2009年08月
2009年08月31日
自民党惨敗

昨日の衆議院議員選挙で自民党が惨敗。4年前「郵政選挙」での地すべり勝利から4年。民主党との立場は議席数で丁度逆転。
4年前は「郵政に代表される政治経済改革の是非を国民に問う」というテーマで信任を得たにも関らず、改革の顔だった小泉元首相がその後辞任してしまったこともあり、改革が進んでいない印象を与えてしまった。
本来、このテーマについては、おそらく、改革派と反対派がそれぞれ1/3。どちらか分からない人が1/3だと思う。どちらか分からない人がその時のムードでどちらにつくかで選挙が決まる。
小泉・竹中改革の方向が悪かったのではなく、その成果が出るのに10年覚悟しておなかければならないのに、「格差」の声に押されて当の自民党が及び腰になってしまった。元の木阿弥。
民主党のお手並み拝見。
2009年08月30日
原理原則
プリンシプルのない日本 (新潮文庫)
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小山台会館で、この夏受け入れたドイツ人高校生交換留学の「反省会」。
意識の高い方が多く、この手の会にしては活発な意見交換が行われた。理事会がそのまま採用するかどうかは別にして、受け入れ家庭のフィードバックを求めるのはいいこと。
私が言った(聞いた)のは、「何のために本事業をやっているのか?」ということ。ここがすっ飛ばされて、行事やらルールやらの説明しかされてない。
・教育を目的とした財団の最大の事業なのだから、交換留学の目的は教育効果であろう
・この場合、求められる教育効果は「日本語の習得」と「異文化体験」だろう
・であれば、その目的に合わせて行事もルールも組まれるべき
・何か判断に迷うことがあれば、「どちらが事業目的に合うか?」と考えればいい
ということになる。
目的をあやふやにしたままなので、現場、つまりこの場合受け入れ家庭で判断に困ってしまう。白洲次郎風に言えば、「プリンシパルの無い日本」ということ。
2009年08月28日
京大

昨年から京大で働いている友人を訪ね、初めて京大に足を踏み入れました。
京都駅からバスで40分。京大は京都の北東、銀閣寺の近くにあります。京都は東京に比べればずっと小さい街ですが(人口1300万人対150万人)、電車があまり発達してないので、移動にかなり時間が掛かります。
丁度正午に到着し、正門脇のカフェで総長カレーなるものを食しました。なんでも、尾池前総長の肝いりで、「京大の名物になるものを」と言うことで開発されたとか。スパイスが絶妙で美味しかったです。
前後しましたが、食後に「もう一つの名物も」ということで、ナイルビールも飲んでみました。これは早稲田大学のエジプト考古学研究の中で、古代エジプトビールの原料が「エンマー小麦」であることを発見。今は使われていないこの小麦の種子が京大農学部で保存されていたことに始まるそうです。
食後、総合博物館を見学。本格的な博物館でした。
2009年08月27日
American Appraisal

もう直ぐ同窓会長の任期も終わる。
次の体制をどうするかも決めないといけないので、この所、以前にもまして同窓生に会う機会が多い。
昨日は、企業価値評価を専門にする会社の同窓生を訪ね、オークラで中華。この会社、1896年に米国で創業した価値評価の専門会社。同窓生は、日本で唯一の米国ASA(認定上級評価人)資格保有者である。
波はあるものの、過去数十年間、M&Aは確実に増えており、それに伴って第三者による価値評価のニーズも高まっている。そこに齟齬があると、日本郵政が「かんぽの宿」売却で「待った」を掛かられたようなときに、対抗できない場合も出てくる。
特に、「売り手と買い手が同一」で利益相反の構図になっているMBOでは第三者評価を入れることは必須だ。
そんな背景で、7年前に出来た日本法人も順調に拡大しているようだ。
2009年08月26日
エビオス錠

先日、健康診断で引っかかり、内視鏡検査を受ける羽目になったのは本blogに書いた通りなのだけど、胃炎継続中。
医者から「ストレス性でしょう。食事制限はなし。」と言われたのをいいことに、相変わらず会食が多いから? どうも、消化能力が落ちている感じ。
そんな中、家人が「これいいらしい」と買ってきたのがエビオス錠。昔からある天然素材ビール酵母を原料とした薬で、
「ビール酵母に含まれる栄養素の働きにより、胃腸のはたらきを活発にするとともに栄養補給もできる」
らしい。
これはアサヒビールがビールを醸造した後のカスから造っていて、それなら他社でも作っているのかと調べたが、アサヒだけらしい。
丁度、競合メーカーに勤める後輩に聞いたら、「あれは採算に合わないので造りません」という。確かに、2000粒で実勢2000円くらいで売られてますからね。一粒1円!毎食後10粒とのことなので、一回10円。あのデカイ瓶を考えると、確かに流通コストも高いし、採算は厳しそう。ちなみに、この競合メーカーKでは、飼料として売っているそうです。
宣伝に乗せられて、バカ高いサプリメントなど使わなくても、昔からある地味な商品に良いものがあるということですね。
2009年08月25日
RIGOLETTO SHORT HILLS Moroccan tapas and bar 中目黒

昨晩はLBS同窓生たちと中目黒で会食。
メンバーの一人に飲食関係の仕事をしている方が居て、その方の推薦で、この長ーい名前の店へ行く。ところが、なかなか行き着けない。教えてもらったwebはかっこいいんだけど、地図など分かりにくい。
店は、駒沢通りから下に降りた辺りの路地に、突然出現したモダンな2階建て。入ったとたん、「いらっしゃいませ!」の元気な(元気すぎる?)声に迎えられる。
「あれ、このお洒落な店と体育会系店員の組み合わせはグローバルダイニングっぽいな・・・」
と思ったら、この店はグローバルダイニングで長年副社長としてGD躍進を支えた新川義弘氏が上場後に独立して作った店でした。GDは上場後、新川さんはじめ幹部がかなり抜けてしまい、「(独立志向が強い社員を抱える)飲食店で上場ってどうなのか」という論調の記事も読んだことがあります。
新川さんの会社はHUGEといい、各種RIGOLETTOも含め8店舗出店しているようです。創業4年で年商20億円超は流石。
月曜日の夜なのに、ほぼ満席。確かに、店員教育もよく、食事も美味しい。モロッコと謳ってますが、私はパスタが好きでした。
2009年08月24日
国民審査で、那須裁判官、涌井裁判官に不信任の「×印」を!

いつも忘れてしまうけど、衆議院議員投票の際に同時に実施されるのが、最高裁判官の国民審査。
昨日の不在者投票の際にもハタと気付き、調べてこなかったことを後悔した。
今回、政権交代ばかりが話題になっているが、その前提は民主主義であり、民主主義の基本は「一人一票」で平等であること。
その大前提が崩れて久しく、しかもその異常事態をストップさせなければいけない司法が合憲判断している!
今度こそ、民主主義の大前提を否定している最高裁判官は罷免しないといけない。
この運動をしているのが、「一人一票実現国民会議」で、発起人の一人の久保利英明弁護士がNBオンラインで書いているコラムがあるのでリンクしておきます。
ちなみに、私の選挙区(品川3区)で調べてみると、
衆議院議員選挙 0.45票
参議院議員選挙 0.23票
(いずれも高知3区との比較)
ということでした。

2009年08月23日
不在者投票
30日の投票日は毎年この時期にやっている立命館大学MOTの集中講義で琵琶湖の草津に居る。それで、初めて不在者投票をすることに。
今回の判断は本当に困った。私の個人的政治志向は自民党に近いのだけど、余りに長い間政権の座にあるため、なれ合い、利益誘導が目に余る。これを打破するのが小泉改革だったはずだが、その後「格差是正」という感情的言葉で振り出しに戻されようとしている。
自民党自身で変えられないなら、民主党の言う「まずは政権交代」に賭けたくなるが、政策で納得できるものは半分。
それで、結局、政策的に一番納得のできる「みんなの党」に比例代表は入れた。この名前はどうにかしてほしいけど。なんでも、「分かりやすけりゃいいだろ」というのはどうもね。
小選挙区は、本当に困ってしまい、消しゴムがあったら書きなおしたかったくらいだけど、消しゴムは置いてないことに気がついた。
2009年08月22日
R500m

古くからの友人Tさんとうちでランチ。
Tさんは若くして著名コンサルティング会社のパートナーだったが昨年退職してインターネットサービス事業を始めた。
それが、R500m。
住所を登録すると、そこから半径500mのご近所情報が見られる。
インターネットは世界と繋がっているという最大の特徴があるが、生活者として知りたい近所の情報は逆に取りずらかったりする。そこを、近所のHPも持ってない店の情報から、工事情報、お祭り情報まで徹底サポートしよう、というサイト。
現在は、Tさんのご近所、目黒・上大崎を中心に試験サービス中です。
2009年08月21日
ソーシャル・ファイナンス

個人のお金の貸し手と、個人のお金の借り手を結びつけて仲介手数料を取るのがソーシャル・ファイナンス(あるいはソーシャル・レンディング)と言われるビジネス。云わば、消費者金融のP2P版だ。
日本で定期預金に入れて、現在6ヶ月で0.1%。一方、消費者ローンを借りようと思えば、例えば、大手のORIXで5.9-15%。融資枠は50-500万円で金額が小さいほど金利は高くなる。
間に入っている金融業者を除けば、貸し手はより高い金利で貸し出せ、借り手はより低い金利で借りれる、と言うわけだ。
世界で先行しているのが、英国のzopaと米国のProsper。融資残高はそれぞれ数百億円に達しているらしい。Prosperの例では、貸出残高は$180mで、貸手の平均金利収入は7%。借手はこれに1-2%の運営者の手数料と、貸し倒れリスクが載るので、平均9-17%の金利で借りているようだ。
両社ともスコアリング手法を使って借手のリスクを図ると共に、それに見合った金利をつけている。
日本で先行しているのはmaneo。会社設立は2年前で、融資残高は1億円を超えたところ。登録者1万人だが、今日現在の開催オークションは15件とまだまださびしい状況。
ここに、今年秋のサービス開始を目指しているのがAQUSH。後発として、先行各社を研究しているようだ。日本で本格的にソーシャル・ファイナンスが立ち上がることになるか?
2009年08月20日
都道府県会館

平河町にある都道府県会館。高級ホテルかと見まがう豪華なロビー。地下3階、地上16階で、中は巨大な吹き抜け!その分賃料が減るし光熱費が大変なので、民間なら絶対こういう作りはしないだろう。
「地方自治の拠点として、平成11年4月にリニューアルオープンし、 現在、44都道府県東京事務所(4分室・1事務室を含む。)および全国知事会、 全国都道府県議会議長会等の地方関係団体が入居しています。」
面白いのは、最上階にレストランがあるのだけど、外からは全く分からない。1230に行ったが、ゆったり配置されたテーブルにはまだ空席が。そのせいか今時全く分煙されてない。健康増進法はここでは適用外?
おそらく、レストランというより、「テナントのための食堂」という位置づけなのだろう、カレーライス650円から。私は奮発して、豚の生姜焼きを頼んで850円。(笑)
ハードの豪華さ、ロケーションからはバカ安。一方、ソフト面ではプアで、チグハグさが目立つ典型的公共施設でした。
2009年08月19日
シグマクシスの先端オフィス

その後、倉重さんは、日本テレコム取締役代表執行役社長、RHJインターナショナル・ジャパンなどを経て、昨年5月にシグマクシスを設立し、コンサルティング業界に復帰した。シグマクシスには三菱商事とRHJインターナショナルが共同出資している。
今日は、その「倉重流オフィス」の最先端を見る機会があった。
エントランスには那須高原で撮影した動画が流れる。壁には木々が揺れ、足元では小川が光を反射している。鳥の鳴き声も聞こえる。
フリーアドレスのオフィス以外に、会議室が幾つかと、集会兼パーティスペース。会議室には土足厳禁でカラフルなクッションに座るところも。
エントランスだけは、大型プロジェクター数台で動画を流しっぱなしより、エコの点からも「本物の観葉植物の方がいいのでは?」と思いましたが。
2009年08月18日
SuccessFactors

特に、salesforceは営業管理ツール(SFA)を初めてSaaSで提供し急成長。創業者のMarc Benioffは創業当時まだ35歳くらいだったと思うのだけど、これで大富豪の仲間入りをした。
評価、目標管理などのヒューマン・キャピタル・マネジメント(HCM)ツールをSaaSで提供してやはり急成長しているのがこの会社。赤字のまま2007年にNASDAQ上場。(SFSF)
既に3000社近くの会社で500万ユーザーに使われているが、このユーザー数はsalesforceの約3倍。世界中の何万人もの従業員全員で使っているケースが多いという。
ツールのデモを見せてもらうと、360°評価があったり、「後継計画」として、誰が辞めそうで、その後任候補を全社からスクリーニングする機能があったりと如何にも「世界標準」。
日本には昨年法人ができて営業活動を始めたばかり。これからどれだけ拡大するか興味深い。
2009年08月17日
Farewell to Lesley
LBS同窓生としては珍しく英国外務省傘下のBritish Councilで働いているLesley Hayman (Deputy Director)が5年間の任期を終え、日本を去ることになり、今晩英国大使館で送別会があった。
大使館でのパーティに出席するのは今年2回目。前回のLDKパーティ会場は公使公邸だったけど、今回はDavid Warren大使がホスト役で、大使公邸。こちらも戦前から残る由緒ある建物。
Lesleyの次の任地はケニアのナイロビ。
Lesleyによれば、「調べてみたけど、現地に同窓会は無いみたい」とのことで、「でも、何人か入るはずだから着いたら声を掛けて集まってみる」とのことです。(自分で調べてみたら、ナイロビに居る同窓生は20人でした。)
2009年08月16日
2009年08月15日
東照宮美術館

先ほど帰京しました。日光を朝9時に出て、1130着。今回も首都高の合流と、事故渋滞以外はスムーズでした。
今回は2日間ホンダSTREAMをレンタカーして、420km走行。ガソリン28Lで15km/lでした。6人+犬のフル乗車でしたからマア納得。
さて、もう一つ、2度目、3度目で日光に行かれる方にお勧めな隠れスポットが東照宮美術館。「隠れ」といっても、どのガイドブックにも出てはいるけど、日光に1日しか滞在しない一般観光客は東照宮だけでおなか一杯になるので、まず来ません。
昨日も1時間ほどゆっくりして、このかきいれ時に他には一組の老夫婦のみ。風通りの良い大広間で、重要文化財の日本画を見ながら昼寝が出来るほど! 日本画の好きな人には最高の美術館の一つでしょう。
「旧社務所の杉戸、襖などの障壁画のほか、掛け軸など日本画100点を公開しています。絵画は、日本画壇の巨匠「横山大観」が手がけた「朝陽之図」をはじめ「中村岳陵」「荒井寛方」「堅山南風」などの逸品がじかに鑑賞できます。また、美術館自体が昭和初期の近代和風建築として、杉並木の古材を利用しメートル法で建設した趣深い建物です。」(東照宮website)
2009年08月14日
憾満ガ淵化け地蔵

昨日からドイツ人Juliaと日光に来ています。
事前に渋滞予測を確認して、午後1時に五反田を出発。首都高の一部が混んでいただけで、後は全く渋滞なく到着できました。いつも混む時間は下りは午前中、上りは午後と決まっているのに、それでもその時間に行くというのが不思議・・・。
さて、何度も来ている日光ですが、今回立ち寄って素晴らしかったのが「憾満ガ淵化け地蔵」。お盆で混んでいる時期なのに、ここは中心部から少し外れていて、混雑と無縁。といっても、東照宮から歩いて20分くらいの距離です。
中禅寺湖から流れ落ちる清流の脇に約100個の地蔵様。それぞれに実在のお坊さんのモデルがいたという話で、一個一個の顔が違います。中には壊れてしまったり、昔の洪水で流されてしまったものも。
それが苔むして、とても趣があります。
日本人観光客はほぼ皆無。その時居合わせたのは外人旅行客20人ほどで、熱心に写真を撮っていました。
2009年08月13日
西麻布で鮨

LBS同窓生が、「幼馴染を紹介したい」ということで、鮨に招待してくれた。西麻布のすし通。小奇麗な店。とても美味しかった!
彼は、日本で小学校まで居たが、中学校は香港の日本人学校。高校と大学はイギリスで、その後もイギリスで就職していて、在英暦16年。日本には昨年帰ってきたばかり。
幼馴染のJeremyはイギリス人のお父さんと、日本人のお母さんのハーフで、イギリスでずっと一緒だったのだと言う。
彼のほうは5年前から日本で働いている、とのことで日本語も完璧。
共通の趣味はトライアスロンということで、私も誘われた。(^_^;)
泳ぎとマラソンはともかく、自転車だけは興味があるので、これだけ挑戦してみるか。
2009年08月12日
出版
売れる仕組みを作る「ケータイ」徹底活用法―モバイルビジネス最前線 (CK BOOKS)
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丸亀高校の先輩で、既に27冊の本を出している方が居て、お話を聞いた。
現在は大学教授だが、最初は鉄鋼会社の技術者。その後、(元祖)バブルの頃銀行のシンクタンクに転じ、そちらで主にシステムのコンサルタントとなる。
最初の本『プリペイドカード導入の実務』は、コンサルティング内容をそのまま本にしたもので、出したきっかけは「コンサルタントにとっては本が一番良い宣伝だから」ということだった。
今では本も乱造で、出版の価値は多少下がったかと思うが、それでも本を出しているのと、いないのでは扱いが断然違う。
よし、本を出そう。
2009年08月11日
海軍反省会 三夜目
私は貝になりたい―あるBC級戦犯の叫び
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今晩のテーマは、敗戦後作られた第二復員省。戦前、軍令部に居たエリートはこちらに横滑りした。
今夜の話は、前回、前々回の話よりも衝撃的。これまでは、日本人の特性として以前から言われてきたことの裏づけだったが、今晩の話は完全な犯罪だろう。
極東裁判自体の正当性は別にして、海軍の頭脳と言われたエリートは第二復員省を舞台に裁判対策を練り、実行する。
その第一目的は、「天皇に累が及ぶのを防ぐ」こと。
これまた、その目的の妥当性は別にして、結果として、軍部の最高司令官であった天皇に責任が及ぶのを防ぐため、口裏を合わせて国際法違反の戦争犯罪を全て現地の指揮官の責任にしてしまう。
この結果、海軍A級戦犯の処刑者はゼロ。(陸軍は6名) 逆に、命令を執行しただけの現地指揮官が罪を被され、処刑になったBC級戦犯約200名。正に、『私は貝になりたい』の心境だったろう。
戦後現在にまで至る社会の乱れは、その出発点にあるのかも。最も高潔であるべき、エリートの名をほしいままにした海軍のトップが結果的に責任を取らなかったのだから。
2009年08月10日
海軍反省会
[証言録]海軍反省会
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昨晩から三夜連続でNHKスペシャル「日本海軍 400時間の証言」を放送中。意欲的な番組なので見ておいたほうがいいと思う。(明日夜もある)
「太平洋戦争の開戦の鍵を握った大日本帝国海軍・軍令部。全ての基本作戦の立案・指導にあたり、絶大な権力を持った『軍令部』の実態は、資料が殆どなくこれまで闇に包まれていた。
「海軍反省会」。戦後35年が経過した昭和55年から11年間、海軍の中枢・『軍令部』のメンバーが中心となって秘密に集まっていた会合である。70〜80代になっていた彼らは、生存中は絶対非公開を条件に、開戦に至る経緯、その裏で行った政界・皇族・陸軍などへの働きかけなどを400時間にわたって仲間内で語っていた。戦争を避けるべきだと考えながら、組織に生きる人間として「戦争回避」とは言いだせなくなっていく空気までも生々しく伝えている。(NHK番組サイトより)
まずは戦争への序曲として、本来、作戦を立てる軍令部とそのために必要な予算と装備を司る海軍省でけん制を効かせる構造になっていたものを、9年間と言う異例の長期に渡り軍令部総長を務めた伏見宮殿下が、軍令部に権力を集めてしまう。結果として、戦線拡大に反対だった海軍省は軍令部の下部組織になってしまい、軍令部の暴走を止められなくなってしまう。
開戦直前にあとを継いだ永野修身は、
「陸軍は既に中国大陸で10万人の死者を出しており、ここで海軍が反対して開戦しなかったら内乱になる。それから開戦したのでは益々不利になる。」
と言う理由で、開戦を急いだ。
なお、本会については本も出ているようだ。
2009年08月08日
時価総額10兆円企業

大前研一さんが、「日本10兆円企業1社の現実」という記事を書かれていた。これが、また衝撃的。
企業は大きければいいというものではないが、元になっているビジネスウイークの記事が取り上げているのは「時価総額」。2009年6月時点で時価総額10兆円以上の企業は世界中34社。一番多いのが米国の16社だ。
ツイこの間まで、「だから米国流の市場経済はダメなんだ」と溜飲を下げていたが、あっという間に震源地の米国より日本のほうが影響が大きくなってしまった。ランキングで見ても、米国の底力を感じる。
躍進が目立つのが中国企業の5社。うち3社は銀行で、残りが中国石油集団(ペトロチャイナ)と中国人寿(チャイナライフ)。香港籍のチャイナモバイルも入れれば6社となる。
英国は3社(Royal Dutch Shell, BP, HSBC)、スイスは2社(Nestle, Roche)となっている。
日本で唯一ランク入りしたのは勿論、トヨタ。
日本よりはるかに経済規模の小さな英国やスイスにも負け、国内でソコソコまでは行くだけど、世界的企業に成長し、また、その地位を維持できないことの象徴となっている。
2009年08月07日
事業計画検討会

LBS後輩が、珍しくベンチャー企業を仲間と創業。
それは応援しなくては、ということで、まずはVC投資をしている同窓生4人と、IT関連なので上場IT企業のCEOの同窓生、合わせて5人で、創業メンバー4人のプレゼンを受ける。趣旨を伝えたら直ぐ集まってくれたのは嬉しい。
創業メンバーは2人が証券業界の出身で、MBA取得の後、一人はインターネット関連ベンチャーへ、もう一人はメーカーへ。あと一人は広告代理店出身で、最後の一人は技術者で以前創業した自分の会社を他社に売却してEXITした経験もある。
最初からこれだけのメンバーが揃っている、と言うのは珍しい。しかし、こういうメンバーは各自が自分でやっていけるので、会社が苦境に陥いり、経営方針が対立したとき空中分解しやすい、とも言える。
参加メンバーを強力にまとめる理念と情熱が必要。
今後継続的にディスカッションすることにして、地下の野らぼーでうどんを食べて解散。
2009年08月06日
2009年08月05日
東大病院

東大病院(正式名:東京大学医学部付属病院)の事務方として働いている同窓生を訪ねて、病院の概要のレクチャーを受けた。
まず、兎に角広い!早稲田の何倍あるのだろう?検索してみたがなぜか発見できなかった。
病床数は1100。これは慶応病院や、順天堂病院などとほぼ同じ規模、ということだ。これが大体90%で稼動するらしく、入院患者数は約1000人。
一日の外来患者数は3000-4000人!昔は「3時間待って、診察3分」と揶揄された大学病院だけど、今はかなり改善されている。受付から診察終了まで平均1時間と言うことだった。
研究棟にも案内してもらったのだけど、廊下はすれ違うのが不可能なほど、両脇に冷蔵庫が並んでいる。中には「数十年使っているのでは?」と思われる骨董的冷蔵庫もあり、まるで冷蔵庫の博物館のようだ。おそらく買い換えたほうが電気代で直ぐ元が取れそう。
聞いてみたところ、予算が取れるたびに、研究室ごとに冷蔵庫を買っていくため、こうなった、ということ。しかも、研究員や教授が退職したり、転勤して、誰が管理しているか良くわからないものもあるらしい。そんな場合も、中に何が入っているか分からないので、おいそれと捨てられない。
終了後、UTECで投資している同じく同窓生と教職員用レストランでランチ。
2009年08月04日
2009年08月03日
デジタルサイネージ
儲けを生み出す!魔法の映像看板―映像と文字情報でお客さまを引き寄せる!
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デジタルサイネージとは、屋外や交通機関、店頭、公共施設など家庭以外の場所で、ネットワークに接続したディスプレー端末を使って情報を発信するシステムのこと。ディスプレー端末ごとにコンテンツを制御できるため、例えば「朝は通勤中のサラリーマン」「渋谷エリアは若者」など、設置場所や時間帯によって変わるターゲットに向けて適切なコンテンツをタイムリーに発信できる。屋外広告の総称である「OOH(Out Of Home)」の一端を担う次世代広告媒体として、その広告価値の高さに注目が集まっている。(日経ネットマーケティング)
例えば、山手線の車両で流されている液晶TVの画面だ。
この業界で独立大手なのが、専業で唯一上場しているアビックス。今日はこちらの熊崎社長にお話を伺った。
ただのLED表示板、と思っていたが、残像現象を利用していかに単純低コストで、かつきれいな映像を見せるか、などハードとソフトの両面で様々な工夫があることが分かった。特許もかなりとっている。
LED表示板は手段で、目的は販売促進であったりするので、最終的にはどんなコンテンツでどう使うかが問題。アビックスはLEDに特化して、この応用を進めるようだ。
調査してみると、「きれいな映像より、文字のほうが印象に残る」というのが興味深かった。
2009年08月02日
中国雑技芸術団

ゲートシティ大崎で、夏恒例の中国雑技芸術団の実演を見学。
いつ見てもスゴイです。
中でも、最後のローリングバランスがスゴイと思ったんで、かえって出演者を調べたところ、候軍さんという方で、やはりこの技で世界一のようです。
中国沈陽市出身、1983年生まれの26歳。6歳で地元の小学校に通いながら中国国立雑技団に入団したということで、もう20年やっているんですね。
YouTubeで実際の演技が見れます。
2009年08月01日
日立が変わるときは日本が変わる時
・・・というのが20年来の持論。
昔は優良企業の代名詞で、「日本で一番博士が多い会社」とも言われてきたが、バブル崩壊後の業績は惨憺たるもの。ついには前期、7873億円と言いう過去最大の赤字を計上し、かつて優れた財務体質を誇った日立が、ついに自己資本比率が11%!という事態になっている。
今日は日立システムアンドサービスの人財・知財戦略を聞く機会があった。日立S&Sは今週発表のあったとおり、今後TOBを経て日立製作所の100%子会社になる。情報通信システム部門は前期決算でも1766億円の営業利益をたたき出す日立一の収益部門である。
前回聞いたGEの人事戦略と比較すると、よほど高度なことまで研究されているのだけど、そこは「平等」で家族主義が建前の日本の会社であって、GEのスパルタ式に比べて迫力不足は否めない。
人事戦略分野に限ってみても、
1.GEは「厳しい職場で自分を成長させたい挑戦者に来て欲しい」ということを明確に打ち出している。「ガッツのある学生が受けに来ない」と嘆いている日本企業は、やる気のある学生が外資に流れていないか考えてみたほうがいい。
2.前回も書いたとおり、GEは最優秀な人間に最高の研修を受けさせる。なぜなら、それが一番投資効率が高いから。全員にショボイ研修を受けさせるより、出来る社員を最高の研修で出来るリーダーに育てる。リーダーが変われば組織は変わる。
3.GEは結果を出さない人間を辞めさせることを躊躇しない。ポストが空けば他の社員が昇進できるし、新入社員も取れる。これによって組織の活性を維持している。日立は原則、終身雇用。
と言う違いがあり、日立はかなり分が悪い。
「悪平等」については、小泉政権で少し変わるかと思ったが、5年も経たないうちに「格差」論に押し返されてしまった。「お金が全てではない」のは当たり前のことで、いまさらこれを盾に格差を言われても意味が無い。稼ぐに当たって法律を遵守しなければならないのも最低限のこと。
どんな国であれ、税金を払う企業か人が居なければ成り立たない。日本は代々数では少ない大企業が大半の法人所得税を払っている。今回のように、その大企業が赤字になると途端に税収が減ってしまう。