2011年12月
2011年12月31日
Live Killers
Live Killers
クチコミを見る
世間並みに大掃除。省エネのために、窓にビニールを張ってみる。本当はペアガラスにしたいが、特注になるので高額になりそう。
窓ふきに、昔よく聞いたQueenをかけてみる。ノリノリ。
うーん、わが青春。
2011年12月30日
２００１〜１０年の自然災害死者２．３倍に 温暖化、急速な都市化
２００１〜１０年の自然災害死者はその前の10年に比べて２．３倍になっているそうです。温暖化と急速な都市化が被害を拡大さえているとか。
原発止めている場合じゃないと思うんですけどね。止めたからと言って安全性が高まるわけじゃないし、海外から買う原油・ガスの支払いが増えるだけ。そして、そのお金のほとんどは日本に還流されませんから、その分日本が貧しくなる。おまけに、温暖化で自然災害が増える。
2011年12月29日
菅前首相あきれた言動
池田前経産副大臣が震災発生５日間の記録を公開し、菅前首相が「怒鳴り声ばかり」で、「指導者の資質を考えざるを得ない」としています。政権交代後の二人の首相は歴史に残る酷さでしたね。そのせいか？まともに見える野田首相に期待です。
2011年12月28日
自分より優秀な人を使う
昨晩は、新年にオープンする「江戸酒場 いろは横丁」の関係者へのお披露目で池之端へ。このお店、共立メンテナンスの飲食子会社「共立フーズサービス」が運営している。ここで20年ぶりにお会いしたのが同社の石塚会長。相変わらずのドラえもんのような風貌で（失礼！）温かく迎えていただいた。
共立メンテナンスは私にとって忘れられない会社で、JAFCOの新入社員時代投資した会社である。3年間で5社に投資し、幸い、5社ともその後上場したのだが、店頭登録（現JASDAQ）後も順調に成長して東証一部までいった会社はここだけだ。
5社の中には、当時、史上最年少で上場した見た目もパリッとした30代の経営者もいて、その中で、板前出身の石塚社長は午前中のアポには「ウー、二日酔いで気持ち悪りー」と遅れてくるはで、正直、「この社長で大丈夫か」と思ったこともあった。
しかし、20年経って蓋を開けてみればこの通り。柱の寮運営の次には、ビジネスホテル、リゾートホテル運営を加え、売上1000億円に迫ろうとしている。他の経営者との「差」を考えてみると、共立メンテには優秀な人が集まって定着したことが大きいと思う。会長には、「この人は絶対裏切らない。一生懸命やっている限り最後まで面倒見てくれる」という安心感がある。
アメリカの鉄鋼王カーネギーの墓標には、「己の周りに、己より優れし人物を集めたる者、ここに眠る」と書かれているらしいが、私が直接薫陶を受けた経営者の中ではそれに一番当てはまる方だと思う。
2011年12月27日
老いるには早い日本
今朝の日経、「一目均衡」が良かったですね。
・先進国企業は低成長で、欧米企業とも過去最高となっている現預金の株主配分を増やしている
・日本企業は例外で、円高を逆手にとって海外企業買収を進める「成長路線」を取っている
・日本の研究開発投資総額はGDPの3.4%で先進国最高（米国2.8% ドイツ2.5%）
グローバル展開を目指したからと言って成功するとは限らないし、また、歴史を見ると日本企業は不得意と言っていいだろう。「植民地経営の経験の差」だとする説もある。研究開発投資についても、沢山投資している割に成果が出ていない、あるいは、商品化が下手で本来得られるリターンが出てない、という指摘も多い。
それでも、国内市場に見切りをつけ、日本を飛び出そうとする姿勢は評価できる。願わくば、過去の失敗例から学び、慎重な計画の元、小さくスタートして軌道修正しながら、着実に大きくしてほしい。
そして、株価の評価はまだ全体的に低く、今後のグローバル成長を織り込んでいない。「どこが成功するかわからない」ということかもしれないが。
・先進国企業は低成長で、欧米企業とも過去最高となっている現預金の株主配分を増やしている
・日本企業は例外で、円高を逆手にとって海外企業買収を進める「成長路線」を取っている
・日本の研究開発投資総額はGDPの3.4%で先進国最高（米国2.8% ドイツ2.5%）
グローバル展開を目指したからと言って成功するとは限らないし、また、歴史を見ると日本企業は不得意と言っていいだろう。「植民地経営の経験の差」だとする説もある。研究開発投資についても、沢山投資している割に成果が出ていない、あるいは、商品化が下手で本来得られるリターンが出てない、という指摘も多い。
それでも、国内市場に見切りをつけ、日本を飛び出そうとする姿勢は評価できる。願わくば、過去の失敗例から学び、慎重な計画の元、小さくスタートして軌道修正しながら、着実に大きくしてほしい。
そして、株価の評価はまだ全体的に低く、今後のグローバル成長を織り込んでいない。「どこが成功するかわからない」ということかもしれないが。
2011年12月26日
支配権プレミアム
長期低迷の背景は、「会社のオーナーは株主」という民主主義・自由主義経済国家では当たり前のコーポレートガバナンス（企業統治）原則が、日本では通用しないからだ。（産経2011.12.11）
「会社は株主のもの」というと、日本では「いや、違う！」と言われそうですが、少なくとも会社法上はそうなっているし、ルールが明確でないと誰もそんな市場に参加したくなくなります。グレーゾーン金利廃止に伴う過払い請求とか、おかしな司法判断もありましたね。
2011年12月25日
「狼は生きろ。豚は死ね」
白昼の死角 (光文社文庫)
クチコミを見る
「良い企画←感性を磨く←月一冊は小説も読む」ということで手に取ったのが、これ。
時代は戦後から高度成長が始まるまでの1945-1955頃。手形詐欺事件の主犯から聞かされた実話を基に小説化されたもの。こんな事件が実際にあったとはビックリ。犯人は海外に逃亡してしまうが、実際はどうだったのか？
東大法学部中退者が考えた、法律の穴を突く完全犯罪。現在ではこの手は使えなくなったのだろうか？
後に映画化され、その時のキャッチコピーは、「狼は生きろ。豚は死ね」。
2011年12月24日
稲盛和夫の実学
稲盛和夫の実学―経営と会計
クチコミを見る
読み直してみると、改めて、全国の中小企業経営者に人気なのが分かります。主に、企業会計の考え方を扱っているのですが、今はやりのキャッシュフロー経営も、時価評価も京セラは創業時から稲盛氏が誰に教わるでもなく、自分で考えた末、取り入れているのです。
門外漢がゼロベースで真剣に考えたときほどスゴイと思います。大前研一氏が、原子炉を設計していた頭脳で経営を考えたら日本一のコンサルタントになった、というのと共通しますね。
5:会計は現代経営の中枢
38:夜鳴きうどんと経営
・売値の決め方
・経費最少
57:土俵の真ん中で相撲を取る
65:一対一の対応を貫く
モノ・お金が動くとき必ず対応した伝票
95:「一升買い」
必要な分だけ
また、例えが分かりやすいんですよね。
この本、現在、amazonで中古単行本10円からです。本ほど値段と中身の一致しない商品はない！
2011年12月23日
IBM Next 5 in 5: 2011
米IBMが毎年恒例となっている5つの未来予測の2011年版を発表
IBM unveils its sixth annual "Next 5 in 5" -- a list of innovations with the potential to change the way people work, live and play over the next five years. The Next 5 in 5 is based on market and societal trends expected to transform our lives, as well as emerging technologies from IBM's Labs around the world that can make these innovations possible.
In this installment: you will be able to power your home with the energy you create yourself; you will never need a password again; mind reading is no longer science fiction; the digital divide will cease to exist; and junk mail will become priority mail.
2011年12月22日
アイデアのつくり方
アイデアのつくり方
クチコミを見る
米国で出版されたのが50年前の1961年。読んでみると、これ以降に出版された同テーマの本は、知ってか知らずか、ほぼ本書の焼き直しであることが分かる。私が読んでないだけで、さらに古い本もあるかもしれないが。著者は、当時活躍していたシカゴの広告代理店経営者。広告のアイデアが斬新と評判の人であったらしい。
まず、「アイデアとは要素の新しい組み合わせ」だと定義している。 突拍子もないことなど出てこないし、そんなものが出ても世間に受け入れられないと思えば、ある意味、楽。
この点、「イノベーション＝新結合（neue Kombination：生産要素の全く新しい組み合わせ）」とした経済学者シュンペーターと共通する。イノベーションを実施するのが企業家だ。ヤングもこれを読んでいた？
心の技術の5段階
�〇駑舛亮�集（特殊資料・一般資料）
�∋駑舛厘鰉�
�Ｌ簑蠅鯡軌媼韻凌瓦飽椶�
�ぜ尊歉紊涼太検�Eureka!
�ジ充造陵�用性に合致させる
嶋浩一郎のアイデアのつくり方 (ディスカヴァー携書 3)
クチコミを見る
もいい本なんですが、やはり、発想のプロセスは同じ。モールスキンの「一軍ノート」に何でもかんでも気になったことを書き留めていったり、その時に使うのはPelikano junior万年筆であったり、という具体的なところがいいんでしょうが。これ読んで、両方買ったクリエーターも多いんだろうな。
2011年12月21日
日本の未来について話そう
日本の未来について話そう
クチコミを見る
マッキンゼー編集により震災後発表された本。今年の総括として読んでみる。
藤原和博（リクルート出身で、杉並区で学力最下位ランクであった和田中学の校長に就任。5年間でトップクラスに引き上げた実績を持つ。実は、リクルート社フェロー時代、LBSで1年間研究生をされた。）
334:社会は変質しているのに、日本の教育は50年前と変わらないやり方
335:3000人の民間出身校長を（全国3万の小中学校）
Ezra Vogel （ハーバード大学教授。米国への警告書として出版された"Japan as No.1"が日本語訳されバブル期の日本でベストセラーに）
94:期待する次世代リーダー 河野太郎、林芳正
97:政治家が長期的視点に立って考えることができる制度が存在しない
David Sanger（NY Times記者）
105: FT Global MBA rankings 100以内に日本なし
大学 Times Best50 東大26位のみ
Best100 2校（アイルランドと同じ）
それぞれごもっともな指摘。でも、反対も根強く（大抵は既得権者なのだが）、全国一斉の改革は容易ではない。地域別に実験してみて、成功したら、他地域で真似ればいい。ボーゲル教授指摘の政治制度改革だけは一斉にやるしか方法ないのか？2011年12月20日
2011年12月19日
国家は破綻する
国家は破綻する――金融危機の800年
クチコミを見る
元国際通貨基金（ＩＭＦ）主任エコノミストで米ハーバード大のケネス・ロゴフ教授は、共著『国家は破綻する』の中で過去８００年にさかのぼって金融危機や国家のデフォルト（債務不履行）を詳細に分析している。
1800年以降に欧州でデフォルトまたは債務再編した回数：
１．スペイン １３回
２．フランス ９回
３．ドイツ ８回
４．ギリシャ ５回
５．イタリア １回
＊イギリス ０回
イギリスだけゼロに驚き。シティが欧州の金融の中心となったのも、この安心があってのことか。
日本が唯一の対外債務デフォルトを起こしたのは1942年らしい。戦争が始まって対外債務の支払いを止めたということでしょうね。
2011年12月17日
放射能のタブー
放射能のタブー
クチコミを見る
産経の書評で紹介されていたこの本。おどろおどろしい表紙も手伝ってか、著者もビックリするほど売れているらしい。以下、同書評から。
著者は原発事故発生直後から、立ち入り禁止の警戒区域が設定されるまでの間に何度も福島第１原発周辺を調査に訪れた。原発の門の前まで行っても、放射線量はせいぜい数百マイクロシーベルト毎時にしかすぎず「こんなわずかな線量では人体に被害があるとは私は思わない」と断言する。警戒区域の設定後は、そのすぐ外側に事務所を設けて定点観測を続けている。そうした活動の末に刊行された本だけに「現状の福島の微量の放射線量では、まったく人体に害はない」との主張には説得力がある。
チェルノブイリ原発事故での死者が驚くほど少なかった事実も紹介。さらに広島や長崎で被爆者が意外と長生きしていることにも、「この事実を公然と書いてはいけないのか」と言及している。
2011年12月16日
FREEDOM BETRAYED
Freedom Betrayed: Herbert Hoover's Secret History of the Second World War and Its Aftermath (Hoover Institution Press Publication)
クチコミを見る
広大なStanford大学を一望できるのがキャンパスにそびえるHoover Tower。1891年に創立した新設大学に第一号学生として入学したのが後に31代目の米国大統領となるフーバー青年。
真珠湾攻撃に関し、当時のルーズベルト米大統領を批判したフーバー元大統領の発言を元にルーズベルト政権を再検証した本が話題になっている。著名歴史家のジョージ・ナッシュ氏によるもの。
・ルーズベルト政権中枢にソ連のスパイが深く広く浸透していたことは、通信傍受などを中心とした米国の対ソ諜報活動をまとめた「ベノナ文書」で明らかにされている。
・ルーズベルト政権下の財務次官だったハリー・ホワイトが、「ソ連のスパイだった」（ブラウネル元米司法長官）ことが判明したのは氷山の一角
2011年12月14日
スマホ・ステーション
地下鉄大手町駅構内にスマホ専門店がオープン。
通常の店が端末販売が中心なのに対し、こちらは
・修理（バッテリー交換含む）
・設定
・アクセサリー販売
に特化している。
「え、修理なんて正規店でやらないと」と思うが、実際のところ、キャリヤは端末を売るのが商売。修理などへの対応は時間が掛り、大抵「預かり」になってしまうし、保証期間が過ぎているとチョットした修理でも何万円も取られる。契約した時には実質「端末ゼロ円」だったのに、本当の端末の値段（5-7万円）を実感する瞬間だ。専門店ではキャリヤの半額程度でその場で修理が出来、顧客の利便性は高い。
PC修理でもサードパーティ（メーカーではない専門店）がシェアを伸ばしているのと同様、「小さはPC」であるスマホでも同様の流れが起きるのは自然だろう。
私も3年前に初めてiPhoneにした時は操作方法の違いに長らく戸惑った。初代iPhoneを買ったのがマーケティングでいうinnovatorだとすれば、私は次のearly adaptor、今は新契約の半分以上がスマホになっており（しかし、稼働台数では推定20%）early majorityに突入したところだといえる。
early adaptorとearly majorityの違いは、early adaptorが自分で努力して使いこなそうとするのに対し、early majorityはそんな手間は嫌がる、と言われている。こういった身近な店は増えそうだ。
2011年12月13日
「うどん県」でも郵便物届けて
旧聞ですが、「うどん県」続報。
ゲリラ的だが、このやり方はウマい。要さんの日当は掛ったかもしれないが、他はタダ。それでこの効果！香川県（セーラー広告？）のPRで過去最大のヒットだろう。
10月の発表では特設サイトに一日17万アクセスもあったらしいが、それでも情報を大量消費する現代社会では、「一発だけ」では記憶に残らない。マインドシェアを取っていくには、3回くらい連続で必要。
今月、あるいは年明けに次の仕掛けがある？
2011年12月12日
毎月「初体験」をする
企画心(プランニング・マインド)―わかった!ホンモノの企画書の書き方
クチコミを見る
経営コンサルタント阪本啓一氏の本を読む。19年間旭化成の建材部門に居てから、急に？独立してNYでコンサルティング会社を設立したという変わった経歴の方。新商品のブランドを立ち上げ、育成が得意ということ。お話したことはないのだけど、昔メルマガが好きでよく読んでました。
この本は、「如何にしてよい企画をつくるか」ということが書いてあるのだけど、ノウハウというよりは心構え的内容。
例えば、「良い企画を作るには感性を磨かなければならない」とあり、そのための毎月のチェックリストがある。
・映画館へ行く
・美術館へ行く
・コンサートへ行く
・楽器を演奏する
・小説を読む
などなど。全部書いたら本が売れないといけないので、もう一つだけ。
・「初体験」をする
これ大事ですね。若いうちは学校や、親や、会社に強制されることもあり、新しいことに頻繁に取り組んでいるが、年齢を重ねると、こういうことは減ってくる。自ら求めない限り、「毎日が同じ」ということになる。だから月日が過ぎるのが早いのか？
私も、先月「学会発表」という初体験があったが、初めてだったので、あれこれ心配して準備する。久しぶりに緊張する。これがいいのだろう
毎月何かを「初体験」する。これで行こう
2011年12月11日
過給器をつけたダウンサイジングなんて・・・
日経ビジネスonlineの連載で、息抜きによく読むのが「フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える」。どうやらエレクトロニクス関係の企業で働く管理職らしいのですが、その傍ら、文筆業で雑誌各紙に連載。軽い文章はバブル期に流行ったホイチョイ・プロダクションを連想させます。そして最近、前ふりの大半を占めるのが趣味のトライアスロンねた。秋は大会シーズンなので仕方ないか。シーズン以外は若い美女とのデートネタが多い。
さて、先月連載されたのはガソリンエンジンで世界で初めて燃費30km/lを達成したマツダのSKYACTIV。これを開発したパワートレイン開発本部長の人見光夫氏(写真)のインタビューがあるんですが、これが面白い。マツダは中堅メーカーにもかかわらず、無謀にも？ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ロータリーエンジン全てを自前で開発する世界唯一のメーカーですが、こういうエンジニアがいるから出来る、あるいは、こういうエンジニアを育てる社風があるんでしょうね。
・（エネルギー効率は）普通のエンジンではベストの状態でも35％
・（燃費計測の）モードで走れば20％位（ガソリンの持つエネルギーの80%はロス）
・ お客さんに「新しいものが付いている方がイイ」とか言われたら、これはもう理屈抜き（消費者はHV=エコと考えてしまう）
・SKYACTIVは、圧縮比を世界一のところまで上げて燃費を良くした
・ポンプロスの低減
・機械抵抗も3割くらい下げ
・海外のエンジニアからも素晴らしい、賢い、とたくさん褒めてもらっています。ですがドイツ人だけはダメですね。もう絶対に認めない。
・ウチに来たら、「過給器をつけたダウンサイジングなんておたくら一体何をやっているの。意味が分からない」と言って、ボコボコに論破してやる
・タコメーター5000回転で200馬力。1万回転で200馬力、ギアで減速したら同じになるわけです。でも1万回転で回るというのがイイと言われたら、これもまたハイブリッドと同じで理屈抜きの世界
過給器話は、VWグループの動きで、例えばゴルフは2Lクラスの車に過給機を付けた1.4Lエンジンを乗せ17.4km/lを達成している。確かに燃費はいいがコストは上乗せになり、車は高くなっている。
マツダはコストを掛けず、技術力と工夫で燃費を良くし、そんなスゴイ車を100万円そこそこで売る。日本メーカーの良心とも言えますが、商売上手はブランドで売るドイツ車ですね。
2011年12月10日
明治維新に匹敵する
「大前研一ニュースの視点」に先の大阪ダブル選挙に関する論評がありました。どうやら、橋下氏は大前氏に学んでいるようです。橋下氏が選挙後、大前氏に伝えたこと。
・大阪都を道州制につながる第一歩にするスタートラインに立てた
・一方で、既存権益との戦いは想像以上に大変だった
・権力の再配置を伴うということは国の形を変えること
・大阪という小さな地域でみても、それは大変なエネルギーが必要
・徳川幕府を倒した明治維新のエネルギーには驚くばかり
・どこまでできるか分からないが、精一杯、道州制まで見据えて取り組みたい
なるほど。20年前に道州制を言い出したのは大前氏ですが、それを念頭に置いた選挙だったのですね。そして、大前氏は橋下氏に「民主党と一緒にやるべきだ」とアドバイスしたということです。
そもそも民主党は「道州制」を提唱していた、ということなんですが、そうでしたっけ？そういわれれば…というくらい印象が薄い。ならば、なぜ今回橋下支持に回らなかったのか？府と市の二重行政を止め公務員を削減する、としているから？
何れにせよ、大阪には道州制実現への嚆矢になってほしいですね。そのためには改革の成果を早く出すこと。それによって、大阪を離れたビジネスが大阪に戻ること。そうして初めて、失業問題が解決し、税収も上がる。
2011年12月09日
株主総会
監査役をやっている商社の株主総会で横浜へ。輸出商社なので、円高の影響が大きく、厳しい決算。創業メンバーOBが出席。
終了後、ビル上階にあるロイヤルパークホテルでランチブッフェ。大人3675円というなかなかの値段だが、ご婦人方でほぼ満席。どこへ行っても、ホテルの高価なランチブッフェは同じ風景で、不思議といえば不思議。どのくらいの頻度で来ているのか聞いてみたくなる。
OBの方と話していると、戦後すぐできたこの会社は、最初絹織物などを輸出していたらしい。工場を徹底的に破壊されたので、工業製品などしばらく生産できなかったのだ。
それが、復興と共に、輸出がエレクトロニクス製品に変わっていく。会社、とにく商社は、時代と共に変化していかなければならないことを再認識した。
2011年12月08日
M&A取引価格の根拠を開示する仕組みを確立せよ
LBSで日本人としては唯一のPhDを取得した鈴木さん（中央大学大学院国際会計研究科教授・来年4月からは早稲田！）がDIAMOND onlineで緊急提言。
今回のオリンパス事件で、損失補てんの隠れ蓑となったM&Aの株式価値算定報告書について、これが�ヽ�示されていなかった、�∋残蠅蓮▲�リンパスが提供した買収対象の業績予想数字を算式に当てはめただけで、「業績予測が妥当かどうか、信憑性があるかどうかについては一切責任を負わない」とされている、問題点を指摘している。
上記は現行の東証のルールの下では認められている。私もFACTA誌が公開した算定書を読んでみたが、根拠のない急成長シナリオの数字をそのままDCF法に当てはめている。
そもそも、これだけの大企業が個人会計士に算定書を依頼したこと自体、普通に考えるとおかしい。それなりの名前のあるところだと流石に「言ったとおり作ってくれない」と考え、個人事務所に「報酬は弾むから、この算定価値にしてくれ」と頼んだことは想像に難くない。
もう一つ、DCF法の実務上の問題点がある。本件でも、340億円と算定された現在価値のうち300億円が買収後6年目以降の「永続価値」とされている。この変化の激しい世の中で、一つのビジネスモデルが永久に価値を持つなどということはあり得ない。従って、仮に5年間の事業計画を認めるにしても、それ以降は厳しく見るならゼロとすべきだし、少なくとも、衰退する予想として、例えば次の5年でCFがゼロになるという仮定を置くべきだろう。そうすれば、�螢▲襯謄�スの価値は340億円ではなく、40億円であったことになる。
鈴木先生の提言は以下の通り。
１．株式価値算定書のサマリーの開示対象を、MBOに関する株式公開買付のみから、東京証券取引所が算定書の添付を要請している全ての取引に拡大する。
２．開示するサマリーには、算定根拠となった業績予測（最低限、今後5年間程度の売上高と営業利益の予測）を表示する。
３．株式算定書の作成者の属性、過去に算定書を作成した案件等を同時に開示する。
それで、注目されるオリンパスの上場廃止問題だが、私はTokyo AIMの利用を提案したい。
・これだけの悪質な損失隠しを行った企業を上場廃止にしないのは、ライブドア等過去の処分例からしても整合性が取れず、投資家の信頼を失う。
・一方、海外の大株主も含め、それでなくても大損害を被っているのに、この上上場廃止となって流動性が無くなるのは困るという声がある。
・Tokyo AIMは日本初の「プロ向け市場」として2.5年前に誕生したが、上場企業は今年夏に上場したメビオファームのみであり、また、公募増資を中止した。このままでは新市場を作った意味がない。
・これまでに売るつもりのある個人投資家は売却済みであると考えられ、現在残っているのは持ち株数が多すぎて簡単には売れない機関投資家と、投機目的で所有している個人が中心と考えられる。Tokyo AIMが対象とするプロ投資家」にピッタリで、流動性は確保される。
・Tokyo AIMは本家ロンドンAIMに倣い、nomadが上場中一貫して上場企業に対して責任を持つ仕組みであり、nomadの指導の下、東証再上場を目指せばいい。
2011年12月07日
過去３４００年の内、平和な時代は２５０年
野口裕之の「安全保障読本」
クチコミを見る
今週の産経新聞「安全保障読本」に興味ある記述が。
・記録に残る人類の歴史５千年で主要な戦争は１万４千回以上、死者は地球人口に匹敵する５０億人
・過去３４００年の内、平和な時代は２５０年にすぎない
50億人とはすごい！人口は産業革命以来増え続けて、先月「70億人を突破」とのアナウンスが国連からありましたが、それとともに戦死者も増えている。
日本は、アジアの辺境にある島国ゆえに、例外的に平和な時代が長かったと思います。しかし、世界政治・経済に組み込まれている以上、「いつ起きてもおかしくない」という認識は必要ですね。
敗戦以来、『日本民族は「起きてはならぬことは起きぬ／起きて欲しくないことは起きぬ」と、安全保障への思考停止を続けてきた。』というのは耳が痛い。今年、それが津波で証明されました。
2011年12月06日
知識労働者が成果をあげるための第一歩は、時間の使い方を記録すること
経営者の条件 (岩波新書)
クチコミを見る
「何にどれだけの時間を使ったか」を記録、分析するｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）向けソフト自己管理ソフト「ＭｙＳｔａｔｓ」
技術ベンチャーのネオレックス（名古屋市）が開発したこのアプリ、私も使い始めたばかりですが、かなりいいです！
同じく『経営者の条件』を読んで、最初に記録しようとしたのは20年くらい前だと思うんですが、続かない。第一の理由は、記録が面倒なこと。第二の理由は、記録をまとめるのが面倒なこと。
このアプリは、記録の手間は手帳に付けるのとそう変わらないが、その場でつけてしまえば、後の統計処理は自動的に出来るので、労力が半分の感じ。これなら続けられそう。
2011年12月05日
Oh My Glasses
10年来になる早朝勉強会Early Bird、今月の講師は眼鏡の通販サイトOh my Glassesを立ち上げ中の清川社長。
「慶應義塾大学法学部卒業、インディアナ大学会計学修士、スタンフォード大学
経営学修士（Class of2011）。眼鏡特化のeCommerceサービス「Oh My Glasses」を
運営する株式会社ミスタータディ代表取締役。インディアナ大学大学院卒業後、
UBS証券投資銀行本部を経て、経営共創基盤に参画。」
という方。
前半はStanfordで見たシリコンバレー（SV）企業事情、後半はOh My Glasses(OmG)事業について。
・SVの強み＝身近にロールモデルがたくさんあること
・エンゼル投資家DBの存在（関心のある分野、規模、ステージなどを明らかにしている）
・完璧にすることに時間を使うのではなく、早く顧客に見せて早くフィードバックをもらい改善する
・OmG事業はSocial Commerce（家族・友人のレコメンドを元に購買）
私もNHK「白熱教室」で放映された、スタンフォード大学ティナ・シーリグさんの起業家育成コースの集中講座を見ましたが、あれは凄かったです。世界中から集まった優秀で野心のある人が挑戦し、沢山失敗し、沢山成功している。だから起業ノウハウが蓄積され、起業インフラはますます強固になる。世界で勝負するビジネスモデルなら、ベンチャーはSVで勝負するべきでしょう。
2011年12月04日
太平洋の試練
Pacific Crucible: War at Sea in the Pacific, 1941-1942
クチコミを見る
Ian W. Tollのこの本が米国で話題らしい。日本語訳はまだなので、『太平洋の真実』という邦題になるかどうかも不明。
これまで、米国政府の立場はもちろん、研究者の立場も、「米国は何も悪くなく、日本が卑怯な奇襲で始めた戦争」というものだった。 その認識に変化がみられるという。70年経って、ようやく客観的に見られるようになった、ということか。
・日本にとってロシアが第一の仮想敵国だった
・米国との協調を求めた日本がカリフォルニアの排日運動で傷つけられた
・中国からの全面撤退要求や石油禁輸に直面し、選択肢を失っていく
何れも日本の研究者の間では定説であろうが、これが米国でも評価の高い米国人作家から英語で出版されたことは、嬉しいことだ。
2011年12月03日
こういう常識さえ最初から持っていない人が政治や防衛の責任者になる
今週の曽野綾子さんのコラム「小さな親切、大きなお世話」（産経新聞）。
・ ブータン国王歓迎の宮中晩餐会を、一川保夫防衛相が民主党議員の政治資金パーティーに出席するために欠席
・一川防衛相は、「（ブータン国王に）手紙を出すことを含めてしっかりと対応したい」・一大臣が、国王に謝罪の手紙を出すなどということ無礼だということも分からない
・国王と一大臣は決して対等ではない・私たち国民が困るのは、こういう常識さえ最初から持っていない人が政治や防衛の責任者になるということ
一川保夫防衛相の経歴を拝見すると、農業高校から大学の農学部に進学し、卒業後は農林水産省の官僚として25年間勤務。お父さんが県議会議員で、その後をついで石川県議会議員になったのが49歳の時。
農業の専門家がどこでどう間違って防衛大臣に起用されたのか？ どうしてこういう人ばかり閣僚になるのか、驚くばかりだ。
2011年12月02日
孫子
新訂 孫子 (岩波文庫)
クチコミを見る
「彼を知りて己を知れば、百戦してあやうからず」は余りにも有名だが、全文を読むのはこれが初めて。といっても、2500年前に書かれた本で、誰が書いたのかも実は定かでないらしい。何しろ、印刷のない時代なので、数百年に渡っていくつか元になるものが合わさり、そして変化して集約されたという。
１．好戦的ではない
・百戦百勝は善の善なるものに非ず、戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり（謀攻篇１）
・兵とは国の大事なり（計篇１）
２．現実主義
・勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝を求む（形篇２）
・理に非ざれば動かず、得に非ざれば用いず（火攻篇４）
・彼を知りて己を知れば、百戦してあやうからず（謀攻篇５）
３．戦争に際して主導性を把握することの重要さ
・善く戦う者は、人を致して人に致されず（虚実篇１）
歴史の試練を乗り越えた本です。
2011年12月01日
祝上場！ベルグアース（宇和島）
11月29日投資先のベルグアースがJASDAQに新規上場！買い気配で始まった後、午前９時10分すぎに形成した初値は780円と、公募価格の740円を5.4％上回った。2011年10月期は、売上高が前の期に比べ10％増の32億9200万円、営業利益は4.3％増の１億8300万円になったもよう。
この会社、愛媛県の宇和島市津島町にある。これまで宇和島市の上場企業はヨンキュウ（養殖業者への養殖用稚魚・飼料生産販売と鮮魚販売）だけ。津島町は6年前の市町村合併で宇和島となったが、宇和島の中心街からさらにクルマで30分。山が海に面した、宇和海で典型的なリアス式海岸のわずかに開けた農地に本社がある。高松から行くと高速道路が整備されたとはいえ4時間。丁度対角線上になるので、四国の中でも最も遠い場所。
「革命は辺境から訪れる」というが、「日本農業に革命を」をスローガンとする同社がこの地から上場したことに期待したい。
