2012年07月
2012年07月31日
日本企業をグローバル勝者にする
日本企業をグローバル勝者にする経営戦略の授業
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一橋大学には、国立で行う商学部のMBA以外に、竹橋（一橋大学の発祥の地)で行う国際企業戦略研究科（ICS)がある。全国に跋扈する名前だけの｢国際」と違って、全て英語で授業している。LBSとの交換留学制度もある。2000年に開校され、教授陣もコンサルタントや投資銀行出身など民間が多い。そこの名和教授の著書。
・市場がグローバル化した今日、Porterの競争戦略の有効性が低下
�．灰好肇蝓璽澄璽轡奪�
�∈絞眠�
��市場集中
・Smart x Lean
顧客が感じる価値や差別化＋低コスト化
・「4つの資産」活用
�仝楜卆榲�
��顧客洞察
�Ａ反�DNA
�せ�業現場
多くの企業は
「4つの資産」 の一部しか使っていない。持続的に成長するには、4つの資産をバランスよく使う。2012年07月30日
2012年07月29日
国会議員との勉強会
昨晩は地元に戻って、隣の選挙区の代議士と懇談会。玉木さんと話すのは当選してからは初めてか。FBでその行動をよく拝見するが、｢大変だなー」と思う。信念実現のためとは言え、それとは殆ど関係の無い各種行事への参加。
今回集まったのは、中小企業経営者、営農者、会社員、銀行役員、市議会議員など多彩。 それぞれ身近な問題から、マスコミ報道を基にした国防問題まで脈絡無く質問。
どこから球が来ても丁寧に打ち返す、その知識と見識は見事。 それでいて、報酬は何の勉強もしてないタレント議員と変わらないのだから理不尽だ。
国土面積では38万㎢とそう大きくは無いが、東西南北に広がり、亜熱帯から亜寒帯まで気候も随分違う。貧しい国ならそれでも「豊かになる」という共通目的でまとまれるが、1.2億人もの国民がこれだけ豊かになると、 一極集中で意見集約するのは無理だ。
今の政治体制では、誰が首相になっても難しい。政治の枠組みを変えるしかないと思うのだが。
2012年07月28日
キズナ強化プロジェクト
平成24年度中国青年代表団第１陣−総勢４００名が、外務省実施の「アジア大洋州地域及び北米地域との青少年交流(キズナ強化プロジェクト)」の一環として、2012年7月25日から8月1日まで、日本を訪問中。プログラムの一部に協力した関係で26日に新高輪プリンスで行われた歓迎会に招待いただいた。
逐次通訳でやりにくいとはいえ、受け入れ側日本人政治家の挨拶内容にはガッカリ。多くは共産党青年団のメンバー。 将来の幹部候補を前に、もう少し意味のある話が欲しかった。
一方、ビックリだったのが中国人大学生による出し物。日本側がいかにもな古典楽器の演奏のみだったのに対し、中国側は歌あり踊りあり、カンフーあり。写真のカンフーパンダ、着ぐるみを着ての鋭い動き・コミカルな動きに驚いた。
たかが学生の出し物とはいえ、これもいわば｢外交の場」 期待を上回る演出で参加者を楽しませる中国に対し、工夫の無い日本。どちらが｢国際社会」の心を捉えるのか。日本人学生には、こういう視点も持って参加して欲しい。
2012年07月27日
REXXAMスタジアム
「すわ、12年ぶりの甲子園出場
」と期待したが、母校は決勝戦で香川西に敗れてしまった。残念無念である。県下有数の進学校なので、そうそうチャンスがあるわけではない。優勝すれば、12年ぶり4度目の甲子園出場になるはずだった。（ちなみに、現在の偏差値は
丸亀高校[普通]66 香川西高校[特進]49 ということ）ところで試合が行われた県営球場の名前は「 レクザムスタジアム」。そんなことをFBに上げていたら、スキーヤーの友人から、「とは、スキーブーツのREXXAM?」という質問があり、「スキー場の無い香川にそれは無いですよ。(笑
ところが、よく調べてみると、スキーブーツも作っていた。
1993年進出と書いてあるから、スキーブームをあて込ん
2012年07月26日
奇跡のリンゴ
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)
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土曜日に井上先生の講演が終わって大学を出たのが1530。そして、日曜日1500-の講演出席のため1430に大学に戻った。
そうして出席したのが、「奇跡のリンゴ」で有名な木村秋則さんの講演。井上先生の講演も香川大学としては大規模だったが、有料にも拘らず（500円）それ以上の入りで、学内最大の教室で行われた。
講演を聞いていると、
・肥料はやらなくていい（やると、本来の生命力を発揮できないし、作物が吸収できるのは10-15%）
・農薬は使わない（収量は落ちるが、野菜なら3割程度で、それより環境を汚染しないことが大事）
・除草剤を使わない（雑草が生えることで地表温度の上昇を抑えられる）
など、「それなら楽じゃん」と素人の私は思ってしまう。
実際、
・これまでの農業は余分な手間をかけて、逆に収穫物を悪くしてきた
というのが木村さんの考えのようだ。
「有機栽培の方が一般栽培より良くない」というのが、実験の結果も見せられ、面白かった。
2012年07月25日
2012年07月24日
中岡慎太郎館
絵金祭りの翌朝は、赤岡町から東へ1時間の北川村へ。
徳島県との県境にある北川村出身の有名人は中岡慎太郎。龍馬が海援隊隊長なら、慎太郎は陸援隊隊長。龍馬が平和主義で徳川幕府との和睦を志向したのに対し、慎太郎は主戦派で武力革命を主張した、と言われている。
海援隊は平時は土佐藩の商社として活動し、いざというときは海軍になった。陸援隊は普段、諜報機関として活動し、内戦ぼっ発の時は陸軍となることになっていた。
海援隊の資料が比較的多く残っているのに対し、陸援隊の資料は少なく、また慎太郎が多くの偽名を使ったため、生き残った関係者の話を総合して、幕末に重要な役割を果たした複数の人物が、実は全て慎太郎だったということが分かったのは明治もかなり過ぎてかららしい。
その北川村に、中岡慎太郎館ができたのは1993年。建設費の一部には「ふるさと創生資金」の1億円が使われている。なかなかよくできているので、歴史に興味のある方にはお勧め。
2012年07月23日
21世紀の日中関係
日中国交正常化の政治史
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土曜日はサントリー学芸賞・吉田茂賞受賞記念講演会とする表題の講演会があり、大学へ。法学部の井上正也准教授がこの栄えある賞を受賞した。
学校も力が入ったのであろう、今まで見たことのない数の、それも大学では珍しくビジュアル重視のポスターが貼られ、チラシが配られた。誰でも参加可能な公開講座であり、ざっと見渡したところ、半数は学外者のように見えた。
井上先生は神戸大学出身。後に防衛大学学長となった五百旗頭真教授の門下である。五百旗先生は、昔は「右翼」と言われ左翼学生から攻撃されたようだが、最近では「軟弱外交」と言われることも多いのだとか。その主義主張は一貫しており、「世間が変わったのであろう」というのが井上先生の分析。
その位、「日本の世論はぶれ易い」ということだ。良くも悪くも、その節操のなさ、変わり身の早さが日本の特徴か。
それで、井上先生の「21世紀の日中関係のため」の結論。
�‥�身大の相手を捉える
��軍事と外交の世界を混同しない（軍事は最悪の事態を想定するのが当然だが、外交は別）
�Ａ蠎蠅離蹈献奪�を理解する（受け入れることではない）
�づ敝兇鮃�げる（国際世論を味方に）
2012年07月22日
絵金祭
高知県香南市での24時間の滞在を終えて、高松に戻った。
この祭の事を最初に聞いたのは2年前。元々は、地元の人を中心に知る人ぞ知る、地元の人の祭だった。それを「町おこし」にプロデュースしたのが高知在住のデザイナーである梅原真さん。
今年5月に、常設の絵金蔵は見た。そして、やっと祭を見たのが今回。何しろ、祭は（当たり前だが）年に1回しかない。
日頃は、絵金蔵と名物となりつつある一部の店を除けば、人通りの少ない商店街。ここが、大勢の観光客で賑わっている。
夜、ロウソクの光だけで２００年前の絵を見る。江戸時代に帰ったような気分を楽しむ。
2012年07月21日
BSの同窓会組織
昨晩はGSM同窓会の幹事達と懇談。母校の同窓会長をやっていることを経歴に書いていたので、昨年出来たばかりのGSM「同窓会の担当をやって」ということになった。GSMは設立されて10年。7期生まで卒業しているので卒業生は約200人。普通のBSなら1学年の人数にも満たない。
BSに行くことの意味は、
・経営の体系的かつ双方向での勉強
・ 人脈
だろう。だから、先生だけでなく、 学生の質が非常に大切だ。
MBA過程の1年目は必修科目で特にガリガリやらされるので、同級生と「同志的」雰囲気が出てくる。軍隊で言えば、Boot Camp（新兵訓練）。LBSなんかだとこうした同級生が世界100カ国に広がるので、世界中どこへ行っても電話一本、メール一本で助けてくれる仲間がいることになる。
この関係を上下にも広げるのが同窓会。LBSだと世界80都市に地域の同窓会が存在する。米国BSはどこも強力な同窓会組織を持っており、「これではマズイ」とここ10年ほどで組織改革を行ったのがLBS。90年代までは、同窓会は学校とは直接関係のない、各地の任意団体だったが、2000年以降、大学が予算をつけて関与するようになった。地域同窓会間の交流を促し、学校との連携を深めるためである。
GSMは「地域のリーダーを育成する」ことがミッションなので、世界的な広がりはないが、特徴のある、中四国で唯一のMBAなので、まずは地元で「圧倒的な評価を持つ」専門職大学院としたい。
今後のGSM同窓会との活動が楽しみ。
BSに行くことの意味は、
・経営の体系的かつ双方向での勉強
・ 人脈
だろう。だから、先生だけでなく、 学生の質が非常に大切だ。
MBA過程の1年目は必修科目で特にガリガリやらされるので、同級生と「同志的」雰囲気が出てくる。軍隊で言えば、Boot Camp（新兵訓練）。LBSなんかだとこうした同級生が世界100カ国に広がるので、世界中どこへ行っても電話一本、メール一本で助けてくれる仲間がいることになる。
この関係を上下にも広げるのが同窓会。LBSだと世界80都市に地域の同窓会が存在する。米国BSはどこも強力な同窓会組織を持っており、「これではマズイ」とここ10年ほどで組織改革を行ったのがLBS。90年代までは、同窓会は学校とは直接関係のない、各地の任意団体だったが、2000年以降、大学が予算をつけて関与するようになった。地域同窓会間の交流を促し、学校との連携を深めるためである。
GSMは「地域のリーダーを育成する」ことがミッションなので、世界的な広がりはないが、特徴のある、中四国で唯一のMBAなので、まずは地元で「圧倒的な評価を持つ」専門職大学院としたい。
今後のGSM同窓会との活動が楽しみ。
2012年07月20日
日本で最初の女性博士
私が４月に、「大学の歴史を教えないといけない」と書いたからではないと思うが、『かがユニ』という大学の情報誌の「ブランド資産紹介」コーナーに、日本で最初の女性博士の記事があった。
保井コノは1880年香川県の生まれ・・・であるが、正確には当時「香川県」は存在しなかった。現在でも全国で一番小さい県であるが、当時、ナント愛媛県の一部となっていた！
ま、それはいいとして、香川大学教育学部の前身である香川県立尋常師範学校の卒業生である。女性研究者の道をゼロから切り開いた偉大な人だが、地元でも殆ど知られていない。
以前書いた大平正芳元首相と同じく、香川大学（の前身）卒であっても、最終学歴が違うので人々の印象に残らないようだ。以下は、保井ノコが進学した女子高等師範学校（現、お茶の水女子大）HPから転記。
保井は明治13(1880)年香川県に生まれました。香川師範学校女子部から女子高等師範学校理科に進み、卒業して女学校教師を3年間勤めます。明治38年、女高師に新設された研究科に、最初のただひとりの理科研究生として入学し、動植物学を専攻しました。研究科1年のときに発表した「鯉のウェーベル氏器官について」は『動物学雑誌』に掲載された女性科学者最初の論文でした。次いでサンショウモの原葉体を調べ『植物学雑誌』に発表します。さらにその研究を進めた成果を英国誌『Annals of Botany』に発表し、これは外国の専門誌に載った日本女性初の論文となりました。
2012年07月19日
競争優位
「競争優位」のシステム―事業戦略の静かな革命 (PHP新書)
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神戸大学の前身は、神戸商業大学。旧三商大の一角（他は、一橋と大阪市立）で、流石、著名な経営学者を輩出している。さらに、その前は神戸高等商業学校で、香川大学経済学部の前身である高松高等商業学校と同列だった。新制大学になるとき、経営学部にしておけば…とチョット残念。
本書は、その神戸大学の加護野先生による書。コンパクトにエッセンスがよくまとまっていて読みやすい。
「どうやって競争優位を持続させるか」で、「人の弱さを理解すること」というのが面白い。
・競争優位を確立するには人々の強さに頼ることが必要なのだが、それを維持させるには弱さを知り抜くこと
その例として、
・長寿企業は「一子相伝」
・松下幸之助は小さなことで叱った
を挙げている。
ナルホドね。
�．好圈璽�
��外部化・集中特化
�Ａ塙腓�
「新結合」シュンペーター
207:優位を持続させる
�〇�業システムのなかでの規律の維持
例）スーパー 絶対に返品しない
��顧客の声を聞きつつ迎合しない
・流されるとコンセプトが不明確に
2012年07月18日
理系人間のための経営戦略入門
理系人間のための経営戦略入門―東大先端研での実験的経営教育の記録!
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2002年夏学期に行われた、東京大学先端学際工学専攻の大学院生向け講座の内容をもとにまとめられた本。高校の先輩が資金調達の部分を担当したということで、読んでみた。
講座が元になっているので、読者に考えさせるように構成されている。 理系人間だけでなく、全ての経営戦略初心者にとっての良書。自分の授業にも取り入れてみたい。
60:NDAの注意点
・対象情報の限定
・期限
・一定期間後は他社とも交渉可能
・対象部署の限定
・相手方が開示する情報が第三社の権利を侵害していない保証
70:プレゼンター・レビュー・シート
104:キーエンス
企業の目的が明確なので、合わない人は入らない
「最小の資本と人で最大の付加価値を創造」
・上司と部下が飲みに行くことも歓迎しない
・仕事中は私語厳禁
2012年07月17日
社会増を実現した山間の町
先月訪問して、本blogで紹介した神山町が日経ビジネスONLINEで特集されています。
「独創的でかつリベラル、それでいて、押しつけがましいところがなく、自然体で適度な距離感を仲間内で共有している。そして、逆境をチャンスと捉えて楽しむ半面、困難を前にできない理由を並べるのではなく、できる方法を考え抜き、実行に移していく健全なオプティミズムを併せ持つ。 」
この絶妙の「距離感」は、徳島というラテン的風土に、大南さんという「外の世界も知っている」稀有なリーダーが加わったことによって可能になったように思います。
2012年07月16日
2012年07月15日
勉強上手
勉強上手
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マイクロソフト元社長から、「書評家」になった感のある著者。実践が伴っているので、読み方も深い、と感じる。「一番投資効率が高いのは、会社に入って3年間、死に物狂いで働くこと」だそうです。
126pで紹介されている、日本で行われたビル・ゲイツとリチャード・ブランソンの講演会舞台裏での会話が衝撃。（笑）
32:恐怖産業に乗せられるな・保険・資格=付加価値にならない44:恋愛が最強の勉強・コミュニケーション力・リサーチ力・洞察力126:Bill Gates x Richard Branson「アントレプレナーシップ」＠パシフィコ「今日、俺たちの講演会を聞きに来ている人たち、何人いる？」「3000人だって」「3000人！バカだなあ、今日ここにきている奴らは。成功なんてできるわけないよな。」「そうだよね。成功したい人だったら、俺たちの話を聞いている暇なんてないよね。俺だったら、会社に戻って今すぐ働くな」
[m:67]俺たちの話を聞く暇があったら、一つでも多くの商品を作って売りに行け、道端に立ってでも売れ
2012年07月14日
官僚の責任
官僚の責任 (PHP新書)
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昨年話題の本を遅ればせながら読む。
正直なところ、「中身は薄い」と感じた。内部告発的であるが、何れも報道されてきたこと。では、解決策はというと、これが薄っぺら。
「霞が関は『人材の墓場』」というなら、長年勤めてきたのだから、それに対する解決策を期待するが、「確かな評価システムがない」ことを指摘するのみで、具体的な解決策がない。経歴で「公務員改革の委員」をしていたと書かれているだけに、失望。
優秀な官僚が、その能力を活かせず、自分の力ではどうにもならないことで社会的批判にさらされ意気消沈している姿を見ると「もったいない」と思ってしまう。変える力を制度的にもっている政治家には官僚出身も多く、どう考えているのか聞いてみたい。
2012年07月13日
韓国の躍進
ある半導体関連の投資先ベンチャー企業は、このところの国内半導体不況で事業計画に遅れが生じていた。いいことは分かってもらっても、リストラ優先で、前向きな投資にお金が回ってこない。
仕方なく、昨年からアジア市場開拓に力を入れ始めた。半導体産業の盛んな韓国と台湾が主戦場。セミナーを開催して啓蒙に努めているのだが、日本で開催するセミナーとは、「雰囲気が全く違う」のだという。
私にも経験があるが、日本で平日昼間開催される各種セミナーでは居眠りが目立つ。中には、大きないびきを立てて周りの顰蹙を買っている人も珍しくない。会社から派遣されて業務時間に来ているはずなのだが、あれでどうやって報告しているのか不思議になる。貰った資料を提出して終わりなのか、あるいは、戻って社内での報告もないのか。
ところが、韓国・台湾でのセミナーは、居眠りしている人など一人もいない。皆、目をギラギラさせて、「何かを持って帰ろう」とどん欲に聞いているらしい。
その甲斐あって、この会社の先進的な設計思想に基づくツールは韓国で納品が開始された。日本では、ああでもない、こうでもない、その挙句、「良いことは分かるが、予算がない」と苦戦した製品だ。
これでは、ますます差が付きそうだ。
2012年07月12日
アンチエイジングはどこまで可能か？
「空腹」が人を健康にする
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毎週水曜日はゼミ終了が21:30。片づけて研究室を出るのが10時になる。
11時前に帰宅して風呂に入ってからNHKをつけたらやっていたのが、探検バクモン。爆笑問題の二人が大学の研究室を訪ねたり、企業訪問したりする番組だ。今回のテーマは「アンチエンジング」。最近、よく新聞の書籍広告で見かけるDr.南雲吉則が出演していた。「57歳なのに20歳若く見える」という人だ。
番組に寄れば、南雲先生の日課はこの通り。
・起床は4時前
・冷水シャワーを浴びる（冷水を浴びることで体温調整機能が目覚める。年中！）
・朝日を拝む（幸せホルモンが出て、一日中「幸せ」に）
・6時出勤（大股で早足で歩く。他に特別な運動はしない）
・6:30仕事開始（「ごぼう茶」を飲む）
・朝はグレープフルーツをかじるだけ（皮ごと＝皮に抗酸化物質が多い）
・昼食はとらずに手術の連続（空腹のときほど効率が上がる）
・帰宅して一日一回の食事（「完全食」中心＝玄米、しらす、大豆など「丸ごと」の食品）
・また冷水シャワーを浴びる（石鹸やシャンプーは使わない＝体を酸化や菌など外敵から守るための保護膜を落とすことになる）
・食べたら寝る（22:00-2:00が睡眠のゴールデンタイム＝この時間帯に寝ると成長ホルモンが出る→若返り）
昔から健康法として定着している、「早寝早起」であるとか「冷水浴」あるいは「腹八分目」と同じことなので、納得感がある。
石鹸やシャンプーは昔はなかったので、これに関する格言？はないが、タモリや五木寛之など著名人が長年実践していることでこれも有名になりつつある。たまには良いのだろうが、毎日石鹸で体を洗ったり、髪を洗うのはやり過ぎなのだ。
10時就寝は、授業がある間は難しいな。 まずは、「昼食抜きで空腹時間を増やす」ことからやってみよう。
2012年07月11日
俘虜記
俘虜記 (新潮文庫)
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『俘虜記』を学校で学んだのは、歴史の授業だったか国語だったか。何れにしても、「俘虜記＝大岡昇平＝レイテ戦記」と呪文のように唱えただけで、読むことがないまま30年が経ってしまった。ある経済人が推奨していたのをきっかけに読んでみたのが今回。
やはり、時を超え、読み継がれる名作はスゴイ。「教科書」をバカにしてはいけない。
2012年07月10日
高杉晋作が隠れた「凱陣」の酒樽
引田から高瀬に取って返した日曜日午後、Gagaとサイクリングへ。目指すは国立まんのう公園。サドルにまたがるのは一週間ぶりで体が重い。帰り道、琴平の榎井に寄る。
ここには、日本酒通の間で評判の高い「凱陣」の酒造元(有)丸尾本店がある。本店の建物は江戸中期のもの。
江戸時代の所有者は長谷川家という豪農で酒造りもしていた。江戸末期の当主・長谷川佐太郎は勤王の志士を匿った。その中には、高杉晋作も含まれる。慶応元年（1865）5月、幕府から追われた晋作は、愛人の馬関芸者おうのとここ琴平に逃れ、この家に匿われる。捕吏が押し掛けた際には、酒樽の中に身をひそめて難を逃れたと伝えられている。
佐太郎は明治初期には私財を投げ打って日本最大のため池である満濃池の改修を行った。その額は現在の価値で10億円にも上るという。
そうして財産を使い果たした佐太郎は明治19年、丸尾氏に家屋敷、酒造の権利から諸道具一切を譲渡する。その家が現在でも現役で使われており、酒造が続いているのは素晴らしい。
2012年07月09日
海から見る「東かがわ市」
大雨が降った翌日の日曜日。朝6：30に高松を出発して引田漁港を目指す。高瀬に帰ると間に合わない恐れがあるので、入試のあと、高松に前泊。
引田、白鳥、大内の三町が合併して出来た東かがわ市の人口は33千人。今日は、「讃岐ジオサイト」でいつもご一緒している工学部の長谷川先生、藤井市長他市役所職員の方々、県内で地学を教えている高校の先生方で、「東かがわ市を海から見よう」という催し。
東かがわ市は、花崗岩層と和泉層群の境目にあり、 地質学界では「引田不整合」として名高い。陸から見ると、なかなか分からないのだが、海から見ると、地質的な名所の宝庫。鹿浦越のランプロファイア岩脈（写真）は、1942年に国の天然記念物に指定されている。
明治になって鉄道が出来、さらに戦後になって自動車交通が発達するまでは、物流の主流は海上交通だった。だから、こうした海上の風景は長年にわたって多くの人の目を楽しませてきたのだろう。今後は観光で「海からの再発見」が期待される。
2012年07月08日
日本の英語教育の問題点
Never Let Me Goを一緒に見たDavidに帰り車で送ってもらう。DavidはALT（Assistant Language Teacher)をやっていて、地元小学校各校で英語を教えている。
1.5年前に来日した彼から聞いた、小学校での英語授業について：
・5年生で始まるときはクラスはいい雰囲気なのに、殆どのクラスがだんだん悪くなり、6年生では授業にならない
・ふざけて迷惑をかける生徒を誰も注意しない
・来日前は、「日本人は規律正しく、ルールを守る」というイメージだったので驚いた
・英国なら、校長先生に厳しくしかられる。それでもだめなら、親が呼ばれる。
ということ。
時折聞こえてくる、小学校での英語教育の実態。昨年から、週1回、年35コマの英語教育が必須になっている。強制化でALT必要人数は増えており、年間数百億円が費やされている。ALTの資質と、その効果については昔から疑問の声が上がっている。
これまで、「中高大と10年間英語をやっても全然上手くならない」と言われていたのが、もう2年足せばよくなると思っているのか？
一番成果上がるのは、小中高全て選択制にして、やる気のある生徒だけが学ぶことだと思う。そうして、ALT必要人数も減らし、有能な先生に限定する。現状は税引き後で年収360万円と、学士号さえ持っていれば21歳の非経験者でもなれる事を考えれば、相当な優遇といえる。留学生と同じく、ここでも、外国人には甘い日本政府の傾向が見られる。
なんでもそうだが、特に継続したinput/outputが必須である語学の強制は、教える側教えられる側双方にとって壮大な無駄。本人が「やりたい」と思う時に、やれる環境さえ作っておけばいい。
2012年07月07日
Never let me go
昨晩は、珍しく寝れなかった。蒸し暑さと、ひどい雷。ただ、それだけでなかったのは、どうも寝る前に見た映画も関係している。
カズオ･イシグロの最高傑作といわれる小説『わたしを離さないで』の映画をIrish&Scottishの友人たちと鑑賞したのは、現在、休業中のイタリア料理Arcano。 このために開けてもらって、貸切。
内容については触れないほうがいいと思うが、上記リンクからのインタビューは秀逸。石黒氏は日本生まれで、5歳のときに両親とイギリスに移住し、その後、イギリス国籍となっている。
家族の誰も作家になっていませんし、叔父は京都大学の教授で、国際弁護士でした。父親は科学者で、もう一人の叙父は住友のビジネスマンです。私の家族には作家のような仕事をした人は誰もいません。私が作家になったのは、私が日本からの「亡命者」であることに大いにかかわっています。そして、常に、日本人である両親の目を通してイギリスという国を見たので、自分の周りの社会とも距離を置いて育ったことにも関係があります。友人のすべてが正邪として考えていたことを、私はイギリスのネイティブの変わった風習であるとみていたのです、距離を置いて、イギリスをみていたということです。そういうことも作家になる上でプラスに働いたと思います。
ナルホド。小説家には 社会や人間への人並みはずれた優れた観察眼が必要だが、この話を聞くと納得がいく。
私が最初に読んだイシグロの小説は、彼の2作目の An Artist of the Floating World （邦題 『浮世の画家』 ）。戦前の思想を持ち続けた日本人を描いた本で、同級生のアメリカ人が「日本人の書いた本だから」と貸してくれたのだが、当時の私にとっては（いや、今でもか！）英語が難解。そして、グイグイ興味を掻き立てて引っ張っていく小説ではなく、淡々と展開していくので、読むのにずいぶん時間が掛かった事を覚えている。
当時、3作目の『日の名残り』でブッカー賞（イギリスの芥川賞みたいなもの）を受賞したばかりのイシグロは、その観察眼と美しい英語で評判だった。この映画もまた見てみたくなった。
2012年07月06日
言い訳をしない実践経営学
危機にこそ、経営者は戦わなければならない！ (Best Selection)
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「即断即決」ということは経営者に必須の要件のようですね。右でも左でも、上が決めなきゃ下は動けない。動いてみてダメそうだったら、また変えればいい。
十分条件ではないので、それだけじゃダメでしょうが。
・突然、危機はやって来る
・危機は、経営者の心の中に存在する
・経営者は、「100年に一度」といわれるような経済危機に際しても、何としても黒字にするという執念がなければならない
・経営者は、仮に市場が熱狂の中にあっても、冷静に判断し、先のことに対して常に備えるべき
・未来は自分の予測よりも悪くなる、という前提で計画を立てる
・前提が変われば結論が変わるのは当たり前
会社変革の上での経営者の必須条件
・会社をどう変えるのかという目標をはっきり持つ
・現状を正確に判断できる
・少数精鋭が原則→無意味なJob Rotationをやめて、プロを育てる
経営者に必要な5つの資質
・判断力
・先見力
・決断力
・執行能力
・誠実さと温かさ
・能力と意欲のある人には、能力以上の仕事を与える
・即断即決
10のうち８，９は即決
専門家の意見が必要なものも、誰といつ相談するかを即決
2012年07月05日
ビジョナリー・カンパニー３
ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階
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昨晩のゼミで、「まだビジョナリー・カンパニーを読んでない」という学生がいたので、紹介。これまでに、1-3が出てます。
偉大な企業が衰退に向かう「衰退の五段階」
�＼�功から生まれる傲慢
成功したことにより、自分たちの長所と能力を過大評価し、その結果、当初に成功をもたらした真の基礎的要因を見失ってしまう。
��規律なき拡大路線
規模を拡大し、成長率を高め、世間の評判を高めるなど、経営陣が「成功」の指標と見なすものは何でも貪欲に追及する。
��リスクと問題の否認
拡大路線を続けていると、様々なリスクや問題が生じるが、問題を直視せず、リスクや問題を否認する。
�ぐ貳�逆転策の追及
衰退が誰の目にも明らかになった時、一発逆転の救済策にすがろうとすると、衰退への道を急速に進む。
�ザ�服と凡庸な企業への転落か消滅
一発逆転狙いの方策に何度も頼るほど、悪循環に陥る。㈶無力が衰え、士気が低下していく。その結果、身売りを決める場合もあれば、衰退して凡庸な企業になる場合もある。極端な場合には企業が消滅する。
2012年07月04日
まんぼう亭
今週の授業は中間発表で、1限目だけで終了。そそくさと研究室を片付け、学生との懇親会場へ。それでも、授業終了が1950なので、2015開始となった。
「まんぼう亭」は土佐料理の店。冬のシーズンになると、本当に、まんぼうの肝料理が提供されるらしい。
店の玄関に飾られている、ハリボテのまんぼうは、ここに足しげく通ったMBA学生の制作によるもの。現在3代目になる。その製作者の小森さんは、先月末で転勤となり、東京に戻ってしまい寂しくなった。
2012年07月03日
マニフェストを守る?
ついに、小沢派50人離党ですね。
「３年前のマニフェスト（政権公約）で国民と約束した理念と個別の政策がある」ということを最大の理由にしていますが、その政策を実施できなかったのは、何度も言いますが、自ら豪語していた「16兆円の財源」です。これが、派手な「仕分け」を繰り返したあげく実現できたのは1割程度。
財源が確保できなかったのだから、政策を見直すのは当たり前で、「財源なしに政策だけは公約通りに」 というなら、単に無責任です。こんな無責任な50人を国会議員にして、一人何千万円も税金で活動させて居たらだめでしょう。
無責任といえば、離党届を小沢氏に預けていたにも関らず、「勝手に出された」と怒っている国会議員までいます。 離党届なり離職届なり、誰かに預けるということは、「扱いは一任します」という意思表明であることは常識です。
「いったん身を預けたのだから、けじめをきちっとつけることは政治家として必要なことだ」と不快感をあらわにした、という小沢氏は、この点については正しいな。(笑)
財源が確保できなかったのだから、政策を見直すのは当たり前で、「財源なしに政策だけは公約通りに」 というなら、単に無責任です。こんな無責任な50人を国会議員にして、一人何千万円も税金で活動させて居たらだめでしょう。
無責任といえば、離党届を小沢氏に預けていたにも関らず、「勝手に出された」と怒っている国会議員までいます。 離党届なり離職届なり、誰かに預けるということは、「扱いは一任します」という意思表明であることは常識です。
「いったん身を預けたのだから、けじめをきちっとつけることは政治家として必要なことだ」と不快感をあらわにした、という小沢氏は、この点については正しいな。(笑)
2012年07月02日
PROPHET of INNOVATION
シュンペーター伝―革新による経済発展の預言者の生涯
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早大在学中に、『シュンペーター再発見―生誕100年記念』を薦めてくれたのは、今や静岡県知事となった川勝先生。当時、イギリス留学から帰ったばかりの新進経済学者。当時、新刊で2000円しなかったと思うが、今見てみたら、廃刊になっていて、amazonで8000円している。どこにやったかなー。
「オーストリアの貴族出身」というイメージの強いシュンペーターだが、本書を読むと、面白いことが分かる。実は、チェコの産業資本家の家に生まれているが、父親が若死。母親は1893年に32歳で、65歳の退役軍事であったオーストリア貴族と再婚し、おかげでシュンペーターはウイーンで有名な予備校に通うことが出来た。母親は、子供の教育のことを第一に考えていたらしく、シュンペーターが大学を卒業すると離婚してしまう。これも、「孟母三遷」？
Joseph Schumpeter
1883-1950
チェコ生まれ
オーストリア育ち
v：西欧の個人所得
8-18c 630年ごとに2倍
19c-近代的資本主義 50-60年ごとに倍
米 40年ごとに倍
日 25年で倍
「革新なくして、企業家なし。企業家精神にあふれた業績なくして、資本家の利益も資本主義の推進力も無い。産業革命の、あるいは『前進』の社会的環境においてのみ、資本主義は生き残ることが出来るのである。」 景気循環論1939
「おそらく最後の偉大な博識家」 Jacob Viner 1954
歴史、法律、文学、ビジネス、社会学、心理学、数学、政治学
Capitalism, Socialism and Democracy 1942
2012年07月01日
もうひとつの広島
香川県丸亀市（うどん県骨付き鳥市?）には、「広島」がある。フェリーターミナルに行って、「広島まで一人と自転車一台」と言ったら、「広島県の広島と違うきんな」と念を押された。時々、間違って乗って、後で文句を言う人がいるようだ。 この値段（560円）で広島までいけるわけないのだが。そのせいだろう、他の島は行き先が、それぞれ島の名前になっているのに、「広島」だけが、「江の浦」と港の名前になっている。
船に乗った頃から、生憎の雨に。塩飽諸島最大の島「広島」は、石の島だった。至る所に、砕石場があり、古くから質の高い花崗岩で知られる「青木石」を採掘している。そのためだろう、民家でも、見事な石垣を多用している。
雨がやまず、一周して18.5kmのところ、途中で断念。山越えの近道で帰路を急ぐ。皮肉にも、1415のフェリーに乗った頃雨はやんだが仕方ない。
海水浴のシーズン以外は、青木港に売店があるのみ。食堂もないので、弁当持参が良い。
