2011年01月
2011年01月31日
潜在意識を開かせる方法
週末でたセミナーで「潜在意識を開かせる方法」というのがあった。人間は、一旦潜在意識を開かせれば、それ以降は、必要なときにスッと開くようになるのだという。
１．臨死体験をする
戦争や事故、病気などで死にかけた結果、生き方が変わった人は多い
２．高濃度酸素を吸う
これは知らなかったが、宇宙飛行士が「悟り」を開いて、宗教家になったりするのもこれか?
３．極限までの運動
トレーニングを続けると、「ラニンング・ハイ」になるといいますね。私はやったこと無いですが。友人でウルトラマラソンをやっている人が居ます。驚くことに、本当に100kmとか走るらしいんですが、ある時点を過ぎると幸せを感じるとか。
４．同じことを真剣に考え続ける
坐禅なんかもそうかもしれないですね。あれ、坐禅は考えてはいけないんでしたっけ?
１〜３は「生命の危機」系。昔は、危険なこと一杯ありましたから、こうした体験で「開眼」した人が多かったのかも。危険なことはよくないですが、余りに安全すぎると、危険予知が出来なくなる恐れもありますね。日本人の大半はこれかも。
2011年01月30日
逆説の日本史
逆説の日本史(11)戦国乱世編 朝鮮出兵と秀吉の謎 (小学館文庫)
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高校の頃、歴史は好きではなかった。年号や人名を覚えるのが苦手で、無味乾燥に感じていた。広い世界に憧れていた田舎の少年には地理の方が面白かった。
歴史に興味を持ち始めたのは、社会人になって司馬遼太郎の小説仕立てのものや、特定のテーマについて深く掘り下げられた本を読み始めてから。
週末読んだこの本には、目から鱗、の思い。確かにそう考えれば合点がいく、という話が満載。逆になぜ、今までそういう発想がなかったのか?
これこそ、筆者の言う「従来の歴史学界の三大欠陥」、即ち、「権威主義、史料至上主義、呪術観の無視」なのだろう。
・卑弥呼は天照大神だった
・日本人の「わ」の精神のルーツ
・出雲大社はオオクニヌシノミコトの怨霊を封印するために建てられた「霊魂の牢獄」
など。その中で出てくる、西洋文明との対比も興味深い。
今後シリーズを読んでいくのが楽しみ。
2011年01月29日
Tokyo Wedding Collection
ブライダル市場の調査で、今週末東京国際フォーラムで行われている「Tokyo Wedding Collection 2011 Spring & Summer」を見学。
会場は幸せそうなカップルで一杯。私は明らかに場違い。首から提げた「関係者」バッジを強調。
結婚式場運営企業や、宝石、ウェディングドレスの会社が数多く出店。変わったところでは、良品計画のブースも。新居に無印良品の家具や雑貨を、ということのようだ。
ドレスショーを見たのは初めて。モデルが様々なドレスを着て登場。見ごたえある一方、「日本人の舶来志向は若年世代にもしっかり引き継がれている」と実感。
ゲストであびる優がウェディングドレスを着て登場。
2011年01月28日
KKR
TV局の仕事で4年間NYに勤務した友人が昨年帰国。この度、古巣の新聞社に10年ぶりに戻った、ということでまずはランチ。NY勤務中は毎日のように米国市況報道でニュースに出てました。
場所を選んでくれたのは、同じ新聞社に勤める後輩。本当は、この後輩を彼女に紹介してあげる予定が、インフルエンザでダウンし、こちらは叶えられず。大きな会社は、社内の人と知り合うのに社外の人の紹介が必要。
KKRといえば、PEの世界では米国の老舗バイアウトファンドなのだが、日本では国家公務員共済組合連合会が経営するホテルのことである。
12階の芙蓉へ。皇居を見下ろす最高のロケーション。緑がまぶしい。
ランチコースは1500円からで、野菜ブッフェ、デザートブッフェ付き。これが人気のようで、見たところ客の8割方は奥様方。大手町に縁もないだろうに、こういった情報には敏感なようだ。それとも、国家公務員の奥様でさらに割引がある?
2011年01月27日
元気奪った会社制度改革の失敗
25日の産経新聞「正論」に神戸大学の加護野教授の論説が載っていた。
日本企業の元気のなさを、ここ数年の会社制度改革の失敗のせいだとしている。
１．株主代表訴訟
経営者が代表訴訟を恐れてリスク回避
２．四半期決算制度
短期的視野を助長
３．時価会計制度
デフレ化では企業が減損を恐れて投資しなくなる
４．内部統制制度
長期雇用と内部昇進が行われている日本の企業では、このような統制制度は不要であるばかりか、企業を硬直化
何れも「なるほど」と思う。ただ、１と２は欧米で一般化しており、だからと言って、米国企業がリスク回避ばかりしていたり、長期的視野がない、とはいえないだろう。
１＆２の導入で海外を含めた投資家の資金を呼び込もうとする会社があってもいいし、1はともかく四半期決算については、「うちは長期の結果で勝負する」として導入しない会社があってもいいのではないか。
2011年01月26日
花かつお通り
羽田から松山へ飛び、空港バスでJR松山駅へ。出発まで50分。駅前で腹ごしらえして、宇和島行きの特急に乗り込む。いつもは車で高速道路で行くことが多いのだけど、今日は一人。久しぶりの汽車（ディーゼル）だ。
松山を出て、最初の停車駅が伊予市駅。
周囲を見ると・・・
ヤマキの本社。削り節で有名。
隣を見ると・・・
ン？
マルトモの本社。
エ？
花かつおを代表する企業が隣同士
後でヤマキに勤める友人に確認したところ、間違いなく、「はじめて来られる方は一様に驚かれます」とのこと。「地下で工場が繋がっているんじゃないか」という人も居るとか（笑）。
ホンダとヤマハとスズキが全て同じ浜松で生まれたみたいなものですかね。（ホンダは後、東京に本社を移しましたが）
写真を撮り損ねたので、こちらのblogを参考までに。
2011年01月25日
保険金目当ての「偽装放火」急増
火災の最大の原因は放火。その中でも、保険金目当ての放火が増えているらしい。
それも、かってはプロの犯罪者がやるものだったのが、一般人にまで広がっているとか。原因は、長引く不況とモラルダウン。
このままだと、保険会社が保険料を上げるか、モラルダウンが起こりにくい水準まで保証額を下げるしかない。
昔、ある損保会社の人から、「保険会社のコストの半分以上はモラルリスクによるもの」と聞いたことがある。その時は、まさかと思ったが、実態はそれに近いのかも。
2011年01月24日
医療費は少なすぎる?
野口悠紀雄先生から、「内需を増加させたいのなら、なぜ医療費を抑制するのか？」という提言。
なるほど、言われてみればその通りで、高齢化日本で数少ない成長分野なのだから、医療費が膨らんでいるというのは、産業が伸びているということになる。
勿論、現在、政府が医療費の抑制に躍起になっているのは、政府支出のうち医療費などの社会保障費が最大の支出で、しかも高齢化に伴いそれがドンドン膨らんでいるからである。
実際にOECDの統計を見れば、総医療費に占める公的負担の割合は日本で82%に上っており、高福祉高負担で知られる北欧の水準だ。治療費の本人負担率は30%だし、月に10万円を超える医療費は全額医療保険の負担だから、そんなものだろう。
一方、国民負担率は北欧の60%以上に対し、日本は40%程度。これで賄えるわけがない。例えば、自己負担部分を50%にまで上げ、必要な人は民間の医療保険に入っておく、というのはどうだろう？
ここでも、生活水準を落とすことがいやで借金を重ねている日本といえるだろうか。
2011年01月23日
会計&ファイナンスのための数学入門
会計&ファイナンスのための数学入門
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ファイナンス理論で日本発は少ない。MBAコースで「日本オリジナル」を習った覚えはないし、せいぜい投資の世界で使われる酒田罫線や一目均衡表位ではないか。
そんな中、久しぶりにオリジナル理論が日本から出た。著者は栃木に住む公認会計士。
例えば、損益分岐点分析といえば、コストを固定費と変動費にわけ、一次関数で損益分岐点を算出していた。所謂、CVP分析だ。ところが、これは「単利」の世界で、実際の企業活動は「複利」だ。良いことも、悪いことも雪ダルマ式に拡大する。
高田氏はコスト関数を実際の決算書の分析から、指数関数を使ったSCP分析を編み出した。CVP分析では売上が増えれば増えるほど利益が増えるが、SCP分析では最大利潤となる売上高が存在することになる。
他にも、これまでハッキリと示されたことのない、最適資本構成が数式でスッキリと示されている。最適現金残高の考え方も面白かった。
会計＆ファイナンスに興味のある方にお奨め。
2011年01月22日
ここまで来た音声認識技術
先週行われた新年会でお会いした音声認識技術の企業を訪問。
デモを見せてもらったが、「ここまで来ているのか！」と驚いた。音声認識の技術は、①1960年代の単語認識から、②1990年代の文章認識、③2000年代の不特定話者の認識を経て、現在は④ユビキタス（携帯端末などを用いた、「いつでも」「どこでも」「だれでも」が利用できる）時代になっている。第五世代と呼ばれている「超音声認識」技術も披露してもらい、感動。
早速、iPhone用音声認識アプリをDL
2011年01月21日
千載一遇の大チャンス
千載一遇の大チャンス
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高松での定宿（ただのビジネスホテルですが・・・）川六には、宿泊客用に本棚があって、本や雑誌が100冊くらい置いてある。
風呂に行った際、ふと目に留まって部屋に持ち帰って呼んだのがこの本。2008年12月の発刊なので、2年前の金融危機直後の頃。
日本は「金融危機のダメージが最も軽い」として、日本経済及び日本株の復活を予想した。為替については、「円キャリートレードのまき戻し」がなくなる、として「2009年は105-107円」と予想していた。
結果は・・・日本株はこの2年間で最もパフォーマンスが悪かった。欧米の主要市場がリーマンショック前の水準を既に回復しているのに対し、日経平均は2008年夏の14000円水準に対し、未だ1万円を少し超えたところだ。円高は80円まで進んだ。
これは、金融危機をきっかけに海外に引き上げた投資資金が、その後、一向に構造改革が進まない日本に見切りをつけ（最近まで）戻ってこず、さらには国内投資家までが日本経済の将来に悲観的になっていたためだろう。
かくも経済予想とは難しいが、「工作機械、建設機械、原発建設（重工・東芝・日立） 」が日本の強みで、今後期待できる、というのは間違いないだろう。今年は、2年遅れで、実現するか?
2011年01月20日
霧化分離フォーラム
高松で初めての「霧化分離フォーラム」開催。
超音波を使い液体混合物から霧を発生。そうすると、霧になる部分と、液体として残る部分では各物質の濃度が変わってくる。これを利用すると、今まで蒸留塔で多大なエネルギーを使って分離していた物質が低コスト、省エネルギーで分離できる、というもの。
この10年くらいで出てきた技術で、現象として確認されたが、まだまだメカニズムとして解明されてない。今回は、技術の紹介と最新の研究結果を、産業技術総合研究所の脇坂昭弘先生と、同志社大学の土屋活美教授、それに発明者の松浦社長が報告。
2011年01月19日
メンタルヘルス
LBSヘルスケア部会開催。プレゼンしたのは、「産業医とコンサルティングサービスを組み合わせた新しいサービスを提供」するELIXIAの上村さん。
MBA留学前は日本で臨床医をしていた。ここ10年くらいで、医師でありながらMBAとか、弁護士でありながらMBAという人がまだ少数ではあるものの、徐々に増えてきた。
この分科会はこれまで業界関係者のみで行ってきたが、今回は「企業での精神衛生管理」ということで、関心のある卒業生に開放。結果、各企業で経営する立場にある卒業生も参加。
何らかの精神疾患を発症し、仕事に支障をきたしている従業員は就業者の5%くらいになるという。この数が近年急速に増えており、従来型の鬱が40代以降の真面目な中年男性に多いのに対し、所謂「新型鬱」は20代に多い。会社にくると調子が悪いのだが、遊ぶのは平気、ということで周囲からは「怠け病」と見なされ、放って置くと「なぜ会社はあんな人を放置し、自分には負担を求めるのか」と他の従業員のモラルダウンに繋がる。主要な原因は、本人の育った環境にあることが多く、過保護で育ったため、挫折の経験がなく、ちょっとしたことを乗り越えられないようだ。
企業側から見た防衛措置としては、
・発症リスクの高い人を採用しないように面接段階での産業医を交えたスクリーニング
・専門家に直ぐ相談できる体制
・休職した場合、復職前に専門の産業医にも再発可能性がないか確認できるよう就業規則の改正
がポイントのようだ。
企業側が本格的に防衛措置を採るようになれば、既に5%の失業率が10%異常に跳ね上がるのは間違いない。今の教育制度、現場での運用状況、社会規範は新型鬱を量産する体制になっていて、本人にとっても人間として成長できる機会を制限されているし、国家競争力上も重大問題だ。
2011年01月18日
朝倉慶
２０１１年 本当の危機が始まる！
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友達から、「セミナー予約していたけど、出れなくなったので代わりに出ない？」と言われ、急遽知らない方のセミナーに出た。タイトルは、「2011年 本当の危機が始まる!」ということで、オドロオドロしい。
内容は・・・目新しさはない。
金融危機対策→金融緩和
景気対策→財政出動
（blog注：これらは、日本だけが過去20年間やり続けたことなのだが、リーマンショックで先進国中でやり始めた）
一方、新興国の豊かになった30億人の人達の本格的消費が始まっている。
また、世界的な異常気象で、一次産品の生産が減っている。
（blog注：つまり、供給が減って、需要が増えて、そこにジャブジャブに現金が投下されている）
行き着くところ→インフレ
＝金利上昇→財政破綻
日本国内の総需要は人口減＋高齢化で減りつつあるが、世界中で一次産品が高騰しており、大半の原料を輸入に頼る日本は値上げせざるを得ない。
1000兆円の公債残高があっても、国家財政が破綻しなかったのは、超低金利だったから。これが｢普通の金利」に戻るだけで、財政は確実に破綻する。
・・・という、ここ10年間言われてきた、｢普通の話」でした。同じことは、大前研一も、浅井隆も、野口悠紀雄も、藤巻健史も(敬称略)異句同音に言っている。というか、経済を学んだ人なら誰でも分かる。ただ、私はここまで持つとは思わなかったのだけど。
さて、では、個人レベルとしてはどうするか?
残念ながら、昨晩のセミナーではそこまでの話はなかった。
普通に考えれば、インフレ対策として考えられるのは、
①インフレに強い資産の保有（株、不動産、金）
②長期の固定金利で借金
③国債の空売り
④外貨資産に変える（財政が健全な資源国というと・・・）
だろう。③については、最も直接的に儲けられる方法で、いいと思うのだけど、具体的な方法が見つからない。数年前までは、「債券ベアファンド」が買えたのだけど、デフレの中で不人気となり、ついに無くなってしまった。どなたかよい投資商品をご存知であれば教えて欲しい。
2011年01月17日
賢明なる投資家
賢明なる投資家 − 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法
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世界一の投資家と言われるバフェット氏が、バリュー投資の「私の師」と仰いだのがBenjamin Graham。19歳のときに、故郷オマハでこの本を読んだバフェット青年はグラハムに直接師事すべくColombia Business School(NY)に入学する。（秀才であったバフェットは19歳で既に大学を卒業していた）
グラハムの代表作である本書は1949年に出版されており、バフェットが読んだのは初版。翻訳されたのは1972年版である。バフェットは本書に、"by far the best book on investing ever written"と最大限の賛辞を与えている。
本書でバリュー投資のルールとして上げているのは、次の10か条。
�‥�切な規模
�∈眄�状況が十分によい
��最低過去20年間、継続的に配当がある
�げ甬�10年間、赤字決算がない
��EPSが10年間で最低1/3以上伸びている
��PBR<1.5
��PER<15(過去3年の平均収益)
結局、「株はいつ上がるかわからないので、高配当の優良企業を、株価水準が高すぎる場合を除いて、持っておく」ということですね。
2011年01月16日
Sカーブ
「Sカーブ」が不確実性を克服する―物理学で解く2000年の経営
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著者は、元物理学者、転じて末来予想学者となったアメリカ人。生きとし生けるもの全て、あたかも四季の様な「Sカーブ」を描いて、成長し衰退するという。
どこかで聞いた、と思ったら、売れっ子コンサルタント＆作家の神田昌典がこの理論を使ってますね。リンクのページから、自分の季節判定も出来ますので、やってみてはいかがでしょうか?
「私、私の製品、私の組織、私の会社は、曲線上のどこに位置しているのだろう」と意識して、その｢季節」に合った行動をとることは大切ですね。
2011年01月15日
2011年01月14日
Independents新春交流会
昨晩は、JAFCOの偉大な先輩、國本さんの主催するベンチャー支援組織Independents新春交流会に参加。
パネルディスカッションから始まったが、参加者の一人がヨシムラ・フード・ホールディングス(YFH)の吉村社長。証券業界の出身で、食品業界に特化した投資会社を経営されている。
食品業界は裾野が広く、まだまだ分散した業界で、多数の中小企業が存在する。YFHのコンセプトは、よい製品を持っているが伸び悩んでいる中小企業を買収しグループ化、プロフェッショナルな経営を持ち込んでグループ全体の規模の利益及びシナジーを追求することだと理解した。
日本国内での成長は勿論、日本食品に対する評価が国内より高い海外に進出を計画している、とのことだ。
2011年01月13日
人は人のために生きる
自動車教習所受難の時代に驚異の集客力を見せる自動車学校があるという。「益田ドライビングスクール」それも人口減少で有名な島根にあるらしい。
そこでは、イマドキの若者が、嬉々として便器に素手を突っ込み、竹ぼうきで道路を清掃しているということ。
たった15-16日しかいない自動車学校でどうして？きっと、スパルタで強制しているのか、と思ったが、そうではないらしい。
・人は人のために生きている、自分のためではない
・キツい、辛いと思うことが本当は楽しい
この会長スゴイです。
2011年01月12日
学生求人数は減っていない
「2011年卒業予定の大学生の10月1日時点における就職内定率（厚生労働省・文部科学省『大学等卒業予定者の就職内定状況調査』）は、57.6％と過去最低を記録した。・・・しかし実際は、当時のように求人数は激減しておらず、企業の内定出し状況は10年卒学生と比較して大きく変わっていない。」
というのが事実に基づいたリクルートワークス研究所の調査結果。
“学生の二極化”が原因、ということなんですが、子供の数が減っているのに大学の数はこの10年でさらに増えていますから、大学卒業生のレベル低下ははなはだしい。当たり前ですね。
感情論でなく、事実に基づいて話さないと。事実を確かめもせず、直ぐに煽るマスコミの責任も大。
2011年01月10日
国民の声を聴く
昨晩のNスペは「日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第１回“外交敗戦”孤立への道」。似たようなテーマで何度もやっているはずが、手を変え品を変え、よく続く。（見逃した方には、今晩深夜に再放送があるよう）
「満州事変の対処において世界の潮流を見誤り、国際連盟を脱退。さらに、孤立を避けようと最も危険なドイツ接近を選ぶ。当時の外務大臣をはじめとする数々の証言と最新の研究から、外務省と陸軍が二重外交を繰り広げて国際的な信用を落とし、さらに、入手した情報を共有せず国家戦略なきままに外交を展開するというミスの連鎖が浮かび上がってくる。」
という概要。
新事実として最近発見され、私も知らなかったのは、「国を誤った」といわれる松岡洋右（国際連盟に送られた首席全権）は、実は、何とか国際社会から孤立しないよう必死だったということ。リットン調査団の出した「満州を共同統治する」という提案を呑むつもりで当時の内田外相の許可を得ようとするが、外相及び内閣は一切の妥協を認めない。こうして話し合いは決裂し、日本は国際連盟を脱退する。
この背景にあったのは、大恐慌後の不況の中で、国民の支持を失った内閣がコロコロ変わる。国民の大多数は、陸軍の満州での戦争拡大を支持していて、せっかく手に入れた満州を手放すなどとんでもないと思っている。
事実、交渉に失敗し、失意のうちに帰国した松岡は思いもよらぬ光景を目にする。松岡を迎えたのは国民の大歓声だった。（写真）
さて、民主党のスローガンは「国民の生活が第一」。この場合の「国民」とは投票所に足を運ぶ有権者のことだろうか? 有権者数と投票率を掛け合わせた投票者数では、既に60歳以上が過半数を占めているようだ。
今朝の日経経済教室でMONEX松本社長が指摘している如く、収入の保証されている年金生活者にとってはデフレは大助かり。同じ金額を貰っていても、使いでが増す。円高も海外旅行が安くなるので大歓迎。
一方、現役世代やこれから社会に出る子供たちにとっては、デフレは「死に至る病」。挑戦する人にとっては特に負担を大きくする。
企業経営でも、今いる顧客の声に忠実に従ったゆえに将来を誤る、ということが起きる。「国民の声」も、残念ながら、正しいとは限らない。
2011年01月09日
会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ
会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書)
一昨年のベストセラー。
メーカーの研究開発職として食品の鮮度保持剤の開発に取り組んでいた著者は、ある日上司から、「お前はマグロ船に乗ってこい!」と言われ、九州を出航した小型マグロ船に乗って3ヶ月間太平洋でマグロを追う。
その間のマグロ船の乗組員とのやり取りから学んだ人生訓。
22:「ええか、齊藤。おいどーらがマグロを捕りに行くとき、一番大事なことを知っちょるか？それは『決める』ことど。おいどーらも、どこにマグロがいるかなんてわからん。情報を集めて、『ここで漁をしよう』と、えいやで決めちょる。当たり前じゃが、そこにマグロがいるなんて保証はねーんど」 （船長）
34:「いい事が起きたら喜んで、嫌なことが起きたら暗くなる。それじゃ犬と同じじゃねーか。人間はの、感情をコントロールできるんど。」（機関長）
37:結果を気にするのは仕方ないが、結果に気をとられすぎるともったいない（船長）
64:最初は「自分は何も出来ないダメなやつだ」と認めること。そこから一歩ずつ、自分が得意だったり、好きなことを磨く。（船長）
この船は、鮮度のいいマグロをもって帰る船として有名だったそうで、これはやはり船長や船主、機関長などの「経営陣」がいいんでしょうね。だから、こうした含蓄のある話も出来る。本をよく読むと、一般船員から聞いた話は殆ど出てこない。
もう一つは、船に乗った著者は船員たちにとって利害関係のない「お客さん」であること。利害関係のない若造相手だから、いい話が出来るし、聞く方も素直に聞ける。
最後に、本当にスゴイのは、著者をマグロ船に乗せた会社の上司ですね。研究に行き詰まった著者に何が足りないのか見抜いて、マグロ船に乗せわけです。上司が「決めて」、著者は大きく成長して戻り、開発を成功させて「結果」を出した。
2011年01月08日
年間労働時間
早稲田の池上准教授によるミニセミナーの中で、年間労働時間の都市別国際比較の話が出た。
・先進国の中でソウルが2300時間と最も長い
・パリが1500時間で最も短い
・東京は1950時間で、中間くらい
＊欧州はブランドによる付加価値で高く売って、労働時間の短さを補っているが、日本の（庶民）文化ではそういったブランドを築くのは難しい。韓国は国際展開を意識した戦略作りにも熱心で、その上労働時間がこれだけ違えば、日本が押されるのも道理。
国別の比較では、
・オランダが異常に低い。ひょっとして、統計の取り方に違いがあるのか?
これといったブランド品を思いつかないが、これで競争力が保てるのは欧州随一の流通拠点だから?
・ドイツの労働時間が減り続けている。これで競争力が保てるのはスゴイ。
・スウェーデンは1980年から労働時間が伸びている！
2011年01月07日
クリニックの上にあるイタリアン
浜松町の旧知の会社を訪問したところ「お昼にしましょう」ということになり、後を付いていったところは検診クリニック。
あれ？と思ったところ、エレベーターで最上階（5階）へ。
降りたところは、「アッ」という異空間。システィーナ礼拝堂のフレスコ画を彷彿とさせる天井画まである。
検診クリニックの患者さん＋一般客も利用できるイタリアン・レストラン「サン・ミケーレ」でした。
2011年01月06日
新年会
仕事始めの昨日は、職場で例年通り初詣後、インターコンチになったANAホテルで会食。ライトミールブッフェは2850円。10%OFFオンラインクーポンもあるので、なかなかお得。
しっかりワインを飲み、帰宅。昼寝後、犬の散歩で運動。夜の新年会に備える。
元々、高松高校出身者と2人で会う予定から始まった会だが、丸高出身がどんどん増え（私が呼んだからだが）、結局7:1に。
私と同級生の一人以外は、全員30代。社長業も二人居て、話が面白い。世代を超えて集まれるのはいい。
2011年01月05日
日本人の精神構造の欠陥
昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)
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今日から仕事始め。TV番組の話題が続いたが、勿論、正月中TVばかり見ていたわけではない。
いつもなら、時間に追われて１、2時間で読んでしまうところ、休みでついのんびりと数時間ずつ３日間掛けて読んでしまった。
以前読んだ同じ著者による『ノモンハンの夏』もそうだが、半藤氏の本は、日本人が陥った戦前の精神構造の欠陥、あるいは組織的欠陥に焦点をあて、「歴史から学ぶ」ことを強調している。「それを正しく、きちんと学べば」という条件付である。(p499)
うちの一族も帝国陸海軍兵士として何人も死んでおり、さらに祖父母は命からがら満州からロシア兵に追われながら逃げ帰ったりしているので、私なりに「なぜあんな無謀な戦争を」という疑問が以前からあった。
本書から、いくつかメモ。
p82：新聞社の幹部も陸軍と協力するというより陸軍のおだてに乗り、星ヶ丘茶寮や日比谷のうなぎ屋などで陸軍機密費でごちそうになっておだを上げていた
p222：唯一の革新政党ともいえる社会大衆党は、何度も（国家総動員法に）賛成論をぶった
p234：（惨憺たる結果となったノモンハン）事件後、軍司令官や師団長は軍を去りますが、参謀たちは少し左遷されただけで罪は問われませんでした。服部卓四郎は昭和15年10月には参謀本部に戻って作戦班長に、翌16年7月には作戦課長となります。・・・昭和19年7月にサイパン島が陥落し、もはや太平洋戦争に勝利はないと確定したとき、作戦課長であった服部卓四郎大佐はこう言ったといいます。「サイパンの戦闘でわが陸軍の装備の悪いことがほんとうによくわかったが、今からとりかかってももう間に合わない」・・・日本陸軍はこれだけの多くの人をホロンバイルの草原で犠牲にしながら何も学びませんでした。
p446：（日本都市への夜間低空飛行による焼夷弾攻撃を指揮した）カーチス・ルメイは後に大将になり、日本政府はこの方に戦後、勲一等の勲章を差し上げました。
ルメイに叙勲とは何をかいわんやだ。大都市への無差別爆撃は明らかな戦争犯罪。それによって何十万人もの一般市民が犠牲になった。それを罪にも問わず、逆に勲章を差し出すとはお目出度いにもほどがある。
2011年01月03日
2011年01月02日
２０１１ ニッポンの生きる道
デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)
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正月はついついTVを見てしまう。タイトルに引かれ夜見たのが、NHKスペシャル ２０１１ ニッポンの生きる道。
メインゲストは２０１０年のノーベル賞受賞者根岸英一博士。「悲観的な議論からは何も生まれない。前を向いて建設的に考えるべきだ」という博士の前向きな言葉から、番組は始まった。
一橋大学教授米倉誠一郎、日本政策投資銀行参事役藻谷浩介、愛知淑徳大学教授真田幸光が専門家としてゲスト出演。米倉教授以外は知らなかったが、藻谷氏は政府系銀行マンでありながらベストセラー作家。真田教授は元銀行マンで地域経済とアジアの専門家ということ。
米倉教授は、「モノ作り→ソリューション」を提言。低採算の余計なものまで作るから日本企業の生産性が上がらない、と説く。ここで、産業界を代表してコマツの坂根会長が発言。「日本企業は、雇用を第一に考えるから低採算品を造ってでも生産を維持しようとする。日本企業の正社員は世界一雇用が守られており、非正社員は世界一守られていない。」という雇用の二重構造を指摘。
藻谷氏は、「事実（数字）を見て、語ろう」という。それは、そうだ。そして、「人を減らして労働生産性を上げる」、「経済成長を達成する」、「ものづくり技術の革新」など、一見もっともらしい主張は、誤診からくる的外れな処方箋だとして、藻谷氏はこれらを一蹴する。
「ものづくり技術の革新」は別にして（出来たらいいが、これはゲストが異口同音に主張していた通り、ビジネスで勝つことの方が大事）、労働生産性を上げるのと、経済成長の達成のどこがいけないかは説明無し。
それで、日本経済の最大の問題は「生産年齢人口（15-65歳）の減少」であり、これがデフレの正体であるという。ここで面白かったのが、根岸教授の反応。これにいたく感心していた。やはり、米国生活が長く、化学者なのでこういうことはご存じなかったらしい。
それは仕方ないにしても、そんな「常識」が出版されて、ベストセラーになっていることに驚いた。人口動態(demography)は経済予測の重要な要素であることは経済を学んだものなら誰でも知っている。
ただ、それだけで説明できるものでもない。例えば、欧州は日本より前に人口が減少し始めている。だから、経済が長らく停滞していたとも言えるが、EUによる経済統合による効率化と、移民による労働生産人口の補完で補ってきた。
デフレ対応策として、「ブランド化」を上げていた。これには賛成だが、この処方箋のどこが、労働生産性を上げることや、経済成長を目指すことと違うのか？そのものだと思うが。（本のほうはまだ読んでいません）
2011年01月01日
Tokyo: Favourite Overseas City
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。<m(__)m>
昨年、海外からの個人的訪問者が多かったことを書きましたが、英国3大高級紙の一つであるGuardianが東京を満足度の高い観光地ランキング1位に選んでいたようです。
一昔前まで、ほとんどの外国人にとっては、「東京・・・ビジネスがあるなら行くけど、観光で行くには高すぎるでしょう」という反応だったんですが、ようやく、そのある意味、混沌とした魅力が理解され始めると同時に、「行ってみたら言われていたほど高くなく、むしろ、品質の割りに安い」ということが分かってきたのだと思います。
"It seems to blur all notions of high and low, east and west, old and new into one state-of-the-art global amusement park that is wildly fresh and novel in its best incarnations, and at least zany in its worst."
