内の魚以外にも、野菜も果物も色々ある。日本で一番小さな県なので、どれも量は獲れないが、その分、丁寧に作られるのが特徴。山口料理長は、ホテルの直営レストランで年間を通し、様々な香川の食材で魅力的なメニューを提供している。
2010年の瀬戸内芸術祭では、豊島で「島キッチン」のメニューを指導。（現在も、週末だけ営業）逆に、地元の主婦から教えて貰ったレシピもあったという。
その山口さんが、料理の道を目指したのは、中学校の時。ある晩、晩酌をしていた父親が、「仁八郎、お腹が空いた。何か作ってくれ。」と言ったのだという。焼きそばを焼いて出したところ、「美味い！お前は料理人になるといい。」といい、勉強嫌いで進学するつもりのなかった山口さんは、それで料理の道に入ることになった。
中卒で、東京タワー近くの店で修業を始めた山口氏。当時のことだ、指導はスパルタ式。1年経つ頃、音を上げて店の誰にも告げず、電車に乗って、故郷の群馬を目指した。家に入ろうとしたら、 玄関にまだ小学生の妹が立って居たそうだ。
「兄ちゃん、これあげる」
差し出されたのは、ハート形のピーナッツチョコ。 その日は2月14日だった。
16歳の山口少年は、チョコを手に、家には入らず、東京に戻った。以来、30年が過ぎた。
だから、「焼きそばで志し、チョコに助けられた」のだという。
2012年09月08日
八木総合法律事務所
昨日は嬉しい再会がありました。
昔、役員をしていたITベンチャー企業でインターンをしていた東大生の八木君（当時）が、弁護士となって地元に帰ってきたのです。事務所自体は10月にオープンだとか。
八木先生（現在）は、東京の有力法律事務所で、国際法律事務所の草分けである「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」（AMT)出身。LBS同窓生にもこちらの事務所でパートナーをやっている友人もいて、私にとっても縁の深い事務所です。八木さんは、この夏、名門コロンビア大学のロー・スクールでLLMを終了。
AMT在職中は、金融部門でファンドの設立、M&A、銀行法規制などの仕事が多かったそうです。これだけの金融部門での国際的知識と経験を持った弁護士は四国に居ないのでは？なのに、「総合」法律事務所というのは、地元市場を考慮して、少し弱気？（笑）
何れにしろ、高松が、また少し、面白くなりそうです。
2012年09月07日
病院「変わらなきゃ」
病院「変わらなきゃ」マニュアル
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本書の著者であり、現在は高松市病院事業管理者である塩谷さんがGSMで特別講義。イヤー、残暑だけでなく、アツかった！
上記の本を書かれた後、徳島県病院事業管理者に就任。徳島県営の公立病院の立て直しに獅子奮迅の働きをされた。
上記リンクのインタビューにもあるが、
・税金投入に見合う公共性、赤字でもいいと市民から理解される医療サービスの提供が不可欠
・高い質と透明性を確保
・ケチケチ作戦ではなく、医療サービスの充実で収益を増やす
という考えで取り組まれている。その考え、手法については、こちらの講演メモに詳しい。
「当たり前」なのだけど、その当たり前のことが長年できないところに、病院、特に公立病院の難しさがある。医者や看護師、放射線技師など、病院で働く多くの専門家集団。プライドも高く、民間企業のように社長の命令が絶対ではない。
私が注目したのは、その塩谷さんの原点。塩谷さんは、徳島大学医学部の卒業。在学中には徳島大学全学部の硬式庭球部のキャプテンをやっていたという。
その時掲げた目標が二つ。
� ｜賃寮鑞ゾ�
�◆‖猊�者ゼロ
�，蓮△笋覽い里△襯�ャプテンなら当然だろう。しかし、�△魴任欧燭箸海蹐忙瓩離蝓璽澄爾箸靴討遼┣蠅�ある。「テニスの上手い下手で、試合に出たり出られなかったり。例え一度も試合に出られなくても、部活動に意義を見出し、所属してよかった、と思える部にする。」という決意で部を運営されたそうだ。
坂出でも、徳島でも、すぐに結果を出した塩谷氏。今回の高松が一番厳しいという。
2012年09月06日
2015年の食糧危機
2015年の食料危機―ヘッジファンドマネージャーが説く次なる大難 (-)
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本当にこうなったら餓死者さえ出かねない。それなのに、目先のことしか考えない「国民の意見を聞く」公聴会や、官邸前でデモをする人に首相が会うとは信じられない。
終戦時日本の人口は約7000万人(昭和10年)。これが、輸入食料なしに国内で支えられる人口の目安だろう。それも、今の豊かな食生活とはかけ離れた質素な食生活での話だ。さらに、昔は近海で豊富にとれた魚介類の水揚げは大幅に減少している。
とすれば、 今より6000万人近く少ない。これだけの輸入食料が買えるのも、経済力のおかげ。その産業を海外へ追いやる政策を重ねて、どうするんだろう?
穀物相場の動きが20世紀と21世紀に入ってからでは根本的に違う
・農地や水などの農業資源の有限性が認識され始めた
・人口増加や新興国の食生活の向上で、穀物消費が急増した
世界の穀物市場を支配しているのは米国
・1973年を境に、農業を派遣維持の手段とすべく強化
日本が食糧危機に陥るきっかけは、自国の債務危機
・債務危機を起こした国の通貨は、1/3-1/4に暴落
円の暴落と穀物市場の暴騰が重なると、日本は十分な食料を買えなくなる2012年09月05日
直島は一日にして成らず
月曜日は大雨洪水警報で休講になったので、昨晩が今期初めての講義。
後期初回の外部講師はベネッセ直島事業所の笠原部長。奥様が直島の出身ということで、仕事と直島の関係が先か、奥様との関係が先なのか聞きそびれたが、長年ベネッセの直島事業の担当をされている。
直島は現在では年間50万人(延べ)の観光客が訪れる日本でも最も有名な島の一つになった。島の住民は3300人なので、その100倍以上ということになる。
20年前、直島を知る人はほとんどいなかった。実際、その頃の観光客は「海水浴客を中心に年間2,3万人だった」ということ。それが、20年で20倍になった。外人観光客が多いのも特徴で、推定2-3割が海外から訪れ、またそのうち欧米からの訪問者が6割と中心を占めるのも珍しい点。遠くからくるので滞在期間も長く、その分経済効果も大きい。
勿論、その原動力は、ベネッセの手掛ける現代美術関連事業。改めて、歴史を聞いてみると、直島とベネッセとのかかわりは1985年にまで遡るのだという。この年、ベネッセ創業者の福武哲彦社長が直島を訪問し、三宅町長が島を案内。島の南部に藤田観光が持ったまま10年間放置されていた土地の購入を決定。
哲彦社長はその半年後に急逝するのだが、後を受けついだ總一郎社長が事業推進を決定し、1987年の土地一括購入に踏み切る。
それから25年。事業は、
�〇匐，燭舛離�ャンプ場（1987-1999)
�▲戰優奪札魯Ε后�1990-)→ 現代美術
�２肇廛蹈献Д�ト（ 1998-)→地域の巻き込み
と進化してきた。
これだけのことを長年にわたりブレずにできたのは、民間企業、それもオーナー企業が一貫して手掛けたことが大きいと思う。そして、幸運なことに、本業の教育事業が成長を続けられた。今では償却前利益が均衡しており、本社からの支援がなくても自社事業だけならやっていける状態だという。「支援してもらうのが当たり前」ではなく、収益化への努力を怠らなかったこの「民間企業感覚」ももう一つの成功要因だろう。
アートは、2010年の「瀬戸内国際芸術祭」を経て、瀬戸内の他の島にも広がっている。来年は、地域が西に広がり、2回目が実施される。楽しみだ。
2012年09月04日
未来を発明するためにいまできること
未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II
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昨日から後期開始。最初の授業は大雨洪水警報で休校に。
本書の著者Tina SeeligはStanford Technology Venture Programのディレクター。彼女の起業家育成コースの集中講座を「白熱教室」で見たが、素晴らしかった。授業料が高いだけのことはある。Stanfordの授業料は四半期で$13,750。x3＝年間$41,250。日本の大学も授業料を安くすることを考えるのではなく、高くても応募が殺到するようにしないといけない。
・人は解決策を思いつくと、最善だと思えなくても、それにこだわってしまう。壁を突破するようなアイデアを思いつくには、最初のアイデアに満足せず、それを超えようとする努力が必要。
・身の回りには、問題解決に役立つ貴重な情報が無数に存在する。そうした情報を発見できるようになるために、練習によって鋭い観察力を身につける。
・クリエイティブな成果を上げるうえで、「制約」は重要。
・「解決する方法はある」と信じる
Professor Richard Wiseman, University of Hertfordshire
2012年09月03日
問題解決プロフェッショナル
新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術
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新版が出た。改めて読んでみよう。
問題解決のための思考技術＝２つの思考＋２つの技術＋実践的プロセス
思考
�．璽蹈戞璽校弭�
「既成の枠」を取り外して考える
・自分の狭い枠の中で否定に走らない
・顧客にとっての価値を考える
��仮説思考
時間や情報が限られていたとしても、必ずその時点での結論を持ち、実行に移す
・アクションに結びつく結論を常に持つ
・結論に導く背後の理由やメカニズムを考える
・「ベスト」を考えるよりも「ベター」を実行
技術
��MECE
モレが無くダブりが無い
�▲蹈献奪�ツリー
問題の根っこにある原因や解決策を探る
「ソリューション・システム」＝上記の思考と技術を使い、効率的に問題解決を行うプロセス
�＿歛蠅鮴瀋蠅垢�
��解決策の仮設をたてる
�２魴荳�を検証・評価する
2012年09月02日
40代を後悔しない50のリスト
40代を後悔しない50のリスト 1万人の失敗談からわかった人生の法則
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40代を終わろうかという私はどうすればいいのか!?
結構役立ちそう。
40代・・・人生最大の転換期←自分で仕事ができる
１．自分にとって大切なこと ３つ
２．「守り」に入ってしまった→20%はオフェンス
１６．負けない「交渉力」→大局観、共感ポイント、落としどころ
１７．伝える力
� 屬弔�み」と「落としどころ」
�▲錺鵐侫譟璽�
��事例
「つまらない人」にならない2012年09月01日
BCG流 成長へのイノベーション戦略
BCG流 成長へのイノベーション戦略
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MOT授業の準備で読み直してみる。
イノベーションに関する日本企業の特徴
�．ぅ離戞璽轡腑鵑離織ぅ廚�Integrationに偏っている
新しい知恵・知識を使って、ある一定期間内に付加価値を生み出す
グローバルに通用する顧客体験やBMのイノベーションに弱い
�▲ぅ離戞璽轡腑鵑�成功しない原因を、優れたアイデア欠如に求める
イノベーションをマネジメントするプロセスが構築されていない
�３杏凜螢宗璽垢粒萢僂�苦手
中央研究所→Open Innovation
累積キャッシュフロー（Cash Curve)で成長をコントロールしていく
