2011年10月
2011年10月31日
衆議院サイバー攻撃
危機感のない国民にして、この国会あり、か。
8月にウイルス感染が判明していたのに、「衆議院事務局では、10月25日の報道が出るまで事実関係を把握できていなかった」というのだから呆れる。
それとも、国会のサーバや国会議員のPCには機密情報などないのか。
2011年10月29日
人災であるにも拘わらず未だに誰も責任をとっていない
日本復興計画 Ｊａｐａｎ；Ｔｈｅ Ｒｏａｄ ｔｏ Ｒｅｃｏｖｅｒｙ
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福島第一原発事故に関する放送でYouTubeに250万回を超えるアクセスがあった大前研一氏と、細野豪志原発事故収束・再発防止担当大臣との記者会見が昨夕行われました。
＊最大の教訓＊
津波等に対する「想定が甘かった」事ではなく、「どんな事が起きても苛酷事故は起こさない」という「設計思想・指針」が無かった事である――その意味で、福島第一原発の４基の重大事故は、天災ではなく人災である。
＊提言＊
- 監督・監視の責任の明確化（人災であるにも拘わらず未だに誰も責任をとっていない）
- いくら想定を高くしても、それ以上の事は起こり得る。「いかなる状況に陥っても電源と冷却源（最終ヒートシンク）を確保する」設計思想への転換。それをクリアできない原子炉は再稼働しない
- 「同じ仕組みの多重化」ではなく、「原理の異なる多重化」が必須
- 「常用、非常用、超過酷事故用」の３系統の独立した設計・運用システムを構築する
- 事故モード（Accident Management）になった時には、リアルタイムで地元と情報共有し、共同で意思決定できる仕組みの構築
- 事業者・行政も含め、超過酷事故を想定した共用オフサイト装置・施設や自衛隊の出動などを検討する
- 全世界の原子炉の多くも同じ設計思想になっているので、本報告書の内容を共有する
＊正当・公平に評価されるべき点＊
大地震においても、全ての原子炉は正常に緊急停止（スクラム）している。大規模な配管破断も起きていない。
2011年10月28日
オリンパス内紛：投資助言会社への６６０億円支払い公表
この事件、尾を引きそうです。特に、前社長の出身地イギリスでは「やはり日本企業のガバナンスはおかしい」という風潮で報道されています。国内問題にしかすぎなかったMothers上場企業の不正問題に対し、海外でもよく知られ、外国人投資家の株主も多いオリンパスだけに、影響は大きいですね。
買収額については、第三者機関の評価があるとしても、FAへの報酬額は明らかに異常です。買収額の3割も報酬を払っていたら、適正な買収額を払っていたとしても、実際は3割増しで買ったのと同じになります。取締役会の責任は免れません。
2011年10月27日
CUPNOODLES MUSEUM
安藤百福発明記念館がその正式名称。世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」や、「カップヌードル」を発明し、地球の食文化を改革した日清食品創業者・安藤百福の「創造的思考」を体感する、というのがコンセプト。
幼くして両親を亡くした百福は20歳のころから様々な事業を手掛け、成功と失敗を繰り返す。40歳を過ぎて事業に失敗した百福は全財産を失う。大阪・池田市の自宅（借家）裏庭に建てた小屋で、“お湯があれば、家庭ですぐ食べられるラーメン”の開発を始めた百福。1日平均4時間という短い睡眠時間で丸1年間、1日の休みもなく、たった1人で研究を続けました、というからスゴイ。やはり、世の中にない新しいものを作り出すには集中力と諦めないことが必要。
試行錯誤の上誕生したチキンラーメンを1958年に売り出したときの百福は48歳。さらに、カップヌードルを売り出したのは61歳の時。2005年に宇宙食を開発した時は95歳。情熱さえあれば、年齢は関係ないことを自ら証明している。うーん、私も頑張らなくては。
安藤百福・発想のキーワード
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��アイデアを育てる
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平日の昼間に行ったにも拘らず、目玉の「マイカップヌードルファクトリー」も「チキンラーメンファクトリー」も予約と整理券で満席。ネットから予約できるそうなので、事前予約がお勧めです。
2011年10月26日
2011年10月25日
道路環境整備を推進＝パーキングメーター撤去も
DIME BIKE 自転車通勤STARTING BOOK! (小学館SJ・MOOK)
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「警察庁は２５日、原則車道通行など自転車利用者への交通ルール徹底と併せて、自転車が車道を利用しやすくするための環境整備も進めることを決めた。国土交通省などと連携し、車道左端に自転車専用の通行空間確保を推進するほか、パーキングメーターの撤去、駐車違反の取り締まりに力を入れる方針だ。」
ということです。
退職以来、都内の昼間の移動はなるべく自転車にしています。昔から自転車は好きでずっとそうしたかったんですが、金融機関勤務中はスーツ着用で流石に無理。今では毎日のように走っています。
今週も、昨日は赤坂見附まで、今日は麹町まで走りました。それぞれ、20分(6km)と30分(8km)。時速16km/hで所要時間は、電車や自動車で移動するのと同じ位。それも、我が家が駅まで徒歩2分の好立地の上での話ですから、駅まで距離のある場所から、あるいは、そういった場所への移動ではさらに自転車が有利になります。
自転車が流行っているとはいえ、自動車の数に比べれば圧倒的少数。都内を走っていると危ない思いをすることはしょっちゅう。自転車のための環境整備は大歓迎です。
一方、自転車の交通ルール無視も目に余るので、「交通ルール徹底と併せて」も頷けます。何しろ、車道の逆走、携帯電話を使いながら、イヤホンで音楽聞きながら、無灯火等々、全てルールどころか立派な道路交通法違反ですからドンドン取り締まってもらっていいです。
2011年10月24日
“中国人ボス”がやってきた〜密着 レナウンの400日〜
昨晩は四国から上京した経営者との会食を品川で済ませ、自転車で帰宅。丁度やっていたのがコレ。
創業１０８年の老舗アパレルメーカー・レナウンが中国の大手繊維メーカー・山東如意科技集団の出資を受け入れたのは昨年5月。主力のデパートでの販売が落ち込み、四期連続の赤字に陥っていたレナウンは、国内市場のテコ入れと中国市場への進出の二つを一気に図ることをねらって、今回の提携に踏み切った。
レナウンのピーク時売上は6000億円あったという。それが、資本提携後の前期売上は732億円。提携前の売上は1290億円なので、強烈なリストラをやって何とか黒字（経常利益）にしたことが分かる。それでも最終利益は11億円のマイナス。（前々期は109億円のマイナス） 40億円の出資で約41%の出資比率というから出資時の時価総額は約100億円。今日現在の時価は125億円と上昇。日経平均株価はその間に10-15%下落しているから良好なパフォーマンス。
5月に資本提携し、「翌1月1日に中国第一号店を出せ」と新オーナーから言われたのに、日本人社員が北京での出店に拘り、ドンドン時間ばかり経っていく。痺れを切らしたオーナーが雇った中国人コンサルタントに叱責を受ける始末。
この点に関しては、中国側が正しいと思った。日本のファッションビジネスのやり方からすれば、何が何でも「首都」東京で勝負しそこから「地方」に広げていく、だろうが、中国は日本のような中央集権ではない。政治の中心である北京に対し、経済的には上海が最大だし、人口1000万人以上の都市だけで他に、広州と深圳がある。元々違う国を統一したため、地方によって言葉も違う。その中で北京に拘ったのはあまり意味がない。結局、若者向けのMANOは第一号店を大連に、30-40代を対象としたSIMPLE LIFEは深圳になったようだ。
最近、山東如意科技集団には伊藤忠が30%を出資した。30%で2億ドル（約150億円）だから、時価総額500億円。円高のせいもあって円で見ると意外と安い。流石、伊藤忠。今は海外投資のチャンスだ。
2011年10月23日
マルクスの『資本論』
マルクスの『資本論』 (名著誕生)
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『国富論』を読んでみたので、では次は『資本論』だろうと思うが、流石にとっつきにくい。なので、解説本に頼ることにした。2006年に出版された、1990年代の共産主義国崩壊後の「見直し的『資本論』」とでも言えようか。
資本主義というのは、皆が「より儲けたい」というエゴの結果、過剰生産が起こり、それが周期的な恐慌をもたらす、というのがマルクスの大英博物館に何年も閉じこもってた研究の上での発見。
過剰生産を克服するためには、�＼源採呂稜鵬�か、�⊃兄埔譴粒容世�、ということになる。大恐慌の克服も、フーバーダムを作ったり、ニューディール政策で莫大な公共投資を行ったにも拘らず、結局は第二次大戦の勃発による欧州や日本での生産力の破壊を待つしかなかった。米国はこれにより新市場も獲得し、黄金の50年代を迎える。
今回の金融危機はどう克服されるのか？
リーマンショック→先進各国のかってない規模での財政出動→財政状況の悪化→ソブリン・クライシス
新興国での消費増大に期待する向きが多いようですが。つまり、�△任垢諭�
2011年10月22日
100年デフレ
100年デフレ―21世紀はバブル多発型物価下落の時代 (日経ビジネス人文庫)
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「年間読書300冊」を目標にしているので、たいていの本はパラパラっと見て、「こことここが使えればいいな」という感じなのだけれど、これは面白くて、3時間かけて通読してしまった。
新書で出たのは小泉政権時代の2003年。それから8年、日本経済及び世界経済はこの本に書かれた通りになっているといっていい。バブル崩壊以降、日本政府は100兆円以上を景気対策で使ってきたが、景気は一向に良くならず、残ったのは世界一の借金だけ。それでも、「デフレ脱却が最優先なので、もっと国債を出してもっと使え」という人がいるのには驚く。
筆者が上げるデフレの理由は目新しいものではない。
・大競争時代→世界の供給能力UP→完全雇用水準UP
・IT革命 最先端の技術と世界最低賃金の融合
・通貨調整が行われないままでの世界市場統一
これは大前研一氏も「新・資本論」（2001 ）で、「『新大陸』の発見で新しい経済が始まった」としている通りである。すなわち、経済の、
・ボーダレス化
・サイバー化
・マルチプル化
である。
このような環境下では、ケインズ「一般理論」が通じないのは当たり前で、金融緩和でジャブジャブとなった資金はより良い投資先を求めて世界のどこかでバブルを発生させるだけである。アメリカのように経常収支が赤字を続けていても、「投資先」として選ばれている限り大丈夫ということになる。
エコノミストである水野氏は、13世紀から始まる超長期のデータを駆使し、
・今回の変化が、人類が経験する「3度目の歴史の断絶点」であること
・過剰供給力をこなしてデフレを脱却するには100年掛るであろう
ことを理路整然と説明する。
欧米が1970-1980年代に苦労して成し遂げた産業構造改革を、日本は景気刺激策で先延ばしにしてきた。結果として、日本GDPの65%を占めるサービス業の生産性は世界最低水準であり、研究開発のリターンも世界最低だ。
これを改善するには、規制緩和による「構造改革」を進めるしかない、というのが水野氏の結論。問題は、構造改革の成果が出るまでには10年は掛るので、今の日本の政治体制では内閣が持たない、ということだろう。歴史認識をしっかり持った政治家と、それを理解できる国民、安定政権を作れる政治制度改革が望まれる。
これまで欧州で起こったデフレは100-150年間続いており、また、デフレだから恐慌になったということでもなく、例えば、1873-96の「英国大不況」では株価はその間に倍になっている。20世紀型思考を捨てる時だ。
2011年10月21日
Reed College
伝説となっているJobs氏のStanford大学卒業式でのスピーチ。このせいでJobs氏をStanfordの卒業生、あるいはスピーチで「大学中退」と言っているからStanfordを中退した、と思っている人もいるかもしれない。スピーチの中で一回だけ、それもサラッとしか言わないので注意してないとわからないが、それはオレゴン州ポートランドにあるLiberal Artsの私立名門校Reed College。
スピーチの中では、「高い学費に見合う理由が見いだせなかったので、大学を中退すると決め、その後、実際に大学を去るまで好きなクラスを聴講することにした。その一つがcalligraphy（書道）だった。その時は分からなかったが、これが後々Macの美しいフォントを作るとき大いに役立った。」と言っている。
彼は半年間籍を置いただけで退学した後も、なんと1年半もの間、友達の部屋に泊めてもらい、空き缶拾いなどで飢えをしのぎながら聴講を続けた。小さな学校なので誰もが気が付いていたが、教職員も見て見ぬふりをしてくれたのだという。
私は5年前に初めてPortlandを訪れたとき、一緒に行ったアメリカ人がここの大学の卒業生で、市の郊外にあるキャンパスに案内してもらった。日本では全く知られてないが、入学難易度は最上級。学費も年間$39000と最上級。学生数は１４００人しかおらず、日本の私立大学の一学部の一学年位にしか過ぎない。「全米で最も知的な大学」との評価もあるので、少なくともJobs氏は少年の時から高い学力はあったのだろう。
米国にはこういったLiberal Artsの小規模な私立名門校が各地にあり、総合大学であるHarvardやStanfordと並ぶ人気がある。日本ではこの手の私立大学が成り立ってこなかったが、最近では秋田国際大学の成功例もあるので、地方大学の検討に期待したい。（日本では寄付があまり期待できないので、地方国公立大学の改革が現実的か？）
1991年に行われたReedでのJobs氏のスピーチから
"I can assure you that as the patina of time takes its toll, I thank God I had these experiences here," he told Reed students at convocation in 1991. "It has helped me in everything I've ever done, although I wouldn't have guessed it at the time."
"Character is built not in good times but in bad times, not in a time of plenty but in a time of adversity--and this school seems to nurture that spirit of adversity, and I think it does build some character. So thank you for teaching me how to be hungry and how to keep that with me my whole life."
ところで、彼の息子の名前はReedだ。
2011年10月20日
ファシリテーター養成講座
ファシリテーター養成講座―人と組織を動かす力が身につく!
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Facilitate=楽［容易］にする、手助けする、促進する
ビジネスの世界では、ファシリテーターというと、会議の進行役のことを言う。日本企業は製造現場の生産性は高いが、ホワイトカラーの生産性は世界的に見て低い。その大きな原因の一つは、生産性の低い会議。その改善にファシリテーターは活躍できる余地が大きいと思う。
上手な「仕切り」で、参加者全員が積極的に議論に参加でき、結果としてよりよい結論が導き出され、皆が納得するので行動に結びつく。
私は10年前にWork-Out（@GE）で経験し、「これは自分向きだ」と思ったので、コツコツ勉強して来ました。独立したので、これをサービスメニューに加えることにします。
2011年10月19日
2011年10月18日
ノルウェーから同級生来日
ノルウェー人の同級生Oivindが初来日。彼に会うのは卒業以来で20年ぶり。
ノルウェーは国土面積385Kkm2で日本より若干広い。そこに暮らすのは四国とそう変わらない480万人。1970年ごろ産油が始まった北海油田のおかげで世界で最も平均所得が高い国になっている。（世界第6の原油輸出国） 多くの産油国と違うのは、国営企業が油田を保有しており、その収益の大半は原油が枯渇するときに備え、国営投資基金で運用されている。毎年、国家予算として利用が許されているのは基金の運用益によって得られる約４％であるということ。（この同級生は国会の監査室に勤める）
国家としては、やはりこのサイズが合意を取るのも容易であるし、そのため臨機応変な政策が取れるようである。
2011年10月17日
トンマッコルへようこそ
![トンマッコルへようこそ [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/31Ay4SDeuWL.jpg)
トンマッコルへようこそ [DVD]
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遅ればせながら、TV放映されたのを見ました。大勢の人が死ぬし、ハッピーエンドじゃないんですが、ユーモアもあって良かったです。
「05年度の韓国映画界で興収1位の座に輝いたヒューマンドラマ。朝鮮戦争が行われていた50年代初頭。墜落したアメリカ機を追って北朝鮮人民軍と韓国軍のそれぞれの兵士たちが、“トンマッコル”と呼ばれる人里離れた村に迷い込む。村で鉢合わせとなった両軍の兵士は対立するが、戦争のことなど知らないのんびりした村人たちによって、打ち解けていく……。監督は本作が長編デビューとなるパク・クァンヒョン。」
2011年10月16日
大震災後の日本経済
大震災後の日本経済ーー100年に1度のターニングポイント
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大きな事件があると国民は感情に流されるのが常だが、日本にはそれを煽ろうとするマスコミや政治家が多く、制度改変にまでおよび、後々まで悪影響を残すことがしばしばある。かって勝つ見込みのない戦争に至った過程もそうといえるし、近年ではグレーゾーン金利の唐突廃止による法治国家放棄、一部上場企業の粉飾決算に伴う規制強化など、各方面にどういう影響がでるか余りに想像力に欠ける施策が「声の大きな人」を満足させるために行われる。
大震災後も、様々な感情論がうごめいているが、「誰もが危機だ」と認識している時は変革のチャンスでもある。そうした趣旨で書かれた本が日頃尊敬している野口悠紀雄先生から出版されているので読んでみた。
3/11を境に日本経済は需要不足から供給不足へ
円高を容認して、経済構造の転換（製造業→サービス業）を図れるかどうか？
×国債増発→インフレ→国民生活の破壊
○増税 （公平）
資産大国として生きる
貿易黒字＜所得収支（←対外資産）
高度サービス産業
1990以降 米 高度サービス
日 生産性が低いサービス（小売り、飲食）
$=80円は1995年に比べ4割円安水準
（米インフレ 日デフレ）
「資産大国として生きる」に共感。別に、モノづくりを諦めろ、とかいうことではない。儲けられないモノづくりは諦めなければならないが、求められるのは付加価値が高いモノづくりだろう。製造業の「高度サービス産業」化ともいえる。国は膨大な年金基金を下手な運用をしてソンばかりしている。なにしろ、大きな為替リスクを取っているのに、低収益が確定しているTBでの運用が多い！内外を含め、運用のプロに分散して任せるしかないだろう。騙されないために、プロを評価するプロが必要。2011年10月15日
さぬきうどんの総本山
世界で唯一の公的うどん学校は、私のふるさと高瀬町にある。手打ち式製麺機マーケットシェア75%。手打ちのノウハウをそのまま機械化したパイオニア企業が「さぬき麺機」。中学時代は、毎日この会社の横を自転車で通学していたが、中に入ったのは初めて。
元は、明治末期に創業した稲藁加工機の農機具メーカーであったこと（昨年創業100年）、昭和40年に保険所の要請でうどんの「足踏み代用機」を開発したことが製麺機屋になったきっかけだったこと、など現社長から詳しくお話が聞けた。
讃岐うどんといえばコシ。そのコシを出すのに長年足で踏んでいたのが、県外客などから「不潔」とのクレームがあり、保険所としても無視できなくなったということだ。うどんは茹でて食べるものなので、被害が出ることはないのだが、当時の「なんでも清潔に、西洋風に」という流れのなかでの現象か。そういえば、NY州他条例で「生のまま出す食材を直接手で触ってはいけない」としている国は多く、寿司屋さんでも手袋をして握っていたりする。
なにはともあれ、そういうきっかけで開発された製麺機は技術的発展を遂げ、今では手打ちと変わらない麺が全自動でできるまでになった。本格的讃岐うどんが家庭で気軽に味わえるようになった加ト吉の冷凍うどんも、この全自動機で作られている。
2011年10月14日
首山観音
今週初めて雨が降った。昼過ぎ雨が止んだので、運動不足解消のため自転車で首山観音に出かける。奈良時代から続く、地元の名刹。
家から距離はそんなにないのだが、小山の上にある観音さんまでは登りが続く。ギヤを一番落として、立ちこぎで何とか登り切った。
桜の名所でもあり、次は春に花見に来たい。
2011年10月13日
原発事故は技術経営のミス
東京電力福島第一原子力発電所の事故は技術経営のミスに起因するもので、天災でも偶然でもなく、100％予見可能な事故だった。(同志社大学ITEC副センター長の山口栄一教授)
技術の問題ではなく、技術「経営」の問題であった、というところが本質をついています。あれだけ原発が経営上重要なのに、東電のトップに原発分野の人がおらず、判断の遅れが事故拡大につながったという見方は当初から大前研一氏もしています。
今回の原発事故問題に関する真打登場か。
2011年10月12日
直島
ベネッセが中心となって美術館やホテルを作ったおかげで、今や「アートといえば直島」として瀬戸内海で一番有名な島になった。
一昨日の男木島に引き続き、またもや高松マリーナからヨットで漂着物調査（＝ゴミ拾い）に出かける。今日は平日なので、先日よりも30分早く家を出た。朝の通勤時間帯、高松周辺の道路が混雑する。
直島は香川県とはいえ、岡山沖にある。高松からは船で1時間。先日の男木島は拾いきれないほどゴミがあったが、今日の直島の海岸は自治会でも清掃したらしく、大きなゴミは皆無。拾う気満々で行ったのでチョットがっかり。アートを売り物にしている島なので、住民の意識も高いのかもしれない。
10年ぶりに来たのでゆっくりしたかったが、午後高松で用事がある人もいて、1時間のゴミ拾い後、どこに寄ることもなく出発。港近くにはアートな銭湯ができていた。（写真）
せっかく高松まで朝から出たので、帰りに高松の会社に寄る。こちらの社長は趣味が釣り。ゴミ拾いの帰りだと話したら、所属する釣りクラブで年に2回釣り場の清掃をするのだという。
酷いのは漁師さんで、海をゴミ捨て場だと思っている人が多いらしく、船で食べた弁当や不要になった漁具などみな海に捨て、自分の船をきれいにして港に帰る人が多いという。「自分の職場なのに」と思うが、自分の所有する船から先への意識はないらしい。
2011年10月11日
男木島
昨日ビーチコーミングしたのが男木島。高松沖に浮かぶ島。
人口200名弱。小学校があるが、現在休校中。児童数が2名以上になると校長と先生が一人ずつ派遣され、開校するらしい。1名以下の場合は、市の負担で高松市内の小学校へ船で通う。当然、そちらのほうが圧倒的に安い。
昨日は体育の日で、「島民運動会」が開催されていた。動ける島民のほとんどが参加していると思われるこのイベント、校舎にスローガンが掲げてあって、そこにはこうあった。
「情熱！ たくましく 長生きするぞ！」
2011年10月10日
瀬戸内海ゴミゼロプロジェクト
体育の日、一人で香川に居た私は、友人主催の「漂流物調査プロジェクト」に参加。このプロジェクト、県の委託を受けて、瀬戸内の島々に何がどれだけ漂着しているかの調査を計24回実施する。
今日は男木島で実施。830に高松マリーナをカタマランで出発。鬼が島で有名な女木島を通り過ぎ、40分くらいで男木島着。近くの比較的広い浜まで歩き、そこで1時間弱実施。
兎に角、いくらでもある。大物は、漁具や古タイヤ、TV！など。TVは流石に流れ着いたのではなく、放置されたのだと思うが。その他、靴にサンダル、ペットボトルに空き缶。今日は清掃ではなく調査が目的なので、小さなものもまんべんなく拾おうとする。カキの養殖に使われるプラスチックのチューブ、ライター、苗ポットなど。
ゴミの大半は海で捨てられたものではなく、陸から川に流されて瀬戸内海に漂流する。もちろん、浮力のないものは川に流されて海底に堆積する。瀬戸内海に注ぐ川沿いにすむ住民は600万人も居る。京都に住む人たちの生活ゴミも川に流されれば、淀川を下って、瀬戸内海に注ぎ込む。
厄介なのは、言われないとわからない小さなプラスチック片や、プラスチックの原料となるレジンペレット、昔の農薬の容器に使われたプラスチック球。捨てられたプラスチックは時が経つにつれ砕かれて小さくなっていく。こうなると拾うことすら難しい。
先輩たちによれば、瀬戸内海がゴミだけでなく水質も含めて汚くなったのは、高度経済成長の始まった1960年代からバブル崩壊の1990年頃まで。その最後の象徴は瀬戸大橋工事による大規模な海中土木工事だ。30年かけて汚された海をもとに戻すには、また30年掛かるのか。
2011年10月09日
Goldman Rules The World
一週間たっても風邪が抜けない。仕事もあったのでそれに合わせ、香川で療養中。東京では6-7時間寝ると自然と目が覚めるが、実家に帰ると子供の時に戻ったかのように8-9時間普通に寝れてしまう。静かなこと、水・空気、いろいろあるんでしょうね。
さて今、欧米で話題のビデオ。これがBBCで流れたんですから、世界中口あんぐりだったでしょうね。何しろ、アナウンサー自身が驚いてます。正直者のAllesio Rastaniさんが放送後大丈夫だったか心配です。
・自分たちトレーダーにとって世界経済がどうなろうが関係ない
・3年間不況が来るようにと、毎晩寝る前に祈っていた
・政府がどうしようと無駄。政府が世界を支配しているんじゃない。支配しているのはGoldman Sachsであって、彼らはRescue Packageなんか気にしてない。
トレーダーにとっては良くても、ファンドに実体経済がかき回されるのは一般人にとっては良くないので、大前研一さんは、こうしたファンドにレバレッジを与えている銀行を規制することを提案しています。
2011年10月08日
冒険投資家来日
冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見 (日経ビジネス人文庫)
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1970年代ソロスの共同経営者としてクォンタム・ファンドで伝説を作り、1980年の独立後は「冒険投資家」として有名になった。最初に世界一周した時は、BMWのバイク。2回目は本の表紙にあるMercedesの改造車。改造するのに新車購入費と同じくらいかかったとか。ちなみに、2回とも女性と二人で回っているが違う人物で、その後また別の女性と結婚している（笑）。
1990年代から商品相場に対して強気で、1998年には、Rogers International Commodity index(RICI)を設立している。「このファンドは、1998年8月1日以来326％の上昇を達成している（2007年12月時点）。2005年に、書籍Hot Commoditiesを著し、従来の投資における考え方とは逆に、商品投資は最良の投資のひとつであることを示した。 RICIのリターンは、1998年7月31日-2004年7月30日の6年間で次のようになっている。」（Wikipedia)
- Rogers International Commodities Index(RICI) +167.441％
- S&P 500 Index -1.69％
- Lehman Long Treasury Bond Index +49.36％
- Vanguard REIT Index +28.04％
そのジム・ロジャーズが今月来日。25日には東京ベイコートクラブで講演会を実施する。過去の講演は何れも大盛況だった。今回も世界経済危機のなか人気となりそう。
＊後輩が主催していますので、申し込みの際は予備欄に、私からの紹介の旨記入いただければ。
2011年10月07日
2011年10月06日
050 plus
今iPhoneユーザー間で話題のアプリ。Android版も先月発表され、これはヒットになりそうな気がする。なにしろ、iPhoneユーザーの二大不満は、
・繋がらない（SBMの基地局増強がiPhoneヒットに追いつかない）
・通話料金が高い（SBM同士はホワイトプランで深夜を除き無料だが、他社携帯に掛けるとキャリア中一番高い）
だった。何れも、端末の問題ではなくキャリア側の問題である。
当初SBとiPhone獲得を激しく争ったといわれるdocomoだが、今回4SがSBMとauとの併売となったところをみると、iPhoneは諦めAndroidに傾注していると思われる。
そこに出てきたのがグループ会社NTT Communicationsからの050 plus。これをdocomoのAndroidに搭載されるとdocomoの通話料が減ることが懸念されるが、「攻撃は最大の防御」ということか。どういう計算をしたのかは知らない。それとも、グループ間の調整は無いのか。
2011年10月05日
春秋
案の定、月曜日夜の会食で風邪がぶり返す。
しかし、昨日は自分からお願いしたランチミーティングがあったので、日比谷へ。場所は先方が予約してくれた「春秋ツギハギ」。日生劇場の地下にある。入口にはワイン棚が並ぶ。内装は古材を多用した落ち着いた空間。モダン＆和の伝統。似たようなコンセプトの店は多いが、「これはホンモノだ」という感じがしたので、帰宅して調べてみた。
運営会社は、店名と同じ「春秋」。代表取締役 杉本貴志(株式会社スーパーポテト 代表取締役)とある。Super Potato? さらにスーパーポテトを調べてみると、果たしてそれは1973年に設立された老舗デザイン会社であった。バブル崩壊以降のデザインの流れである「和モダン」の源流を作った会社かもしれない。
無印良品の店舗や思想の構築を30年間やってきたり、ハイアットグループ、シャングリラグループ、MGMグループ等海外の著名ホテルのデザインを軒並み手がけている。ツギハギは2005年の作品。その前年には、以前行ってやはり感心した「分けとく山」を設計。
なぜ、ツギハギなのか？聞き忘れた。
2011年10月04日
翡翠楼 新館
丸々3日間寝込み、今日から月曜日ということで、起きだす。体温は36.5度。まだ平熱より高いが、ま、微熱だろう。
午後、定例役員会で横浜へ。うーん、だんだん怪しくなってきた。鼻水が止まらず、頭がボーっとしてくる。特に私の意見が求められる部分については、昨晩、準備しておいたので助かった。
今日は終了後、管理部のメンバーを会食に誘ってあった。体調から言うと明らかに厳しいが、自分が主催で顧問弁護士も誘ってあったので、決行。7時の開始までしばしラウンジで休憩。
翡翠楼 新館の「海鮮翡翠チャーハン」を食べる。見たとおり、緑色。色は変わっていたが、味は普通に美味しかった。貝柱がきいている。緑色なのはホウレンソウ？
座っているのもつらくなってきたので1時間余りで切り上げ帰路に。今年の風邪は侮れません。
2011年10月03日
志願度で明治大が３年連続トップ
3年前から関東では志願度で明治大がトップになっていたらしい。（それまでは長らく早大）
「親しみやすさが一因」とかで、失礼ながら昔のイメージとは大分違うようだ。なにしろ、著名卒業生が「高倉健」から「向井理」に代わっている。どうりでうちの娘まで受験すると言い出すわけだ。
それはともかく、地方で、地元国立人気が復活しているのはいいことだと思う。長らく、地方の人材を支えてきたのは地元大学の出身者たちだった。それが生活が豊かになるにつれ、成績順に全国ランキング通りに進学するようになって久しい。東京に進学すれば、そのまま就職機会の多い東京で就職してしまう。
こういうところから地方復権が始まる。
「親しみやすさが一因」とかで、失礼ながら昔のイメージとは大分違うようだ。なにしろ、著名卒業生が「高倉健」から「向井理」に代わっている。どうりでうちの娘まで受験すると言い出すわけだ。
それはともかく、地方で、地元国立人気が復活しているのはいいことだと思う。長らく、地方の人材を支えてきたのは地元大学の出身者たちだった。それが生活が豊かになるにつれ、成績順に全国ランキング通りに進学するようになって久しい。東京に進学すれば、そのまま就職機会の多い東京で就職してしまう。
こういうところから地方復権が始まる。
2011年10月02日
グリルエフ
ここ数年間欠かしたことのなかった本blogだが、今回は酷いカゼに掛ってしまい2日間起き上がれなかった。一時体温は38度に迫り大人になってからの最高記録？今日3日目にして、体温が36度台まで下がり、やっと溜まったメールチェックなど始めたが、それも30分持たない。他人に聞くと、「風邪の予兆があるときは、こうする」と決めている人が居て、「これでもう20年間風邪になったことがない」という。改めてコツを教えてもらいたいものだ。
外出した最後の日、つまり先週の木曜日に五反田に会社を引っ越してきた後輩に連れて行ってもらったのがグリルエフ。駅前のバスターミナルからチョット入ったところに昭和のままある。聞いてみれば、昭和25年に先代がこの場所で開業してから変わっていないのだというからすごい。その間に、朝鮮戦争も、高度成長も、バブル景気も、金融危機もあったのに、全て乗り越えてソノママ。
名物はハヤシライスだ、というのでメニューを探すが、無い。聞いてみたら、ある。見渡したところランチ時間にもっともよく食されているのもこれだった。理由は聞かなかったが、「グリルエフ＝ハヤシライス」ということでメニューに載せる必要もない、ということか。
そのハヤシライス、創業時に作られたデミグラソースを継ぎ足し続けて出しているという。色は真っ黒。味は・・・なるほど独特。好みが分かれそう。
