2011年04月
2011年04月30日
支援の古着…やむなく廃棄
誰かが全体を見ているわけでなく、それぞれが善意で勝手に送れば、当然こうなりますよね。今回、不完全とは言え、安否確認にGoogleのPerson Finderが活躍しましたが、ITで同様に、「何がどこに必要なのか」の仕組みが出来ませんかね。そして、その指揮を誰が取るか、ですね。
李登輝氏の提言「非常事態宣言発布し総力結集を」は参考になりますね。日本の戦前の教育でこういった人が出ているんですね。
「東日本大震災の被災地に支援物資として送られた古着が、引き取り手のないまま集積所に山積みとなっている。
必要量をはるかに超える善意の贈り物に、宮城県女川町はやむなく廃棄処分を始めた。岩手県の被災地でも事情は変わらず、今度は毛布やおむつの在庫も目立ち始めるなど物資支援の難しさが浮き彫りとなっている。」（讀賣新聞）
2011年04月29日
戦略の本質
戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ
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昨日で3.5年勤めた会社を退職。普段どおり7時に退社して、1930に帰宅。なぜだか疲れていたようで、TVを見ている間に寝てしまい、入浴後、さらに8時間も寝た。
今後のことを思うと不安があるが、とりあえず、快天。春の陽気の中、図書館で読んだのがこれ。
1984の名著『失敗の本質』の続編とも言われる。前著が日本軍の組織的欠陥を明らかにしたのに対し、本著は「よい戦略はどうやって生まれるか」を近代戦のケーススタディを通して学ぶ。
�＼鑪�は｢弁証法」である
�∪鑪�は真の｢目的」の明確化である
��戦略は時間･空間･パワーの｢場」の創造
�だ鑪�は｢人」である
�ダ鑪�は｢信頼」である
��戦略は｢言葉」である
�Ю鑪�は「本質洞察」である
�╂鑪�は｢社会的に」創造される
��戦略は「義」である
��戦略は「賢慮」である
優れた戦略的ﾘｰﾀﾞｰは、「理想主義的リアリズム」を持っている。
こうしたﾘｰﾀﾞｰを育むのは、本質を直視し、対話を通じて心理を作っていく社会のあり方。
・・・ということは、社会のあり方が変らなければ、戦略的リーダーは出現しない!?
2011年04月28日
What crisis?
昨晩、LBS同窓生＋αで会食。テーマは「私の次の仕事をどうするか?」であったはずが、「また独立すればいいじゃないですか!」と余り心配してもらえず（笑）、話題は早々に時事問題に移った。
The Economistにあったこの記事が話題に。
What crisis? （どこが、危機なの?）
電力不足と言うが、産業界が既に世界一のエネルギー効率を誇る一方、家庭ではビックリするような電気の無駄遣いがある、という指摘。
・シャワートイレットの電気消費量は一般家庭の4%!
（にも関わらず、総理官邸でも切ってない?）
・首都圏には4000店のパチンコ店があり、その消費電力は地下鉄全体の2倍以上!
（この点、石原知事と同意見。芸能人のよい収入源なんですね。）
ウオシュレットを切るというのは、大半の日本人にとって難しいと思いますが、少なくとも、蓋は閉めた方がいいようです。
2011年04月26日
謝らなくても地獄、謝っても地獄
気持ちはわかるんですが・・・
｢自分だったらこうする」という代替案がない批判は意味がないと思うのです。
「自分がその立場だったら、もっと上手くやれた」という自信があって非難してるんでしょうかね?
誰でも、一歩間違えれば、そういう立場におかれる可能性がある。
自分だったらどうするか?
2011年04月25日
起業ファクトリー
エムアウトを訪問。ここは、ミスミの創業者である田口弘社長がミスミを引退された後、創業された会社。社名は、Market Out（⇔Product Out）から来ていて、「プロダクトからではなく、マーケットから発想する」という、顧客視点の哲学である。
田口社長には、1992年の野村証券賀詞交歓会でお会いしたのが初めて。当時既に金型部品のカタログ販売で成功されていて、名刺には、「We buy for you」と書かれていた。メーカーの販売代理店ではなく、ユーザーの購買代理店ということなのだろう。意気投合し、その後、当時私が在籍していたメーカーの工具をミスミのカタログで扱っていただくことになった。
「私に営業力があったら、こうはならなかったはず。どこにでもあるものを売るのではなく、新しい価値を売ることで、競争から抜け出ることができたのです」
日本では起業が一発勝負になっていて、なかなか社会全体としてノウハウが溜まらない。VCも手掛けるのは、起業の0⇒１ではなく、成長の１⇒10の部分であり、起業のノウハウがあるとは言えない。エムアウトは「起業のためのファクトリー」ということだ。
2011年04月24日
人災の側面〜驚くほど低い避難率
26000人を超える今回の震災犠牲者の92%は水死だという。つまり、これだけの大地震であったにも拘らず、建物倒壊等で圧死した人は殆ど居なかった。2ヶ月前のNZ地震で、犠牲者の殆どが倒壊した建物による圧死だったのとは対照的だ。
裏を返せば、津波から逃げられていたら、殆どの人は助かったことになる。昔から津波の被害の大きいことで知られる三陸地方だから人々は必至に逃げ、それでも想定を越す津波だったのかと思ったら、驚くべきことに殆どの人は津波警報が出たにも拘らず、「これまでの津波も大したことなかったし、今回も大丈夫だろう」と直前まで逃げてなかったらしい。（『日経トップリーダー』の体験記）
指定された避難所にいち早く逃げた人の殆どは助かった。本当に怖いのは、またしても、人の慢心だった、ということになる。
2011年04月23日
2011年04月22日
ヤマト運輸のDNA
今週のカンブリア宮殿は、「物流大混乱に立ち向かえ！」 大震災で瓦礫の荒野となった街を走るクロネコの泥だらけのトラックの姿がとても印象的だった。
支援物資は続々と全国から届くが、物流網がやられている。倉庫を管理する自治体と自衛隊には在庫管理、物流管理のノウハウが無く、必要な場所に必要なものがタイムリーに届けられない。
見るに見かねて無償での支援を買って出たのがヤマト運輸の社員。気仙沼市から委託された、無償での事業。山内社長が言う。
「社員さん達が本社の許可も取らずに、会社のトラック・燃料を使って支援したいと申し出た事は大変勇気がいる事だったと思います。ただその思いに涙が出るほど嬉しかった・・・。」
これが現在の「クロネコヤマト」の実質的創業者、小倉（元）社長の残した社風なのだと思う。政府規制と業界既得権の強かった運輸業界に、宅急便という世界に類を見ない新しいサービスで挑戦したヤマト運輸。当然、小倉社長には大変な危機感があったと思う。当時のことを知る社員から、「記念式典などで乾杯の音頭を小倉社長が取る。ところが、乾杯前のスピーチが一時間にも渡って続くことさえあった。しかし、社長の危機感がピリピリ伝わってくるので杯を持った手を誰も下ろすことができなかった。」と聞いている。
山内社長には、前言に続けて、
「うちの社員を本当に誇りに思います」
と続けて欲しかった。思いは十分に伝わったけど。
後は、創業者の思いを今後どれだけ長きに渡って伝えられるか、ですね。
2011年04月21日
Welcome to Shikoku
四国経済産業局から、四国のビジネス環境をコンパクトにまとめたパンフレット「Welcome to Shikoku」（一部和文併記）が発行された。
希望者には無料で配布されるということ。 (※送料のみ負担)
なお、今回の改訂より、四国経済産業局ウェブサイトからも無料でダウンロードが可能。
- 四国地域の概況：四国の位置、気候、アクセス、経済情勢、工業、貿易
- 産業：地場産業、伝統的工芸品産業
- 企業：特徴的企業などの紹介
- 研究機関：大学、研究施設
- 自然・文化：自然、アート、文化・産業遺産、食
- 四国経済産業局：四国経済産業局の紹介
2011年04月20日
無人の町に犬だけがいる恐ろしい光景
ペットを捨てる人も居れば、置き去りにされたペットを被曝の危険を冒してまで（現段階では大したことはないですが）救出に行く人も居る。
牛３千頭・豚３万匹の家畜が餓死、という話も。尤も、こちらは何れ出荷され、食べられる運命にあったわけですが。
The Economistでも報道されています。経済誌なので例外なんでしょうが、イギリス人はペット問題には敏感ですからね。（一方、未だに狐狩りをやっていたりするので、「どんな動物でも愛護」というわけでもない）
2011年04月19日
東京の夜は明るすぎた
夜は暗くてはいけないか―暗さの文化論 (朝日選書)
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今、東京では「暗さ」「陰影」を歓迎するムードがある。
ホント、今まで明るすぎた。どこに行っても、昼間のように明るい。店舗などは眩しいほど。TPOを考えず、「兎に角、明るいほうがいい」というのは文化的にも貧しいし、エネルギーの無駄。
陰影があってこそ物は立体的に見えるが、四方八方から照らされたら、薄っぺらに見えてしまう。物だけでなく、物事も同じかもしれない。
2011年04月17日
インド人2家族
5年前に知り合ったインド人一家の出身地と、最近知り合ったインド人一家の奥さんが同じPuneの出身、ということで、紹介してあげようと自宅に招待。
二家族とも娘一人。5歳の子、よくしゃべる。以前、インドに旅行したときにも思ったが、インド人もとても子供を大切にする。
それはいいのだけど、好き放題に食べさせるので、まるでアメリカのように、肥満児も見かける。一方で、インドでは未だに貧困にあえいでいる人が1億人以上居るのだが、国が高度経済成長の時はこういったものかもしれない。
これまでごく一部の人しか、好きなだけ食べられなかったので、大半のインド人は過食や偏食による健康問題に無関心。10年後には恐ろしいことになる気がします。
2011年04月16日
フェラーリと鉄瓶
フェラーリと鉄瓶―一本の線から生まれる「価値あるものづくり」
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暖かい。桜もほぼ散った。暖かいと、つい、行動が緩慢になる。毎週の習慣で図書館に行ったのは、既に11時近かった。そこで読んだのがこの本。
著者は世界的なカーデザイナーで、日本人としてはじめてイタリアを代表するカーデザイン工房ピニンファリーナのデザインディレクターを務めた方。25年間、米(GM)、独（Porshce）、伊（Pininfarina）で活躍。代表作には名車の呼び名高いエンツォ・フェラーリやマセラティ・クアトロポルテがある。
｢田舎の風景がきれいなことが先進国の条件」 という言葉に共感。貧しくて手を加えられなかった頃の写真を見ると美しいのに、生活が豊かになった一方で、「悲しくなるような風景や、背筋も凍るような風景がそこら中にある」のだ。
これを改善しない限り、観光大国にはなれそうも無い。
2011年04月15日
2011年04月14日
買い占めを しなきゃあるのに するから無（な）い
ちょっと考えれば「心配はない」とわかることなんですが、いったいどうしたっちゃんでしょうね、日本人。被災地では買占めが起こらず、遠く離れた東京で買占めが起こる 。
伊集院静さんの言うように、街にコミューン（地域共同体）がないから、「自分だけよければ」ということなんでしょうか。
2011年04月13日
なぜ国家は衰亡するのか
なぜ国家は衰亡するのか (PHP新書)
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・海外旅行ブーム
・温泉ブーム
・文字よりマンガ
・健康への異常な関心
近年の日本のことかと思うが、実は、本書の「大英帝国衰退の光景」。（産経抄から）
今回は、水の買占めであったり、野菜の不買であったりだが、似たような光景は以前から繰り返されていた。TVで「納豆が健康にいい」といわれれば店頭から納豆が消え、「所沢の葉物野菜のダイオキシン濃度が高い」と言われれば、葉物野菜が途端に売れなくなった。
何れも、冷静に考えれば、特定のものばかり食べることが健康にいいはずは無く、また、昨日まで何年も平気で食べて何の問題も無かったものを急にやめる合理的な理由も無い。
バランスよく食べる、という栄養学の基礎は小学校で習った。そんな当たり前の判断力も無いとは、日本人は一体どうしたのだろうと思わずには居られない。
2011年04月12日
石原都知事四選
石原さんにはリーダーとしての資質があると思うので（人間としての資質は会ったこと無いので分かりませんが）、これまで応援してきましたが、78歳での4期目、大丈夫かな?
優れた人物が、引退時期を誤って、「晩節を汚す」例は枚挙に暇なし。本人も直前まで出るつもりはなかった、と言いますが、そうならないことを祈るばかり。
ちなみに、私は今回、渡辺さんを推したんですがね。経営者としての実績は十分。52歳と若いし。あのポスターは良くなかった！「夢とありがとうが世界一あふれる東京に」ですからね。政策が無いわけじゃなかったのに、残念。
2011年04月11日
川口順子参議院議員
国際人材創出支援センター(ICB)なるNPOが昨年11月に設立され、先輩からの紹介があり、昨日開催された第1回講演会に出席。理事長は、元KDDI常務、ITU議長を歴任され、現在早稲田大学客員教授の松平恒和氏。総務省の方が事務局をされている。
若者までもが内向きになっている、といわれる昨今、「国際社会で活躍された方を講師に、次世代を育てよう」という趣旨である。
第1回の講師は、元外務大臣･環境大臣の川口順子参議院議員。東大卒業後、1965年通産省入省。エール大学経済学修士。1993年に民間に転じ、サントリー常務。所謂｢天下り」でないところが、いい。実力もあるのだろうし、且、チャーミングな方であった。
最初に、海外に目覚めたのは、高校生のときの米国留学(AFS)、ということ。その時の経験が忘れられず、大学のときにも、東京とNY市の交換留学制度を利用してNYで学んだ。
私は小学校で英語を教えるのは、どちらかというと反対なのだが、１０代の時に留学するのは語学力を伸ばすにはやはり必須だろう。私のように大学院からでは遅い。昔よりも留学できるチャンスは多いのだから、そうしないのはもったいない。
2011年04月10日
競争の作法
競争の作法 いかに働き、投資するか (ちくま新書)
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昨年話題となった本。遅ればせながら、先週末に読んでみた。
著者の言いたいことは、Prologueにある、
「より豊かになろう」という政策にうつつを抜かしていると、結局は、豊かさを無駄遣いして、誰も幸せになれない。市場の仕組みを生かすことを嫌悪し、市場における競争を敵視すれば、「今ある豊かさ」を失う。
ということだろう。
著者の分析では、2003年から2007年にかけての「戦後最長の景気回復」は円安バブルに過ぎなかった、ということになる。生産性が上がって競争力が回復したのではなく、バブルだったから実感が無かったのだ。
これは、2008年にリーマンショックが起こったとき、震源地の米国を差し置いて、一番株価下落が激しかったのが日本であったことがその証拠だろう。これについては、私も講演などで直後から指摘してきた。
「競争」や「市場」という言葉が余りに敬遠されていないか。筆者の懸念に賛同する。
2011年04月09日
Australia
![オーストラリア [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/511dCTswqoL.jpg)
オーストラリア [DVD]
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BSで録画しておいた「オーストラリア」を見る。
Nicole Kidmanがいい！
先住民アボリジニの隔離政策が戦後も1973年まで続いていたとは驚き。白人オーストラリア人は先住民のアボリジニを動物と見なし、狩りと称し人狩りを行い、仕留めたアボリジニを剥製にしていた、という話もある。オーストラリア政府がアボリジニに正式謝罪したのは2008年で、この映画が公開されたのは2009年。
釈然としないのは、日本軍が白人、アボリジニの「共通の敵」として描かれること。史実に反し、ダーウィン沖の島に上陸して残虐行為を行う。日本軍は太平洋戦争初期、確かに100回ほどオーストラリアを空襲するが、上陸したことは一度も無い。
エンドロールで、アボリジニ隔離政策に関する歴史が流れるので、観客は（脚色されているとはいえ）「映画の大筋は史実だ」と誤った印象を受けることは必然。日本政府は、これに対しキチンと抗議をしたのか? 映画の前後に「日本軍による上陸は史実ではない」と入れさせるべきだろう。
2011年04月08日
おまんのモノサシ持ちや!
おまんのモノサシ持ちや!
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高知在住のデザイナー･プロデューサー梅原真氏を日経ビジネスの記者が取材して書いた本。梅原さんのセミナーに昨年9月に出席したことは当blogにも書いた。
39:明日やるのと違う。今、その場でやる。（明神宏幸）
228:ローカルが豊かでなければ、その国は豊かとはいえない。
254:観光ポスター ×来て頂戴 ○自分のスタンス
「豊かさとは、自分のモノサシを持つこと。 押し付けられた価値観でなく、自分のモノサシを持つこと。」
2011年04月07日
岩手から｢お花見」のお願い
4月に入りTV番組もほぼ平常に戻り、計画停電も少なくなった。一方、卒業式、入学式の中止など、どういう関係で中止しているのか分からない行事の｢自粛」は続いている。ヒドイのは広告で、山手線の車内吊り広告スペースが空いているのを初めてみた。
そんな中、被災地の岩手から「お花見」のお願い、がYou Tubeに投稿された。投稿したのは、明治３５年創業の老舗酒造「南部美人」（岩手県二戸市）の５代目蔵元、久慈浩介さん（３８）だ。自粛ムードを「経済的な二次被害」と表現する。(産経新聞)
そうなんです。復興税を導入して、復興のためドンドン消費しましょう。
2011年04月05日
ソフトバンクの孫社長、100億円を寄付
快挙だなー。「ソフトバンクの孫社長、100億円を寄付」
ユニクロ柳井社長が間髪いれず10億円寄付を発表したのも凄かったけど、こういうお金の使い方をする人が増えれば、日本人の金持ちに対するネガティブイメージも変わる。
｢社会貢献するには、まず稼がないと」となれば、起業を目指す人も増えるだろう。「平成の安田善次郎」との声も。
柳井さんについては、こういう計算をしていた方もいたが、仮に、孫社長が税効果を出すため、仮に一度に100億円出すのじゃなくても、まあ、いいじゃないの。
2011年04月04日
We should stop running away from radiation
Radiation and Reason: The Impact of Science on a Culture of Fear
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冷静な報道、鋭い分析ということになると、一番使用しているのは英国メディア。TVならBBC、経済誌ならThe Economist、経済紙ならFT。米国にもよいメディアはあるが、センセーショナルに報道しすぎるし、時として、米国の立場から離れられない。
それに対して、イギリスがいいのは、大英帝国の名残で世界中に広がるネットワーク、それで居ながら超大国ではないので客観的、そして「独自の見方」が大切にされる長年のエリート教育の資産か。
このOxford大学の先生の意見は鋭いですね。
・スリーマイル事故での死者はゼロ
・UNの公式見解でチェルノブイリでの死者は28人。15人の子供がさらに甲状腺ガンで死んだが、これはヨウ素錠剤で防げた。
（一方、1984年インドで起こったUnion Carbide化学工場事故での死者は3800人）
・今回日本で記録された最高値は12 kBq/�屐�3月22日セシウム137）
・これに対して、チェルノブイリの場合は、UNレポートで3700-37kBq/�屬涼楼茲�｢汚染地域」として色分けされている→12 kBq/�屬榔�染レベルではない
・最新の研究では人間はかなりの放射線を浴びても自己回復機能があることが分かっている
・チェルノブイリの事故処理に当たった作業者は数時間の間に4,000 mSvの放射線を浴び死んだ
・ガンで放射線治療を受ける患者は20,000 mSvもの放射線を受けるが数日間に渡って治療するので問題ない
・現在の国際基準は年間1mSvまでとされており、これはガン患者が受ける2万年分にもなる
・これが厳しすぎるのは明らかで、自分は月間100mSv、年間5000mSvを提唱している
放射能のリスクは、人生に数あるリスクの一つに過ぎず、相対的に、客観的にみる必要があると思います。第一、診察が大好きで、世界一CTスキャンを受けている日本人が急に大騒ぎするのは可笑しい。（CTスキャン一回で数m~数10mSv)
もっと冷静に対処し、「流石、日本人の科学技術理解レベルは高い」と言われるようにしましょうよ。
2011年04月03日
Cricket World Cup 2011
日本では誰も知らなかったと思うが（笑）、現地時間昨日の午後（日本時間夜）、クリケットのワールドカップ決勝戦がインド（ムンバイ）で開催された。
4年に一度、各国代表が争うWorld Cup。今年の決勝戦はインドとスリランカの間で行われ、経済成長続くインドが大いに盛り上がったことは想像に難くない。
日本でのTV中継は無し。現在25000人と言われる在日インド人の数では中継には足りなかった、ということだろう。そのため、大半の在日インド人はネットでの生中継で観戦したと思う。前回2007年のWカップは世界200カ国で中継され、視聴者数22億人だったらしいが、今回それを上回ったことは確実だ。
うちでは、インド人の友人に来てもらい、PCをTVに繋いで、午後6時から観戦開始。何しろルールを知らないので、解説してもらいながら。クリケットの試合は6-7時間かけて行われる。それでも、昔に比べ、短くなったのだとか。流石、イギリス生まれの「紳士のスポーツ」である。
試合は、地元インドが1983年ぶりに2度目の優勝を飾った。スゴイ騒ぎだっただろうな。
2011年04月02日
日本製品を買おう！
大災害で本当に怖いのは風評被害だ、と感じたのがこういった話。日本でも、福島県産と言うだけで全ての農産物が敬遠されたり、国際基準からみれば問題にならないレベルの放射性物質で水を緊急輸入したりしているわけで、中国のことを笑えない。
そんな中、ポルトガルの友人から嬉しいニュースが。ポルトガルのラジオで「支援のため、日本製品を買おう」という呼びかけがされているらしい。
“Hoje ja comecei a ouvir publicidade na radio a pedir que se comprem produtos japoneses, como forma de os ajudar…”
世界中で集められている義援金は勿論ありがたい。しかし、500兆円の日本経済が立ち行かなくなったら、それが本当の最後だ。
大前さんが提案している復興消費税に大賛成。「復興のために消費する」というのが前向きでいい。7%と言わず、これを機に10%にしたらどうか？復興後はこれを社会保障用に継続する。
元々、日本の税収ギャップを考えれば20%にしなければならないのは明らか。欧州並みの福祉を提供しているのだから、税負担が同水準でなければ成り立つわけがない。ただ、これでは経済の活力が失われるので社会保障費の削減も進めて10%にするのがよいバランスではないかと思う。
2011年04月01日
東京の放射線量は現在でも米国の半分以下
東京在住のインド人の友人が調べたところ、「東京の放射線量は現在でも米国の半分以下」ということです。以下、了解を取って転記。
The media is all in a frenzy about radiation in Tokyo (currently averaging around 0.10 to 0.15 microsievert/hr)( http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/report/report_table.do.html, I micro gray = I micro sievert). However I could not find any “benchmark” to figure out what this means (other than some data about how much one gets from a long distance flight or an X-ray scan – but then one is not flying or getting X-rayed all the time…)
So I decided to do some research on my own. Here is a report from USNRC (US Nuclear Regulatory Commission) – they should know what they are talking about.
http://www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/fact-sheets/bio-effects-radiation.html
According to this, the average US radiation dose is 620mrem per year, or 6.2 millisievert (mSv) which is 6200 micro sievert. Of this half is due to manmade sources – so let us say this is 3100 micro sievert per year.
That would imply that the radiation level in Tokyo is actually LOWER than what the average US citizen is getting (0.15x24x365 = 1314 micro sievert/year).
And by the way, those of you who are planning to buy skiing cottages around Denver – you may be interested to know that due to a combination of high altitude and Uranium in the ground, the radiation levels there are 10,000 micro sievert / year (or 8x of current Tokyo level). And those of you who are flying out to avoid radiation, please keep in mind that aircraft flights deliver 6 micro sievert / hour of radiation – So the “break even” for a trip to New York (11hr flight from Tokyo) would be 37 days (i.e. you need to stay in NY for 37 days before you can justify the incremental radiation resulting from the flight). And this is of course assuming that NY natural radiation is zero, if – as per the NRC statistics above – it is already comparable to Tokyo – then there is no break even….
どこかに答えを求めるのではなく、こうやって自分で分析するのが｢インド式教育」ということなんでしょうね。
