2011年05月
2011年05月31日
European Champions League
土曜日夜はWimbleyでFIFA European Champions League Finalの日。
本来1555にKing's Cross到着。夕方5時には友人宅に着いて、ゆっくりしてから一緒にTV観戦予定だった。これが昨日も書いたとおり、実際に駅についたのが1930．友人宅に着いたのは2030頃で、そろそろ前半戦が終わろうかと言う頃だった。
後半戦を友人とビールを飲みながら観戦。Barca強い。Man Uも最後まで諦めずに果敢に攻めるが、付け入る隙がない。安定感があって、史上最強のチームと言っていいのではないか。
フランス人の友人に、「何でこんなに強いのか」と聞いたら、「独自のトレーニングセンターに才能のある少年を集めて英才教育する。勿論、Man Uも同じことをやっているが、南米の少年にとって言葉の通じるスペインの方がいいから。」という。Barcelonaは正確にはカタラン語を話すが、勿論、スペイン語も通じる。
では、Real Madridは？という疑問もあるが、それは他の要因も含めたマネジメントの差、ということなのだろう。
2011年05月30日
イギリスの鉄道
土曜日の昨日、Middlesbroughを後にし、汽車（ディーゼル）でLondon King's Cross駅(KGX)へ。
・・・のはずだったが、出発して30分、Yorkで「降りてください」となった。ポイント故障か何かでダイアが乱れているらしい。わざわざKGXへの直行便を選んだのに全く意味がなかった。
YorkはLondonよりさらに北にあるため、天気が悪いとこの時期でも寒い。東京で言えば、3月初め位の感覚か。ホームで同じく汽車を放り出されたロンドン方面行きの乗客と待っていると北風がびゅうびゅう吹いてくる。
凍えながら待つこと1時間、やっと次の経由地Sheffield行きの汽車がやってきたが、元々満席のところに、先ほど放り出された乗客が殺到し、列車はたちまち東京のラッシュ時並の混雑となった。諦めて、乗るのを諦めた人も多数。
感心したのは、乗客が殺気立たないこと。思えば、この国ではいろいろ予測できないことが起こるので、国民がそれに慣れているのかもしれない。｢予測できない」ことが予測できているので、「計画通りに行かない」というべきか。日本人の物事が計画通りに行く期待値を99%とすれば、イギリス人のそれは90%くらいではないか。何しろ、切符を買おうとして自動販売機に並んでも動いていないことがしょっちゅうだし、ATMもしかり。
Sheffieldまで約1時間。立ってトイレの前の廊下に並んでいる乗客たちは、冗談を言い合ったり、広いトイレの中に荷物を入れてスペースを増やしたりと次第に「同志的」雰囲気となってくる。流石、｢大人の国」。
Sheffieldでまた1時間連絡の汽車を待ち、結局ロンドンに着いたのは、1930。13時に出発して、6時間半掛かった。予定の直行列車では3時間のはずだった。払い戻しは無し。誰も文句を言わなかったのにビックリ。
2011年05月29日
York
同じく、午前中仕事をした後、午後Yorkへ。同じく車で1時間ほどの距離だが、街に入ってからの渋滞で1.5時間かかった。
ここはローマ時代からある街。そこら中に築数百年と言う建物があり、興味深いのはそれらが現在もそのまま使われていることだ。現代日本人は100年前の日本家屋に住めないだろう。生活様式がここ50年で大きく変わったから。彼らがそのまま住めるのは、生活様式が余り変わっていない、ということかもしれない。（新しい建物を建てるための認可が日本以上に難しい、ということもある。建築基準を満たすだけでなく、周辺との調和も考慮される。）
ローマ時代に建てられたローマ軍の駐屯所の上に、有名なYork Ministerが建てられている。ノーマン時代に建てられた最初の教会に続き、現在の教会は中世に立てられた2代目。小さな教会の基礎の上に、巨大な教会が立てられたため徐々に地盤沈下。1960年代に崩壊の危機となり、基礎をコンクリートで造り直した。その際にローマ時代からの遺跡発掘が行われ、教会の地下が博物館となっている。必見。
York大学は英国トップクラスの大学で、日本からの留学生も多いらしく、日本語のHPまであった。
17世紀から続くパブBlack SwanでWalking Tourを終えた後、Punchbowlで夕食。Black Swanは2階に泊まれる部屋が3室あるので、泊まるのも面白そう。
2011年05月28日
Whitby, North Yorkshire
Middlesbroughから車で1時間のWhitbyへ。ちなみに、Middlesbroughはミドルズ＜ブラ＞と発音する。出発前に、出張で来日していたイギリス人に、「来週ミドルズボロに行くんだよ」と言ったら、「それはアメリカ式発音。ミドルズ＜ブラ＞だよ。」と訂正された。そういえば、ロンドンのBorough Marketも「バラ・マーケット」と発音されるね。スペルはチョット違うけど、同じ意味で、ドイツ語の-burgと同じくfort（砦）の意味ということ。
ここの見所はBram Stokerがドラキュラの発想を得たと言うSt. Mary教会。確かに、これは夜行くと怖そうだ。
名物はFish&Chips。イギリス中どこでも食べれるが、ここは北海漁業の町。Fish&Chipsで最も一般的な新鮮なCod（鱈）が手に入る。これを出す100年以上歴史のあるレストランやパブがいたるところにある。
イギリスでは有名な観光地らしく、平日にも関らず観光客で賑わっていた。
ここの見所はBram Stokerがドラキュラの発想を得たと言うSt. Mary教会。確かに、これは夜行くと怖そうだ。
名物はFish&Chips。イギリス中どこでも食べれるが、ここは北海漁業の町。Fish&Chipsで最も一般的な新鮮なCod（鱈）が手に入る。これを出す100年以上歴史のあるレストランやパブがいたるところにある。
イギリスでは有名な観光地らしく、平日にも関らず観光客で賑わっていた。
2011年05月27日
Middlesbrough
一昨日イングランド東北部の町Middlesbroughに移動。North Yorkshire郡に属する人口14万人の町。
大きな町ではないし、観光地でもない。何をしに来たかというと、昨年夏にホームステイで来た先生がMiddlesbrough Collegeで勤めている。こんな機会でもなければ絶対に訪れることの無いEnglandの普通の町を見てみようと思った。
Middlesbroughは産業革命で製鉄業で大きくなった比較的新しい町。周辺で製鉄業に必要な、鉄鉱石と石炭が取れ、また運搬に便利な大きな川もある。（River Tees）製鉄で有名になり、一時はIronopolisと言われ、同名のFootball Clubもあったようだ。地場を代表する製鉄メーカーDorman LongはTyne BridgeやSydney Harbour Bridgeに材料を供給するだけでなく、設計・建設に加わった。
イメージとしては釜石に近い。釜石に行ったことがないのだけど、どちらも東北地区にある鉄鋼の町なので。姉妹都市提携するなら、こことすればいいと思うのだが。（高松市や品川区などで聞いた話では、結構いい加減に姉妹都市になっていたりする。何の共通性も無いのに、「丁度互いに姉妹都市を探していたから」という話も聞いた。）
大きな町ではないし、観光地でもない。何をしに来たかというと、昨年夏にホームステイで来た先生がMiddlesbrough Collegeで勤めている。こんな機会でもなければ絶対に訪れることの無いEnglandの普通の町を見てみようと思った。
Middlesbroughは産業革命で製鉄業で大きくなった比較的新しい町。周辺で製鉄業に必要な、鉄鉱石と石炭が取れ、また運搬に便利な大きな川もある。（River Tees）製鉄で有名になり、一時はIronopolisと言われ、同名のFootball Clubもあったようだ。地場を代表する製鉄メーカーDorman LongはTyne BridgeやSydney Harbour Bridgeに材料を供給するだけでなく、設計・建設に加わった。
イメージとしては釜石に近い。釜石に行ったことがないのだけど、どちらも東北地区にある鉄鋼の町なので。姉妹都市提携するなら、こことすればいいと思うのだが。（高松市や品川区などで聞いた話では、結構いい加減に姉妹都市になっていたりする。何の共通性も無いのに、「丁度互いに姉妹都市を探していたから」という話も聞いた。）
2011年05月26日
ロンドン証券取引所
London Stock Exchangeを訪問。St Paul's Cathedralの隣にあるここを訪ねるのは初めて。アポ無しで行っても、当然入れてくれない。
今回の目的は、世界で最も成功した新興市場といわれるAIMの調査。責任者であるStuttard氏に話を聞いた。1995年の設立以来、2200社が£240億（3.6兆円）の資金調達を行っており、現在は1200社が上場している。
市場の特徴として、
・規制が緩やかで上場コストが低い（例えば、SOX適用が無く、年間上場維持コストは本則市場の半分）
・投資家への優遇税制（40%の所得税の人でも、AIM投資分については20%で済む）
・Nomadと呼ばれるAdvisorが上場の審査から、上場中のアドバイスまで上場企業の全ての面倒を見る（規制とアドバイスの両方を同一の会社が行うことから利害の対立が起こるという指摘もある）
・上場審査に取引所が関与しない「自主規制市場」である
ということがある。
この仕組みを世界中でまねしようとしたが、今のところことごとく失敗している。その理由を聞いたところ、
・市場の仕組みだけまねしても優遇税制によるサポートが無い
・Nomadの仕組みが利害対立への懸念から取り入れられない
・ロンドン市場ほど層の厚い投資家や専門家が居ない
ということだった。
東京では、Nomadへの認可は出ているものの、他の二つが揃わず、Tokyo AIMが出来て2年になるのに未だ上場企業が無い。活性化が望まれる。
2011年05月25日
Portsmouth
Visited Portsmouth, a port city, from Winchester last week. It is famous for its naval history.
HMS Victory is the ship Admiral Lord Nelson commanded at the Battle of Trafalgar in 1805. And he died on the ship. His body was kept in a barrel of brandy to be buried back in England.
It is amazing this real ship of more than 200 years old is kept in her original condition. A must see along with some other ships equally as interesting at this old naval port.
2011年05月24日
イギリスの電話
海外に行って困るのが電話だ。
海外で使える携帯電話も増えてきたが、そのまま使えば、料金はかなり高い。iPhoneの場合、イギリスでの料金はこちら。そのままだと私のiPhoneはvodafoneの3G電波を拾っている。イギリス国内電話は一分間75円、SMSは一通100円だ。
以前は、海外でうっかり使ったらン十万円の請求が来た、という恐怖体験が語られたパケット料金は、現在では海外パケ放題が出来、一日1980円の上限（現在は1480円のキャンペーン中）となった。これは「上限」なので、一日中使わなければ０円だし、従量制なので使った分だけ課金される、ということ。
これなら、10日間目一杯webを使って14800円。3Gが使える、ということは、Skypeも使えるわけで、電話とSMSはSkypeからすれば安く上がる。SIMフリー版でない場合は、どうやら、現状、これが一番の方法のようだ。
海外で使える携帯電話も増えてきたが、そのまま使えば、料金はかなり高い。iPhoneの場合、イギリスでの料金はこちら。そのままだと私のiPhoneはvodafoneの3G電波を拾っている。イギリス国内電話は一分間75円、SMSは一通100円だ。
以前は、海外でうっかり使ったらン十万円の請求が来た、という恐怖体験が語られたパケット料金は、現在では海外パケ放題が出来、一日1980円の上限（現在は1480円のキャンペーン中）となった。これは「上限」なので、一日中使わなければ０円だし、従量制なので使った分だけ課金される、ということ。
これなら、10日間目一杯webを使って14800円。3Gが使える、ということは、Skypeも使えるわけで、電話とSMSはSkypeからすれば安く上がる。SIMフリー版でない場合は、どうやら、現状、これが一番の方法のようだ。
2011年05月23日
20周年同窓会
今回の渡英の最大の目的が20周年同窓会に出席すること。卒業5年おきに集まることになっており、私はずっとロンドンから離れていたので前回の15年目に出たのが最初。
多くの同級生とは卒業以来20年ぶりに会った。20年も経つと当然、人生様々。30代から大企業の経営陣に加わっているのも居れば、自分でコンサルティング会社をやっているのもいる。卒業以来、金融危機まで、欧米は大した不況もなく好景気が続いていたので、概して皆幸せそうだ。
学生の頃から車好きだったドイツ人に、「今は何に乗っているの？」と聞いたら、昨年までドイツを代表するソフトウェア会社の役員だった彼は、「Aston MartinとFerrari。Porscheは911とCayeneの2台あるよ。」ということだった。君は?と聞かれなくてよかった。
一方、日本はといえば、その間不況が続いている。自由主義経済なので不況は構わないのだが、問題先送りを続けているので、悲惨な状況もない代わり、経済構造の転換も出来ないでいる。
在学中は日本経済の競争力が世界一といわれた頃で、日本人というだけで自然と関心を持ってくれたが、その後は、個人的な友情を別にすれば、全く無視されていたといってよい。20年ぶりに世界が関心を持ったニュースが地震と津波と原発事故だったのは皮肉だ。
今回も、地震のことを聞かれた後は、ビジネスの話がない。スイスの会社で、ある事業部門長をしていた同級生からは、「日本企業とのJVがあって、何度か日本にも行ったけど、世界中で一番変化が遅いのが日本だ」と言われた。今までやっていた通りでいいじゃないか、というメンタリティが一番強いという。
「今回の震災で日本が変われれば、震災の唯一のいいことになるけどね」
というのが、彼の最後のコメントだった。
2011年05月22日
イギリスの鉄道料金
留学していたとき面食らったのが、イギリスの鉄道料金。これが複雑なのだ。
日本では長距離乗ってもあるのは往復割引くらい。それが、イギリスでは時間帯によっても違うし、休日かどうかによっても違う。流石は経済学を発明した国、より「需要にあわせた料金体系」ということかと思う。
料金を需要によって変えることで、積極的に需要管理（Demand Control）が出来るので設備の有効利用には効果的だ。ラッシュ時には料金が高く、Off-Peakでは安い。ラッシュ時の混雑緩和にも繋がるので、もっと日本でも導入すべきだと思う。（営団地下鉄の回数券は、通常に加え、時差券、休日券の3種類があり、うまく使えばかなり節約できる）
さて、今回はWaterlooからSouthwest鉄道に乗ることになったが、例によって、自動販売機の画面には10種類くらいの選択肢があった。まずは、SingleとReturn（片道・往復）。これは分かる。片道と往復で殆ど料金に差が無いのが面白い。次に、FirstとStandard（一等車と普通車）。これもいい。最後にAnytimeとOff-Peak（通常と時差）。さらには、Super Off-Peakもあったのだが、この違いがよくわからない。時間も無かったし時差で考えるのが面倒で、Off-Peak Returnをクレジットカードで購入。
写真：Heathrowで買ったOyster Card。Oysterは持っているのでチャージしようと思ったら、間違って新しく買ってしまった。でも、出てきたのが結婚記念限定版だったのでよかった！Oysterで限定版が出るのは初めてだそうです。普通、旅行者は帰る時にカードを返却して、デポジットの£５を戻してもらうんですが、これ戻す人は少ないでしょうね。75万枚発行とのことなので、£3.75M（約5億円）の臨時収入になる?
2011年05月21日
ポンドへの両替
イギリスでは殆どクレジットカードで支払いを済ませるので、現金は殆ど持たない。それでも、タクシーに乗るときなど現金が必要なときもある。
今回は、つい、ヒースロー空港の両替屋（American Express）で日本円現金からポンドに換えたが、じつはこれは最も不利な替え方らしい。為替レートが不利な上、手数料（£３）まで取られた。1万円替えただけで1000円くらいのコストが掛かったことになる。これはバカらしい。
結論
�．�レジットカードで払えるものはそれで払ってしまう
��現金が必要な場合はクレジットカードでキャッシング
が有利でかつ便利、ということらしい。
2011年05月20日
英国王のスピーチ
機内では、「出発したときから現地時間に合わせる」という原則に基づき、なるべく起きていた。こうすると、時差に早く慣れる。イギリスは日本より９時間（夏時間の今は８時間）遅いので、機上での一日その分長くなることになる。結果、映画を2.7本見た。（最後の3本目は時間切れ）
最初に見たのが、イギリスx話題の映画ということで、英国王のスピーチ。現在のエリザベス2世女王の父親であるジョージ6世の吃音矯正が主題。流石、アカデミー賞主要部門４冠というだけあって、とても楽しめた。泣いて笑ってしんみり、と映画の要件がすべて入っている感じ。オススメ。
2011年05月19日
空のエコ
朝JAL401便で成田を出発、ロンドンへ。機材はB777-300er というやつで、尾翼の太陽も緑色のエコ仕様。777-300erは長年大型長距離飛行の主力だった747-400の後継機ということで、現在世界最大の旅客機A380、747-400に次ぐ大きさ。ほぼ同じキャパの747に対し、20%の燃費改善と、騒音低減が実現されているらしい。
途中、多少の揺れはあったものの、順調な飛行で定刻1620にLHR到着。今回は、着いてからが大変だった。いつもは学校かその近くに泊まるため、Heathrow ExpressでPaddingtonに出る。以前書いたように、これはノンストップで15分と快適そのもの。これまで遅れた経験もない。
今回は、Winchesterの同級生宅にまず泊まることになり、WaterlooからSouthwest鉄道に乗る。「WaterlooまでTubeで行けばいい」と勧められていたので、学生時代以来始めて（当時はHeathrow Expressはまだ無かった）LHRから地下鉄に乗った。ところが、15分ほどでストップ。ポイント故障か何かで都心の電車が詰まっているらしい。車内で待つこと20分以上。動き出したが、その電車は二つ先の駅で運行中止となった。ホームで運転の再開するまでまた20分ほど待ち、Picadelly Lineを諦め、District Lineに乗り換えてWaterlooに着くまで2時間もかかった。普通なら1時間のところだ。
1909発の電車に乗り、Winchester駅に着いたのは2018。長い一日になった。時差ぼけの身にはキツイ。止まってから思い出したが、Tubeはとにかくよく止まるのだ。
ロンドン市内だけで乗るなら、Tubeが不調でも、バスに乗るなり、タクシーに乗るなり出来るが、郊外でTubeが止まったら代替手段が無い。時間に余裕があって、料金を節約したいなら構わないが、そうでなければHeathrow Expressを使う方がいい。チケットは日本でオンラインでも買えるようだ。事前に買うと安い。
途中、多少の揺れはあったものの、順調な飛行で定刻1620にLHR到着。今回は、着いてからが大変だった。いつもは学校かその近くに泊まるため、Heathrow ExpressでPaddingtonに出る。以前書いたように、これはノンストップで15分と快適そのもの。これまで遅れた経験もない。
今回は、Winchesterの同級生宅にまず泊まることになり、WaterlooからSouthwest鉄道に乗る。「WaterlooまでTubeで行けばいい」と勧められていたので、学生時代以来始めて（当時はHeathrow Expressはまだ無かった）LHRから地下鉄に乗った。ところが、15分ほどでストップ。ポイント故障か何かで都心の電車が詰まっているらしい。車内で待つこと20分以上。動き出したが、その電車は二つ先の駅で運行中止となった。ホームで運転の再開するまでまた20分ほど待ち、Picadelly Lineを諦め、District Lineに乗り換えてWaterlooに着くまで2時間もかかった。普通なら1時間のところだ。
1909発の電車に乗り、Winchester駅に着いたのは2018。長い一日になった。時差ぼけの身にはキツイ。止まってから思い出したが、Tubeはとにかくよく止まるのだ。
ロンドン市内だけで乗るなら、Tubeが不調でも、バスに乗るなり、タクシーに乗るなり出来るが、郊外でTubeが止まったら代替手段が無い。時間に余裕があって、料金を節約したいなら構わないが、そうでなければHeathrow Expressを使う方がいい。チケットは日本でオンラインでも買えるようだ。事前に買うと安い。
2011年05月18日
アスカネット
昨晩、Independents Clubでアスカネット(Mothers 2438)福田社長の講演があった。
ここは「年間死亡者数100万人のうち約30万人の遺影写真加工を全国から請け負っている」という会社。1980年代に広島に戻って写真館を始めたところ、当初仕事がなかったので、「他の写真屋さんが嫌っている仕事をしよう」と、夜中に電話で葬儀屋さんに年中呼び出されるという仕事に特化したところ、急成長。今でも、本事業が安定収益源となっている。PPMでいうところの、Cash Cow(金のなる木)。
そういう意味で、現在Star（期待の星）なのが、「たった１冊から写真アルバムを作る」フォトブック事業。本事業を立ち上げるためVCから資金調達したのが10年以上前。ナント世界で初めてのサービスだった、ということ。
現在では国内だけで20社程度の競合会社があるが、大手が安値競争に走っているのに対し、写真の仕上がりにこだわり品質No.1を自負している、とのこと。何れ、3社程度の大手＋αに集約されるはずだ。
まだどうなるか分からないが、未来のために挑戦しているのが、何もない空間に写す立体映像。
広島のユニークな会社だった。
2011年05月17日
政府は安易に権力行使するな
産経新聞にあった岡本行夫氏の寄稿。
「政府は、震災直後の決定的時期に、たいした考えもなく、東北への大動脈を閉鎖した」
初めて政権を担っているのでそうしたくなるのは分かりますが・・・。
ホント、意識過剰ですね。
2011年05月16日
官房長官、東電への銀行債権放棄要請
このニュースには耳を疑いました。
資本主義にはルールがあります。それは、各国で法律化されています。
それは、「高いリスクには、より強大な権限を与え、結果、高いリターンを取るチャンスを与える。低いリスクには、低いリターンしか与えないが、その代わり、債権回収の順位は高くする」ということです。
企業金融で言えば、株主はリターンが保証されてないので、その代わり、株主として持分に応じて経営に意見する権利を認め、成功すれば高いリターンが得られる可能性がある。銀行融資については、低いリターン（金利）取れないが、借主から優先的に返済を受けることができます。
この順番を後から変える、ということは超法規的措置であり、法治国家がやってはならないことです。そうせざるを得ないほど「国家存亡の危機」という場合もあるでしょうが、これをやると当然ながら副作用も大きい。特に、金融の世界で、リスクに敏感な資金はあっという間に逃げてしまうでしょう。そして、一度失った信用を取り返すのは多大な時間と努力が要ります。
振り返ってみれば、昨年はJALでもこれをやりました。「政府が潰さないから安心して融資するように」と半ば融資を強制しておきながら、最後は債権放棄させました。
2006年の貸金業法改正では、過去にまで遡って「払いすぎた金利を違法」としました。数十年にわたり何も言わなかったのに、突然「違法」として過去にまで遡って適用。おかげで、過払い請求を代行する弁護士、司法書士は大盛況となり、荒稼ぎする一方、「司法が当てにならない国に投資は出来ない」と海外からの資金は逃げていきました。
成熟した経済は、金融化によってその豊かさを保とうとします。一人当たりGDP（=所得）の高いのは、
１．ルクセンブルグ（金融）
２．ノルウェー（北海油田→投資収益）
３．カタール（石油）
４．スイス（金融）
５．UAE（石油）
という順番で（2010年）、豊かになる方法は石油でも製造業でも何でもいいんですが、地下資源は何れ無くなりますし、豊かになれば賃金も為替も上がり、やがて輸出競争力は落ちてくる。最後は稼いだ金を、どれだけ効率的に投資して豊かさを保てるか、ということになります。これに失敗すれば、かってのローマ帝国や、ポルトガル、スペインのようになる。
「俺流」資本主義でいつまで持つのか、この国は?
2011年05月15日
赤坂タワーレジデンス
年下の友人が結婚し、家のマンションのイベントスペースでパーティをやるというので、セミナーの後赤坂へ向かう。
二人の新居は、高級マンションの多い赤坂でも特に目立つ、赤坂タワーレジデンス。売り物件の価格を見ると、28.5坪の1LDKで15900万円という「超」憶ションです。3LDKだと4.5億円?
パーティが始まったのが1830。休みの今日、空気のいい東京の日暮れは最高でした。
2011年05月14日
ベンチャー企業こそ復興の担い手：被災地からのアピール
昨年末から、日本ベンチャー学会という学会会員になった。会費は払ったものの、仕事をしながらなかなか出席できなかったが、退職したので、今回始めて出席してみた。
今回は、会員に限らず、オープンな会で、テーマは「ベンチャー企業こそ復興の担い手：被災地からのアピール」ということで、東北地方の大学、企業が発表。
第一部のパネルディスカッションは、「東北の新たなベンチャー企業創出モデル」ということで、取り上げられたのが、（旧）アルプス電気盛岡工場発の企業群。なんと、40社の企業が元社員によって創業され、さらに特筆すべきは、1社を除く全ての会社が創業10-20年経った今も存続していること。通常、創業10年経って生き残る会社は半分以下と言われている。
この調査をしたのが、九州大学の五十嵐先生で（そういえば、なぜ九州大学??）、この現象の最大原因を、アルプス電気盛岡工場の元工場長が植えつけた（CIに対しての）Division Identityだとしている。盛岡工場は、単なる製造部門としてではなく、常に「新しい売れる仕事を作れ」を目標とし、世界初のカーナビや、20世紀最高のプリンターを生み出すなどした。（これが、後のAlpineブランド）
ところが、1990年代初め、バブル崩壊で人員整理を余儀なくされる。この時独立したのが第一波。最終的には2002年ITバブル崩壊で工場閉鎖が決まり、第二波の独立企業群が生まれている。
40社中38社は岩手県内に存在し、互いに気心が知れ、仕事がしやすいことから、企業群（クラスター）を形成している。倒産企業が出なかったのも、このネットワークの力があるようだ。そのうちの一社の経営コンサルタントのコメントがあった。
通常、工場が閉鎖になっても、そもそも独立に必要な実力を付けている人が少ないので、企業内での配置転換か地元での転職（勿論、アルプス電気盛岡工場でも大半はこちら）となり、独立する人は稀。アルプス電気の場合は、それだけの実力がつく仕事をやらせていたことが大きいようだ。
2011年05月13日
今こそ『論語』を活かす
ビジネス訳 論語
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今月の早朝勉強会の講師は、安岡活学塾の青柳講師。
明治以来、西洋化を進めた日本だが、聖徳太子以来の『論語』教育は「修身」で綿々と続けられていたらしい。戦後、「修身」がなくなったのは「日本人が二度と戦えないよう、骨抜きにしようとした占領政策のせい」という説もある。
ここで改めて、『論語』の概要を見ると、
・孔子BC551-479
・「四大聖人」といわれる、釈迦（BC463-BC383)、イエス（BC4-24)、ソクラテス（BC469-BC339)はほぼ同時代人である
・4人とも、自身による書ではなく、弟子たちが書いた書が世代を超えて読み次がれている
ということで、特に最後の点は面白かった。
これは、自分で書くと、自分の意見をはっきり書くので、状況が変わったとき読み次がれなくなってしまう、ということかもしれない。弟子たちが書いたものは、�，修譴召譴�心に響いたものを書いているので「顧客目線」、�◆慙生譟戮筺慇蚕顱戮覆鼻∧�数の弟子が書くことで、多様性が生まれている。
なかには矛盾した記述もあるが、それが、逆に面白さを増し、時代を超える普遍性をもたらせている。
2011年05月12日
とめられなかった戦争
NHK4月からの新番組さかのぼり日本史は「現代から過去へと日本の歴史を1年間かけてさかのぼる番組」
今月のテーマは「昭和 とめられなかった戦争」
激動の昭和、なぜ日本は、満州事変、日中戦争、太平洋戦争と戦線を拡大させ、戦争を長期化させていったのか。その歴史をさかのぼりながらたどると、第１次世界大戦で戦勝国になって以来、アメリカやソ連との来るべき戦争に向けて着々と準備を進めてきた日本の主体的な選択を底流にしながら、時代の転換点での戦局の見込み違いや軍部統制・外交戦略の誤算が積み重なって、徐々に追い込まれていった構図が見えてくる。
第一回を見ましたが、太平洋戦争の兵員の死者230万人、民間人の死者50万人に驚愕。しかも、その犠牲者の9割は、戦争末期の1.5年に集中している。いかに無謀な戦闘で無駄に命が奪われたか。おまけに、兵員死者のうち6割は餓死者だという。もう、めちゃくちゃ。
開戦自体避けられれば良かったが、どうして途中で止められなかったのか? 解説の、加藤教授（東京大学大学院）によれば、
・連合国の要求は無条件降伏だったので、「一撃を与えてから、降伏条件を有利にしたい」という願望
・満州国での工業生産は順調で、石炭産出量は1944年7月にピークを向えている。このため、「まだいける」という戦争継続論者が優位に立った。
ということらしい。
言ってみれば、「都合のいい奇跡を期待して現実を見なかった」ということか。現実逃避は個人でも、企業でも、国家でも、様々なレベルで起こる。
2011年05月11日
ボヤ騒ぎ
実はこれ、3月の話なんですが、遅ればせながら告白しますと・・・。
事の発端は、庭の掃除。ハウス運営中掃除してなかった庭の落ち葉を末娘も動員して集めました。娘の友達も来ていたので、集まった落ち葉で焼き芋をすることに。
焚き火をはじめて30分ほどした頃、消防車と救急車のサイレンが聞こえ、ドンドン音が近づきます。「何があったのか?」と思っていたら、自宅が取り囲まれてしまいました。まさか、うちとは!
庭の隅をブロックで囲い万全を期しています。毎年やっていてこれまでも全く問題なかったのですが、十分に乾いてない落ち葉が発する水蒸気の煙を見た誰かが119番に通報したらしいのです。
消防に事情を説明し、終わったと思ったところに、今度は警察が。また、最初から同じ説明をし、両方とも焚き火の写真を撮って帰っていきました。当たり前ですが、「火災扱いしない」ということで。
消防の方は、「通報したのは通行人だと思いますが、やはり、地震で神経質になっているんでしょうね」ということ。確かに、時期を考えるとマズかったと反省しております。消防からは同情されたんですが、家族から一番怒られました。後には、半焼けのサツマイモが。
しかし、こんな時に焼き芋で消防車と救急車が出動していていいんでしょうか？状況を確かめもせず、気楽に通報していれば、本当の緊急出動に支障をきたすことも考えられます。あるいは、その分余分に体制を整えなくてはならず、そのコストは税金を通じて国民が負担するわけです。
110番通報も1/3はいたずら、あるいは不適切な問合せ、という話です。119番の場合は、「いやがらせ」が多いのだとか。「XXさん宅が燃えている」とうその通報をするらしいです。緊急番号は無料にせず、逆に一通話当たり100円位取ったらどうでしょう。
同様に、救急車も１回１万円位。本当に必要な人にとっては、何でも無い話です。世界的には、有料が普通だと思います。
2011年05月10日
2011年05月09日
霊芝寺
静岡での会社経営を辞め、地元に帰った友人を訪ね、さぬき市へ。讃岐は本来、現在の香川県全体を指す地名なのに、市町村合併後、勝手に「さぬき」を名乗られ、チョット不満。この後、隣には「東さぬき市」まで出来た。早い者勝ちであっては、台湾や中国での日本特産地名商標登録を笑えない。彼の先祖代々の屋敷跡の隣はお寺だった。こちらの檀家である、と言うこと。聞いてみたら、こちらのお寺は高松藩主松平家の菩提寺。江戸時代は松平家の菩提寺ゆえ、他に檀家がいなかったらしい。明治になって松平家の庇護がなくなり、経営に困って、檀家を募集したらしい。当然、隣地で庄屋をしていた三宅家は檀家に。
何十年もの間住まずに荒れ放題となっていた敷地は、現在、ボランティアの手も借り、素敵な「讃岐の里」として整備中。
2011年05月08日
仲南で茶摘
母の郷は、母の小さい頃からお茶の葉を栽培している。今日、一人で実家でいた私は午前中茶摘の手伝いに行くことに。
場所は、金比羅さんで有名な琴平から南側の山に入ったところ。讃岐山脈の麓、財田川を見下ろす場所に茶畑がある。
朝9時、早朝から作業を始めている叔父夫婦に加わり、見よう見まねで茶摘を始める。今年の一番茶。小規模で、茶木も古くなり、若葉の量が少ないので手摘み。
後半は、袋の付いたハサミに挑戦。手摘みに比べて効率がいいが、しばらくするとハサミの重量で手が重くなる。
戦後、換金作物として始まった茶作りだが、生産者の高齢化で、現在では生産量が激減している、と言う。
何でも「高齢化」のせいにするが、儲かれば、若者も継いでいるはずなので、
・コスト競争に敗れた
・ブランド作りの失敗
と言うことなのだろう。香川の狭い土地で、静岡や鹿児島の専業生産者にコストで対抗するのは難しかろう。であれば、垂直統合で、差別化、ブランド化を図るしかないが、それも意識してこなかった。
現在、香川県内で独自ブランドで販売できているのは、私の出身の高瀬町だけとなった。
2011年05月07日
iPhone4
昨日午前中に羽田から松山へ。空港から車で宇和島。バイパス開通でかなり早くなった。
終了後、高松へ3時間半のドライブ。公認会計士の先生と会食。
今日は高松で、iPhone4へ機種変更。地元の会社との縁で、iPhone3Gにしたのが2年前。直ぐに３GSが出たのにはチョッとがっかりしたが。
正確には2年の縛りがなくなるまでにはもう一月あるが、長女がiPodが欲しいというので、それなら3Gを解約してiPodにすればいいと念願の4へ。何しろ、誤って、OS4にした時から遅くて仕方がない。誤りに気が付いてOS3へ戻そうと思ったが、「downgrade出来ない」といわれて万事休す。
iTunesが勝手にOS upgradeを勧めてくるので、大半の人は私と同様、OS4にしたのではないかと思う。3G(S)をOS4にするとハードが付いていかず重くなってしまうので、それに対する警告が無かったのは不親切。今はそういう警告が出る、という話です。
こういった不手際があっても許されるのでドンドン新製品を出せるのが米国流（＋ソフトバンク流）。完璧にしないと顧客に迷惑をかけてしまう、とタイミングを逸してしまうのが日本流。
2011年05月06日
電力の鬼
まかり通る-電力の鬼・松永安左エ門
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福島原発の問題は未だ解決していない中、ふと興味を持ち、戦前「電力王」と言われ、戦後は現在の全国9電力制への道筋をつけ、「電力の鬼」といわれた松永安左エ門をモデルにした小説を読んでみる。
簡単に言うと、20代は放蕩の限りを尽くし、｢遊ぶために稼ぐ」という風。それが、株の暴落と自宅焼失で無一文となり、2年間蟄居生活。ここで悟ったようで、以後、消費者のためになる事業を数多く手がけ、その中心をなしたのが電力事業となる。
戦時統制で、民営電力会社は解散させられ、国策会社に再編させられる。「国有化されれば、自由な企業家精神は死ぬ」と大反対したが、最後は政府に国家総動員法で押し切られ、これを機に全ての職を辞し引退。取締役を勤める会社は100社近くあり、その役員報酬合計は今の価値にして10億円位あったようだ。
小説だから、必ずしも正確ではないだろうが、官僚についてこういう発言がある。
「君は、官僚が大嫌いだといった。官僚的国家管理はいかん、といった。賛成だ。しかしだ。考え違いをしてはいけないよ。官僚、官僚とののしるが、官僚という別の人種がいるのではないんだ。人間が権力を持ったときに示す自己保存、権力誇示の本能の表現、それが官僚意識というもんだ」
（松永は戦時中、電力の国有化に反対し、｢官僚は、人間のクズである」と発言、新聞に謝罪広告を出す事態になっている）
また、同じく戦時中に、政府の国有化案に対して、
�ー�波数６０サイクルに統一
��地域間を超高圧幹線で結ぶ電力 の相互融通
�Ｅ杜呂鯏�合送電する「大日本送電」構想
を発表しており、これなど、今回言われている電力改革案にも通じる意見だ。
2011年05月05日
2011年05月04日
アジア上場で成長に活路
アジアの証券市場でのIPOの話はこれまでも折につけ書いてきましたが、昨日の産経新聞に記事がありました。
マザーズへの上場を目指しており、主幹事証券会社も決まっていたのに、
「どんどんハードル（基準）が変わり、クリアしたと思っても主幹事からは『もう少し待ってください』といわれた」
「３回繰り返され、ブチ切れた」
というのがリアルですね。
記事にも、「IPO基準の緩和を希望」とありますが、これまでも、
緩和→スキャンダル→規制強化→IPO低迷
の繰り返しでした。
上場基準の緩和よりも、「上場に際し日本はルールが曖昧で裁量の余地が大きい」ことが問題です。これをクリアすれば上場できる、という基準があいまいなので、3年かけて上場準備しても最後まで上場できるかどうかがわからず、（最近まで）「どこがダメで、どう改善すれば上場できるか」という審査結果の詳細も明かされませんでした。
これには、
・ここをブラックボックス化して、これで食べている関係者の意向
・ルールに齟齬があった場合、あとで言い訳できない事態を回避しようという責任逃れ
があったように思います。日本社会にありがちなことです。
これでは、世界と戦っている企業が海外に流出してしまうのは避けられません。
2011年05月03日
失敗の本質
失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
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子供たちは経済的に自立してないものの、精神的？に自立し始め、まだ小学生の末娘まで姉たちの影響を受け、一緒に外出したがらない。こうなるととたんに外出が面倒になる。
そんなわけで、この連休も読書三昧。先日の『戦略の本質』に続いて読んだのが、その前編ともいえる『失敗の本質』。日本軍の失敗を組織論的に研究した名著。読み直してみることにした。
戦略上１．目的 不明確⇔明確２．戦略思考 短期決戦⇔長期決戦３．戦略策定 帰納的（Incrimenntal)⇔演繹的（Grand Design)４．戦略ｵﾌﾟｼｮﾝ 狭い（統合戦略の欠如）⇔広い５．技術体系 一点豪華主義⇔標準化組織上６．構造 集団主義（人的ﾈｯﾄﾜｰｸ･ﾌﾟﾛｾｽ)⇔構造主義(ｼｽﾃﾑ)７．統合 属人的統合(人間関係)⇔システムによる統合(ﾀｽｸﾌｫｰｽ)８．学習 シングル･ループ⇔ダブル･ループ９．評価 動機･プロセス⇔結果軍隊はきわめて近代的組織であり、合理的に動くはずのものが日本軍においてはそうでなかった。「危機が生じたときは、大東亜戦争で日本軍が露呈した日本軍の組織原理を無批判に導入した現代日本の組織的欠陥を再び表面化する恐れ」とあるが、今回の原発事故対応を見ても、組織的欠点は克服されて無いように見える。短所は長所と表裏一体なので、日本人の特性が変わらない限り無理なのか？
2011年05月02日
高所移転と教育伝承がいかに重要か
やはり、津波のたび、集落は高所に移転していたんですね。
「復興に際し、高所移転が論じられ始めた。高所移転とは住宅地を浜辺から集落背後の十数メートルから３０メートルの高台に移転し、浜辺には漁港と水産施設（かつては浜小屋）を置いて津波に備える計画だ。明治（１８９６年）と戦前の昭和（１９３３年）の大津波のあと積極的に行われた。」
ところが、あれほどの被害をもたらした災害も、30年経つと忘れられ、「面倒だから」と低所に再び家が建つ。
「昭和９（１９３４）年に全戸移転してから３０年後の写真をみると、低地にも家屋が集まっている。津波直近の衛星画像では、低地は家屋がさらに密集していて、全集落で５００戸の住居があった。」
忘れないためには、教育伝承が大切なんですね。
「高所移転で有名な旧三陸町（現大船渡市）の白浜集落や吉浜集落では、昨日のことのように過去の津波について語る。白浜集落の人々は非常に細部まで昭和津波の話をする。小学生のころ、実名の人や場所をモデルに津波の演劇をやって学んだという。」
2011年05月01日
ジェイク・シマブクロ
快晴の昨日、＜J-WAVE フリーマーケット in 六本木ヒルズ＞でジェイク・シマブクロのチャリティーライブを堪能。ウクレレのライブを聴いたのは初めて。
ウクレレとはハワイ語で「跳ぶ蚤」という意味だそうで、フリーマーケット（蚤の市）にはピッタリ。Jakeはハワイ生まれの日系5世で、かつ、母方は福島の出身ということで、今回の大震災では特に心を痛めたらしい。映画「フラガール」の音楽も担当している。
ウクレレというと、ハワイアンののんびりしたメロディーを思い浮かべるが、Jakeの演奏はロックあり、フラメンコあり、沖縄民謡ありと多彩かつ激しい演奏。一体、どういう指の皮をしているのかと触ってみたくなった。
ちなみに、ライブの前のチャリティオークションでは若者より、おじさん、おばさんが熱くなってました。何万円も出す、ということになると懐に余裕のある（一部の）中年の勝利か。さらに上の世代になると、お金はあっても、今更物欲も少ないでしょうしね。
